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大学生進路先のトレンドとミスマッチ

新卒就業調査 平均月収4014元 3割が一線都市へ

 また卒業の時期を控え、大学生の卒業生の就職動向が再び関心を集めている。
 先日、智聯招聘が発表した2017年の大学卒業生の求職状況に関する調査報告によ
ると、新卒の平均契約月収は4014元で、地域別に見ると、一線都市で契約した割合
が最も高く33.5%だった。
▽大学生の就職の新しいトレンドは?――1割近い今年の卒業生は「遅い就職」を
選択している
 今回のアンケート調査の主な対象は中国の高等教育機関の新卒学生で、短大、4
年制大学、修士、博士等も含み、最終的に有効サンプル9万3420件を回収した。
 新卒の進路意向は依然として就業が主で、73.5%を占めた。昨年と比較して、国
内で学業を継続する学生の割合は2016年の16.5%から今年の6.3%に大幅に減少した。
海外で学業を継続する学生の割合も4.8%から3.4%に小幅に減少した。
 そのほか、ここ数年、就職時期をおくらせる卒業生が多くなっている現象をもと
に、この調査では、ここ数年来あらわれた大学生の「遅い就職」現象に注目している。
 いわゆる「遅い就職」とは、就職を急がず、旅行したり、家で両親と過ごしたり、
起業のチャンスを待ったりする方法であり、人生の進路をゆっくり考える現象を指す。
 今年約9.8%の今年の卒業生が「遅い就職」を選んだ。
 なぜ「遅い就職」を選ぶのかについて、調査では、95後の大学卒業後の就職の選
択肢はさらに多元化しており、好きな仕事と趣味とを結びつけているからであると
分析している。
▽学校所在地、期待就職地、就職所在地の対比
 学校所在地 期待就職地 就職所在地
一線都市 10.8% 29.9% 33.5%
新一線都市 28.7% 37.5% 33.1%
二線都市 27.9% 21.3% 19%
三線以下の都市 32.6% 11.3% 14.4%
▽卒業生はどこで仕事をするか?――3割以上が一線都市を選択
 興味深いことは、今回の調査で、一線及び新一線都市が依然として今年卒業生が
選択した主要な就職都市であったことだ。
 一線都市で契約した割合が最も高く33.5%、新一線都市は一線都市と基本的に同
様で33.1%、一方、二線都市は19.0%、三線都市以下は14.4%だった。
 上記データによると、相対的に低い生活コストや就職機会の急増で、新一線都市
に大学生就職口が多かったという一面があり、既に一線都市を超え最も吸引力を持
つ就職地域となった。
▽2014―2017年新卒期待月収と実際契約月収の比較(元)
 実際契約月収 期待月収
2014年 4357 3945
2015年 5265 4793
2016年 4985 4765
2017年 4875 4014
▽収入は?――平均契約月収は4014元 法学、医学の卒業生の収入が高い
 同様に、毎年の卒業の季節において、大学卒業生の収入問題も関心を集めている。
この調査によると、2017年の新卒の実質契約平均月収は4014元だった。
 では、どの専攻の月収が最も高いのか?
 専攻別に見ると、法学、工学、医学の実質契約月収が比較的高く、平均がそれぞ
れ5545元、4512元、4500元で、前年と比較して平均実質契約月収は減少したところ
もあった。
 教育学、農学の実質契約月収は低く、それぞれ3258元、3184元だった。
 どの業界の平均月収が高いのか?
 平均月収が最も高いのはIT・通信・電子・インターネット業界で、実質契約月収
は4867元と前年同期比826元減だった。次が金融業と交通・運送・物流・倉庫業界
で、平均契約月収はそれぞれ4692元、4457元だった。
 農林牧畜水産業、サービス業は、賃金水準が比較的低い業界で、月収はそれぞれ
3347元、3115元だった。
▽就職と専攻が合致しているか?――4割近い卒業生の就職先は専攻と合致してい
ない
 既に契約した新卒のうち、38.5%の卒業生は専攻と合わない仕事を選択し、前期
比5.7%増だった。
 では、どの専攻の就職が合致する率が高いのだろうか?
 調査によると、医学、文学、工学専攻では就職と合致する率がやや高く、それぞ
れ84.2%、65.9%、65.2%だった。教育学、理学、農学専攻は就職と合致する率が低
く、それぞれ55.2%、48.5%、47.1%だった。
 性別別に見ると、男性は女性よりも就職が合致する率が高く、それぞれ65.5%、
57.3%だった。
▽何が理想的な仕事なのか?――待遇より、個人の成長を重視
 では、新卒にとり、どのような仕事が理想的な仕事なのだろうか?
 55.9%が「新しいものを学び続けられて、成長できる」を選択し、トップだった。
その次が、「待遇がよい」「業界、会社の成長潜在力がある」で、それぞれ52.2%、
34.9%だった。
 このほか、25.2%、22.8%の新卒学生は企業の雰囲気や仕事が個人の興味に合致し
ているかどうかを選択した。
 上記のデータについて、調査では、みずからの成長がポストの待遇を上回り、大
学生の求職時に最も重視する要素となっており、新世代従業員の目に映るよい雇用
主とは、単純に高収入で福利厚生をよくする人と同じではなく、人材が内心の価値
観や要求をリードできる人がみんなが望むよい雇い主だと指摘している。
〔中国新聞網2017年5月24日〕

中国留学白書 帰国就職の満足度が低い

 「2017中国留学白書」が先日発表された。この白書が新東方前途出国から出され
て3年目になった。
 留学先では、アメリカが3年連続トップで、50%の学生が選択した。イギリス、オ
ーストラリア、カナダが続き、ドイツ、香港、ニュージーランドの占める割合が昨
年より小幅に上昇している。
 過去1年で、アメリカの大統領選、イギリスのブレグジット等一連の重要な事件
が続いて起こったが、留学生はこのことに余り影響を受けておらず、51%は国際情
勢は留学先の選択に基本的に影響しないと見ている。
 教育部のデータによると、2016年の中国人留学生は54万人に達した。
 中国の総合的な国力の増大に伴い、国内経済の急速な発展が多くの就職機会をも
たらし、73%の留学生が学業を終えた後、帰国しての就職を計画している。
 多くの留学生はある程度の期間現地で仕事をしてから帰国して就職したいと願っ
ているが、それは海外での仕事経験は今後の就職に役立つと期待してのことである。
 しかし、一方で、8割以上の海外留学帰国者は専攻と関係ないところに就職して
おり、仕事の満足度は全体的に低い。85後の海外留学帰国者の給料はやや低く、5000
―10000元に集中している。〔北京娯楽信報2017年5月18日〕
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