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世界を見据えたキャッチアップ経済

中国のソフトウェア産業は3~5年以内にインドに追いつく

 香港商報の報道によると、中国工学院倪光南博士は済南で、知的所有権や販売
市場、教育等の要素を考慮すれば、中国のソフトウェア産業は有望であり、3~5
年以内にインドに追いつくとの個人的な認識を明らかにした。
 倪光南博士は、インドの近年におけるソフトウェア産業の発展は速く、特にバ
ンガロールは既に世界的なソフトウェアの生産基地として有名で、そのため輸出
経験などは学ぶに値するとした上で、インドのソフト輸出について3点の注目し
なければならないことを挙げた。
1)2001年における全世界のソフトウェア産業の生産総額は、アメリカが42%を占
 め、インドはわずか1.6%、中国は1.5%である。
2)一般的にはソフト開発下請業者は最終製品と知的所有権を持たない。インド
 のソフトウェア開発下請業者はアメリカ市場に依存しており、膨大なソフトウ
 ェア製品と知的所有権はアメリカに属している。
3)インドのソフト開発下請業者の一人当たり生産額は決して高くなく、インド
 に追いつける余地は大きい。
 また、中国ソフトウェア産業が3~5年以内にインドに追いつく条件を以下のよ
うにまとめた。
1)現在、中国、インド両国の全世界におけるソフトウェア産業の生産額は決し
 て高いものではなく、わずかに1%程度である。
2)統計から見ると、中国の2000年のIT産業の生産額は1万億元を超え、内需の市
 場規模はインドの10倍に達している。しかも、中国のソフトウェア産業発展の
 ための環境は既に大きく改善されている。
3)中国国内のソフト開発教育は急速に進んでおり、北京大学、清華大学など大
 学のソフト開発学部の規模がだんだん大きくなり、中国の幾つかの専門短期大
 学でソフト開発人材の育成に努めている。
4)現在アメリカのソフト市場が低迷していることもあり、中国にソフト開発の
 研究と輸出のチャンスが来ている。
 それ以外にも、ここ10年中国のソフト開発は急速に発展している。1992年にお
ける中国のソフト売上高はわずか44億元であるが、1998年には325億元、2001年
には736億元に達した。倪光南博士はこの傾向はまだ当分続くと考えている。
 そして、インドのソフトウェア業界の多くは下請で、知的所有権のある各種処
理を行うための実行ソフトを持っているのは比較的少数である。中国は既に知的
所有権のある各種処理を行うための実行ソフトを持っているため、そう遠くない
時期に優位性が市場にあらわれてくるとしている。〔中新網 10月21日〕

現代漢方薬の基地は北京中関村に

 北大維信生物科学有限公司は18日、北京中関村科学技術園でGMP(薬品生産企
業管理規範)の新工場定礎式を行った。このことは現代漢方薬の生産基地が中関
村科学技術園に決定したということを意味する。
 この工場は1億5000万元を投資し、国際GMP標準に合格した新工場として北京市
中関村の永豊高新科技産業基地に建設された。国家ハイテク産業化模範プログラ
ムとされた北大維信生物科学有限公司の新工場が3万平方メートル以上の面積を
占め、建設後毎年3億の薬品カプセルと一億以上の錠剤の生産能力を増加させる
予定。
 漢方薬産業は中国の伝統的民族産業である。ここ数年来の漢方製薬工業の平均
生産額は毎年平均20%の伸びを見せ、利潤と利潤に対する税金が24%ふえる力強い
成長の勢いを見せている。1999年末の中国漢方工業の総生産額は385億元に達し
ており、中国医薬工業の総生産の20%を占めている。
 しかし、中国漢方薬産業は伝統的民族産業で国際市場での競争力が弱い。1999
年の輸出額は6億ドル、国際植物薬市場の5%にすぎず、中国が天然薬物で大きな
シェアを握る大国になるにはほど遠い。
 したがって、漢方薬産業の迅速な技術進歩により近代的な漢方薬の産業化を推
し進めることは、昨今の国際、国内医薬市場の変化にもかなうものと言えるだろ
う。
 北大維信は、1994年北京中関村ハイテクエリアに建設された北京大学のハイテ
ク技術製薬企業である。〔中新社北京 10月19日〕

中国経済が発展を持続している4大理由

 国家統計局の邱暁華副局長は20日、人民大会堂で行われた第五回中国成長企
業CEO年次総会の席上で、今後中国経済の発展は農民、失業、中国経済構造調整、
国際競争力の激化などの問題に挑戦しなければならないものの、安定した発展を
保持し続けると述べた。
 邱暁華副局長は、開放体制として全世界への経済交流に参加することが経済国
際化の重要な要素になっていると分析した上で、中国経済が発展を持続している
理由として次の4点を挙げている。
1)人的資本
  中国は労働力資源において優位性があり、低価格、良質で膨大な数の労働力
 を有している。
  中国には巨大な農村市場と潜在力を持つ都市市場があり、海外投資者は中国
 の市場能力と市場の優位性を好意的に見ている。中国の法律、政策、投資環境
 は一段と進み、海外投資者には魅力的である。
2)都市化と農村の潜在力
  邱暁華副局長によると、現在中国の都市部と農村部の格差は激しくなってい
 る。現在農村での年平均収入は2366元、都市部での年平均収入は6860元である。
 しかし、農村の収入の40%が現物収入で、20%が今後の事業拡大のために必要な
 費用である。さらに、都市居住者が受けることのできる住宅、医療、教育等の
 福利厚生考えると、都市と農村の格差は5倍を超えている。
  中国の都市化の停滞は問題であるが、大量の農民が市民化するにつれ、中国
 市場の活性化を促進する効果があるため、希望とも言えなくはない。
3)工業化と情報化の結合
  工業化と情報化の結合は、中国工業の情報化の促進と情報業界の工業化の発
 展を可能にする。業界の壁を越えた発展は中国経済に新しい力を与えている。
4)中国経済民営化
  中国経済民営化は、中国経済発展に絶えずエネルギーを与えている。
 
 邱暁華副局長によると、現在中国民衆の有する金融資産は11兆元を超えている。
市場が資源配分機能を発揮し、将来民衆が経済と創業の発展に加わることが、中
国の経済の重要なパワーとなるだろうとしている。[中新社 10月20日〕