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電子マガジン・中国最新情報
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社会発展と人々の意識の変化

地震後 括目に値する「80後」の成熟度

 今回の四川省ブン川大地震後、「四川大地震は中国の「80後」の社会参画意識を
喚起」「災難は中国の若い世代を成熟させる」などのタイトルで一部の外国紙に紹
介された。地震支援活動の中で、「中国の「80後」の活躍は括目に値するもの」と
言われている。
 「募金、献血、進んでボランティア活動に参加する」「中国の「80後」は北京オ
リンピック聖火リレー活動の最大の支持者だけでなく、震災支援活動での活躍も大
変目立っている」と韓国の「朝鮮日報」は報道した。
 ドイツの「新ドイツ新聞」は「北京と上海の街頭で、国旗とプラカードを掲げ、
募金箱を持ち、紅白交じりのTシャツを着ている若者があちこちに見られる。彼ら
は心を一つにし、国家が命令を下したためこうするのではなく、国のために責任を
引き受けたいのだ」と伝えた。
 アメリカの「ニューズウィーク」は「「80後」は今回の地震を機に、国家及び社
会問題に対する関心を示した」と高く評価した。
 また、「80後」のボランティアの朱寧東さんにインタビューしたシンガポールの
「聯合早報」は、「地震は中国の「80後」の国際的なイメージをよくさせた」と結
論づけた。
 22歳のソフトウエアエンジニア朱寧東さんは、熱意があるということ以外、ボラ
ンティアの条件である「医療技術に詳しく、潜水可能、登山や屋外生活経験者な
ど」に全くの不案内であるが、彼は「自分は体が丈夫で、被災地区に被災者を救助
に行くのに全く問題はない」と繰り返し強調し、多くのボランティア申請者の中か
ら選ばれたという。
 朱さんのように、多くの「80後」はボランティアに選ばれるため、体は弱そうに
見えるにもかかわらず、「私は農村の生まれで、毎日物を運搬しているので力持ち
だ」と進んでアピールした。
 シンガポールの「聯合早報」は、朱さんのように弱そうに見える学生たちは、ボ
ランティアに選ばれうれしい一方、失望することもあることに注目している。うれ
しいことは、多くの人が選ばれなかったこと。失望することは「我々に高速道路で
交通誘導をさせること。それは震災支援の最前線ではなく、かつこの仕事がつらく
ない」ということだという。しかし、その後、高速道路で車の流れをスムーズにし、
全国各地からの救援物資の運搬の助けになった。「夜10時過ぎまでやっていた」。
 多くの「80後」は各地の救援チームに参加している。「彼らは暗やみを手探りで
行き、がけをよじ登り、閉じ込められた老人を救い出し、老人が役立つと思うもの
を運び出した」「これらの老人はこれから永遠にこの地に戻れないかもしれないか
らだ」とシンガポールの「聯合早報」は報じた。
 これまで多くの人たちは、「「80後」世代の多くが一人っ子で、かつ経済高度成
長の恩恵に恵まれているため、唯我独尊で利己主義である」と考えていた。しかし、
今回の震災が「80後」を成熟させ、彼らが一夜で成長したようで、彼らは自分の能
力に相応する貢献をしているという見方に変わった。
 また、一部の外国の報道は、日本で中国人留学生が震災支援のため街頭に繰り出
し募金活動をし、寄付者にお辞儀をして礼を述べると同時に、手づくりの千羽鶴を
つくったということにも注目している。
 「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は「今回の地震は「80後」世代が初め
て経験した重大な苦難で、かつ厳しい試練に耐えたことから、彼らは「人のつなが
り」の意義を理解したはずだ」と伝えた。
 「80後」が震災支援活動で示した成熟さに、「自分たちの誤解をわびたい」と言
う人さえいた。
 米「ニューヨーク・タイムズ」に掲載された、カナダ籍の清華大学教授で、有名
な社会学者のダニエル・ベルが書いた文章に、「すべての学生が社会のために力を
尽くしたいという気持ちがあり、数百人の清華大学の学生は徹夜して列をつくって
献血及び救援物資を寄付することに私は気づいた」と述べた。
 また、ダニエル・ベルは、今回の地震を機に、中国の「80後」に対する「中国の
若者はただ外国を敵視しているナショナリズムで、よしあしにかかわらず、自分の
国のため歓呼するもの」という誤解を捨てることを希望している。
 「80後」世代にとって、これまで、国家の災難に対する認識は教科書や映像記録
資料などから得たもので、直接に体験したことがなかったため、多くの親たちは彼
らを「弱々しい世代」だと心配していた。
 しかし、半年足らずの期間中、中国の「80後」はオリンピック聖火リレーの妨害
行為に対する怒りを覚えたことを体験した一方で、国際社会からの震災支援を受け
入れた。そして、みずからは災害救助の最前線で生死の試練に耐えた。これらの体
験は「80後」の人格形成に非常に無視できないものとなっている。
 まさにシンガポールの「聯合早報」が報じていることだ。「今回の地震で、中国
の若者はいろいろなことが体験でき、その体験は彼らを一層成長させ、成熟させて
いくだろう」、「国際社会の中国に対する態度を全面的に見きわめ、さらに世界の
メディアがいかに中国を報道するのかを見る」はずで、これからは「彼らは援助の
手を差し伸べること、責任を負うこと、社会に奉仕すること、弱者を助けるという
ことなどがわかるはずだろう」。〔新華網6月3日〕

上海4割のサラリーマンが「カードの奴隷」、給料日が返済日

 数枚のクレジットカードを持ち、いつもショッピング場で格好よくカードを切る
ことは、たくさんのサラリーマン、OLのライフスタイルとなった。
 一方、1カ月のうち数枚のクレジットカードの支払い限度まで使い切り、「カー
ドの奴隷」に落ちた代価を払っている人もいる。
 智聨招聘が最近、6000名余りのサラリーマンのクレジットカードの使用状況を調
べた結果、約4割のサラリーマンがクレジットカードの「カードの奴隷」になって
いることがわかった。
 同調査結果では、8割以上のサラリーマンが自分のクレジットカードを所有し、
しかも使用率が72.5%まで達していることが示された。
 クレジットカードを持っているサラリーマンのうち、一部の利息と含み損を負担
しなければならない人は半分以上を占めている。また、20%以上のクレジットカー
ドの利用者は、完全にカードに縛られて多額の金銭を払っていると認めた。ほかの
20%のクレジットカード利用者は主観的にはカードのあらゆる欠点を知っているの
に、毎月クレジットカードの「負翁」(負債が山ほどあること。大金持ちの「富
翁」と同じ発音。ここでは皮肉として使われている)になることを免れず、事実上
の「カード奴隷」となっている。
 ある日、白さんの数枚のクレジットカードがともに「刷爆」(支払い限度額超
過)の状態になったが、あるブランドの化粧品が割引セールされている場面を見て、
誘惑に耐えられず、買いだめのためにまた新たに1枚のクレジットカードを申請し
た。今、彼女の月給のほとんどが支払い限度を超過した元金と利息の返済に充てら
れている。そうして、負債がまだまだ蓄積しつつある。
 白さんと同様に、外資企業の職員である劉さんも「カードの奴隷」である。彼女
は累積したポイントでギフトを交換するために一時期毎日カードで支払っていた。
しかし、自分の「成果」を数えるときに初めてわかったのは、自分が一生懸命ため
たポイントは、小さな人形、食器くらいのものしか交換できなかったということだ。
彼女はまだ大きな債務を背負っている。
 上海理財専修学院執行院長である徐建明氏は、海外ではクレジットカード消費が
個人破産を引き起す第一号の「殺し屋」であり、クレジットカードを使用する際は
自重するべきであると述べている。
 徐建明氏が以下のようにアドバイスしている。
 まず、同時にたくさんのクレジットカードを保有しないこと。1枚、2枚にとどめ
ることである。ポイントのためにカードを使うことは絶対にやめるべきである、そ
れは得よりも損の方が大きい。
 次に、クレジットカードで現金を引き出さないこと。一般的にクレジットカード
で現金を引き出すときに手数料が発生する。
 また、クレジットカードの利息は銀行利息よりずっと高いので、必ず利息免除期
限内に全部返済し、できるだけ最低支払いあるいは数回払いを避けることである。
さもないと、高い利息を背負いやすくなる。〔解放網―新聞晨報5月26日〕

広州市民の住宅・車購入願望低下 物価高騰に最も不満

 26日、広州市統計局が発表した、南沙、夢崗を除く広州8区の5000名の常住住民
に行った調査によると、広州人の生活への満足度は全体に高まっており、市民の
53.1%の生活状況の自己評価は10点満点で7点以上だった。
 さらに、物価、教育、医療問題は生活の質の向上に影響する重要な要素だが、こ
のうち市民の68.3%は物価高騰による圧力に不満を抱いている。このほか、この先2
年のうちに広州人が住宅や車を購入したいとの願望は低下している。
〈「家庭円満」に最も満足〉
 今回の調査では、収入、家庭生活、就業、健康、人間関係、居住条件、個人の安
全、権益保護等、8つの大項目の18分野で市民の生活状況に対する満足度を観察し
た。
 結果によると、市民が出した平均点は6.53点(最高10点)で、昨年7月の同様の
調査より0.1点高く、評価水準は「普通」と「比較的満足」の間にある。そのうち、
53.1%の人が自己評価7点以上の「比較的満足」に達しており、昨年の調査と比べて
3%増加した。
 ここ2年の家庭生活の水準が「比較的安定、または少し上向いている」とする市
民は2006年以来80%を占め、「下がっている」とするのは19.6%であった。
 2割近い家庭の生活水準が低下している最大の原因は「物価高騰」である。個人
の生活状況の各分野における評価から見ると、市民が最も満足しているのは「家庭
円満」であった。
〈物価高騰に最も不満足〉
 不満足度(比較的不満足、不満足と評価した合計)では、「物価高騰に耐える
力」と「商品の質と安全」の両項目の不満足度が上昇しているほか、その他の項目
の不満足度はおしなべて低下している。
 そのうち、「物価高騰に耐える力」という項目に対して不満をあらわす市民は昨
年の調査の60.5%から68.3%になり、各項目中トップであった。その他の項目の不満
足度は平均して35%を超えなかった。低収入家庭は物価高騰に対して一層敏感にな
っており、不満足度は77.7%に達した。
 それから、昨年の調査結果同様、医療費用はやはり市民の家計支出を圧迫する最
大の原因であった。それに続いて、食費、教育、電気・水道・ガスである。
〈住宅・車の購入願望低下〉
 今回の調査では、今年の住宅価格は「安定しながら下降する」と予測した市民が
39.6%と引き続きふえ、「住宅価格の相場は上昇傾向にある」と表明した市民の割
合は31.6%を超過した。住宅価格に対し成り行きを見守るとした市民は昨年の15.1%
から28.8%にふえている。
 1.5%の家庭はこの先2年のうちに住宅を購入する計画があるとしているが、その
割合は昨年の10.2%から3.7%減少した。
 住宅の購入願望のほか、車の購入願望も全体に下降している。今回の調査が明ら
かにするところでは、1、2年のうちに車を購入する予定の家庭が占める割合は昨年
の7.0%から今年の5.4%に下降した。
 住宅価格を選択する上で、79.3%の家庭が1平方メートル当たり6000元以下の価格
帯を選択しており、昨年の調査の71.4%と比べて8%上昇した。
〔信息時報5月27日〕
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―――――――――――――――――――――――――――― 李 年古 著 ―
 日本人には言えない
   中┃国┃人┃の┃価┃値┃観┃  中国人とつきあう68の法則
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―――――――――――ISBN 4311603290 四六判 216頁 本体1680円 学生社
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