中国の人口政策
計画出産20年 中国の出生人口は3億減
中国が計画出産を基本国策としてから2002年9月1日で20年になった。20年の基
本国策の実行により、中国の出生人口は3億近く減少した。
国家計画出産委員会のデータによると、基本国策を決定した1982年末の中国総
人口は10億1654万人、人口自然増加率は15.61‰だった。2002年における国家統
計局年報の中国総人口(2001年末)は12億7627万人、人口自然増加率は6.95‰だっ
た。
計画出産を採用せず人口の自然増加に任せていれば、中国の現在の人口は16億
近くなっていただろうと専門家は分析している。〔8月30日中新網北京〕
計画出産法施行 計画出産の奨励政策盛り込む
9月1日から施行される「中華人民共和国人口と計画生育法」には、計画出産を
実行している夫婦、家庭への奨励政策が明確に規定された。
晩婚で遅く出産した人は、結婚休暇と出産休暇の延長、その他特別福利待遇を
受けられる。計画出産のための避妊手術を受けた場合、避妊リングの挿入2日、
避妊リングの除去1日、パイプカット7日、卵管カット21日等の規定の休暇を取得
でき、その他にも地方人民政府からの物品授与がある。
「一人っ子両親の栄誉証明書」を与えられると、一人っ子両親奨励費、出産休
暇の増加、一人っ子への保育園、就学、医療についての優先権、住居の優先的な
割り当て、地域における就職、老人介護分野にも優先権が与えられる。
生涯子供を一人しか持たなかった人は職場での優先措置が与えられる。一人っ
子が障害者になったり死亡した場合、その後子供を生まず、養子もとらなかった
親には、地方人民政府から必要な補助が与えられ、一定金額の退職金の増加、一
時補助金の贈与、社会保険や社会救済に入ることができる。
農村の計画出産を実行している家庭には、国から資金、技術、技術教育などの
援助や恩恵があり、計画出産を実行した貧困家庭には、国からの貸与金、就職斡
旋、生活保護の給付、社会救済などでの優先権が与えられる。〔8月31日中新網
北京〕
中国版「グリーンカード」制度実施へ ３種類の外国人に永住権付与
シンガポール連合早報の報道によると、中国公安部は、外国人が永住権を取得
できる「グリーンカード」制度の実施要項草案は基本的には完成し、さらに部分
的訂正をした後2003年までに施行されると発表した。
中国版「グリーンカード」制度とは、2001年11月に公安部が開いた全国公安出
入国管理工作会議で提起された6項目の出入国改革措置の一つである「外国人の
中国永住権制度」のこと。
中国のマスコミがこの数日間公安部関連情報を追跡調査した結果によると、中
国版「グリーンカード」の施行は2002年度中に見込まれている。
国務院に公安部が報告申請し、国務院で批准後公布施行される。改善以前に法
律規定があったこともあり、特定地域での試験的な施行はせず、直接全国規模で
施行することで外国人の人材と資金サービスを誘引する。
新華社は、公安部出入国管理局のカク赤勇局長の談話として、中国「グリーン
カード」制度の調査研究、起草、訂正は順調に進み、草案は次第に改善され、基
本的には完成し、さらに部分的訂正をした後、2003年までには施行される見通し
であると報道した。
中国青年報は、中国は人口大国で、移民国家でもないため、中国版「グリーン
カード」を取得できるのは限られた「3種類の人」になるだろうと指摘する。そ
の「3種類の人」とは、中国改革開放に多大な貢献のあった外国人、中国で必要
とされている芸術家と技術者、家族がそろっている人である。
この報道での「3種類の人」という分析は、以前の他のメディアの指摘よりさ
らに範囲が広くなっている。以前の報道では、中国政府は高度なレベルを持つ管
理者、科学技術者や投資額が高額な外国人投資者に永久居留資格を与え、ビザな
しで自由に出入国できる特別待遇を与えるとしていた。
1985年に「外国人で中国永住を望む者は、長期居留、永久居留の資格を得るこ
とができる」という法律を規定している。しかし、この法律は今まで普遍的に実
施されておらず、報道によれば1989年から今日までに67名の外国人が永住権を得
ているだけとなっている。〔8月31日中新網北京〕
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