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電子マガジン・中国最新情報
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雇用機会のグローバル化と危機感

中国は一帯一路だけで16万を超える雇用機会を提供

 中国は既に多くの国・地域の重要な協力、貿易パートナーとなっており、互いに
往来する商売においても少なくない雇用機会を生み出しているのだが、それがどれ
ぐらいのものか知っているだろうか。
 21日発表された「国家イメージ報告」で言いたいのは、中国が世界でどれほど雇
用機会に貢献しているかということである。
 中国の世界競争力は再び7ランクアップした。どの指標が鍵になっているかとい
えば、「就業」である。
 この調査結果はスイス・ローザンヌの国際経営開発研究所が発表した「2017年度
世界競争力報告」による。
 調査対象の世界63の主要国のうち、中国の「就業」はトップだった。中国の都市
では4年連続で毎年1300万人以上の新規雇用が生まれ、大都市の失業率は5%前後を
保ち、先進国の2016年の平均6.3%の失業率を大きく下回った。
 ILOの報告によると、世界の毎年平均失業人口は220万のペースで増加している。
しかし、この5年で、中国は逆に、世界で新規の雇用機会を増加させている。
 中央電視台と中国外文局との共同調査によると、世界的に行った1万件の電子ア
ンケートの回答において、外国人10人中3人が、中国企業が雇用機会をくれると思
っていると回答した。
 国有企業102社が世界185カ国・地域で投資を行っており、現地の33万人の雇用を
促進している。「一帯一路」の180億米ドルの投資は、16万以上の雇用機会を創出
した。
 中国の就業人口の平均4人中1人が対外貿易関連業務をしており、その数は1.8億
人だった。世界200カ国以上の税関統計をまとめたところ、この5年の多国籍貿易金
額の13%は中国人によるものだった。
 世界銀行のデータ推計では、中国の対外投資と輸出入は、毎年世界各国の1500万
の雇用機会を直接的に促進している。〔央視網2017年10月21日〕

中国 5年で6500万の雇用機会を創造

 中国人力資源・社会保障部の党組書記の尹蔚民部長は22日、中国共産党第19回全
国代表大会ニュースセンターで「人民の新たな期待を満たし、民生改善を保証す
る」をテーマとした記者会見において、中国の雇用と社会保障業務の5年来の成果
を回顧した。
 雇用では、ここ5年、中国は6500万を超える雇用機会を創造し、6500万人の主に
青年の就職問題を解決した。2790万以上の一時帰休者、失業者の再就職問題を解決
した。28万戸のゼロ就業世帯を解消も含む、880万以上の都市困難人員(一定の年
齢以上の低学歴の失業者)の就職問題を解決した。
 また、さらに、ここ2年の過剰生産能力解消の過程で、中国は100万近い労働者を
配置転換したことにも言及した。
 社会保障では、ここ5年で基本的な社会保障体系ができた。
1) 制度体系が絶えず改善されてきている。
 ここ5年で、統一的な都市・農村住民の養老保険制度がつくられ、機関事業単位
の養老保険制度の改革が推進され、二重制度問題が解決された。
2) 急速に人口をカバーしてきており、「我々は世界最大の社会保障セーフティー
ネットをつくったと言える」。
 現在、養老保険は9億人を上回ってカバーし、カバー率は90%を上回った。医療保
険は13億人を上回り、既に皆医療保険実現と言える。「この13億人以上の人口を持
つ発展途上国で、基本養老、基本医療においてこれだけ大きくカバーできることは、
世界的に称賛されることだ」
3) 待遇レベルが着実に向上している。
 ここ数年の基本養老保険標準は年々向上している。都市従業員基本養老保険の月
平均水準は既に2300元を上回り、都市農村住民基本養老保険水準は既に120元を上
回った。
〔中国経済網2017年10月22日〕

中国人に休みがあれば混み合う国慶節になど出かけない

 先日、あるインターネット企業の管理者層が微博に、残業は当然と投稿したのに
対し、ネットユーザーから「従業員はあなたの奴隷ではない」という憤りの声が上
がった。
 中国のベンチャー企業の残業文化は米シリコンバレーにもあって、IT従事者の会
社泊まりが常態化している。「仕事は私を進歩させるが、私は疲れて犬のようだ」
と流行曲「感覚身体被掏空」でも歌われている。
〈残業に縛られる中国人〉
 諸外国に比べ、中国人の仕事時間は長いのだろうか?
 OECDの統計によると、西欧諸国の週平均労働時間は35―37時間である。トルコ人
は1週間で50時間働いており、OECDの中で最も労働時間が長い。一方、アメリカ人
は38.5時間だった。
 中国では、労働法は、労働者の週平均労働時間が44時間を超えてはならないと規
定している。
 しかし、2014年、中国の週労働時間は44.74時間に達し、年平均労働時間は2000
―2200時間であったのに対し、同時期のイギリスの平均水準はわずか1677時間だっ
た。もし、一部企業が実行している9時から21時まで週6日働く「996」労働制に基
づけば、労働者の1週間の労働時間は72時間となり、西欧国家の2倍に近づく。
 さまざまな要素により労働者の負担には大きな差がある。事業単位では、週平均
労働時間は40時間を下回る。民営私営企業と比べ、1週間当たり10時間も少ない。
全国的に見ると、30―44歳の残業が最も深刻で、東部地域の残業負担は中西部を大
きく上回る。
 しかし、多くの残業をしている人は自分が進歩すると考えがちである。36krのあ
る調査によると、1週間の労働時間が80時間を上回ると、1日12時間で毎日働くこと
に相当し、それは、自身が「非常に多くトレーニングできている」と考える割合は、
全く残業をしない人の10倍だった。
 インターネット業界では残業がはやっている。ある人に言わせれば、残業は自慢
するアピールポイントで、残業を上司にアピールするために、タイムカード方式に
したところさえある。あるメディアでは「残業をアピールすることが目的になって
いる」と評論された。
〈休みなしの中国人〉
 会社で徹夜の残業をして、4時、5時に太陽が上ってくるのを見ると、有給休暇が
もしかすると中国人の心を最後に癒やすものとなる。しかし、比べるものがなけれ
ば傷つくことはない。
 EUにおいては、フランスでは年間30日間の有給休暇があり、イギリスは28日ある。
オーストラリアでは毎年20日のバケーションがある。南米ブラジルの26日間の休み
はサッカーの情熱を満たすのに十分だ。
 アメリカでは、連邦法ではいかなる有給休暇も保証していないが、一般的には、
5―10年働けば、多くの組織や会社は3週間の休みを与える。事実上、法定休暇を含
め、一般に毎年25日前後の休みがある。
 中国人の年間有給公共休暇は計11日である。法律ではさらに、勤続累計1―10年
で年5日、10―20年で年10日、20年以上で年15日の休暇がある。
 しかし、事実上、これらの法定された権利があったとしても、多くの中国人には
有給休暇はないか、取れない。「勇気がない」「時間がない」「自分の未来のキャ
リアに影響する」というのが、いつの間にか中国人の休みを塞いでいる。年次休暇
は砂時計のようで、いつの間にかなくなっている。
〈中国人は本当に疲れている〉
 1978年、日本人がつくった過労死という言葉が、仕事をし過ぎたために死に至る
現象をあらわした。類似の言葉である過労自殺は、労働者の仕事のプレッシャーが
大きく、精神的に病んで自殺に追い込まれる状況のことである。
 長期的に高いプレッシャーがある仕事は、健康リスクを多くもたらす。ロンドン
大学学院の研究によると、週41―48時間労働で、今後8年半の脳卒中のリスクは10%
増加する。週55時間労働であれば、脳卒中のリスクは33%増加する。労働時間が長
過ぎることで心臓病の突発的発症リスクが増大する可能性がある。
 2016年10月、春雨医生の創始者で、44歳の張鋭氏が突然の心筋梗塞で亡くなった。
6月、34歳の天涯社区副編集主幹の金波氏は北京の地下鉄駅で心筋梗塞により亡く
なった。2015年、清華のITエリートがトイレで急死したニュースが話題になった。
耐えられない仕事の重さが中国の業界エリートの健康をむしばむものになっている。
 今現在、中国人は本当に疲れている。多くの会社では、お昼になるとパーティシ
ョンの中で突っ伏していたり、地下鉄でうとうととしたりしてる人をよく見るし、
イケアのベッドで傍若無人に爆睡するのは、都市での奇妙な景観となっている。
 ついにまた国慶節がやってきた、体が空っぽになったあなたは、人混みの中に行
くのか、あるいは人が少なく、混んでいなくて、さらにお金がもうけられる会社で
自分の休みをささげることになるのだろうか。
▽2014年所有タイプ別労働者週労働時間
週労働時間   平均 0―40 41―44 45―
党政軍機関   41.93 73% 1% 26%
事業単位    39.8 73% 4% 23%
国営企業    42.41 60% 2% 37%
集体企業    46.9 52% 3% 46%
村居委自治組織 40.57 64% 3% 33%
民営市営企業  50.64 30% 2% 68%
外資合資企業  45.8 47% 1% 52%
民間非企業組織 42.56 52% ― 48%
個体工商戸   54.14 29% 3% 68%
農林牧畜副企業 37.96 56% 4% 40%
自由業     45.33 44% 3% 53%
合計      44.74 46% 3% 51%
▽2014年タイプ別前月残業率残業時間
 前月に残業がある割合 前月の残業時間
男性  36.49% 30.23
女性  31.93% 26.58
15―29 36.52% 28.57
30―44 35.77% 30.17
45以上 30.12% 25.92
農業  34.05% 32.63
非農業 35.86% 22.66
東部  35.04% 31.95
中部  36.80% 26.88
西部  32.90% 22.16
▽世界各国の有給休暇日数
 勤続1年 勤続5年 勤続10年 平均
オーストラリア 20 20 20 20
カナダ 10 10 10 10
中国(北京、上海) 5 5 10 6.7
フランス 30 30 31 30.3
ドイツ 24 24 24 24
中国(香港)7 10 14 10.3
インド(デリー) 15 15 15 15
日本(大阪) 10 16 20 15.3
メキシコ(モントレー) 6 14 16 12
オランダ 20 20 20 20
ロシア(モスクワ) 22 22 22 22
シンガポール 7 11 14 10.7
スイス 25 25 25 25
イギリス 28 28 28 28
ブラジル(サンパウロ) 26 26 26 26
〔網易2017年10月2日〕
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