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中国経済発展の展望

2001~2002年度の外資企業売り上げ上位500位発表

 先日、2001~2002年度における中国外資企業売り上げ上位500位が発表された。
 モトローラ(天津)電子有限公司が2年連続1位になり、上海上汽フォルクスワ
ーゲンが前年5位から2位に浮上し、上海フォルクスワーゲンが前年2位から3位に
転落した。1位のモトローラ(天津)電子有限公司は2001年の販売収入が410.7億
元に達し、去年より97.81億元増加した。
 売り上げの10位から4位までは、北京ノキア移動通信有限公司、一汽フォルクス
ワーゲン有限公司、一汽フォルクスワーゲン販売有限責任公司、聯想(北京)有
限公司、華能国際電力株式有限公司、上海シーメンス移動通信有限公司、南京愛
立信通信有限公司の順番だった。
 対外経済貿易部が明らかにしたところによると、外資系企業のランキングは非
常に厳格で、今回のランキングも外資企業の年一回の定期検査のデータを基にし
て査定しており、今回のランキング参加企業はすべて2002年の外資系企業の定期
検査を合格した企業である。具体的な統計とランキング作成は、対外経済貿易部
と「中国外資企業名簿」の編集委員会が中心に行った。〔中新社北京11月10日〕

樊綱氏に聞く:中国経済発展の展望

――今後の中国経済発展の展望はどのようになるでしょうか? 
▼樊鋼氏 私個人としては比較的楽観視している。
 短期的には、2~3年はインフレやデフレがなく、8%程度の成長を維持し、比較
的安定して経済発展が持続するだろう。
 長期的には、私はとても大きな活力を感じている。体制改革を引き続き行い、
柔軟かつ有効的なマクロ政策を引き続き行えば、中国経済があと2~30年は成長し、
少なくとも20年間は7~8%の高成長を維持していくと確信している。
 わずか20年足らずの高成長であれば、中国は成功したとは言えない。韓国と台
湾は、小さな経済と少ない労働力で40年間高成長をし、経済は飛躍した。中国は、
1978年から起算すると、最低50年は高成長をしなければならない。
 中国大陸は韓国や台湾よりも多くの労働力を供給でき、大きな市場があるため、
うまくやれば、さらに長期間にわたる高成長が可能になるだろう。そうすれば、
農民の出稼ぎ問題、工業化促進の問題など、解決に長時間を要する、中国の持っ
ている問題を解決することができる。
 これらは現状でも確実に見込みがあるものである。
 中国は過去二十数年で比較的よい基盤をつくり、国際的にも比較的優位な地位
を占めるに至っている。グローバル化が進む中で、既にその利益を得ており、グ
ローバル化を恐れていない。
 新たな外資の大規模な参入により、世界における新しい製造業の中心地が中国
に形成され、長期にわたってこの流れが維持されれば、確実に長期的な成長の維
持が見込める。
 肝心な問題は、我々個人がどのように前述の改革の問題を急速に進め、中国の
内部、中国自体の問題を一歩ずつ解決していくかにある。体制改革により、中国
のコストを下げ、競争力を高めれば、中国の民族資本の投資環境を徐々に改善さ
せる。
 また、中国の貯蓄能力をさらに効率的に投資にシフトすることで、さらに多く
の事業を創出させ、経済の持続的な成長を維持できる。政府の体制、金融システ
ム、国有企業といった問題をなるべく早く解決することで、中国経済は長期的な
成長を維持できる。 
――あなたは中国の伝統産業部門を重視しているが、外国の工場の多くが中国進
出を行うと、伝統産業部門は競争力を持ち得るのでしょうか? 
▼樊鋼氏 中国企業が外国の企業に及ばないのではということであれば、恐らく
困難に直面するだろう。しかし、はっきりさせるべき問題がある。
 第一に、外国企業の中国進出は、中国経済に組み込まれることであり、進出企
業の生産額は中国のGDPの中に算入される。中国は進出企業のハイテクでもうける
わけではなく、資本収益を得られるわけではないが、人件費、地代、税収は得ら
れるし、これは中国経済の一部分に組み込まれ、GDPに組み込まれることになる。
 第二に、中国の民族工業としての伝統産業部門にはもともと競争力はなく、ハ
イテク技術の競争力があるとも思えないのであれば、この部門には最低限の競争
力すらないわけで、あてにできるのは、ハイレベルな産業で競争をしてきている
人々のみではないかと考えているのではないか。
 この問題をどのように見るかが問題である。もともと中国の民族工業は競争力
がないのではなくて、企業体制が改革されれば、とても大きな競争力を持つ。同
時に、中国は現在機械化が人件費と競争しているような発展段階にある。
 競争もできず、まだ機械化のレベルは低いかもしれないが、中国には幾つかの
知的所有権があり、安い労働力もあり、まさに大きな競争力がある。機械化はそ
の次の事柄である。機械化はゼロから徐々に進めなければならないが、十年後に
は機械化は人件費との競争ができるかもしれない。
 私は非常に楽観視している。中国人は愚かではなく、世界的に金もうけの才能
があり、努力し苦労に耐える。今肝心なことは、高望みせず、着実に金をもうけ
ることができるかである。 
――中国の経済は危険性が高いと考える人もいます。海外における中国の現状に
対する評価はどのようなものでしょうか? 
▼樊鋼氏 中国経済に対する評価は各種さまざまであり、中国経済は崩壊すると
考える人は、中国経済は幾つかの問題の兆候があるとの認識を持っているし、経
済の崩壊はなく成長の潜在力があるという認識もあり、これは一種の認識の違い
である。
 また、中国経済の崩壊を希望する人もおり、こんなに多くの外国資本が中国に
集まることを望まない。多くの外資が中国に進出するのを見て、彼らは焦ってお
り、中国に行ってはいけない、行ってももうけることはできないと言っている。
 もちろんおかしいことではなく、ここ数年、4~5年おきに騒がれることだが、
これら崩壊論者は経済学者ではない。これらの人々は、中国の実際の経済問題に
ついてうまく理解していないし、中国が言っていることに対しても関心を持つこ
ともない。問題は、中国の事情をうまく熟知できるかどうかである。
 私がこのことで言いたいことは、中国には多くの問題があり、経済の中にも危
険がある。中国の問題はどのようにして問題を悪化させずに、一歩一歩問題を解
決していくかということであり、このことこそが重要である。
 中国自身の問題に対し、どのようにこれらの問題を解決するか、あらゆる英知
を結集していかなければならない。