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西部大開発の成果と新たな10年へ

西部開発さらなる10年 西部地域は内需拡大の主戦場へ

 雲南省隣滄市〓胡村46歳の呉方様さんは、政府の補助する1.5万元の建築費と
政府が利子補給してくれた3万元のローンで自身の三階建ての白い家屋を建てた。
 「新居は230平方メートル、8部屋あって、都会に比べて住みよい」呉方様さん
は語る。
 現在、呉さんと同じように国家の特別待遇政策を受け、日干しれんがの家屋を
壊し、家を新築する農家が〓胡村住人の80%を占めている。中国の農民には金が
できればまず家を建てるという習慣があるため、家屋建設はこの面から強力に西
部地域の内需市場を拡大させるだろう。
 中国西部地域の新たな大開発の始動に伴い、国家は西部地域の広大な内需市場
が経済発展継続の大きな下支えとなることに大きな期待を寄せている。
 雲南省委員会の李紀恒副書記は、都市化建設を進めることは、農民の収入向上
と需要拡大のみならず、都市インフラ投資の拡大にも有効であるとし「この巨大
な内需市場は、雲南省経済が今後も引き続き急速な発展を維持していく巨大な原
動力である」と語る。
 目下雲南省の都市化レベルは35%に満たない。ある専門家の試算では、雲南省
の都市化レベルが1%上がるごとに都市人口が新たに46万人近く増加し、また、2008
年の都市住民と農村住民との1人当たり平均消費レベルに6086元の差額があるた
め、消費支出が新たに28億元も増加するとしている。
 巨大な内需市場は、新たな西部大開発戦略の実施に従い、絶えずその潜在力を
あらわし、一部の既に西部開発において利益を得た企業は新たな市場拡張を始め
ている。
 労亜尓モルタル防水剤雲南事務所の周六生所長は「農村の消費需要が都市の5、6
倍を呈する状況からも、潜在力の一端をうかがい知ることができる」とし、家電
下郷政策が西部地域において得た著しい成果からもその裏づけを得ることができ
るとしている。
 広西チワン族自治区家電下郷情報管理システムのデータによれば、今年の1―7
月で、広西省の家電下郷製品販売台数は150万台、累計販売額は29.64億元と、既
に年頭の計画の84.7%を達成している。
 中国社会科学院社科文献出版社、西北大学、内モンゴル大学が共同で発表した
「西部白書(中国西部経済発展報告2010)」は、金融危機の影響は受けたものの、
内需拡大政策及び投資増加等の要素により、2009年、中国西部地域の経済成長は
低下するどころかかえって上昇し、中国全国のGDPに占める比率は2008年に比べ
0.7%上昇し、18.5%に達したと提起している。
 さらにまた、中国国内外の経済環境の変化によって、2010年も依然として西部
地域に急速な経済成長を維持させるだろうと指摘している。
 雲南省における初の「建材下郷重要推薦団体」である雲南昆鋼セメント建材集
団有限公司の責任者は「新たな西部開発は、農村における住居の改築、装飾、建
築消費を高め、セメント業界に新たなチャンスをもたらしている。企業は自信満
々だ」と語る。
注)〓は、つちへんに霸
〔新華網2010年9月29日〕

三峡ダム 今年の洪水防止経済効果は266億元

 29日の長江水利委員会のデータによれば、洪水被害増加率及び物価上昇率を考
慮し、洞庭湖区域の銭糧湖等8つの洪水調整池の浸水耕地、養殖水面を減じて計
算すると、2010年出水期の三峡ダムによる洪水防止経済効果は266.3億元に達した。
 報道はまた、国務院三峡技術・装備司の周憲政副司長の話として、「720」洪
水ピーク後に三峡ダムに水が入って洪水をとめ、荊江流域の沙市地点の水位は2.5
メートル、洞庭湖畔城陵磯の水位は1メートル下がり、長江中下流地域の洪水圧
力を大幅に下げたという。
 7月20日8時、長江上流で洪水の波が三峡ダムを襲った。このとき、毎秒7万立
方メートルの水が三峡ダムに流入し、1998年ダム建設以前の洪水水位を上回った。
 7月17日から22日にわたり、長江防潮総本部はダムからの放出量調整を命じ、
水位は146.3メートルから158.86メートルとなり、洪水水量の40%以上をダムにた
めることになった。
 三峡ダムは最初の洪水防止の試練を順調にこなすこととなった。
 周憲政副司長はまた、設計標準に基づくと、三峡ダムの総貯水量は393億立方
メートルであり、また、工事そのものから言えば、三峡ダムの設計標準は1000年
に一度の洪水を防ぐことができるもので、チェックの基準は1万年に1回の洪水の
値にさらに10%を加えたものであるとした。
 つまり、1000年に1度の毎秒9万8800立方メートルの洪水でも、ダムは正常運転
が可能であり、1万年に1度に10%加味した毎秒11万3000立方メートルでも、ダム
本体が決壊しないという。
 三峡ダムでは、下流の荊江流域の洪水防止を100年に一度のレベルに高め、100
年を超え1000年に一度の洪水に対しては、洪水調整配分により荊江流域の安全を
保つことができるとした。〔第一財経2010年9月30日〕

西部大開発10年 新疆生産建設兵団のGDPは2.9倍に

 9月28日、兵団新聞弁公室による記者会見が催された。
 兵団発展改革委員会、兵団水利局、農業局、商務局、石河子経済技術開発区管
理委員会等関連する機関の報道官は、兵団が西部大開発の10年間で達成した各種
成果を紹介した。
 兵団発展開発委員会の郭毅峰副主任によれば、西部大開発10年で、新疆生産建
設兵団の総合力は大幅に増強され、生産総額は1999年の157億元から611億元に増
加し、2.9倍となった。
 年平均成長率は12%で、1人当たり生産高は2万3734元、2.6倍となった。外国貿
易輸出入総額は46.6億米ドルで10年で18倍となった。社会消費品小売高総額は180
億元、10年で2.6倍となった。
 西部大開発の戦略実施の10年間は、兵団の発展が最も速い10年であり、兵団の
様子も大きく変貌を遂げた10年で、率先して西北地域での全面的な小康社会の基
礎を堅実に築いた。
 10年来、兵団は機会をしっかりとらえ、形成に応じて着実に科学発展を推進し、
社会調和を促進、制度メカニズムを創造し、成果を上げた。
 主なものは、総合実力の大幅上昇、産業構造調整の初期の成果、インフラ建設
の顕著な成果、生態環境の明確な改善、科学技術の新たな進展、労働者生活水準
の顕著な向上、対外開放の新たな段階への到達、都市発展の格段の進展、制度改
革の明らかな成果など9つの分野に及ぶ。
 10年間、兵団の産業構造は目標を上回る発展を示し、優位性のある産業を徐々
に確立した。
 産業別構造は、1999年の第一次産業38.1、第二次産業27.4、第三次産業34.5か
ら、33.5、33.8、32.7となり、第二次産業は6.4%増加した。
 この間、兵団の投資規模は史上最大となり、成長は最も速く、国家支援を最も
多く獲得した10年であった。10年間の固定資産投資は累計で1550.47億元となっ
た。これは兵団の西部大開発戦略実施前50年総計の3.7倍であり、投資の経済成
長率への貢献割合は57.5%に達した。
 今後10年、兵団は国家西部大開発工作会議並びに中央新疆工作座談会の精神を
全面的に貫徹し、飛躍的発展及び長期安定性の「2大目標」を実現し、「3大作
用」、すなわち、みずからの発展能力の強化を主線とし、民生改善を核心とし、
都市化、新型工業化、農業現代化を加速すること、インフラ建設、生態環境の建
設と保護を強化し、特色があって優位性のある産業発展を着実に推進すること、
基本公共サービスの均等化及び民生改善を促進し、内外開放を拡大し、国境警備
能力建設を安定的に維持し強化することをさらに発揮し、2020年、西北地域にお
いて率先して全面的な小康社会建設の目標を実現させる。
〔中国経済網2010年9月29日〕
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