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春節前悪天候による混乱

中国国内速達 雪災害で困難 物流運送コストは最高で300%上昇

 中国全国で連日広範囲で降り続く雨及び雪は、新年を迎えるために家に帰りたい
人々をやきもきさせるだけでなく、大量の物流企業を状況は天気次第というような
苦境に陥れている。
 記者が複数の物流企業に取材したところでは、現在、広東から湖南、貴州、湖北
等災害被害が深刻な省への貨物運送物流が基本的に中断しており、貨物運送コスト
が1―3倍まで上昇している。
 これら各省の速達業務も集荷をしばらく停止あるいは遅延状態にあるという。交
通ネットワークの幾つかは全国にまで整備されていないものもあるが、広東省内だ
けで速達業務を行っている企業は悪天候でも影響は比較的小さい。
 業界関係者は、今回の雨や雪は物流企業に損失を与えただけでなく、企業に緊急
事態に対する応急措置マニュアル作成を喚起するものだと考えている。
〈国内速達が停滞〉
 「広州から貴陽までの貨物は3日間で送達できたが、現在は完全に停滞していて、
具体的にいつになったら送達できるかは天気次第」徳邦物流の〓小波副総経理は記
者にこのように述べた。
 国内貨物運送は主に陸上運送であり、したがって、風や雪を伴う天候は運送企業
にとって最も影響があり、貨物が時間どおりに送達できないという。
 同時に、車両価格も以前より大幅に上昇しており、最も多いところでは300%上昇
している。毎回春節前後は貨物運送企業の運送のピークであり、今回、広い範囲で
雨や雪に見舞われたことは、会社の収入に少なくとも数百万の影響をもたらすと予
想されている。
 郵便局のEMSや宅配便等の国内大型速達会社は災害を免れることはできなかった。
この会社の集配部門によると、目下普通の郵便もEMS郵便も送達時間を保障できな
いが、飛行機が通っている地域ではやや早く状況は回復しており、陸上運送ではい
かなる保障も難しいとしている。
 雪災害で多くの速達会社が悲嘆に暮れているとき、いかなる影響も受けていない
とする企業もあった。
 広州新比天快逓公司の陳立副総経理は、広州内の速達を中心業務とし、広州区域
全体に拠点を置く会社であり、国内の中間流通の重要ポイントを省いているので、
サービス業務量はもう少しふえるだろうとしている。
 多くの会社は既に春節前の運送業務を前倒しして終わらせている。
〈国際運送は中国国内で苦境〉
 国際業務においては、捷星国際貨運(深セン)有限公司の包輝遠董事長は、湖南、
広東、浙江等の物流公司では、最近は出荷がそれぞれ3分の2に減少しているとして
いる。
 UPS中国では、「雨や雪が続いており、UPSの関連サービスは遅延するかもしれな
い。1月29日現在、関連災害地域からの人員の死傷、貨物損失、営業設備破損の報
告を受けていない。陸上及び空の天候状況に細かく注目し、貨物の安全な到達を確
保する」との声明を出している。
 そして、聯邦快逓(中国)では、国際貨物は基本的には北京、上海、広州の3大
空港に頼っており、中国に送るには基本的に問題はないが、貨物を各省に仕分けす
る際に手間取るかもしれないとしている。
〔南方都市報2月1日〕
注)〓は、「登」におおざと

中国の巨大災害保険に深刻な空白 雪災害の賠償金は35億元超を予想

 中国保監会の最新統計データによると、保険会社の今回の中国の半分以上に影響
を与えた雪災害での予想賠償金額は35.19億元になるという。
 中国保険監督管理委員会(保監会)が1日緊急に開催した保険業災害対策災害救
済工作会議の席上、保監会の呉定富首席は、近日、中国南方で発生した雪氷災害で、
1月31日現在、各保険会社には合わせて50.5万件の申請があり、予想賠償金額は35.
19億元、既に3.5億元を支払ったことを明らかにした。
〈自動車保険の報告が最多〉
 呉定富首席は「雪氷災害は、同様に保険財産に深刻なダメージを与えている」と
述べた。
 大まかな統計では、地域別の損失を見ると、災害が最も深刻な湖南、湖北、貴州、
広西、江西、安徽の6省区で22.98万件の賠償金申請があり、予想賠償金額は17.6億
元、それぞれ全体の45.5%、49.8%を占めている。
 申請数から見ると、自動車保険申請が43.35万件で全体の85.8%を占めた。合計賠
償金額から見ると、電力保険の損失が10.5億元だった。
 呉定富首席によると、今現在までで、各保険会社が4011の特別作業チームを派遣
し、1万5365人が災害対策求償の第一線にいて、損失の算定や緊急救援を行ってい
るという。
 1月31日18時現在、今回の雪災害がもたらした損失は、家屋の倒壊22.3万件、家
屋の損壊86.2万件、直接的な経済損失は537.9億元。
 大まかな分析によると、今回の災害での主要な損失指標は2002―2007年度の平均
水準を上回っており、そのうち緊急移動人口は20倍を上回り、損失程度は歴史的に
まれに見るものである。
〈保険賠償金は5%をカバーしない〉
 相対として巨大な経済損失だが、35.19億元という保険賠償金は焼け石に水であ
ることは明らかだ。
 今回の雪災害で、保険賠償が思わしくない状況は、再び中国の巨大災害保険の空
白を浮き彫りにした。保険会社が受けた申請の統計データから見れば、雪災害の申
請数で最も多いのは自動車保険で計43.35万件、農業で受けた申請はわずか1.73万
件である。農作物被害面積は1.01ムーにも達しているにもかかわらずだ。
 目下、中国の保険賠償金がカバーする範囲は低く、保険料収入、保険の深度、保
険の密度等の指標は先進国よりもはるかに下回るものである。自然災害に遭えば、
中国の保険賠償はわずか5%近くにすぎず、巨大災害への保障ニーズを満たしていな
い。世界では、このデータの平均レベルは36%である。
 特に、農業保険では、相応の政策支援が乏しい状況のもとで、農民や商業保険会
社がひとしく積極性に乏しく、保険業が農村の自然災害を管理する役割をさらに弱
めている。
 いわゆる巨大災害、台風、暴風雨、洪水、地震、津波等の強大な自然災害がもた
らす損失は、昨今の国際社会において巨大災害損失で、既に国際保険及び再保険会
社が破産清算する一つの重要な要因となっている。
〈求償業務量はさらに上昇〉
 呉定富首席は、雪氷災害に対応するため、保監会は保険業界の突発的事件の1級
予備対策マニュアルを始動し、応急指揮センターを設立したと示した。
 2月4日から、保険業は雪氷災害状況報告制度を実施し、各保監局、保険会社は毎
日17時より前に保監会事務庁に管轄区、管轄会社の保険損失状況、求償業務の進展
及び基本データ報告、緊急情報及び重大事件が発生すれば随時報告することを義務
づけた。この業務は損保会社の要求に対してだけでなく、生命保険、健康保険会社
も例外ではない。
 呉定富首席は、次の段階では求償業務量がさらに上昇するはずで、保険会社は引
き続き特例としての扱いを堅持し、求償手順の簡略化、処理決定周期短縮、求償効
率向上が求められると予想している。
 保監会ではさらに、保険会社は科学的に資金配分し、あらかじめ大口賠償支払い
の準備をしっかり行い、現金が途切れないように厳しく防ぐことを求めている。呉
定富首席は、「非常時には、悪意で賠償金遅滞問題が発生することは許されない」
と強調した。
 また、災害が原因で飛行機、鉄道、旅行日程の取り消し及び変更を行い、損害保
険を解約する人には親切に対応し、無条件で保険解約し、いかなる手数料を受け取
ってはならないとしている。
〔新華網2月2日〕

京広鉄道南区間の混雑緩和 外地からの労働者6割は広東で年越しか

 乗客100万人が足どめされた京広鉄道の運行にようやく回復の兆しが見え始めた。
 京広鉄道南区間の輸送能力は1月30日夜、ほぼ復旧し、広東省内の深セン駅、深
セン西駅や東莞東駅では31日夜6時から、切符に記載された日時、車号、座席に従
った乗車が開始され、正常な運行に復旧した。
 広州鉄路集団公司(広鉄集団)によると、現在の状況下での見通しとして、今後
5日以内に広東地域内の指定乗車券を持つすべての乗客の輸送を完了し、足どめさ
れている春節の帰省客を大みそかまでに目的地まで送り届けるとしている。
〈200万人超が乗車待ち〉
 広鉄集団は、1月30日午後6時から1月31日午後6時までの間に、広東省内の5つの
主要駅から161本の列車を発車させ、33万2000人の乗客を輸送した。うち、広州駅
を始発とする列車は80本で乗客数は16万6000人だった。広鉄集団側は、京広鉄道の
南区間の輸送能力はおおよそ復旧したとしている。
 うち、深セン駅、深セン西駅や東莞東駅での運行状況は問題ない程度に復旧して
いる。これら3つの駅では1月31日午後6時から、乗客は切符の指定車号、日付、座
席どおりの列車に乗車できるようになっており、正常な輸送秩序を回復しつつある。
 足どめされていた乗客が多かった広州駅では、1月31日の時点でも、乗客はそれ
ぞれ行き先ごとにまとまって乗車していた。
 昨日1月31日に駅を訪れたところ、駅構内では列車の出発を知らせる放送が繰り
返し流され、その場にいた乗客たちは静かに待っていた。駅の外側には、京広鉄道
が徐々に復旧していると知って、再び人が押し寄せてきていた。午前には、広州駅
は再び混雑していた。
 駅の混雑ぶりに、広州市・鉄道部春運(春節帰省ラッシュのための特別輸送体
勢)弁公室と広鉄集団は共同で緊急公告を発表。当日または当日以前の切符を持つ
乗客のみ駅の待合室で待機し、当日以降の日付の切符を持つ乗客は駅に来ないよう
呼びかけた。
 広州駅では当面、3時間前までに列車ダイヤを調整し、行き先ごとに乗客にまと
まって乗車してもらっている。広州駅に到着する列車は25分以内に折り返し運転を
し、最高速度で列車を運行させているという。
 広鉄集団の関係者は、輸送状況が徐々に回復するに従って、広州駅も車号、列車
の待機時間、乗車などについても、できる限り早く正常な輸送秩序を復旧させたい
としている。ただ、あとどれくらいで正常な運行を復旧できるかは、現時点ではわ
からないという。
 広東省内の各駅では、現時点でも切符の販売を見合わせている。広鉄集団の関係
者は、「広東省内の駅では、天候条件、輸送能力が運行を保障できる状況になり次
第、速やかに切符の販売を再開する」と話している。
 広州駅では1月26日から2月5日までに、358万枚の切符を既に販売済み。広州地域
で春節前に鉄道で移動した乗客は200万人余りで、残りの乗客は既に切符を購入し
出発を待つ旅客ということになる。
 今後5日間で、鉄道部門は毎日少なくとも40万人の乗客を輸送しなければ、その
他の旅客を帰省させることができない。
〈外地からの出稼ぎ労働者6割に、広州で年越しを〉
 だが、中央気象台の予報によると、1月31日から、中国南部では再び冷たい雨や
雪・凍結などの天気に変わる見込みだという。鉄道、道路、航空などの交通機関の
ほとんどが復旧したばかりの広東省や湖南省に再び大きな影響が出そうだ。
 広鉄集団の予測によると、天気が再び降雪や凍結などに変わると、鉄道輸送設備
が再度損傷を受ける可能性がある。前回で列車運行状況が完全に乱れたことも加わ
って、完全に正常な状態に復旧するにはしばらく時間がかかる見込みという。
 このほか、悪天候が続いているので、現地の省政府は、数日のうちに、広東省の
各地に、省内にとどまるよう勧める作業を進めるとしている。労働保障部門の下部
にある1600余りの労働保障工作機構の1万5000人余りの作業員を動員して企業へ派
遣し、50万部余りの資料を配布するという。
 広東省労働庁が発表した最新情報によると、1月30日の午後4時までに、広東省に
外地から働きに来ている人々が帰省して年越しする割合は41%まで減少しており、1
月29日の45%に比べ4ポイント減少し、帰省人数は910万人から780万人に低下してい
る。
 広東省の関連部門の計画に基づき、65%以上の外地からの労働者に広東省内に残
っての年越しを希望しているという。
〔第一財経日報2月1日〕
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―――――――――――――――――――――――――――― 李 年古 著 ―
 日本人には言えない
   中┃国┃人┃の┃価┃値┃観┃  中国人とつきあう68の法則
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―――――――――――ISBN 4311603290 四六判 216頁 本体1680円 学生社
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