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若年層の職業選択と都会志向

上海 半数の外資企業が卒業生を募集せず

 上海対外サービス有限会社が22日に発表した「2009年在上海外資企業人材需給調
査報告」によると、国際金融危機の影響を受け、外資企業のうち卒業生を募集する
計画を立てているのはわずか45.12%で、しかも募集人数が限定されているという。
 今回の調査は外資投資企業104社を対象にしたもので、製造業、エネルギー化学、
物流、貿易、IT、医学、広告、金融、コンサルタント、会計事務所などの業界が含
まれている。
 調査によると、これらの企業の中で、半数の企業の募集人数は10人以下、42.86%
の企業は10―50人、50人以上を募集するのはわずか7.14%にすぎない。募集計画が
ない企業の中で、8割は金融危機を原因にしたものであり、他の2割は卒業生を募集
するという伝統がない。
 募集計画がある企業の中で、44.44%は理工学卒業生、25.93%は経済管理学卒業生、
11.11%は行政文学卒業生を募集する。他の18.52%の企業は専門に対する要求がない。
 募集職種から見ると、技術類が募集職種全体の32%を占め、トップであった。2位
はマーケット・販売類で22.73%を占めた。3位は研究開発・行政類で13.64%を占め
た。4位は管理・訓練類で9.09%を占めた。
 注目されるのは、97.88%の卒業生は上海で就職したいとしたことである。相対的
に経済が発達していない人材不足の地方に行きたい卒業生は少なかった。
〔中国青年報2009年3月23日〕

ねじ締めも手をとって教える! 外資企業社長は卒業生の実践能力に嘆く

 「毎年大量の卒業生を募集しているが、合格できる人は非常に少ない。教育しな
いと仕事できない。しかし、教育しても外地に行きたくない人がたくさんいる」。
 2日の「卒業から就職まで」の学習セミナーで、ドイツ海瑞恩精密技術会社の段
建生社長は、大学生就職問題について不満をぶちまけた。
 大多数の学生たちは大都市で就職したい、後進の都市には行きたくないという事
実である。段建生社長は一つの例を挙げた。
 有名大学の大学院生2人を募集して、ドイツで教育させると教えた。「外国で教
育を受けると聞いたらすぐに承知するのだが、その後太倉での支社で勤めると聞い
たらあっさりと拒否する」
 段建生社長はこう言った。「現在、多くの大学生は外地に勤めることを嫌がる。
上海のすぐ近くの中小都市でも行きたくないという。学生の中には太倉が上海から
50キロメートルしか離れていないという常識も知らない者もいる」
 精密器械を生産する会社なので、新人の大学生に一定の操作能力があることが望
ましいとしている。しかし、「残念ながら、多くの学生には生産用の器械に対する
知識が全くない」と段建生は遠慮なく言う。
 「これらの学生の素質はいい。少し教えばすぐ把握するが、実際やってみるとそ
うではない。ねじ回しの使い方と測量の方法までも手をとって教えなければならな
い」
 大学生の精神的な持久力と職場適応の能力も会社を悩ませる。段建生社長は一つ
の例を挙げた。
 40人の新人をドイツで教育させ、現地で働かせている。その際の彼らのコミュニ
ケーション能力と言語能力は高く、現地人ともうまくやれる。しかし、多くは私生
活と仕事とを混同してしまい、仕事上のミスが簡単に許されると思ってしまう。
 「明らかに職場ルール違反。結局、学生たちは仕事上のささいなミスで批判され
るのだが、仕事上の批判を理解できないでいる。会社は大量の時間を使って、彼ら
にどうやって私生活と仕事とを分け、どうやって会社の厳しいルールを守るのかを
教えなければならないのだ」〔文匯報2009年4月3日〕

中国で将来の十大人気職業予想 公務員はランキング外

 解放日報グループの「新滬商」誌が発表した調査報告によると、将来の十大人気
職業予想のうち、アナリスト、弁護士、心理カウンセラーがトップ3に入った。現
在人気がある公務員はランキングに入らなかった。
〈将来の十大人気職業〉
 これは専門家を対象としたアンケート調査で、合わせて51通が回収された。専門
家の研究分野は、経済、金融、水上運輸、法律、文化、社会学、心理学などのさま
ざまな分野を含むものである。年齢層は高齢者25%、中年35%、青年40%の3世代にわ
たり、上海と地方の専門家の割合は70%、30%であった。
 106のさまざまな職業についての調査で、最後に選出された「将来の十大人気職
業」は、アナリスト、弁護士、カウンセラー、経営管理コンサルタント、健康管理
専門家、家事サービス、専門の研修トレーナー、教師、マスコミ、プランナーであ
った。
 94.1%の専門家は、アナリストが最も人気の職業になるだろうと考えている。し
かし、明らかなコントラストを形成しているのは現在名誉な「国家試験」のある
「公務員」である。公務員はただ1人の専門家が挙げたのみだった。
 〓的栄氏は、このアンケート調査を構想したとき、特に公務員人気についてはあ
らかじめわかっていたが、専門家が選び出した結果と現在の一般的な判断とは明ら
かに違っていること、この結果は客観的で、新しい職業構造があらわれているとい
うべきだと述べた。
 上海に国際金融センター、国際航運センターという「2つのセンター」が建設さ
れることにより、世界経済、中国経済、長江デルタ経済の動きに対して、上海の発
言権が増している。政府、企業、業界が入念なデータの分析を必要としていること
から、専門家は、人気がある十大職業のうち、金融アナリスト、保険数理士、証券
アナリスト、経済アナリスト、業界アナリスト、データアナリストなどが今後最も
人気の職業だと考えている。
〈将来の十大趨勢 独身エリート女性の人数大幅増〉
 上海社会科学院社会学所の心理学教授の張結海氏が12日発表したところによると、
将来の十大趨勢のうち、エリート独身女性が大幅に増加し、大卒の学位を得る女性
は以前の100人中30人から今後50人に上昇するだろうことが、研究の結果、明らか
になった。男性の場合は100人中30人のみである。
 この上海の将来の十大趨勢についての報告では、以下のことにも言及している。
▽高齢社会が到来し、年金難の問題が大きくなる。
▽都市の発展が「米国式」から次第に「ヨーロッパ式」に取ってかわり、住居の郊
 外化、農村化、高速鉄道沿線にある美しい農村が建築投資の新しい目玉になる。
▽ヨット、クルーザーが大衆化する。
▽上海に特別なスキルを持つ「変人」が大量にあらわれる。
▽高速列車が社会を変貌させる最大の技術要素になる。
〔東方網2009年4月13日〕
注)〓は、「登」におおざと
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