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エネルギー需要の増大とかかるコスト

第1四半期電力消費量 前年同期比12.72%増

 国家エネルギー局は14日、第1四半期における社会全体の電力消費量は累計1兆
911億キロワットと、前年同期と比べ12.72%増加し、また、過去2カ月の電力消費
量は0.4ポイント増の12.3%増加したことを明らかにした。
 国家エネルギー局のカテゴリーデータによれば、第1四半期の生活用消費電力
は前年同期比14.08%増の1456億キロワット。
 中国電力企業連合会統計分析部の薛静主任によれば、省エネ、温室効果ガス排
出削減等マクロ調整政策の影響を受け、第2四半期の電力消費量の伸びは小幅に
反落する見込み。
 また、石炭価格の高どまりに加え、一部地域では輸送障害の影響を受け、今年
の電力消費ピーク時には局地的な電力不足に陥ることが予想される。
〔新京報2011年4月15日〕

風力発電「4.95万キロワット現象」を規制

 日本の原発事故の影響から、中国では風力発電の開発ブームが起こっており、
一定の環境が整っている地域では次から次へと野心にあふれた風力発電開発計画
が打ち出され、これに伴って審査、批准にまつわる混乱も起きている。
 ある専門家は「目下、各地で申請された総設備容量6000万キロワット前後の、
現在建設中あるいは計画中の風力案件のうち、国の審査、批准を受けたものはご
く一部であり、その設備容量は全体の10%程度である」と語る。
 送電網との調整が不十分な開発であるために、地方政府の認可した多くの風力
発電所がたびたび出現するが、風力発電は放置されるという現象が多発している。
 中国最大手の風力発電所運営企業、龍源集団の関係者は次のように語る。
 「地方政府の風力案件に対する審査、批准の奔放さにより、このような企業が
生まれている。案件獲得後、高値でその権利を転売、譲渡し、最終的には、真剣
に開発への投資を考える企業により大きな金銭的負担を強いるに至っている」
 これを受け、上述の専門家は「国家エネルギー局は現在、風力案件の審査、批
准制度規範に関する管理条例の制定を検討している。当該条例では、初めて、地
方政府は設備容量5万キロワット以下の風力案件を審査、許可する前に、必ず国
家エネルギー局の発行する回答書簡を取得しなければならないと定める。条例は
早くて上半期に施行される」と語る。
 現行の規定では、設備容量5万キロワット以下の風力案件への投資は、国家発
展改革委員会に報告後、地方政府によって審査、批准を受けることが義務づけら
れている。
 しかし、この規定から逃れるために、風力発電所投資企業の中では、中央政府
の認可を必要としない5万キロワット以下(4.95万キロワット)のプロジェクト
に分け、地方政府の認可を受け早々に着手する、「4.95万キロワット現象」が形
成されている。
 アナリストは、新しい管理条例によって、目下の風力発電開発ブームが沈静化
すると期待されるとしている。〔中国経営網2011年4月11日〕

上海 送電網損壊事件 2日に1件平均

 ほぼ2日おきに、上海の電力網は人為的な損壊を受けており、市の電力設備の
損壊は増加傾向にある。
 上海電力公司の統計によれば、上海全市で発生した電力網の人為的な損壊事件
は2009年で157件、2010年には173件に上った。手抜き工事、ケーブルの窃盗、自
動車の電柱衝突、工事作業車による断線等がその主な原因である。
 統計によると、2011年3月末時点で、上海全市の電力設備のうち、軽度の懸念
材料があるのは全体の87%に当たる164カ所、深刻なものは全体の13%にあたる25
カ所。
 電力設備保護区内での違法建築、違法工事、高さ制限を超える樹木の植樹等の
現象は依然として存在しており、また窃盗や電力設備を損壊する違法犯罪行為も
同時に発生し、手抜き工事も行われている。
 3月26日午後、上海市新浦江城12―13号で工事作業用のくい2本が地面に打ち込
まれ、ケーブルの管が破壊、ケーブルが損傷し、大規模停電が巻き起こった。施
工業者は、通常、事前に行う地質調査、測量調査、くい打ち試験等の作業を行わ
ず、直接くいを打ち込んだという。〔新民晩報2011年4月15日〕

燃料高が利潤のみ込む 3月民航旅客成長 年内最低を記録

 今年3月、民航は全業界で23.7億元の利潤を獲得したが、前年比27.2%減となっ
た。1―3月の累計利益総額は74.8億元で、前年比17.5%増となった。
 さらに、民航の旅客輸送量の増加幅が鈍化し、今年以来最低となった一方、航
空会社最大のコスト支出である燃料価格が依然として急上昇を続けていることが
明らかになった。
 これは14日、民航局から得た最新統計データである。
 統計によると、3月航空会社の利潤総額は17.1億元で、前年比36.2%減だった。
1―3月の累計利潤総額は57.3億元で、前年比31.8%増だった。3月空港利潤総額は
2.5億元で前年と同じで、1―3月の利潤総額は6.9億元で、前年比44.6%減だった。
 3月期、民航輸送総取扱量は46.64億トンキロメートル(前年同月比4.3%増)、
旅客輸送量は延べ2281.6万人(同5.0%増)、貨物・郵便輸送量は48.9万トン(同
2.0%増)だった。
 民航局は、国際経済の復調の鈍化、北アフリカ情勢の混乱、東日本大震災等の
要素の影響を受けており、貨物輸送が前年よりやや増加した意外では、全体的に
成長速度は鈍化する傾向であると分析している。
 3月期の旅客輸送量は、今年以降、月を追うごとに成長鈍化しており、3月は前
期比5.0%増と今年以降最低を記録したことは注意すべきである。
 国泰君安の研究報告によると、三大航空会社が発表した3月データで3月期の輸
送量の成長は引き続き鈍化することがはっきりし、業界は客観的にいい状態では
ないことから、航空業の評価は「中性」のままにするとしている。
 この研究報告では、2011年6月末に京滬高速鉄道が開通し、中国国際航空、東
方航空への打撃は比較的大きいと指摘する。旅客輸送量増加と乗客率はさらに大
きな圧力を受けると推計される。
 昨年と比べ、今年の燃料価格高騰もまた、航空会社に大いなるプレッシャーを
与えている。
 国際航空運送協会(IATA)は最近、燃料価格への警戒情報を頻繁に発表してい
る。最近の航空会社財務調査報告の中では、今年「燃料価格の高どまりが航空機
の利潤をのみ込む」事態になるだろうとも示している。
〔第一財経日報2011年4月15日〕
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