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心配が尽きない中国人の結婚観

中国人の独身女性8割 結婚相手に月収4000元は必要

 中国民政部中国社会工作協会の結婚相談業界委員会及び百合網は4日、共同で
「2011年中国人婚姻・恋愛状況調査報告」を発表した。これは2011年8月の中国
「婚姻法司法解釈(三)」に続く、全国31省分を網羅した社会調査である。
 中国の「売れ残りの男女」(剰男剰女)たちの婚姻・恋愛観はどのように変化
しているのか、金銭、マイホーム、「電撃結婚」「電撃離婚」など婚姻・恋愛問
題をどのようにとらえているのかなど、中国の現代の独身者の婚姻・恋愛の現状、
そこに存在する問題やその深い原因について専門家が指摘した。
〈「売れ残り女」の選択 低所得者は問題外 理想は家つき〉
 今回の調査で集まった5万384枚の有効回答の中で、相手を選ぶ場合「安定した
収入」を必要条件に挙げた女性が92%、また7割近くの女性が「男性に持ち家がな
ければ結婚できない」と回答した。
 80%近い独身女性は、男性に4000元以上の月収がなければ恋愛の対象にならな
いと回答したが、それは2010年の調査結果と比べ10ポイントほど高かった。この
回答者のうち27.1%は、1万元以上の月収でないと恋愛の対象にならないと回答した。
 しかしながら、今回の調査では、「一生懸命仕事をするより、いい旦那を見つ
ける方がましだ」との認識を示す女性が57%で、これは2010年の調査結果71%から
比べると相当下がった。
 今回の調査を行った中国社工協会結婚紹介所委員会の総幹事の田範江氏は、
「この結果は、収入、家は女性が相手を選ぶ重要な条件であることに変わりがな
いが、結婚の経済的機能は低くなっており、中国人の結婚観は理性的方向に向い
ている」と語った。
〈愛情も「投資制限」 「売れ残り男」は「ストレス」が大きい〉
 昨年公布された「婚姻法司法解釈(三)」は、結婚前のローンによるマイホー
ム購入と夫婦間の不動産の贈与の紛争など比較的大きな問題に重点を絞って解説
を加えている。
 今回の調査によると、この司法解釈が出されたことを知らなかった回答者はわ
ずか7.5%で、9割以上は、最新の司法解釈の中の「婚前の住宅ローン帰属」「財
産分割」など具体的な内容について、聞いたことがある、または基本的に理解し
ていると回答した。
 今回の調査を実行した結婚、恋愛の専門家である王治国氏は、司法解釈の独身
者への普及率は高く、結婚恋愛問題はもはや個人的な問題ではなく、国民全体の
問題となっていると見ている。
 今回の調査結果では、男性がお金を出して家を購入する状況では、男性の4割
が不動産証明書に女性の氏名を加えたくないと考え、逆に、女性の4割が不動産
証明書に自分の名前を加えるよう男性に求めている。
 このほかに、女性の50%近くは、男性が住宅ローンの全額を出すか、頭金を出
すべきだとの認識を示している。
 田範江氏は、「婚姻法司法解釈(三)」の発表により、多くの女性は、家を購
入に際し男性に対し自分の名前を加えることを求めることになり、「売れ残り
男」の結婚、恋愛のコストが大幅に増加したと指摘する。
 「愛情を得たいがために、男性は女性の基本要求を満たさなければならず、経
済的プレッシャーは必然的に増大し、「売れ残り男」の愛情はまさに女性に「投
資制限」されていると言える」
〈「スピード結婚、スピード離婚がとまらない」〉
 今回の調査で、2010年と比較して、2011年の「スピード結婚」「スピード離
婚」現象はますます一般的になったことが明らかになった。
 50%近くの回答者の周りに「スピード結婚」の現象があり、前年に比べて大幅
に高まっている。また、21.7%の回答者の周りに「半年以内に離婚」したカップ
ルがいて、累計で合計32.8%の回答者の周りに「スピード離婚」した人がいる。
 民政部の統計によると、2011年1―3四半期に全国で離婚登録したのは146.6万
組で、前年同時期と比べて11.9%増加し、これは1日当たり平均して5300余りの夫
婦が「くっついたり別れたり」しているのに相当する。ここ5年の状況から見て
も、離婚人数は年々上昇し、年平均増幅は7%である。
 中華全国婦女連合会、中国婚姻家庭研究会の樊愛国事務総長などの専門家は、
昨今は社会の許容性が一層強まり、人々が主流ではない各種社会現象を次第に受
け入れられるようになったことが、「スピード結婚」「スピード離婚」「金、家、
車のない超地味婚(裸婚)」「隠れ結婚(隠婚)」などの現象を生み出す最も主
な社会的原因であると考えている。
 「しかし、婚姻が特段厳粛で真面目なことでなくなり、結婚や離婚という行為
が余りに安易になされると、社会に蓄積する不調和の要素が必然的にふえるので、
若い人の婚姻責任と倫理道徳の教育を強化する必要がある」
〈結婚を恐れる四大キラー 裸婚でも「最も幸せ」になれる〉
 目下「結婚できない男女」には、一般的に結婚を恐れる現象がある。44.8%は
現在の離婚率が余りに高いので結婚を恐れ、41.7%は自由を失うことを恐れ、37.5%
は家庭責任を引き受けることを恐れ、30.6%は結婚後に住宅がないことを心配し
ている。
 「高い離婚率」「束縛の恐れ」「家庭責任の逃避」「住宅がない」は、人々が
結婚を恐れる四大理由となっている。
 このほか、多くの回答者が、身の周りで家庭内暴力が発生していると報告して
おり、彼らが結婚を恐れる原因の一つになっている。
 生活上のストレスが現代人の結婚の「自由」と「独立」に力点の置き方に影響
している。
 裸婚者のうち、7割近くは「幸せに暮らしている」と考えている。超地味婚し
た北京のホワイトカラーの女性は、裸婚するときに将来直面するだろう各種の
ストレスに備えていたこともあり、「二人一緒に努力さえすれば、それが最大
の幸福だ」と言う。
 なお、「独身者を最も幸せにさせることができるものは何か」という問いの選
択肢では、「財産」「身分」「住宅」は20%に満たず、「家庭」「健康」「結
婚」の比率は最も高く、これが中国人の幸福の三大支柱になっている。
〈女性の独立 「他人に頼らなくても生き生きと生きる」〉
 「男女の恋愛」というテーマでは、30%は恋愛の費用を誰が負担するかは気に
しないとし、26.1%は男性側が負担すべきとしている。
 しかし、より多くの女性はAA制(割り勘)やAB制(男性が多目に、女性が少な
目に払う)を喜んで受け入れ、どちらが経済条件がよいかによって決めている。
 王治国氏は、今日の女性は経済的に独立しているだけでなく、人格的、精神的
にも独立していると指摘している。女性が経済的に自立するしかないとき、自分
をよりどころとするのがいかに重要かは明白である。
 また、ある専門家によると、女性が他人の機嫌をとる必要がなくなり、失う心
配をやめて、ようやく真に生きる意義を感じられるようになってきている。精神
的に他人に依存していけば、相手を引きつける特質はゆっくりと色あせてしまう。
独身とは「一人で生きる」ことではなく、「他人に頼らなくても生き生きと生き
ること」である。
〈「90後」の初恋の年齢はますます幼く〉
 今回の調査によると、「90後」世代のうち、初恋の時期が中学校は24.7%、小
学校は3.3%に達したが、1970年以前での両項目の割合は、それぞれわずか3.6%、
0.6%だった。「90後」世代で、中学あるいはさらに幼いときに恋愛をした人は少
なくない。
 初恋の年齢は幼くなっているが、「結婚適齢期」は前倒しされてはいない。
 今回の調査によると、半数は、男性の結婚適齢期は28歳―30歳、6割が、女性
の結婚適齢期は25歳―27歳であると考えている。
 そのうち、28.4%の男性は、女性の結婚適齢期は20歳―24歳であると考えてい
るが、女性がこの年齢に同意するのはわずか9.7%だけで、男女でこの問題に対す
る認識の差がある。
〔聯合早報2012年1月5日〕

中国都市世帯の平均資産70万超 年収が9万超

 2011年12月13日、「2011中国消費金融調査研究報告」が、第6回中国金融消費
フォーラムで発表された。
 世帯当たりの2010年資産負債率は6.39%で、この割合はアメリカを下回った。
家庭に資産形成計画を持つ割合は2010年の27.5%から2011年の63.7%へと急上昇した。
〈世帯の資産負債率6.39%〉
 上記報告の調査は2011年に行われ、24都市(地級市以上)に及び、5800戸の家
庭の消費・金融動態が調査研究された。
 清華大学中国金融研究センターとシティバンク中国が共同で発布した今回の報
告の中で、世帯当たりの2010年の平均的な手取り年収は8万9170元で、平均資産
総額は71万5947元、また平均負債額は4万5764元で、資産負債率が6.39%であった。
 同時期のアメリカ世帯の平均資産負債率は20%前後である。
 また、世帯当たりの最重要資産は依然として不動産であり、株券や積立金、保
険、政府債の割合は相対的に低かった。
 なお、顕著な変化を示すデータとして、1人当たりの平均年収が5―10万の間に
ある家庭の中で、資産形成計画を持つ割合は2009年の27.5%から2010年の63.7%へ
上昇した。〔南方網2011年12月14日〕
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