CI Image
 
電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
登録  解除    メールアドレス  

特集内容一覧へ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
電子マガジン《中国最新情報》  No.306 2005年5月17日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
登録/解除:http://www.bizchina.jp/modules/nweek/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★今週の読者数合計:7,694d名(2005年5月17日現在)
●中国電子情報産業HPのアドレスはこちら!
       http://www.jckc.com/dc/index.htm
●中国経済週刊HPのアドレスはこちら!
       http://www.jckc.com/eweek/index.htm
●日中ビジネス商習慣は「ビジネス企業研修@中国」でチェック
       http://www.bizchina.jp/

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:教育のゆがみへの挑戦】
●大学生 親への出世払いは15年でようやく完済可能
●中国の教育はウガンダに及ばない? 教育公平改革への叫び 上

┏【国内経済】
●北京上海市民の負債欧米上回る 専門家個人破産制度の制定を提言

┏【国内政策】
●裁判所調査 汚職公務員の若年化 手段がさらに直接的に

┏【社会】
●4年をかけ8億枚の第2代身分証を更新
●中国のプレッシャーランキング 中間管理層のプレッシャーは首位

┏【お知らせ】
●長沙市芙蓉区 投資プロジェクト主要案件

┏【経済データ】
●外国為替(5月16日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
――湖南省長沙市芙蓉区投資環境説明会兼懇親パーティー――――――――――

 このたび、湖南省長沙市芙蓉区政府訪日団が、日本投資、企業進出誘致のため、
初来日します。来日に合わせ、投資環境説明会兼懇親パーティーが5月31日18時
半から、京王プラザにて開催されます。
 長沙市芙蓉区の紹介、投資プロジェクト主要案件については、本メールマガジ
ンの【お知らせ】をあわせてごらんください。

★日時: 平成17年5月31日(火) 午後6時半から
★場所: 京王プラザホテル 本館42階 富士の間
★主催: 湖南省長沙市芙蓉区人民政府
★協賛: 日中ナレッジセンター
★参加費: 無料

☆パーティーは、着席形式、参加人数限定の会合とさせていただきます。
☆参加御希望者の方は、5月20日までに、下記の連絡先にお問い合せください。
――――――――――――――――――――――――日中ナレッジセンター――
TEL 03-5298-6462   E-mail info@jckc.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集:教育のゆがみへの挑戦】…………………………………………………
●大学生 親への出世払いは15年でようやく完済可能
 浙江理工大学が最近まとめた「15年またはそれ以上の期間をかけて、ようやく
親が自分の大学期間中に支出した費用を完済できる」という調査結果は、浙江理
工大学の大学生に罪悪感を覚えさせている。

 「大学生の在校期間中の総消費と親の収入、消費との対比」調査によると、大
学生の月平均消費金額は大体500―700元であり、それは調査人数の40.8%を占め
た。月平均消費金額1000元以上は8.2%、300元以下は5.5%を占めた。
 生活必要品を除けば、女子大生は主に買い物(服装、装飾品)で消費する傾向
があり、男子学生は通信と恋愛の交際費に消費する傾向がある。

 大学4年間の総消費について調査すると、女性では4万元ぐらいと答えた人が多
く、女性全体の25.6%を占めており、男性では6万元位と答えた人が総数の41.1%
を占めた。
 大学生は経済的に独立していないため、必要な費用の大部分は親からもらった
ものである。親は、子供の学業やその他の支出ができるように、自分たちの生活
を「何でも簡単に済ませる」ほどになっている。

 データによると、46.9%の大学生は卒業後の給与を月2000元と予想し、24.2%の
大学生は月3000元と予想した。予想給与を月5000元と選ぶ人は7.6%を占めた。
 上述の給与をもとにすると、日々の消費を除く毎月の残りは、大部分の女性が
1000元、36.7%の男性は500元、31.6%の男性は1000元となる。

 これらを推計すると、浙江理工大学の大学生が親が支出した大学期間中の費用
を返済するには、25年またはそれ以上の期間をかかると選んだ人は68.1%を占め、
15年―20年を選んだ人は22.8%を占めた。
 この結果は、大学生を驚かせ、罪悪感を覚えさせほどである。調査チームのメ
ンバーによると、多数の大学生は親が自分のために支出したものがそれほど多い
ものであるとは意識もしていなかったし、考えもしていなかった。

 調査チームは、調査目的は、大学生が親の出費を深刻に実感させ、かつ今後に
いかに報いるつもりであるかにあると考えている。
 今回の調査では、大学生すべてが「自分が一番感激をすべき人」の項目には丁
重に「親」を記入している。〔中国青年報4月30日〕

●中国の教育はウガンダに及ばない? 教育公平改革への叫び 上
〈英才教育の苦しい内情〉
 2005年春、中国教育事業の地平線上に、かすかに嵐の気配がある。
 今年は科挙制度の廃止から100年に当たる。多くの人が期せずして、苦渋に満
ちた問題を提言している。「古代中国の科挙は社会公平をほぼ体現していたが、
現在の私たちの社会主義国家ではできていないのではないだろうか?」
 昨年、国連人権委員会の教育への権利に関する特別報告者カタリナ・トマチェ
フスキー氏が中国へ視察に来た。
 中国を離れるとき、彼女はその場にいたすべての者が息をのむ評価を残した。
「教育権利の保証では、貴国はアフリカのウガンダにさえ及んでいない!」

 2005年2月、湖南省教育委員会の朱尚元党委員会書記などの5人の教育界の長老
が、メディアに共同で文章を発表している。その内容は中国の教育の公正問題に
ついてで、前例になく鋭い詰問調になっている。
 「現在、財産も地位もある者の子女が、よい学校に入る割合はふえているので
はないだろうか?。すべて本当に合格したのだろうか?。こんなに多く教育に携
わる者がいるのに、このことになれてしまい、恥ずかしいと思っていないのだろ
うか?」

 2005年3月3日、「人民日報」で「教育の公平 調和のとれた社会の基礎」とい
うコラムが発表されている。
 この文章は新しく出された「中国高等教育の公平問題研究に関する報告」から
引用されており、清華大学、北京大学の1990年代以後の新入生に農村学生の割合
が減少している状況を指摘している。
 作者の評価は次のようなものだ。「教育の基本的機能の1つに、貧富の格差を
縮小して、社会の平等を促進することがある。……もし教育がかえって社会格差
を拡大させているのならば、その機能とは相反したものになっているのではない
だろうか?」

 2005春の「両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)」では、「教育の公
正」の呼び声と提案が絶えずに耳に入ってきた。
 最も注目されたのは、武漢大学指導教授の洪可柱博士を筆頭に31人の全国人民
代表大会代表が提出した「春と秋の2度の大学入試」改革の提案である。
 広州「南風窓」の取材に、洪代表は「教育は公平でなく、調和がとれた社会に
なってない!」と 再度険しい言葉で答えている。

 教育行政当局の受ける圧力は、とりわけ大きいに違いない。
 教育部の周済部長は、メディアの取材で何度も、「教育公平はとても重要な任
務と考えている」と答えている。同時に、「現状を変え、教育の計画、政策に対
してさらなる改革をしなければならない。これは単に教育部門だけではなく、社
会全体の共同努力を必要とする」と指摘している。

〈憂うべき教育の三大不公平〉
 目下、教育に対する公平性と公正性に対するさまざまな疑問はおおよそ3つに
分けられる。

 1つ目は、都市と農村の教育機会が不均衡なことである
 国家関連課題グループによって行われた調査では、近年の高学歴化に伴い、都
市と農村間の格差は次第に大きくなっている。
 現在、都市人口の高校、2年制大学、3年制大学、4年制大学、大学院の学歴の
人数は、農村人口の3.5倍、16.5倍、55.5倍、281.55倍、323倍である。

 南京の学者である張玉林氏は北京大学と清華大学の20年来の学生募集状況を研
究している。この研究には大変驚かされる。
 1999年を例にすると、2つの大学の4年制大学生のうち、農村の学生はたった
17.8%であった。農村人口は全国総人口の70%近くを占めており、鮮明な対比をな
している。

 2つ目は、国家名門校の「外省人」に対する不公平さだ。
 一般の国民にとって、国家正義の最重要シンボルの一つとして、最高学府は公
正に各地の国民に門戸が開け放たれているはずである。しかし、現実は、省籍の
子供の多くは、有名大学に合格するために大都市の子供に比べてずっと大きな努
力が必要である。

 学生の合格基準はどうなっているのだろうか?。何を基準としているのだろう
か?。多くの大学の学長は自分でもはっきりと説明できない状況である。
 今年の「両会」で、全国人民代表大会代表、政協委員から次から次へと「高等
教育の合格基準には地域差別がある」という意見が提出され、一般大衆の関心を
集めている。
 「新京報」は、北京大学などの有名大学の責任者を取材し、学生の合格状況に
各地のバランスがとれていない現象が確かに存在することを認めさせた。しかし、
取材に対し、「公平かどうか」という質問には、大部分が言葉を濁している。

 北京大学の許智宏校長は、もし地域枠がなければ、「チベットの学生が北京大
学に入ることができなくなる」という。現行の制度では「すべての省はすべて最
もよい学生が国家の最もよい大学に入ることを確保している。この意義からは公
平である」と語っている。
 清華大学の王大中元校長は「清華大学、北京大学、復旦大学などの国内の最先
端の大学では、ある省には100人の枠、別の省には50人の枠がある。何が公平な
のかは、絶対的な評価の基準がない以上、やはり言いにくいことだ」という。
 これに比べると、復旦大学の王生洪校長の回答は比較的明快である。「上海市
は復旦大学への支持が大きいので、上海の学生の人数が比較的多くなっている」。
王校長は、大学の自主権限内ではあるが、普通はいずれも優先的に大学の所在地
を考慮しているとはっきりと答えている。

 しかし、一般大衆は明らかに校長たちの考え方を認めていない。「中国青年
報」の調査では、89.3%の人は、現在の全国重点大学の合格基準は不公平だと思
っている。批判の中には「これは弱者保護の名目で、実際は「強者保護」を行っ
ている」と指摘するものもある。

 今年の春の「両会」で、湖北代表団の全国人民代表大会代表の洪可柱氏は「大
学入学制度」改革案の中で、大学合格に不公平が生じている具体的状況に精密な
分析を行っている。
 「概算統計によると、大学入試制度が回復してから20数年で、清華大学、北京
大学に入学した湖北省のすべての学校の毎年の学生人数は100人足らずで、北京
市の500人より少なく、人数は5分の1である。湖北省の総人口は7500万人、北京
市の総人口は1500万人で、5倍である。つまり、同等な条件ならば、北京市は湖
北省の25倍であり、これは大変深刻な不公平である!。
 統計によると、湖北省受験生が清華大学、北京大学に合格するためには、北京
市の受験生に比べて、合格ラインが平均160点高くなくてならない!」

 学者の張玉林氏も、「清華」の神話を解剖している。
 今までの20数年間、清華大学の北京市の学生は、江蘇、安徽、湖北、四川の4
省の総合計をずっと上回っている。
 2001年には総合計の18%を占め、北京高校の卒業生数だけで総人数の0.9%を占
めた。結局、必然的に各地の合格割合と合格ラインは極めて大きくかけ離れるこ
とになる。
 これに対し、北京大学の鄭也夫教授も「いわゆる割り当て枠制度は、大部分が
弱者層を保護するためのものである。しかし、中国の現代大学入試では全く反対
のことが行われているだけである。つまり、公然と強者グループ――大都市の受
験生を保護している!」と指摘している。

 都市と農村の格差と学生入学基準が公正でないこと以外にも、公正ではない点
がある。
 それは、各種の特殊な入学方法がもたらした不公平さだ。「教育の腐敗」と関
連していることが多々ある。

 朱尚氏などの「湖南の教育界の五長老」の観察によると、現在の大学入試には
何種類かの合格ラインを下げる方法がある。
 1つは「わいろ」で、省属学校は規定に基づいて、合格ラインを20点下げるこ
とができる。その料金の「相場」は一定ではなく、少ないものでは1.5万元で、
ある重点名門校では10万元以上に達する。このような基準が依然として毎年教育
機関から厳粛に通達されている。
 2つ目は「2流学校」で、各学校の料金基準は一定ではなく、ほぼ3万元ぐらい
である。合格ラインは進学予定者の多寡によって決まり、合格ラインが100点以
上下がることさえある。
 3つ目は「短大からの編入」で、短大生から料金を徴収して4年制大学資格を売
るのである。一般的には1万元ぐらいである。
 簡単に言えば、このような行為は「試験の点数を売っている」と言えるものだ。

 多くの保護者が見るに、大学合格者は「合格ライン」の人数が多く、その数が
最終的合格数より多いことがよくあるという。ここから見ても、合格のボーダー
ラインはとても大きな「柔軟な空間」を生んでおり、特殊な背景の受験生を優先
的に入学させることにも使用されている。
 「自由裁量枠」、「推薦保証枠」と各種の「特別枠」での入学となると、普通
の家庭の子女ではない。最近湖南省の隆回一中の「推薦保証枠」での不正事件、
上海交通大学の「入試スキャンダル」、西安市の広範囲での「スポーツ特別枠」
の不正事件などは、氷山の一角にすぎない!

〈教育不平等によって階層のギャップが拡大〉
 「三大不公平」は眼の前に迫っている問題で、貧しい家庭の子女の進学へのハ
ードルを高くさせており、貧困からの脱出への障害となっていることは疑いもな
いことである。
 現在、大学に行くためには、知力と努力だけではない。さらに身分、戸籍、人
脈、財力が必要である。
 教育はもともと社会公正を推進するための武器でなければならない。貧富、貴
賎の区別なくすべての国民をためにあり、運命を改善の機会を提供するものであ
る。
 しかし、「三大不公平」に直面して、教育の光芒は失われている。それはシス
テムに道義的な色彩を与えるという伝統的な価値を失い、かえって階層のギャッ
プを育て、拡大させている。

 中国社会科学院が2004年7月28日に発表した「現代中国の社会流動性」という
研究報告では、現在、中国社会には優越的な地位の階層があり、その子女の職業
の継承性が明らかに強まっていることが調査データでわかっている。「幹部の子
女が幹部になる機会は普通の人の2.1倍高い」
 中国社会科学院の陸学芸研究員は、戸籍、就職、人事の3つの制度が、社会保
障と教育制度を不合理にさせ、社会の流動性を滞らせており、近代化社会の階層
構造の形成を妨げていると指摘している。

 アナリストによると、中国は10年余りの改革を経て、戸籍制度、社会保障制度、
就職制度、人事制度などはすべて一歩一歩公平公正に向かっているが、比較する
と、中国の教育の公平性は悪化していると指摘している。教育不平等は深刻で、
国民個人の技能と労働力の不平等をもたらし、社会の合理的な流動に対する最大
の障害の一つとなっている。

 学者の張玉林氏は風刺的な文章を書いている。「最近10年で、大・中都市の重
点学校の教師はシンガポール、マレーシア、タイに旅行ができ、そのことは都市
の中産階級を豊かにさせ、さっそうとさせている。給料が遅配している田舎教師
は陳情に行く各地の隊列の中で、注目される層となっている」
 田舎教師は伝統的社会と社会責任作用の力が統合して、今「不安定」の方向に
動いており、これは明らかに1つの「不吉な信号」だと言える。

 「現在このような一種の不公平教育制度は、全世界でもめったにないことであ
る」と学者の陸学芸氏は嘆いている。
 学者の朱学勤氏も指摘する。「大学は教育の最高学府であり、当然公正である
べきである。それ以前の段階の教育で客観的に不公平が存在したとしても、すぐ
対策を講じることができるのだから、教育不公平現象をどうして拡大し続けるこ
とができるだろうか?」
〔4月26日南風窓〕
(次号に続く)

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●北京上海市民の負債欧米上回る 専門家個人破産制度の制定を提言
 8日付の香港「文匯報」の報道によると、中国居住者の負債、消費が、企業の
負債経営に次いで一つの際立った時代の特性になりそうだ。ここでは、一部の高
所得者層が「負債階級」になるという。

 中国社会科学院の統計によると、北京、上海2大都市の居住者一家庭当たりの
負債比率は欧米家庭を上回っている。
 長春第一汽車に勤務するドイツ人技師・ハンス氏は、中国の「すねかじり(負
翁)をする人」の多さに驚きを隠せない。
 欧米でも、若年層はローンを借りて住宅や車を購入する。しかし、「収入に見
合うレベルでの住宅や車の購入」という消費の原則に従うか、もしくは当初は中
古物件や中古車を買い、重い負債を抱えることを避けるのだ。
 しかし、中国の青年は住宅や車を、常に「一度にそろえて」購入する。よって、
相対的に負担も大きくなる。

 新華ネットでは、次のように報じている。26歳の張潔さんは、上海の基金管理
会社に勤めている。銀行預金は5万元しかないが、上海浦東新区にある92万元の
マンションの購入を決めており迷いはない。
 張さんは、楽しそうに話す。「この部屋の頭金は18万4000元。私の預金では当
然足りないけど、両親が「財政援助」してくれるし、残りは住宅ローンを申し込
める。25年返済で元利を計算すると、毎月の返済額が4500元。今は月1万元稼い
でいるし、これから昇給もするはず。返済に問題はない」

 ある学者は、次のような認識を示している。「一たん経済が不安定になると、
「すねかじりをする人」たちが当てにする収入は減少する。必然的に「すねかじ
りをする人」の返済能力は低下し、支払遅延や債務不履行、あるいは返済不能と
いう事態が大量に発生するだろう」特に、中国人民銀行の貸付利率が引き上げら
れれば、債務を負担する「すねかじりをする人」たちの利子負担はさらに重くな
る。
 金融の専門家・鐘輝氏は、「今は、まず中国における個人信用の法環境を完備
し、個人信用立法に向け、リスク管理を強化し個人破産制度を整備すべきだ」と
提言している。〔羊城晩報5月8日〕

……【国内政策】…………………………………………………………………………
●裁判所調査 汚職公務員の若年化 手段がさらに直接的に
 近日、豊台裁判所が2002年から2004年の間に審理した汚職事件について調査し
た結果、汚職公務員の若年化し、平均年齢は44歳であった。また、その手段は主
に横領で、全関連事件の94、7%を占めた。
 2002年以来豊台裁判所が審理した、国家公務員に嫌疑がかかった汚職事件は計
23件で、その人数は25人になる。

 豊台裁判所の楊薇裁判官は、特に国有企業の責任者幹部と財務員の犯罪が目立
つと述べる。
 上述の汚職事件の被告人中、各国有企業の一般公務員、業務員のほかに、工場
長、経理、部門責任者及びチーフエコノミスト、チーフ会計士、収入管理員など
の職務を担う者が19人で被告人総数の76%に当たり、関連被害金額は678万元余り
で被害総額の91.8%を占めた。

 裁判官はまた、軽視できないのは犯罪の主体が若年傾向にあることだと述べる。
 これら汚職公務員の平均年齢は44歳で、その汚職金額は総額の36.4%になる。
そのうち30歳前後が7人で28.6%を占める。

 裁判官の分析によると、これら汚職公務員の公共財産の横領手段は決して複雑
なものではなく、とても単純な手段でほしいままにしている。
 例えば、財務員は、収入金の記帳をせず、虚偽の領収書を作成し帳尻を合わせ
るなど、大胆な手段をとる。責任者に至っては、勝手に公金を差し押さえ不法に
占有する。その他の業務員あるいは倉庫保管員などは、職権を利用し、保管して
いる公共財物を転売する。
 このような直接的手段による汚職数は関連事件総数の94.7%を占めている。

 楊裁判官は、汚職犯罪を食いとめる方法として最も重要なのは、管理制度を整
えることだと述べる。
 例えば、国家公務員の財産申告の制度構築をする。公務員の財産申告の内容を
明確に規定して、専門機関が責任を持って登記、審査し、そして、国家規定機密
以外の政府の事務内容を社会と国民に公開することで、犯罪を企てる者に巨大な
心理的圧力をかけ、犯罪に手を染めないようにする。
 また、予防活動を展開し、道徳的教養を強化することも、汚職犯罪を減らして
いく重要な方法である。〔競報4月25日〕

……【社会】………………………………………………………………………………
●4年をかけ8億枚の第2代身分証を更新
 29日、公安部担当記者の取材により、今年から我が国の第2代居住者身分証の
更新が開始されることがわかった。
 4年にわたって行われる予定で、2008年までに8億人分の第2代身分証の更新作
業が完了する。今年は、全国で1億人分の更新作業を完成させる計画。

 第2代居住者身分証の全国集中更新作業の全体目標は、2005年に「2代証」更新
作業を全面的に始動させ、2008年末には、満16歳になる国民の「2代証」の更新
業務を終了させるというもの。
 公安部は、2004年1月から、国務院が承認した「全国第2代居住者身分証更新作
業案」に基づき、北京、天津、上海、浙江省湖州、広東省深センなどの5都市で
「2代証」更新の試験作業を行い、現在、既に全国で836万枚を更新した。

 第2代居住者身分証には、新材料、技術、設備、技巧を多く採用しており、証
明書に含まれるハイテクや偽造防止機能は、第1代居住者身分証に比べ大幅に向
上している。〔北京青年報4月30日〕

●中国のプレッシャーランキング 中間管理層のプレッシャーは首位
 近日、メディアは中国の精神的疾病の患者が1600万人に達したことを報道して
いる。
 記者が20日、中国科学院心理研究所による3万1875人の職業従事者を対象に行
った調査データで分析した結果、20代、30代が当面中国の各年齢層の中で最もプ
レッシャーを感じる年齢層であり、企業内では中間管理層のプレッシャーが首位
になったことがわかった。

〈若者層のプレッシャーは最も大きい〉
 この研究プロジェクトを担当する陳竜研究員の話によると、20代、30代の若者
のプレッシャーは首位に位置するという。
 これは今まで心理学者は現役の人のプレッシャーが年齢の増加に従って増大す
るという通常的な考えとはある程度異なっている。
 その原因として、若者たちは職場に入る瞬間から激しい競争環境の中に入り込
み、仕事のプレッシャーに直面するほか、結婚、育児及び社会のつき合いなど多
方面のプレッシャーを受けていることにある。
 また、この年齢層の若者は比較的に社会経験が乏しく、各類の状況に対応する
能力も欠けているという。
 これらの状況を総合して、若い年齢層のプレッシャーは最も大きい。

〈役職が高ければ心理的健康が低い〉
 一般的な研究では、役職が高ければ高いほど心身の健康状況が相対的に低くな
る傾向が見られる。これを異なった職業層に対するプレッシャーレベル統計分析
によって実証した。
 統計によると、プレッシャーの点数が高い点数から低い点数までの順次は、中
間管理層80点、マネージャー層75点、教員75点、一般技術管理層72点、医療従事
者68点、コミュニティー従業員68点、一時帰休者68点、鉱山労働者60点、一般企
業労働者59点だった。

 この調査は、生活のプレッシャーと仕事のプレッシャーを分離するという外国
での慣例を破り、両者を総合して行った研究である。これは中国文化の特徴で仕
事と生活からの異なるプレッシャーを中国人自身が区別できないためである。

〈10種類の職業の異なるプレッシャー〉
1) 中間管理層:社会環境、個人業績と社会支持からのプレッシャーがトップで、
 経済、住宅及び家庭問題のプレッシャーより小さい。
2) 企業のマネージャー:仕事と家庭問題からのプレッシャーがトップと並び、
 経済プレッシャーは最も少ない。
3) 教員:個人業績と社会支持のプレッシャーは比較的多く、経済及び住宅問題
 のプレッシャーは比較的少ない。
4) 一般技術管理層:個人業績と社会支持のプレッシャーが比較的高く、育児問
 題は最もプレッシャーが少ない。
5) 医療従事者:社会環境、仕事、個人業績及び人間関係などの方面のプレッシ
 ャーは比較的高く、家庭、住宅、生活問題のプレッシャーはより小さい。
6) コミュニティー従業員:住宅、育児、個人生活のプレッシャーはトップに並
 び、個人業績と仕事のプレッシャーはより小さい。
7) 一時帰休者:経済問題と人間関係のプレッシャーは最も大きい。
8) 鉱山労働者:育児問題、個人生活問題及び住宅問題のプレッシャーは比較的
 大きく、社会環境のプレッシャーは比較的低い。
9) 一般企業労働者:経済と住宅問題のプレッシャーは比較的高く、仕事のプレ
 ッシャーは最も少ない。
10) サービス業従業員:経済問題のプレッシャーは最も高く、社会環境と人間関
 係のプレッシャーは少ない。
〔競報4月21日〕

……【お知らせ】…………………………………………………………………………
●長沙市芙蓉区 投資プロジェクト主要案件
 このたび訪日団が来日される、湖南省長沙市芙蓉区のあらましと、日本投資、
企業進出誘致の投資プロジェクト主要案件の概要を紹介いたします。

 さらに詳しい紹介は、ホームページをごらんください。
http://furong.bizchina.jp

〈長沙市芙蓉区のあらまし〉
 長沙市芙蓉区は、長沙市の中心部に位置し、湖南省の政治、経済、文化、商業
貿易、金融、物流、情報の中心地となっています。
 長沙市芙蓉区の消費財小売総額はこれまで湖南省のトップを維持しているほか、
新型建材や精密化学工業、電子機器、衣料・靴製品、バイオ・遺伝子等々、多く
の基幹産業が形成されています。
 2003年における長沙市芙蓉区のGDPは、長沙市全体の7分の1に当たる101億6000
万元に上り、地方財政収入は長年連続して湖南省トップを占めています。

〈投資プロジェクト主要案件〉
▼プロジェクトエリア一: 長沙ビジネス中心地区
 オフィスビル、イベントホール、ホテル、住宅、アミューズメント施設が集ま
り、各種商用ビル、商用・住居兼用ビル計30万平米が企業誘致可能である。

▼プロジェクトエリア二: 長沙先端技術産業開発区 隆平ハイテクパーク
 ハイブリット米を考案した中国工程院の袁隆平先生が命名した国家級先端技術
産業パークであり、国家級ハイテク技術産業パークの各種優遇政策を受けられる。
 隆平ハイテクパークは現在、前期工事1110ムーが完成し、今年第2四半期に2400
ムーの用地の外国企業誘致に動き出している。

▼プロジェクトエリア三: 長沙朝陽電気街開発
 「全国十大IT地区連盟」の一つ。十数年の市場運営を経て、販売網が整備され、
規模発展の能力が培われ、中国国内でも有名な中南地区最大のコンピューター、
電子情報製品の集散地となっている。
 国儲電脳城、合峰電脳城、国際IT城、天心電脳城などの八大電子情報製品市場
や、LG、フィリップスなどの大手企業を含む1500社余りが集積している。現在、
さらに区域内に朝陽第二ヴィレッジの開発建設が計画されている。
 総開発面積は215ムーであり、長沙駅の西南に位置し、東は駅通りから西は朝
陽路、南は人民路から北は解放路に至る。

▼プロジェクトエリア四: 芙蓉区瀏陽河景勝エリア
 芙蓉区を南北に貫く瀏陽河は「母なる河、文化の源」と賞されている。芙蓉区
は、瀏陽河両岸の長さ6000メートル、幅100メートルの区域に緑化を造成し、観
光、飲食・レジャー及び商用施設、住居が一体化した多機能景勝エリアにする計
画を立てている。

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                        (中国人民銀行5月16日発表)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.743   827.65  106.09   1049.28
関連ページ:http://www.bank-of-china.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《編集者コラム――長沙の発展》
 昨年の年末、長沙に遊びに行ったとき、ちょうどたまたま帰省中のボスとボス
の奥さんに連絡して御一緒させてもらったんです。長沙の観光スポットやら彼ら
の思い出の場所に連れていってもらい、楽しい一日でした。
 観光もよかったのですが、移動中、長沙出身のボスが現地の言葉で頻繁に現在
地を質問し、その場所の変化に驚いているさまが、物すごく不思議で印象的に残
りました。ボスがもはや自分が今どこにいるのかわからないほど、長沙も刻々と
その姿を変え、それが大きな変化になっているということなのだと思います。
 今回お知らせさせていただきましたように、長沙市芙蓉区からの訪日団が来日
され、投資環境説明会兼懇親パーティーが開かれます。これを機会に今の長沙を
知ってみませんか?――御興味があるビジネスマンの皆様の、パーティーのお問
い合せをお待ちしております。御連絡の際には、このメールマガジンを見た旨を
教えていただければと思います。
 実は、私もパーティーの席にいる予定でおりますので、読者の皆様とお会いで
きることを楽しみにしております。(ま)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●バックナンバーの入手(記事検索も行えます)
(200号以降 2003/2/18―)
 http://www.bizchina.jp/modules/nweek/
(199号まで)
 http://www.jckc.com/nweek/view.php?no=1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:劉志軍 杉下薫 戴小芳 アヤ 平井玲子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

改頁:(1) 2 »