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中国のダイナミックな海外投資と資金援助

中国年平均海外移民数は19万人 富豪による海外不動産購入ブーム

 最近、多くのメディアで「中国の昨年の移民は930万人」、「中国で大規模な海
外移民ブームが発生」といったことが取り上げられている。この情報は多くのネッ
トに転載されて高く注目され、また、「中国の財産が大量に国外に移転される」こ
とにネットユーザーらの憂慮と疑問を引き起こしている。
 6月19日、「人民日報」は中国社会科学院関係専門家へのインタビューをし、次
のことを明らかにした。
 関連データへの確認を行ったところ、「事実上、過去3年の海外移民年平均人数
は19万人であり、我が国の総人口における海外移民数の比率は世界的に高くない」
が、「中国の大量の財産の国外への移転は移民によるものかどうか」については、
答えが出ていない。
〈中国富豪は2.8兆元の資産を海外に GDP3%相当〉
 移民問題が広範な関心を集めると同時に、6月6日、胡潤研究院と匯加コンサルテ
ィンググループが上海で「2014年匯加コンサルティング・胡潤中国投資移民白書」
を合同で発表した。この白書によると、回答した富豪が移民コストにかけることの
できる金額は平均で500万元である。
 また、白書の調査した富豪の平均財産レベルは4200万元とのことだが、中国の移
民における「投資移民」の数については明確な回答をしていない。
 公開資料によると、カナダ、アメリカは投資移民先としてのツートップになって
いる。
 2012年12月から2013年10月まで、既に1.58万人がカナダへの投資移民を申請して
いる。
 アメリカ移民及び公民サービス局のデータでは、2013年第1四半期にアメリカが
受け入れを承認した移民家庭は全世界で1943世帯であり、そのうち82%が中国から
のものとなっている。
 10年前、アメリカへの投資移民について聞く人はほとんどいなかったが、現在で
は「EB―5」が非常にホットな移民項目となっている。
 いわゆるEB―5とは、50万米ドルをアメリカ政府の承認する地域に投資し、間接
的に10の就業機会をつくった場合、「条件つきグリーンカード」を取得することが
でき、2年以内に移民局の設定する一定条件を満たせば「無条件グリーンカード」
へ変更することができる、すなわち「正式な」グリーンカードを取得することがで
きるというものである。
 EB―5の申請条件は比較的緩やかであるため、これまでずっと中国人が最も歓迎
する投資移民項目の一つとなっている。
 近年、中国のアメリカ投資移民の人数は急激に増加しており、2010年、条件つき
グリーンカードを取得した者は772人のみだったが、2011年には2408人、2012年に
は6124人となり、この2年の伸び率はそれぞれ3.1倍と2.5倍となっている。
 これに相応し、移民への投資資金も増加し続けており、最低投資額を50万米ドル
として計算すると、EB―5投資移民プロジェクトによりこの3年でアメリカに移転さ
れた資金はそれぞれ3.8億米ドル、12.0億米ドル、30.6億米ドル、合計で46.4億米
ドルとなる。
 しかし、業界関係者によると、事実上、50万米ドルで全ての移民投資手続を完了
させることは非常に難しいとのことである。
 アメリカ、カナダ以外では、オーストラリア、ニュージーランドが中国人にとっ
て伝統的な投資移民国である。
 今年2月、中国グローバル化研究センター(CCG)の「グローバル人材ブルーブッ
ク:中国国際移民報告(2014)」では、オーストラリアの投資移民の6割が中国人
により占められており、ニュージーランドでは、華僑が2番目に大きな少数民族と
なっている。ニュージーランドの永住権を取得した華僑のうち、39.4%がビジネス、
技術ビザを取得した投資移民である。
 大量の投資移民は大量の資金を持っていった。
 ボストンコンサルティンググループの調査によると、2011年、個人投資資産額が
600万元を超える中国人が中国で保有する33兆元の資産のうち、2.8兆元の資産が既
に海外に移転され、それは中国の2011年GDPの3%を占めた。
 大量の資金移転は、中国の資金流出をつくり出している。
〈富豪の4割が海外の不動産購入、平均600万元〉
 移民数の増加に伴い、「不動産購入をする中国人グループ」が世界じゅうで知ら
れるようになってきた。
 2012年には、各国の不動産ディベロッパーに中国特需が及び始め、この年の北京
の秋の住宅展覧会は「移民展覧会」と言われ、米国、カナダ、オーストラリア等20
数カ国・地域の140社余りがマンション、高級別荘、土地投資案件を持って出展し
た。その価格帯は50万元から1.5億元までさまざまで、そのうち多くの案件は、投
資移民を売り文句に顧客を集めていた。
 「2014年匯加コンサルティング・胡潤中国投資移民白書」によると、中国富豪移
民投資項目の重立ったものは海外不動産購入で、富豪の海外投資項目中最大割合の
4割を超えた。
 そのうち、海外不動産購入の7割は自己居住用で、3分の1位は投資、平均600万元
を投じていた。ロサンゼルス、サンフランシスコ、バンクーバーは富豪に最も人気
がある海外不動産購入都市で、4割近い富豪が一戸建て庭つきの別荘を選び、半分
近くは優良学区内の住宅を選択している。
 中国人は既に海外主要不動産市場の重要な買い手になっている。ネットで「海外
の住宅購入」というキーワードを検索すると、すぐさま、住宅購入や投資移民等の
多くの海外不動産購入のワンストップサービスを行うポータルサイトを探せる。
 中国人商人の移民業務を取り扱う吉さんは、50万ユーロでEU諸国の不動産を購入
すると投資移民になれると紹介する。
 「例えば、最近ではポルトガルで住宅購入する中国人顧客が多くなっているが、
それは、ポルトガルは他のEU諸国よりも移民政策が明確で、50万ユーロでポルトガ
ルの首都リスボン市街地の80平方メートル前後のマンションを購入し、毎年現地に
7日間滞在すれば、6年後に移民となれるから。スペインでは全く違い、毎年現地に
半年滞在し、10年たたないと移民になれない」
 「グローバル人材ブルーブック:中国国際移民報告(2014)」では、ポルトガル
だけでなく、カナダ・トロント、イギリス・ロンドン等の海外不動産購入で人気が
ある都市の、海外の買い手のうちの20―40%が中国からのものである。
 ここ1年で、中国人の海外の住宅購入は狂乱的なブームになっており、アメリカ、
イギリス、オーストラリア等で現地の不動産市場の新しい顧客層となり、「不動産
購入をする中国人グループ」と呼ばれるようになっている。
〔中国経済週刊2014年6月23日〕

中国は対アフリカ援助を徐々に増加 中・アフリカ関係発展を促進

 中国国務院新聞弁公室が10日に発表した白書によると、2000年から中国・アフリ
カ協力フォーラムが開催されて以降、中国はフォーラムの枠組みのもと、積極的に
アフリカ諸国と発展協力を展開しており、対アフリカ援助度合いも徐々に増加し、
中・アフリカ関係の全面的な発展を有効に促進している。
 国務院新聞弁公室が本日発表した「中国の対外援助(2014)」白書によると、中
国はアフリカの農業協力の展開を一貫して重視している。
 2010―2012年、中国はアフリカに14件の農業技術モデルセンターを建設し、さら
に8件の技術モデルセンターが計画実施段階に入っている。大量の農業専門家を派
遣し技術協力を展開している。アフリカ諸国のために農業技術者を5000人育成した。
 2012年7月、中国・アフリカ協力フォーラム第5回部長級会議において、中国政府
はさらに多くの農業技術モデルセンターの建設援助を承諾し、技術研修及びモデル
普及をさらに強化し、アフリカ諸国の食料生産、加工、備蓄、販売能力の向上を支
援する。
 インフラは一貫して中国のアフリカ援助の重点分野である。
 タンザン鉄道は、中国が初期段階において行った、アフリカの国境を超えたイン
フラ建設支援のシンボリックなプロジェクトで、建設後、中国は技術協力を休みな
く展開し、鉄道運営管理を支援した。
 2010―2012年、中国はアフリカで86件の経済インフラプロジェクトを建設援助し
た。2012年、中国はアフリカ諸国向けに国や地域をまたいだインフラ建設協力パー
トナー関係設立を発表し、プロジェクト計画とフィージビリティースタディーを支
援し、実力を持つ中国企業や金融機関の建設参画を奨励した。
 これと同時に、中国は長期にわたってアフリカ諸国の医療衛生条件の改善の支援
に力を尽くしている。
 現在、43の中国医療チームが42のアフリカ諸国に分布している。中国は、30近い
病院と30のマラリア予防センターを建設援助し、8億元の医療設備物質及び抗マラ
リア薬品を提供し、アフリカ諸国のために育成した医療関係者は3000人を超える。
 リベリアのタピタ病院プロジェクトの医療設備は先進的で、完成後は中国、エジ
プト、リビアの3カ国が協力して運営し、当該プロジェクトの持続可能な運営のた
めに有益な試みが行われている。
 この3年において、中国はアフリカに150の小中学校を援助建設し、約4.7万人の
各分野の人材を育成した。
 2012年、中国は「アフリカ人材計画」実施を発表し、今後3年でアフリカのため
に3万人の各分野の人材を育成、1万8000人を定員とする政府奨学金を提供するとし
た。2012年、中国がアフリカ諸国向けに提供した政府奨学金の定員は既に6717人に
達した。
 これと同時に、中国はアフリカ諸国の気候変化対応の能力向上を積極的に支援し、
衛星気象観測、新エネルギー開発利用、砂漠化防止、都市環境保護等の分野の協力
を強化する。
 中国がアフリカで建設援助した105のクリーンエネルギー給水プロジェクトは続
々と着工、引き渡し、使用が始まっている。
 2012年、中国は関連アフリカ諸国のために自動気象観測ステーション、高層観測
レーダーステーション等設備を建設援助し、森林保護設備、人的育成と研究交流を
展開し、アフリカの自然環境保護の強化を支援し、気候変化の挑戦に対応する。
〔中国新聞網2014年7月10日〕

北京、上海の生活費 ニューヨーク、パリ、ロンドンを超える

 世界211都市の生活費に関する最新の調査によると、最も生活費の高い都市はア
ンゴラの首都ルワンダであり、香港、上海は、物価の高さで知られるパリ、ロンド
ン、ニューヨークを上回り、世界生活費ランキングの上位10都市にランクインした。
 ニューヨークに本社を構えるマーサーコンサルティング(Mercer)が10日に発表
した2014年生活費調査報告によると、生活費の高い上位10都市は、アンゴラの首都
ルワンダ、チャドの首都ンジャメナ、香港、シンガポール、チューリッヒ、ジュネ
ーブ、東京、ベルリン、モスクワ、上海。
 アフリカ大陸に位置するアンゴラの首都ルワンダでは、2DKのアパート1室の家賃
が月6600米ドル(約66万8600円)、小腹を満たせるハンバーガー1つと炭酸飲料のセ
ット料金が約19米ドル(約1920円)である。
 香港では、同じ広さの家賃が月に6960米ドル(約70万5000円)、コーヒー1杯で6.6
米ドル(約670円)。
 シンガポールで同じ広さの部屋を借りた場合は月3709米ドル(約37万5700円)、チ
ューリッヒでは月4100米ドル(約41万5300円)、ちなみに映画のチケットは21米ドル
(約2130円)である。
 東京で2DKのアパートを借りた場合、家賃は月に4300米ドル(約43万5600円)、映
画のチケットは17米ドル(約1800円)である。
 生活費ランキング上位10位の上海では、2DKの家賃は月に4100米ドル(約41万5300
円)、コーヒー1杯で6.5米ドル(約660円)である。
 ランキング首位ルワンダの生活費は、最下位となったパキスタン最大の都市カラ
チの3倍強。
 2014年生活費調査において、北京の生活費は11位、ロンドンは12位、ソウルは14
位であった。また、米国で最も生活費の高い都市であるニューヨークは16位、深セ
ンは17位、広州は24位、パリは27位であった。
 マーサーコンサルティングの生活費調査担当者は、「円安ドル高の影響から、日
本の都市は今年生活費ランキングの順位をやや落としている。一方、人民元の上昇
基調によって、上海、北京、深セン等都市は大幅にその順位を上げた」と語った。
 マーサーコンサルティングは世界最大の人材マネジメントコンサルティング企業
であり、その生活費調査は世界で最も包括的な生活費調査の一つである。
 2014年の調査は世界5大陸211都市を対象としており、ニューヨークを基準として、
各都市の住宅、交通、食品、衣料、日用品、レジャー娯楽等200項目の生活費とを
比較し、グローバル企業や政府機構が駐在員を派遣する際、その報酬や各種手当の
決定の手引きとなるべく作成された。〔中国新聞網2014年7月11日〕
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