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国土の広大がもたらす数のインパクト

昨年の中国原油対外依存度50%超過 既に警鐘が鳴らされる

 税関総署が先日公布したデータによると、昨年12月に中国原油輸入量2126万トン
という記録がつくられたことによって、中国2009年の年間原油輸入量も初めて2億
トン(2.04億トン)を超過し、年間原油対外依存度は50%の「国際警戒線」を超過
した。
〈原油対外依存度は52%と推測〉
 昨年以降、前年度同時期と比較し、中国国内原油生産は常に下降傾向を保ってい
る。国家統計局は、今月下旬に各業界データを発表するが、最も楽観的推測におい
ても年間中国国内原油生産は19億トン前後が予測され、年間中国原油対外依存度は
52%前後に到達するとされる。
 1993年に中国が初めて石油輸入国になって以降、その原油対外依存度は当時の6%
から上昇を続け、2006年には45%を突破、その後は毎年平均2%前後の速度で上昇、
2007年には47%、2008年には49%、2009年には50%の警戒線を突破。たった16年の間
である。
 とどまることを知らない原油対外依存度の上昇により、多種多様な中国エネルギ
ー業界の中でも、石油業界は非常に重要視されている。「第一財経日報」の取材を
受けて、多くのエネルギー専門家は皆、石油こそが中国エネルギー安全の「最も逼
迫した問題」と見ている。
 業界では、中国経済の急速な発展が、「産業の血液」としての石油需要の急激な
成長を決定すると分析されていた。2009年初めには、経済危機の中で低空飛行状態
にあった中国経済によって、この50%というスローガンへの到達年度は遅くなると
考えられていた。
 しかし、過去1年の間で、中国経済は低迷から回復に向かい、V字型回復ルートを
描き出した。経済学者は共通して、2009年中国GDPを「8%に保てば心配なし」とし、
経済回復がエネルギー産業をも回復に導くと予測した。
 同時に、2009年には、中国海洋石油恵州製油プロジェクト、中国石化福建プロジ
ェクト、中国石化天津プロジェクト等を含む、何千万トン級の新大型製油化プロジ
ェクトが中国沿海地区で相次いで開始され、生産準備や生産ニーズにおいても、海
外に対する原油ニーズは同様に高まった。
 このほか、実施中の国家戦略としての石油備蓄及び国内原油生産下降により、中
国の原油輸入は拡大していった。
 中期的に見れば、自動車生産販売量が世界1位となった国家にとって、その原油
対外依存度が継続して上昇することは、言うまでもない命題である。
 2008年末に承認された「全国鉱山物資源計画(2008―2015)」が出した予測に基
づけば、2020年までに、中国原油対外依存度は60%に到達するとされている。とこ
ろが、昨年公表された「エネルギー白書」による予測では、10年後に中国の原油対
外依存度は64%に到達するとなっている。
〈世界の終わりではないが、警鐘は既に鳴らされている〉
 しかし、原油対外依存度が50%を超過しても、中国にとっては世界の末日という
わけではない。国際的に各主要経済体の原油対外依存度はどこも比較的高いことを
見るべきである。
 中国近郊の日本や韓国を例にとれば、その対外依存度はどちらも90%以上となっ
ているが、世界三大石油生産国となっているアメリカ(ロシアやサウジに次ぐ)で
も、その原油対外依存度は60%以上である。
 「この数字は重要であるが、実際、過度に重視する必要はない。私たちは国際間
におけるエネルギー協力こそより重要視するべきで、国内エネルギー需要の管理と
供給をきちんと行わなくてはならない」中国石油大学エネルギー戦略研究センター
の執行主任、王震氏が本誌に述べた言葉である。
 王震氏によると、中国は長期にわたってエネルギー供給を過度に重要視してきた
が、需要サイドからエネルギー管理を行うことは少なかった。「私たちはどのよう
にエネルギーを使用すればよいのか、これは私たちが本当にきちんと行わなければ
ならない仕事である。例えば、組織のエネルギー価値を上げる、エネルギー消耗を
減らす、効率性を上げ排出を減らすといった具合である」
 しかし、アモイ大学にある中国エネルギー経済研究センター主任の林伯強氏は、
中国原油対外依存度の50%超過で、既に中国への警鐘が鳴らされていると見る。
 「アメリカの依存度が中国のそれよりも高そうだというところを見てはいけない。
そうではなくて、アメリカのエネルギー消費は基本的に既にピークに達していると
ころに着目しなければならない。それに対し、中国の将来におけるエネルギー需要
は依然として大きいが、国内石油生産量は既にピークに到達している。これはつま
り、中国の今後における石油消費の増大分は、すべて海外からの輸入に頼るという
ことである。もし、我々が取り組まなければ、中国の石油対外依存度は確実にアメ
リカのそれを超過する。70%に達する可能性さえあるのだ」
 発展途上のエネルギー消費大国として、対外依存度70%になり得る石油需要とい
うのは、国際的に石油価格の決定権がない状況で極めて危険である。しかし、中国
石油企業に海外進出させれば、その途中経過において海外の石油権益を多く獲得す
ることができるだろうというのが林伯強氏の意見だ。
〔第一財経日報2010年1月13日〕

中国車両保有数1.86億台超 運転者は2億人に迫る

 7日公安部からの取材によれば、2009年末現在、全国の車両保有数は既に1.86億
台を超え、全国の運転手は2億人近くになった。
 公安部の統計データによれば、2009年末までの全国の車両保有数は1億8658万658
台。そのうち自動車は7619万3055台、オートバイは9453万658台、トレーラーは120
万1519台、道路通行するトラクターは1463万3456台、その他車両は2万1970台。全
国の車両運転者は1億9976万5889人、そのうち自動車の運転者は1億3820万3911人。
 2009年以降、国際金融危機に対応し、経済の安定や比較的早い増加を確保するた
め、国が一連の自動車、オートバイの消費を促進する政策を打ち出し、これが消費
市場を有効に刺激したことから、車両保有は増加速度を強め、また運転者も相応し
て大幅に増加した。車両は1669万台、運転者は1910万人増加した。
〔新華網2010年1月7日〕

2009年 中国の自然災害による直接経済損失2500億元余

 民生部は12日、2009年全国自然災害被害状況を公表した。本データによれば、
2009年、中国の災害による経済損失は2500億元余りに達した。
 先般、民政部は、国土資源部、水利部、農業部、国家統計局、中国地震局、中国
気象局及び国家海洋局等各部門とともに、2009年全国自然災害被害状況について協
議、了承した。
 2009年、中国の一部地域における自然災害は極めて重大で、多様な災害に見舞わ
れ、範囲は広く、程度は深く、被害は大きなものとなった。
 干ばつ、洪水、地震、ひょう、台風、熱波、寒波及び雪害、土砂崩れや土石流、
森林・草原火災、病虫害などさまざまな災害が発生し、一部被害地域では複数の被
害をこうむったところもある。
 特に、ある地域に集中した激しい暴風雨、段階的で深刻な干ばつ、局地性の強
風・スコール、たび重なる台風の上陸や大規模な雪害は、中国経済社会の発展及び
人民の生命財産の安全に重大な影響をもたらした。
 2009年、中国全国における各種自然災害で合わせて4.8億人が被災し、1528人が
死亡もしくは行方不明、緊急搬送が709.9万人だった。農作物の被災面積は4721.4
万ヘクタール、収穫できなかった耕地面積は491.8万ヘクタールだった。家屋の倒
壊は83.8万棟だった。災害による経済損失は2523.7億元だった。
 その中で、四川、湖南、雲南、内モンゴル、黒龍江省、吉林、江西、遼寧、甘粛、
河北等各省の被害が大きかった。
 自然災害の状況で分類すると、干ばつ、洪水(を含む土砂崩れ及び土石流)、ひ
ょうによる災害が最も深刻だった。
 干ばつは被災人口が多くなった主因で、全被災人口の半数を占めた。洪水及びひ
ょう害は死亡原因の9割超を占めた。洪水は家屋の倒壊の主因で、全体の6割超を占
めた。台風及び洪水(を含む土砂崩れ及び土石流)は緊急搬送数の最多を占め、全
体の9割以上を占めた。〔新華網2010年1月12日〕
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