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中国のキャッシュレス経済の広がり

スマホ要らずの決済 顔認識時代到来

 インターネット決済では、決済の安全性は最も重視される指標であることは間違
いない。パスワードを手入力する決済から指紋決済になれるまでに3年以上の時間
がたった。顔認証決済は安全なのだろうか?
 8月15日、アントフィナンシャル・オープンデイ広州の現地で見たところ、経験
の蓄積と技術向上により、顔認証決済は既に商業化レベルにある。アリペイは今後
1年以内に各種の商業シーンでセルフ決済+顔認証決済のソリューションを普及さ
せることにしており、顔認証決済時代の大きな幕が切って落とされる。
〈顔認識率99.99%〉
 まだ覚えている人もいるはずだが、2015年のドイツ・ハノーバーのCeBITの開幕
式において、アリババの馬雲董事会主席は初めて対外的に顔認識技術を展示した。
同氏は、顔認識決済で1948年のハノーバー工業博覧会の記念切手購入に成功した。
 AI、画像処理等の技術の成熟に伴い、顔認識決済のような以前は高級品であった
ハイテクは、ついに庶民のものとなった。専門家は、顔認識は今後数年でQRコード
決済のように普及するかもしれないと見ている。
 アリペイの顔認証決済はケンタッキーのセルフ注文端末で試験を行っている。去
年9月、アリペイとケンタッキーが協力し、顔認証決済の実験の店舗をつくって、
全記的なノウハウと限定的なテストを行っている。今現在までで、全国の11都市の
ケンタッキーの23店で既に顔認識決済ができる。
 利用場面の拡大に伴い、今は、ケンタッキーだけでなく、全国の100以上の都市
の薬局、スーパー、コンビニ等のオフライン小売場面で、アリペイの顔認識決済の
便利さを体験できる。
 「これらの経験の蓄積で、我々は顔認識決済は既に大規模な商用化能力を有する
と考えている」
 アントフィナンシャルの小売業界担当者の鋒笙介氏によると、顔認識決済は商用
投入がおくれているが、その難しさは決済フローの安全性の要求が高いことにある。
オフラインよりオンラインシーンの方が複雑で、オープンな環境、公共設備は挑戦
度が高いのに、ユーザーの財産の安全が最優先だからである。
 「機械が顔を認識する精度は、人の目を超えている」
 アントフィナンシャルの華南区で働く徐周兵氏は次のように述べた。「顔認識決
済は、人工知能、マシンビジョン、3D検知、ビッグデータのリスク調整等の技術を
もとにして、最も新しく実現した新しいタイプの決済方式である。ソフトとハード
を通じて、アルゴリズムとリスク調整体系が金融の正確性と安全性を総体的に保障
しており、目下の認識率は99.99%である」
 注目すべきは、設備の設置状況や現場の照明の明暗等でユーザーの顔認識率に影
響が出ることである。
〈顔認識の効率を50%向上させる〉
 現場で体験してわかったのは、セルフ決済機では、顔認識決済が終わるまでの時
間は10秒以内で、複雑で面倒なパスワードを入力する必要はなく、使用の難易度が
大幅に下がっていることである。しかし、決済前にはやっぱり携帯の最後の4桁を
入力するプロセスがあり、全体の利便性を若干そいでいる。
 「消費者心理からすると、携帯番号の入力はユーザーの確認作業であり、現在は
携帯番号を入力しなくすると、消費者はすぐに受け入れられないだろう」鋒笙介氏
は解説する。
 「今後はもっと使い勝手のよい環境をつくり、ユーザーが行う操作をより少なく
させる。そうなったときには、機械は人と同じようにすぐにあなたを認識し、便利
なサービスを提供することになる」
 現地で体験した人の反応によると、支付宝アカウントで実名認証をするだけで、
携帯番号入力のプロセスが加わったとしても、やはり驚きの体験で、特にパスワー
ドを覚えたくない高齢者層にとってはとても使いやすいという。
 卜蜂蓮花市場部の袁林化副総裁補佐は、顔認証決済を導入した企業として、この
ように述べている「顔認証決済を使って、全体の効率が50%アップした。1台の顔認
証機械は1.5台のレジに相当し、3人分の人手を減らし、会計プロセスで大量の人を
減らせた」
 徐周兵氏は次のように述べた。
 「支付宝のセルフ決済機と顔認証が、スーパー、レストラン、薬局等で使われる
ようになった後、もともとレジ係がしていたところを今は2台以上のセルフ決済機
で対応するようになり、1年で1台の機械で各種コストを10万元以上減らしている」
 専門家は、目下の顔認証決済の商業化は依然として初期段階だが、新しいものの
成長にはまだ時間が必要である。しかし、QRコード、NFC等のモバイル決済手段に
比べ、顔認証決済はスマホという媒体を省くもので、更に消費者に利便性を提供し、
もしかすると決済業界の次の変革を促進するかもしれないと見ている。
〔時代財経2018年8月15日〕

成人の76.9%が電子決済を使用

 中国中央銀行が13日発表した「2017年中国金融包摂指標分析報告」によると、電
子決済の急速な発展で、2017年、全国で電子決済を使う成人の割合は76.9%を占め
た。そのほか、2017年のモバイル決済業務件数は375.52億件で前期比46.06%増、金
額ベースで前期比28.8%増だった。
 電子決済使用普及率は比較的高く、農村地域の60%以上の成人は既に電子決済を
使っている。2017年、全国で電子決済を使用した成人の割合は76.9%、農村地域で
電子決済を使った成人の割合は66.51%だった。
 2017年、浙江省では「スマート決済プロジェクト」普及が始まり、「農村電子決
済応用模範県(市、区)、鎮、村」創建キャンペーンを展開し、省内の89.53%の成
人が電子決済を使い、農村地域では85.15%の成人が電子決済を使った。
 陝西省宜君県の金融包摂総合模範区建設試行期間では、「便利装置プロジェク
ト」とデジタル金融包摂措置を推進し、試行県の住民モバイル決済とネット決済の
消費習慣が形成された。アンケート調査によると、電子決済を使う青年の割合は82%、
そのうち農村地域で電子決済を使う青年の割合は75.8%だった。
 同時に、非現金決済業務量は安定的に成長し、モバイル決済業務量は速い成長を
続けている。2017年、全国における非現金決済業務処理件数は1608.78億件、金額
は3759.94兆元、前期比28.59%増、1.97%増だった。
 銀行業金融機関が処理したネット決済業務は485.78億件で前期比5.2%増、金額は
2075.09兆元で前期比0.47%増だった。モバイル決済業務は375.52億件で前期比46.06%
増、金額は202.93兆元で前期比28.8%増だった。
 2017年、非銀行決済組織のネット決済業務は2867.47億件、金額は143.26兆元で、
それぞれ前期比74.95%増、44.32%増だった。
 2017年末現在、農村地域のネット銀行の開通件数は累計5.31億件で、前年より新
たに1.02億件増加し、23.78%増だった。2017年のネット銀行決済件数は94.69億件、
金額は152.73兆元、取引金額は前年比で小幅成長だった。
 2017年末現在、農村地域のスマホ銀行の開通件数は累計5.17億件で、前年より新
たに1.44億件増加し、38.61%増だった。2017年のスマホ銀行決済業務件数は91.1億
件、金額は38.89兆元、それぞれ前期比で79.12%増、66.2%増だった。
[第一財経2018年8月13日]

成人の4割が銀行ローンあり! あなたもその1人?

 中国中央銀行が13日発表した「2017年中国金融包摂指標分析報告」によると、全
国の39.78%の成人が銀行でお金を借りていることがわかった。
 個人ローンの使用状況では、1人当たりの平均ローン残高は前年と基本的に変わ
らず、銀行は依然として国民の主要な融資チャネルとなっており、銀行以外の組織
やプラットフォームは重要な補完的存在となっている。
 2017年、全国の成人1人当たりの平均ローン残高件数は0.49件で前年と基本的に
変わらず、農村地域の成人1人当たりの個人ローン残高件数は0.41件であった。江
西、広西、広東、雲南、寧夏等の省(自治区)の成人の1人当たり個人ローン残高
件数は0.6件を超えた。
 2017年、全国の成人で銀行ローンをしている割合は39.78%、農村地域は35.86%で
あった。銀行以外の組織やプラットフォームに借金している成人の割合は22.74%で、
農村地域は20.28%であった。
 個人消費に関するローンは安定した成長を遂げている。2017年年末の全国の1人
当たりの個人消費ローン残高は2万2660.57元で、前年同期比の25.03%であった。
[中新経緯2018年8月13日]
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