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AI教育で目指せ有利なキャリア形成

AIで教育サポート 中国もスマート教育時代へ

 ここ数年、AIの発展に伴い、「AI+教育」「スマート授業」といった言葉を次第
に目にするようになり、多くの学校でますますAI設備が授業に導入されるようにな
り、目下中国は「スマート教育」時代に入りつつある。
 ここ数年、各大手AIオープンプラットフォーム企業のAI設備が中国の授業で使わ
れている。
 教師はリアルタイムで学生の授業中の様子や作業の状況がわかるようになり、学
生の授業中での解答のおくれ、やりとりするときの学生の好き嫌いの表現や教室を
抜け出していないかも掌握できるようになった。
 これだけでなく、授業後にこれらの内容がまとめられて分析された結果が教師に
フィードバックされるので、授業の進度や方法を調整できる。
 浙江の杭州第十一中学では、新しい「スマート教室行為管理システム」が、「読
む」表情から学生の授業の様子を分析し、教室の授業を管理することで教師をサポ
ートしている。
 重慶二十九中では、AI分析評価システムであるFacemindedが、授業で学生のリア
ルタイムの表情の分析を行い、学生の理解度を正確に判断している。
 湖南省の長沙第十一中学では、完全スマート採点ビッグデータを使い始め、教師
が各学生の学習掌握状況を正しく分析することをサポートしている。
 スマート授業は、授業前、授業中、授業後のフローを有機的に融合し、一人一人
の学びに合わせた教育を実現し、「教える、学ぶ、管理する、評価する、テストす
る」という全フローで教育モデルの変革を後押ししている。
 これについて、銀川二中の高校1年生、劉奕洋さんも深く体感している。「AIの
サポートがあると、一人一人の作業はオーダーメードであるのに対し、伝統的な授
業では自主性が多くあった。」
 2018年から、教育部等5部門は「教師教育振興行動計画(2018―2022年)」にお
いて、約5年間で高い資質を持つ専門的イノベーション型教師育成を行い、各地で
クラウドコンピューティング、ビッグデータ、バーチャルリアリティー、AI等新技
術を用いた、自主、協力、探究を主たる特徴とする教育方式への変革の推進を急ピ
ッチで進める。〔中国新聞網2019年4月25日〕

2019年中国人給与報告 8割近くの人は10年勤務しても月給1万元以下

 最近、テンセント企鵝智酷は「2019年中国人給与報告」を発表した。
 報告は、さまざまな都市、産業、年齢と給与の関係、そして人々の資産運用方法
を包括的に調査したものだ。報告には幾つかの興味深い発見があった。以下、その
一端をのぞいてみよう。
〈1. 月給1万元以上が夢ではない都市〉
 上海、北京、深センは経済が発展しており、高所得層が集中し、中国において月
給1万元を超える人数の割合は都市ランキング中ベスト3を占める。そして、長足の
発展を遂げた「新一線」都市の南京、杭州はそすぐ後に続き、一線都市の広州を超
えた。
 中国の月給1万元を超える人数の割合に関する都市ランキングのうち、トップ3は
順番に上海、北京、深センで、第4位と第5位は南京と杭州が占め、広州は第6位で
あった。
 Liepinが発表した「2019年人材予測趨勢ビッグデータ報告」の2018年の中国平均
年収ランキングトップ20では、北京はトップで25.31万元、上海、深セン、広州の
平均年収も20万元を超えた。杭州は第5位にランクインし平均年収は19.93万元、二
級都市の平均年收は16.31万元から19.93万元の間であった。
 相対的に高所得層である上海、北京、深セン、広州、杭州の5都市の回答者の月
給は主に5000元から8000元の範囲に集中している。この範囲の人数が各都市の回答
者の総数に占める割合は、それぞれ28.59%、24.32%、29.57%、29%及び33.68%であ
る。南京は、月給が3000元から5000元の人数が多く、同市の回答者の総数の28.38%
を占めた。
〈2. 給料を上げるための正しい場所にいるかどうか〉
 全体的に見て、経済変革期において、インターネット業界は依然として急速に発
展しており、給与水準は中国の業界ランキング中、トップに位置する。インターネ
ット業界以外に、不動産及び金融市場の激しさも従業員の収入に反映され、不動産
及び金融業界はそれぞれ中国の給与水準の第2位と第3位を占める。
 しかし、筆者は、若者には、給与だけで業界を選ぶべきでないと気づいてほしい。
収入は個人の資格と経歴、なしてきたことなど、多くの技能、要因が生み出した総
合的な結果である。もし、始めるや否や選択したことが自分の興味あるいは得意な
分野ではないなら、長期的に見て、自身のキャリア計画に沿って発展するとは限ら
ず、中長期のキャリア発展にとって不利である。
 長い目で見れば、自身の興味を発見し、それを肯定することによってのみ、業界
に対する専門性が深くなり、学習し、蓄えた知識を心にしみこませることができる。
そしてようやく業界で個人の価値を発揮できるのであって、給与は自然に上がらない。
〈3. 10年勤務をすれば月給1万元以上になるか?〉
 月給1万元を超える回答者の人数は勤続年数とともに増加しているが、10年勤務
しても月給が1万元を超える人数は依然として30%に満たない。
 報告によると、10年以上勤務した回答者のうち、月給が1万元を超える人数の割
合はわずか22.44%にすぎない。これも、勤務経験は給与水準に影響を与える唯一の
要因ではないということを示している。高所得を得たいならば、経済環境、勤務地
域、従事する業界などの要素も極めて重要である。
 特筆すべきは、10年勤務しても給与が上がらず、給与が逆転するという深刻な現
象も確認されていることだ。
 会社の給与が逆転するのは基本的には3パターンで、新入社員の給与が年配の従
業員の給与よりも高い、第一線の従業員の給与が管理者の給与よりも高い、部下の
給与が監督者の給与よりも高いである。
 「給与が逆転する」のは給与をめぐる人事資源管理の状態の一つで通常の現象で
はあるが、往々にして現状改善のために年配の従業員が大量に転職することもあり、
企業が警戒すべきことである。
〈4. 資産運用 どのように選択するか?〉
 資産運用の面では、インターネット資産運用は、その収益が比較的高く、操作が
便利で迅速で、投資条件が低いなどの利点があり、投資家の支持を得ている。
 インターネット資産運用とは、インターネットを通じて資産運用商品を管理して、
一定の利益を得ることである。例えば、大手インターネットプラットフォームはお
金の流れが巨大なので、多くの金融機関の協力を呼び込むことができ、敷居の低さ、
利便性、革新性及びブランドの保証によって、ますます多くの投資家に支持されて
いる。
 報告によると、回答者のほぼ50%がインターネットを介して給与の資産運用商品
を購入している。回答者の47.4%は、サードパーティーのインターネットバンキン
グのプラットフォームで給与の資産運用商品を購入している。
 このこともまた、若者の多くがますます銀行の窓口に行くことに消極的となり、
それにかわるインターネット資産管理アプリが効率的かつ便利なため、現在、多く
の若者の資産を管理する主要なツールとなっていることを示している。
〔21世紀経済報道2019年4月27日〕