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志向される言語と言語文化の目指す道

中国人の4分の1は英語を勉強するが堪能な人材は依然として不足

 3億人!――専門家の予測では、数年後、英語を勉強する中国人の人口が英語
を母語とする国家の総人口を超える。
 中国全国では約3億人以上が英語(専攻、非専攻問わず)を勉強しており、そ
れは約総人口の約4分の1を占める。そのうち、小学校、中学校、高校、大学で英
語を勉強する学生は合計で1億人を超える。専門家の予測では、数年後、中国で
英語を勉強する人口が英語を母語とする国家の総人口を超える。
 これらの情報は、上海外国語大学で開催された「第二回中国外国語教育法国際
セミナー」で明らかにされたものである。
 教育部の呉啓迪副部長は、会議に出席し、次のように語った。
 「中国の外国語教育は1980年代中期以降、かなり大きな成果をおさめている。
2000年、中国の英語教育について「ドラゴン」計画が開始され、英語教育は小、
中、高一貫して行われ、外国語教育は小学校1年生―3年生で始まることになった。
これは、マルチリンガルの人材の育成、各学校の外国語教育大綱等の改訂実施、
中国独自の外国語教育システムの基礎となった」
 最新のデータによると、目下、中国の大学生在籍者は2300万人超で、中国の大
学生は世界最大の外国語学習グループとなった。
 呉氏は、長い間、中国の外国語教育は成果はあったものの、外国語教育におい
て「時間を費やす割に効率が悪い」という問題が依然として存在しており、多く
の学生の外国語レベルは中、低レベルである。同時通訳、翻訳といったハイレベ
ルな人材は依然として不足が深刻で、ある小規模な言語の使い手はまれにしかい
ないと強調している。〔金羊網3月28日〕

中国20余の民族言語が存亡の危機 統計で判明

 中国で現在使用されている120余の少数民族言語のうち、使用人口が1万人以下
の言語が半数を占め、千人以下の少数民族言語が20余りに上り、存亡の危機にあ
るという。香港「文匯報」が統計データを引用し、報じた。
 報道によると、ホジェン(赫哲)語を使用しコミュニケーションをとれるのは
60歳以上の老人のみ。また、満州語を聞きとれるのは約100人、話せるのは老人
が約50人のみという。タタール語を使用しているのは1000人足らず。仙島語を使
用するアチャン族の一部の系統の人数は100人前後。消滅しかかっている言語の
多くには文字がなく、民族の歌や口承など口頭による言語で、口伝で伝承されて
いく。
 言語の多様性は人類で最も重要な遺産の一つで、それぞれの言語にはその民族
特有の文化、英知が秘められている。どの言語が失われても人類全体にとって損
失だという。世界で6000語近くの言語が加速度的に消滅しており、約3000余の言
語が失われつつある。
 雲南大学研究言語民族文化の李霽弘氏は、中国の民族の言語は、既に一部は現
時点でも救済不可能な状態で、ある言語の消失は一つの種の消失に匹敵すると語
る。
 中国社会科学院民族人類学研究所の黄行・副所長は資料を示し、中国で現在使
用されている少数民族の言語は120余。だが、それぞれの言語の使用人口はまち
まちだという。
 少数民族の言語の約90%は壮語、ウィグル語、イ語、ミャオ語、チベット語、
モンゴル語、プーイー語、朝鮮語など15種類の言語に集中している。うち、80%
以上の少数民族言語の使用人口は10種の言語に集中している。
 黄副所長は、少数民族のうち使用人口が1万人以下の言語が総数100余りの言語
の半分を占め、とりわけ使用人口1000人以下の20余の言語は存亡の危機に瀕して
いると指摘する。これらの言語を記録し、新たな主導型政策、新しい措置を実施
し、これら言語の活力を強化するのが急務である。
 ただ、資金面での制約が中国の少数民族の言語の大きな障害となっている。国
の2言語政策は、ほとんど理論上のものになっている。実際に実施するとなれば、
教育コストがふえるため、多くの地方では2言語教育が形式的なものに流れがち
だという。1年生の教材を作成すると、2年生の教材を作成する資金がないのだ。
 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)駐中国文化局プログラム・スペシャリス
トのベアトリス・カルダン氏は取材に応じ、中国は、他国における無形文化遺産
保護の実績を検討し、取り入れるべきであると提案した。
 中国は多くの分野で進歩しているが、現地の無形文化遺産の所有権に対して、
関係者や地方の民間団体との協力体制を強化し、より有効な方針、政策を制定し
実効性を図るなど、まだ多くの努力が必要だと語る。〔中国新聞網3月25日〕

2008年以降 国際連合では一律簡体字使用

 22日、中国応用言語学会会長で、元国家語委の陳章太氏が明らかにしたところ
によると、国際連合の決定により、2008年からは国連で使用される中国語はすべ
て簡体字中国語となる。
 国務院の「漢字簡化方案」「共通語普及に関する指示」発表50周年を記念して、
22日、教育部は著名な言語学者と記者を招いた。この席上、中国応用言語学会で、
元国家語委の陳章太氏は、国際連合の決定により、2008年からは国連で使用され
る中国語はすべて簡体字中国語となることを示した。現在、国際連合で使用され
ている言語は2種類、繁体字中国語と簡体字中国語である。
 著名な言語学者で、現在100歳という高齢の周有光氏は、現在、国際連合がす
べての中国語文書を簡体字にするよう準備していると述べた。2種類の字体は必
要ないからである。
 「仮に、簡体字が使用されるようになれば、漢字の簡略化という方向性が正し
いと証明され、全世界の大多数が同意したということである。同時に、我々の国
家が与える国際的な影響力はますます大きくなり、世界各国で中国語を勉強する
人がふえていくという状況下においては、簡略化が徐々に中国の唯一の標準にな
りつつある」
 簡体字の中国大陸部以外の華人地域での使用状況について、専門家によると、
現在、香港は共通語を推進する学校が多いが、香港政府として明確な政策を持っ
ているわけではなく、民間レベルで行われている。そのほか、台湾でも一部で簡
体字を使用されているという。
 専門家は、2005年の世界主要言語実力調査報告では、中国語は世界第2位にあ
ることを明らかにした。目下、中国は国外で中国語を広める「孔子学院」は既に
40カ所にもなった。〔北京晨報3月23日〕