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社会に顕在化するのひずみと対策

福州税関 綱紀粛正のため過去の汚職事件を公開

 福州税関は18日に開幕した党風廉政建設展覧で、1998年に起こった福州税関の
汚職事件に関する資料を初公開した。公開した内容は以下のとおり。
 元福州副税関長陳能庚は、規定に違反し、杭州東方通信股フェン有限公司のた
めに福州税関から総額約9600万ドルの通信設備を代理で輸入した。また、職務権
限を利用し、37万元と3000ドル余りの賄賂を授受し、国家の税金を流用した。陳
能庚は昨年9月、懲役15年の判決を受けた。
 元福清税関の女性税関長鄭平は、豪奢な生活を追求するため、職務権限を利用
し、1997年5月から1998月9月までの間に複数回にわたり総額100万元近い賄賂を
受け取った。そのため、国家の税収は3億4100万元近い損害をこうむった。鄭平
は昨年8月、収賄罪で執行猶予2年と死刑判決を受けた。
 元福州馬尾税関長林永は、税関長の在任中に金のとりこになり、私情に流され
た。福州中級人民法院は昨年、密輸罪・収賄罪で懲役13年の判決を下した。
〔8月18日中新社福州〕

広州市のエイズ感染者急上昇 前年比100%超

 広州市衛生局によると、今年の広州におけるエイズ感染者は急速に増加し、現
在までのところ、広州全市で300例程度の新しいエイズ感染者が存在し、前年比
で100%を上回るほど増大している。
 広州市衛生局の関係者によると、1986年広州市に来た外国人がHIV感染者第一
症例であり、その後2001年末までに累計600人例余りのHIV感染者が報告されてい
る。その中で80例余りがエイズ感染者で、広東省の報告したHIV感染者数は全国
の各省の中で雲南、新彊、広西に次いで第4位となっている。
 ここ数年広州市のエイズ感染率は急速に増大しており、年平均80%以上の上昇
をしている。さらに、2001年の情勢は一層深刻で、9月30日の全市医療部門の報
告ではエイズ感染者は212例に上り、前年同期比128%の上昇となっている。また、
広州市のエイズ感染者数は前年比104.32%増であり、今年における広州市のエイ
ズ感染者数は580例程度になる見込み。
 調査結果によると、広州市の検出したエイズ感染者の3つの主要な原因は、麻
薬中毒や売春買春、血液感染によるもので、その中でも麻薬中毒患者の間で深刻
な勢いで流行している。〔8月16日中新網北京〕

広東 まれに見る大規模非合法CD生産ラインの押収

 広東省中山市警察の捜査の結果、中国でもまれに見る大規模な非合法CD生産
ラインが発見され、香港、マカオ籍の生産ライン設置工員各1名を含む14名が逮
捕された。
 また、日本製、ドイツ製の生産ラインが各1本、ドイツ製のVCD専門ラインが3
本等、設備、完成品、原材料、総額1500万元相当が押収された。同一箇所で5本
の非合法CD生産ラインが見つかったのは初めてであり、中山警察が発見してか
ら押収するまで5時間しかかからなかった。
 この非合法CDが生産されていた場所は、採石場の近くの辺鄙で荒涼とした山間
のくぼ地の奥で、大変見つかりにくい場所にあった。対外的には石版工場と称し
ていたが、自家発電設備を備え、9匹のシェパードが道をさえぎり、監視カメラ
で24時間外部の状況を監視し、また秘密の抜け道まであった。違法施設はやはり
法の網から逃れることができなかった。
〈発見された非合法CD生産工場〉
 中山市三郷鎮西山で発見された秘密の非合法CD生産の地下工場は、300平方メ
ートル近くの生産現場に各種大型設備がいっぱいになっており、スイッチを切る
のが間に合わなかった3ラインはVCDをつくり続けていた。他の2ラインはDVDの設
置をしている最中で、床にはいろいろな部品でいっぱいになっていた。
 警察は全部で14名を逮捕した。生産現場には、メッキ加工機、CD印刷機、乾燥
機、インク乾燥機などが6台、VCD完成品30箱(3000枚)もあった。
 7月12日、広東省公安庁と省物価局価格認定センターの関係者と専門家が中山
に駆けつけ、押収した生産ライン設備の価格査定をした。省物価局価認定センタ
ーの評価員の詳細な価格査定により、この違法CD生産設備は外国製で、上記の設
備、完成品、原材料総額は1500万元相当以上になることが明らかになった。

〈監視カメラの隠蔽と裏山に抜ける秘密の抜け道〉
 疑問に感じるのはこの工場がどうしてこんなに大胆に非合法のCD生産をできた
のかということである。
 取材でわかったことは、1枚のVCDのコストは5角から7角だが、完成品のVCDは
2元で売れるという。利益は2~3倍で、この高利潤に引かれ、危険を犯して犯罪
に走ってしまうものと見られる。
 関連部門の打撃を避けるため、この非合法工場の出入り口の見えないところに
監視カメラが取りつけてあり、昼夜周囲の状況を監視していた。警察の念入りな
捜索の結果、自家発電室で抜け道を見つけた。この抜け道は発電機の後の壁の隅
に隠されており、工具が置かれた机で入り口が隠されていた。机を移動した際発
見されたもので、工場の背後の山林に通じる人が這ってしか進めない大きさであ
る。
 この事件の具体的な状況はまだ捜査中である。

〈数万に上る非合法CDの生産 まれに見る規模〉
 中山警察の関係者は昨日の記者会見で、不法CDの生産アジトの規模の大きさと
しては中国でもまれに見るものであり、同一の場所で5つの生産ラインが発見さ
れたのはこれが初めてであるとした。
 また、この事件の検挙の成功により、公安機関における非合法CD生産などの知
的著作権侵害の犯罪に対する断固たる姿勢が再度示された。非合法CD生産は知的
所有権を侵害するだけでなく、映像、音楽などの文化市場を混乱させ、広大な消
費者の利益に損害を与え、中国社会主義市場の市場経済秩序を乱し、その上中国
の国際的な名誉をおとしめることになる。
 警察は多くの人が意識的に非合法CDの使用しないことを呼びかけるとともに、
すべての非合法CDの生産、販売行為を積極的に取り締まると発表した。

家庭内暴力の被害者の8割は仕事を持つ女性

 家庭内暴力はある時期から注目される話題になっている。
 北京市社会科学学院社会学所の王風仙研究員は、1年間に起こった100件の家庭
内暴力事件の研究を行った。

〈職業女性も家庭内暴力に遭っている〉
 一般的に、家庭内暴力を受けている大部分は、教養の低い、仕事を持たない農
村の女性であり、暴力を辛抱している理由は経済的に独立できないからであると
考えられている。しかし、王風仙研究員の研究では、家庭内暴力を受けている77%
が職業を持つ女性であり、教師、公務員、会社員など高い教育を受け、経済的に
独立し、首都北京で生活をしていながら、暴力のある中で長い時間生活している
という。彼女たちは、暴力のたびに毎回反抗しながら、毎回妥協している。
〈暴力は結婚3年目から始まる〉
 家庭内暴力が始まるのは、半分以上(54%)が結婚3年以内である。また、かなり
高い比率(12%)で結婚前に暴力を受けている。暴力の継続的な時間を見ると、約
半数(41%)が1年から3年の間で、その次は4年から5年(15%)である。家庭内暴力が
発生している家庭を分類すると、主に核家族(62%)で発生している。
〈助けを求めても効果がなしが大多数〉
 現代の女性は強烈な男女平等意識があるため、女性に対する独立した人格と尊
厳を信じて疑わない。さらに、経済的に独立しているため、家庭内暴力を受けた
後強烈に抵抗している。
 暴力を受けた後の積極的行動は、離婚する(28%)、親友に助けを求める(20%)、
会社に相談する(12%)、実家に帰る(12%)などで、消極的にじっと我慢した(7%)は
少ない。しかし、実際に抵抗した結果は人々を失望させるものである。
 家庭内暴力の被害者が助けを求めても効果がなかった(58%)のが大多数で、助
けを求めた後さらに暴力がひどくなっている(5%)。つまり、被害者は有効なサポ
ートを受けることができていないので、はっきりとした反抗の態度はあいまいな
ものとなり、ついには暴力に妥協してしまうのである。
〈固定観念が大きな原因〉
 王風仙研究員は、社会の家庭内暴力の被害者への有効なサポートが不足してい
ると言う。その原因は、社会にはいわゆる「家庭円満であればすべてがうまくい
く」という通念があることで、実は女性が家庭内暴力を我慢して家庭円満を維持
させているのではないか。社会は家庭内暴力の被害者をサポートし、古い固定観
念と不平等な社会的性別構造に挑戦しなければならない。
 また、ある種の観念が家庭内暴力を増長させている。夫が妻を殴るのは夫婦2
人の責任、「良妻賢母」は殴られない、殴られる女性には悪いところがあるなど
の古い考えがあり、家庭内暴力の理由を妻1人の責任にしている。
 中国の研究者崔紅によると、中国で妻を殴るということが続いている根本的な
原因は、伝統的に不平等な性差別の構造が一人一人の男女の意識と行動に深く入
り込んでいるからである。〔8月18日中新網北京〕