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SARSに揺れる中国 影響と政策

北京SARS患者男女比はほぼ同数 SARS感染者の特徴

 北京市SARS予防治療連合工作小組は、5月6日午前に第4回記者会見を開いた。
 中国共産党北京市政府委員会常務委員、広報部の蔡赴朝部長は記者会見の席上で、
北京のSARS感染者の男女比はほぼ同じで、職業から見ると、医療関係者、幹部職員、
定年退職者の順に多くなっていると発表した。
 また、前日までの北京市のSARS感染者は1897人であった。
 年齢別に見ると、10歳以下が24人、11歳以上20歳以下は145人、20歳以下の合計
は169人で、8.91%から10%を占めている。
 患者が最も多く集中しているのが20歳から50歳までで、患者数は1391人で73.33%
を占めている。その詳細は、21歳から30歳が677人、31歳から40歳が382人、41歳か
ら50歳が332人。50歳以上の患者は全部で337人で17.77%であった。
 性別から見ると、男性は955人で50.34%、女性は942人で49.66%であった。
 職業別に見ると、医療関係者、幹部職員、定年退職者の順になっている。
 医療関係者は335人で17.66%、幹部職員は229人で12.67%、定年退職者は198人で
10.44%を占めている。学齡に達していない子供は8人、大学生、高校生、専門学校
生、職業高校生を含む学生の合計は136人となっている。〔中新網5月6日〕

外資企業の生産堅持が北京に対する最大の協力

 中国共産党北京市政府委員会の劉淇書記は北京経済技術開発区でのSARS予防治療
と企業生産状況の検査の際に、外資企業の生産堅持は北京に対する最大の協力であ
り、北京市は外資企業の発展創造のための良好な環境整備に全力を尽くすと発表した。
 北京経済技術開発区は外資系企業が比較的に集中している地域で、開発区におけ
る中国、外国企業の従業員の生産生活の秩序は整然と保たれている。
 873社の生産性企業はすべて稼動中で、66カ所の建築工事現場も建築中止になっ
ているところは一つもない。約260人いる外国人でSARS感染を恐れて帰国した人は1人
もいない。
 北京経済技術開発区にあるノキア星網工業地区と日本資本企業の第一製薬を視察
した際、劉淇書記は企業の責任者に対し、「皆さんが生産中止をしないことが北京
に対する最大の協力となっており、北京市は外資企業が北京での発展創造のための
環境整備に全力を尽くす」と述べた。
 また、劉淇書記は、経済技術開発区管理委員会の職員を訪問し、SARSの予防治療
と経済発展の関連性を正確に把握、処理し、SARSの予防治療と経済発展を同時に行
わなければならないと述べた。
 北京市市長顧問会議に属する20社の北京駐在責任者は連名で、北京市のSARSの撲
滅に全面的に協力するという内容の手紙を4月25日に北京市にあてに送っている。
 SARS予防のために必要な商品を増産体制で生産している外資企業や、北京のSARS
予防治療に協力するため次々と物資の寄付としている外資企業もある。
〔新華社北京5月6日〕

部分的にSARSの影響を受ける業種への優遇税制政策

 SARS流行期間に生産活動の正常な運営を担保するため、中国財政部、中国国家税
務総局は、SARS流行に直接的な影響が比較的突出している業界に対し、2003年5月1
日から9月30日まで優遇税制政策を行う緊急通知を発表した。
1. 民航の旅客運送業と旅行業は、営業税、都市維護建設税、教育費附加を免税と
 する。
2. 各省、自治区、直轄市の人民政府は、現地の流行と関連業界の生産経営の影響
 の実情にかんがみ、省(自治区、直轄市)内、あるいは省(自治区、直轄市)の
 一部の地域で以下のような優遇税制政策を行うことができる。
 1)飲食業、旅行業における営業税、都市維護建設税、教育費附加の減免。
 2)タクシー運転手における個人所得税の免税あるいは減税。
 3)タクシー会社と都市公共交通運輸会社における営業税、都市維護建設税、教育
  費附加の減免、免税あるいは納付の延期。タクシー会社の税収の減免は、すべ
  てタクシー運転手が会社に支払う請負費の低減に充てなければならない。
 中国財政部が発表した通知は最後に、各地区、各部門は国家税収法規を維持堅持
し、法規の厳密性と権威性、厳格に法律に基づいて徴税し、勝手に減免税収を設定
して一律に違反してはならないと強調している。〔中新網5月11日〕