CI Image
 
電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
登録  解除    メールアドレス  

特集内容一覧へ

国有企業の優位、民営企業の実力

胡潤中国ブランドランキング民営企業のブランドが国有を上回る

 胡潤研究院が22日、北京で発表した「2013胡潤ブランドランキング」には、200
の中国ブランドがランクインした。そのうち、民営ブランドが98と、国有ブランド
の94を上回った。残りの8は外資持ち株会社の中国ブランドである。
 中国移動は、2510億元のブランド価値で、再び最も価値がある中国ブランドとな
ったが、ブランド価値は前年比9%減だった。
 中国移動(2510億元)、工商銀行(2460億元)、建設銀行(1900億元)が上位3
ブランドだった。
 最も価値がある中国民営ブランドのうち、百度のブランド価値は前年比28%減だ
ったが、1060億元でトップを維持し、騰訊QQが880億元のブランド価値で2位、ブラ
ンド価値は前年比9%増だった。
 企業家の馬雲氏は、傘下の3ブランド、タオバオ(淘宝)、天猫(Tモール)、ア
リペイ(支付宝)をランクインさせた。
 民営ブランドは不動産、食品・飲料、情報サービス、医薬保険品、服装、家電、
小売業に集中し、国有ブランドは金融、酒類、たばこ業に集中した。
 金融業がランクインブランドで最も多い33で、次が不動産業の2件だった。酒類
業はたばこ、情報サービス業を上回る第3位の19だった。
 中国の最も価値があるブランドに占める民営ブランドの数量は、国有ブランドを
超えた。
〔新華網2013年7月23日〕

中国企業500強ランキングでわかる企業構造の課題

 7月16日、米フォーチュン誌中国語版で、2013年中国企業500強が発表された。
 中石化、中石油が引き続きランキングの1位、2位を占めた。工商銀行が2385.32
億元の純利益で中国で最も稼いだ企業となり、茅台が50.3%の利益率で最も暴利を
得た企業となった。
 3年来、中国500強企業の営業収入は13.7兆元から26.18兆元に拡大し、ランクイ
ン企業の営業収入は35.1億元から72.5億元に拡大した。3年前に比べ、増加幅は100%
前後に達したことは大きな進歩で、その実績は確かなものである。
 一方、今回の中国企業500強ランキングを見渡してみると、以下の4つの課題がわ
かる。
▽課題1 東部、西部地域の経済発展の極度な不均衡
 全国31省区市のうち、チベット自治区と青海省を除く29省区市の企業が500強に
ランクインしている。
 そのうち、7割以上の企業が東部地域の企業で、前年より4社増加した。北京、上
海、天津、山東、浙江、江蘇、広東の7省市で336社がランクインし、全ランクイン
企業の67.2%を占めた。
 中国企業連合会によると、中国企業500強の地域分布は、基本的に中国の地域経
済の発展程度と一致しており、経済が発展している地域のランクイン企業が多い。
 企業に対する統計では、企業本部所在地を基準とすると、本部が北京、上海、広
東等省市にある企業のうち、多くが中央直属の企業であり、特に北京が最も多い。
▽課題2 赤字企業増加、10%が損失
 ランキングでは、46社が赤字を出した。全体に占める比率はわずか10%といえど
も、昨年の21社から倍増した。
 そのうち、中国遠洋は95.59億元の損失を出し、最も多かった。第2位は中国アル
ミで82.34億元、第3位は中冶科工で69.52億元だった。
 このランキングでは、数字が大きいだけでは真に強いとは言えない。多くの企業
では数字が大きくなっているが、それは負債が積み上がっている上での数字である。
 注目すべきは、46社のランクイン企業は、そろって、自身の巨額損失をマクロ経
済環境全体の不景気のせいにしていることである。
 しかし、マクロ経済の調整局面は、企業に損失が出たことの原因の一つにすぎず、
多くの企業の損失の主要因は、経営判断の失敗や生産能力の盲目的な拡大から来た
ものであろう。
▽課題3 ランクインの民営企業減少で、国有企業優勢、民営企業停滞がくっきり
 ランクイン企業は主に国有企業で、民営企業は相対的に少ない。
 今年ランクインした上位100社のうち、9割が国有企業で、わずか10社が民営企業
である。民営企業10社で818.95億元の利益を上げたが、これは最も稼いだ中国工商
銀行の利益の3分の1にすぎない。
 明らかに、ランキングから、国有企業と民営企業との間に存在する深刻な構造的
アンバランスが見出せる。
 500強企業は、依然として特権を享受する国有企業が主体である。これらの企業
は超国民的な独占的地位の特権を享受し、中国の企業の真の総合的実力をあらわし
ていない。
 現在、民営企業のランクインが少ないのは、中国民営経済の生存環境が厳しいこ
とをあらわしているし、中国の市場化経済改革の加速が焦眉の急であることを説明
している。
▽課題4 金融企業の利益が半分を占める
 今年、中国では計26社の金融企業が500強にランクインした。そこには銀行18社、
保険会社6社、証券会社2社が含まれる。金融企業26社で1.09兆元の利益を上げ、ラ
ンクイン企業総利益の50.2%を占めた。金融企業の利益が半分を超えている。
 過去2年において、金融業の利益が中国500強の総利益に占める割合は45.2%、50.2%
である。しかし、米国の金融企業では17.4%、23.7%である。
 この点では、中国の目下の金融業の利益は米国をはるかに上回っていると言える
が、これは中国の銀行業が融資を盲目的に拡張してきた必然の結果である。
 また一方で、中国金融業はレバレッジ解消が待ったなしで、やむなくこのように
することで金融リスクを防いでいるとも言える。
 金融業自身は富を生産せず、実体経済のサービスをするための業界の一つであり、
現在の金融業界の暴利は既に驚くべきほどに達している。金融が利益を独占してい
る環境のもとで、銀行業と製造業との利益構造は深刻なアンバランスをなしている。
 政策立案者は、民間資本を導入し民営銀行を開設することを通じて、市場競争に
参画させ、利率の市場化改革を推進し、銀行によって違う利率の差を縮小させるべ
きである。実体経済でさらに多くの利益を上げることで、中国の経済が健全に、持
続可能な発展ができる。
〔東方財富網2013年8月6日〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━