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電子書籍とモバイル機器の閲覧生活

中国移動 携帯電話向け電子書籍閲覧サービスを正式に商用化

 5月5日午後、中国移動浙江閲覧基地が正式に営業を開始すると同時に、中国移動
の携帯電話向け電子書籍閲覧サービスも正式に商用化される。
 内情に詳しい人物によれば、中国移動は既に端末メーカー5社と提携し、間もな
くTD-SCDMA/EDGEモジュールを内蔵したモバイル「電子書」を発表する。
 目下市況において最も多く見られるモバイル閲覧端末は「電子書」であり、これ
は「電子書籍閲覧端末」とも呼ばれる。
 中国移動のリリースした「電子書」はすべてモバイル通信機能を搭載しているた
め、3G(TD-SCDMA)ネットワークあるいは2G(EDGE)ネットワークを通じて書籍の内容
がダウンロードでき、高速でネットワークにつながり、オンラインで閲覧、あるい
はダウンロードして閲覧することができる。
 2009年9月23日、中国移動は杭州で、5年以内に浙江省に5億元投資し、モバイル
閲覧基地を建設し、また2年以内にこれに対し5000万元を投資すると発表した。
 このほか、中国移動はインターネット市場のため、既に全国の8省にそれぞれ一
大拠点を整えている。
 8大基地は、四川省成都の無線音楽基地、浙江省杭州のモバイル閲覧基地、江蘇
省撫州のゲーム基地、上海の携帯電話向け動画基地、遼寧省瀋陽の位置情報サービ
ス基地、湖南省長沙の電子商取引基地、福建省の携帯電話向けアニメーション基地、
広東省広州のモバイルマーケット基地。〔C114中国通信網2010年5月5日〕

デジタル出版生産額 昨年800億 伝統的な紙媒体を初めて上回る

 5月10日、中国文字著作権協会と漢王が共同開催した北京書籍定期刊行物デジタ
ル化フォーラム上で得た情報によると、デジタル出版産業に群がり混乱するのを防
ぐため、電子書籍端末のデジタル出版に対する参入制度を創設するとともに、張江、
重慶に続き、広東に第三の大型デジタル出版基地を建設することがわかった。
 伝統的な紙媒体に比べると、印刷及び物流の二大原材料消費の最も大きい部分が
減少し、デジタル出版業は低炭素経済のモデルであることは間違いない。
 電子書を代表とする閲覧端末は急速に市場への攻勢を加速し、コンテンツの本丸
を奪っている。数日前、中国移動も電子書籍に進出し、モバイル閲覧固定価格戦略
を打ち出した。
〈伝統的な紙媒体を初めて上回る〉
 新聞出版総署科技・デジタル出版司の張毅君司長は、デジタル出版の年間成長率
は50%で、2009年の総生産額は795億元に達し、初めて伝統的な紙媒体出版物の生産
額を上回ったと述べた。
 また、2010年中国大陸電子書籍市場は爆発的な成長をする可能性があり、販売台
数300万台前後、出荷台数は世界の30%、販売額は60億元に達すると予想した。
 目下電子書籍産業は戦国時代に突入し、「漢王」に続き、中国国内で40社以上の
メーカーが電子書籍業界に参入している。
 張毅君司長は、発展が急速であっても、心配は少しもないと考えている。「相当
部分はプリインストールあるいはコンテンツをダウンロードできる電子書籍がとり
わけ多く、存在する問題はさらにはっきりしている」
 その中には、違法な権利侵害違反で著作権者の権益を有効に保護できないものも
含まれている。
 そしてまた、標準の規格がたちおくれ、端末で極めて有限的なコンテンツを読み
取れるだけのものだったら、購入する消費コストも増大するし、ひいては閲覧でき
るものは限られるし、コンテンツ資源の統合にならないし、貢献もしない。
 さらにまた、参入障壁はあいまいで、いまだデジタルコンテンツ生産及び企業の
実態をなしていない多くの企業が、閲覧端末の中に大量の出版許可を経ていないコ
ンテンツをプリインストールし、あるいは違法なコンテンツのダウンロードサービ
スを提供しており、国家の出版管理制度に抵触している。
 このため、新聞出版総署は電子書籍産業発展の現状及び今後の展望について深く
突っ込んで分析研究を行った上で、デジタル出版企業の構造転換を積極的に推し進
めるべく、電子閲覧参入制度を実施し、デジタルコンテンツをプリインストールし
た電子閲覧端末の生産及びコンテンツのデジタルダウンロードプラットホームの枠
組み等を制定する。
 国家版権局管理司の董維副司長は次のように述べる。
 「国家はまさにデジタル出版の重要事業プロジェクトの建設を実施しているとこ
ろである。昨年認可した張江デジタル出版基地を除き、先月認可したばかりの重慶
デジタル出版基地や、さらに申請がある広東については、我々はデジタル国際文化
産業博覧交易会期間、中国全国に8―10のそれぞれ特色のある、生産額が100億を超
えるデジタル出版基地が形成される計画が必要なことはわかっている」
〈電子書籍メーカーは版権資源争奪強化〉
 旧来の図書販売チャネルもデジタル化転換を加速する。江蘇鳳凰新華の金国華副
総経理によると、昨年10月から今年2月上旬までのわずか5カ月間、漢王電子書籍の
販売は4700台を上回った。
 漢王の劉迎建董事長は独占取材に対し、漢王の今年第1四半期の出荷台数は20万
台に達したことを明らかにした。統計データによると、漢王の世界シェアは8.4%、
今年第1四半期の漢王のシェアは16.8%、今年の漢王の販売台数目標は200万台を予
想している。
 しかし、単に商品を売るのみというより、劉迎建董事長はコンテンツを重視して
おり、コンテンツ資源獲得は漢王の今年の「第一目標」となっている。
 劉迎建董事長によると、今現在、漢王は既に全国紙25社、地方紙30社、雑誌125
種類と契約調印しており、コンテンツプラットホームである漢王書城には既に2.6
万冊の正式版の電子書籍があり、毎月5000本の速度で少しずつふえている。
 今回の中国文字著作権協会との締結で、中国文字著作権協会は広範な文芸及び科
学技術作家メンバーを擁しており、期間や回数を分けて漢王にメンバー作品のデジ
タル版権を提供できる。このことは、漢王書城のコンテンツを最大限に拡充するも
のであろう。
〈周辺報道〉
 目下、国家発展改革委、中国人民銀行、中国銀監会、中国証監会は共同で「循環
経済発展を支援する投資金融政策措置意見に関する通知」を発表し、5月10日、国
家発展改革委関連担当者がこの分析をした。
 「通知」は、社会資金、ローン金融及び直接融資の引き込むルートとして、循環
経済分野支援の具体的措置を提案するものである。
 ローン金融においては、国家省レベル政府が支援する省エネ、節水、原材料節約、
資源の総合的な利用、無公害生産、海水の淡水化及びゼロエミッション等減量化プ
ロジェクト、古くなった自動車部品、建設機械、旋盤等製品の再製造及びタイヤの
リフォーム等再利用プロジェクト及び古くなった物資、多量の産業廃棄物、建設廃
棄物、農林廃棄物、都市で典型的な廃棄物、排水、汚泥等資源化利用プロジェクト
に対し、銀行業金融機関は重点的に貸付支援を行う。
 模範市、県園区(模範基地)の循環インフラ、関連公共技術サービスプラットホ
ーム、公共ネットワーク情報プラットホームの建設及び運営に対し、銀行業金融機
関も相応の貸付支援を行う。
 生産、輸入、販売あるいは淘汰名簿に入っている技術、工芸、設備、材料あるい
は製品を使用する企業に対しては、銀行業金融機関はいかなる新規与信支援を提供
せず、もともとの与信も徐々に圧縮、回収する。
〔南方都市報2010年5月12日〕

中国1.55億人が携帯電話で閲覧 出版業はイノベーションが必要

 いつでもどこでも携帯で閲覧が現実となっている。工業情報化部の奚国華副部長
は5日、昨年末現在、中国携帯電話で閲覧するユーザーは1.55億で、目下携帯電話
閲覧関連標準制定を研究しているところであると述べた。
 奚国華副部長は中国携帯電話閲覧業務上場式典に出席した際、中国移動の3Gサー
ビスTD-SCDMAを携帯閲覧が発展させられるようにしたいとした。
 CDはもうからないが、着信音楽は大もうけである。携帯閲覧は「全く新しい図書
発行ルート」になるかもしれないし、海賊版を有効に防止することができ、作者が
相応の利益を得られる。中国移動は5日、コンテンツ提供者は通信及び情報費収入
の4割を得られるとした。
 携帯電話の閲覧は、書籍の閲覧よりも安い。また、本1冊を購入する費用は1―10
元かかるが、文章の段落ごとの購入費用は、各段落0.04元―0.12元である。
 中国移動データ部の高念書総経理は、中国移動の携帯閲覧業務は2009年10月期よ
り浙江等7省でテストを始めており、1500万のユーザーが中国移動携帯電話閲覧の
プラットホームにアクセスしたことを明らかにした。
 多くの携帯電話閲覧に適した作品を出すために、中国移動は5日中国作家協会、
中国出版集団、中国編集者学会、国家図書館と戦略協力協議に調印した。中国移動
の李躍副総裁は、既に出版社及びウエブサイト35社と協力を結んでいると示した。
〔中国新聞網2010年5月5日〕
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