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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.438 2008年4月1日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:中国の農業・水産業貿易の規模】
●中国は既に世界4番目の農産品輸入国
●中国水産品輸出6年連続世界一
●天津市 32億元を投じて生態漁業区建設
●台湾企業2社が武漢黄陂台湾農民創業園に進出

┏【環境】
●上海で新しいごみ分別方式決定
●重点汚染企業を閉鎖・停止 オリンピックの大気状態を確保

┏【労働】
●北京 フレックスタイムで交通ラッシュ緩和

┏【国内経済】
●研究報告 中国「低コスト時代」終えん

┏【金融】
●四川省の中小企業20万社が銀行の新ローンサービスで優遇

┏【社会】
●清明節の祝日法制化で市場ににぎわい

┏【経済データ】
●外国為替(3月31日)

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……【特集:中国の農業・水産業貿易の規模】………………………………………
●中国は既に世界4番目の農産品輸入国
 農業部の牛盾副部長は21日、中国は現在、既に世界第4番目の農産品輸入国、世
界第5番目の農産品輸出国となっており、世界農産品貿易の中で局面を左右する立
場にあることを明らかにした。

 牛盾副部長は全国水産品国際貿易発展座談会の席上、改革開放30年来、中国の国
民経済社会の発展は急速で、総合的な国力は大幅に向上し、人民の生活も著しく改
善、国家の状況も歴史的な変化を見せていると示した。
 農産品貿易は中国の対外貿易で重要な部分を占め、持続的な成長と全面的な発展
を実現している。貿易額は1978年の61億米ドルから2007年には781億米ドルに増加
し、年平均9.2%増、中国は既に世界第4の農産品輸入国及び第5の農産品輸出国とな
っている。

 「昨年以降、世界経済の展望には幾つかの重要な変化が発生している。原油、穀
物価格が持続的に上昇し、各国は農産品貿易政策を調整しており、中国の農産品生
産及び貿易においても大きい影響を与えている。今年初め、中国の南方地域では歴
史上まれに見る低温雨雪氷凍災害が発生し、今年の農業及び農村経済への新たな挑
戦をもたらし、農産品の国際貿易の発展に不利な要素が増している。目下、国内外
の経済展望及び農産品貿易の展望を分析、問題を探し、中国の農産品の国際貿易は
持続的に健全で安定的な発展を推進することが必要である」牛盾副部長はこのよう
に述べている。〔新華網3月22日〕

●中国水産品輸出6年連続世界一
 水産品国際貿易発展座談会の席上、2007年の中国の水産品の輸出額は97.4億米ド
ルに達し、中国の水産品輸出は既に6年連続世界一で、世界水産品貿易総額の10分
の1を占めていることがわかった。

 農業部の牛盾副部長によると、改革開放30年で、中国の漁業の発展における重要
な特徴と成果の一つとして、外向型漁業が急激に発展し、国際化が著しく、国内と
国外の2つの市場を有効利用し、2種類の資源力を増強し続けているという。遠洋漁
業は当初から世界でも上位に位置し、外向型漁業は急速に発展している。水産品輸
出も、改革開放初期の年平均4、5000万米ドルから2007年には97.4億米ドルへと上
昇し、年間平均輸出額の増加は、同時期の農産品輸出額の増加よりも5ポイントも
高くなっている。

 2002年から、中国の水産品輸出は世界一に位置し、おおよそ世界における水産品
貿易総額の10%を占めている。水産品輸入量は5.8万トンから346.4万トンに増加し、
59倍、年平均17%成長した。
 特に、中国がWTOに加盟してからは、水産品の輸出貿易はさらに急速に発展し、
国内での水産品生産の輸出を中心に、原材料の輸入と加工を結びつけた水産品の国
際貿易構造を形成、さらに漁業生産が発展及び構造高度化し、産業の質が向上し、
国際競争力が上昇している。

 「先進国、地域間貿易を通じて、ここ数年来、我々は経営理念、標準規則、管理
方式等において大きな進展を得て、徐々に国際市場と近づきつつある」牛盾副部長
はこのように述べ、中国は既に技術の先進性、基準の規範化、管理の厳格さ、誠実
な経営といった世界水準の水産品加工輸出企業及び標準化した一定規模のある養殖
基地を形成したとした。
 昨年末現在、国家認監委に登録された水産品加工輸出企業は既に1500社以上に達
し、年間輸出額が1000万米ドルを上回る水産品輸出企業が400社以上ある。

 同時に、中国は「農産品品質安全法」「獣薬管理条例」「水産養殖品質安全規
定」等の法律法規及び部門の規定の制定・改訂、施行や、EU、米国等の規定を参照
して「植物動物禁用獣薬及びその他化合物リスト」を作成、200項目以上の国際的
な基準に沿った水産品安全国家基準及び業界基準を施行しており、漁業環境、病害
予防、水産品品質安全検査測定システムを徐々に整備している。
 出入国検査検疫、工商、衛生、食品薬品等各監督部門も、きちんとした水産品品
質監視システムと管理制度を整備している。〔新華網3月22日〕

●天津市 32億元を投じて生態漁業区建設
 天津市は、濱海生態漁業科技養殖モデル地区――海洋生物サイエンスパークを建
設する。塘沽区海浜浴場の南西側を中心に、土地面積406平方キロメートル、漢沽
区と大港区の8万ムーの海水養殖基地をモデル地区とする。
 サイエンスパークは、総投資32億元、建設後は販売収入30億元、環渤海地域の最
大規模の海水養殖産業地帯となる。漁業の効率向上、増収や、冷蔵、加工、運送、
旅行、サービス等関連産業の発展や、地域の環境改善を図り、濱海新区の「住みよ
い環境市街区」建設を促進する。

 当サイエンスパークの中心には、科学技術研究及び管理サービス区、高級水産
物・海洋生物工場化養殖区、海洋生物商品加工区、濱海レクリエーション旅行レジ
ャー区の4エリアを建設する。
 モデル地区は、18万立方メートルの水を用いた水産物の稚魚・種の繁殖モデル地
区と、8万ムーの養殖池生態繁殖モデル地区を建設する。循環的な水産養殖技術、
高品質の飼料研究及び普及技術、生態養殖技術、稚魚・種繁殖技術、海洋プランク
トン開発利用技術、水産物病害防止技術を重点的に発展させる。

 今年より、天津市水産科学技術部門は健康で、高効率で、資源節約型の水産養殖
技術を積極的に探求している。生態養殖及び集約養殖モデルを革新し、工場の循環
水養殖及び養殖池の集約養殖という中核技術の集積及びシステムの突破を目指す。
〔経済参考報3月21日〕

●台湾企業2社が武漢黄陂台湾農民創業園に進出
 中国中部地域で初めての台湾農民創業園――武漢黄陂台湾農民創業園が近く批准
され、設立する。現在、既に台湾資本の企業2社が進出することになっている。総
投資額は2億円弱。多くの台湾企業が創業園と緊密な商談を行い、ビジネスチャン
スを探している。

 中国大陸で設立された8つの台湾農民創業園の1つである黄陂区武湖農場の台湾農
民創業園は、計画面積約240平方キロメートル、総投資額は5億元。
 武漢市黄陂区台湾事務室からの情報によると、目下園内には既に台湾兆豊集団、
台湾富聖集団の台湾企業2社が進出している。

 兆豊集団は台湾農業グループと合資でイチゴ生産プロジェクトを行う。土地面積
は700ムー、1.1億元を投じる。当該プロジェクト実施後、生鮮イチゴの年間生産は
1000トン、イチゴ加工製品が1.2万トン、周辺4万ムーのイチゴ栽培をし、年間加工
額は1億元に達する見込み。3月末にはイチゴ栽培のための棚を設置し、4月から加
工工場を建設する。
 台湾豊聖集団は武漢花卉開発センターと合作し、8000万元を投じて520ムーの花
卉産業模範基地を建設し、コチョウラン等台湾で有名な花卉栽培を行う。目下、イ
ンフラ工事が既に終わっており、今月より生産に入る計画。

 このほか、台湾亜細亜食品有限公司も創業園との協議に調印し、6000万元を投じ
て園内に冷凍野菜食品加工工場を建設することを計画している。
〔経済参考報3月21日〕
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……【環境】………………………………………………………………………………
●上海で新しいごみ分別方式決定
 上海市市容局廃棄物管理処は新しい生活ごみ分別方法を発表した。
 今年、上海の閉鎖的居住区1000カ所でまず4種類に分別する新しいごみ分別方式
を行う。公共エリアでは生活ごみを2種類、政府機関、学校、事業単位等1000カ所
では生活ごみを3種類に分別する。

 4種類の分別は、ガラス、有害ごみ、資源ごみ、その他のごみ。粗大ごみ集積所
を除く指定集積所では、黄色、オレンジ、青、緑の4種類の異なる色のごみ集積箱
を置き、それぞれのごみ集積箱の使い方を人々に周知する。2種類の場合、資源ご
みとその他のごみに分別する。3種類の場合、資源ごみ、有害ごみ、その他のごみ
に分別する。
 目下、上海市の各区市容部門では、ごみ集積箱の設置を鋭意進めており、分別収
集車も配備している。〔ChinaCSR2月29日〕

●重点汚染企業を閉鎖・停止 オリンピックの大気状態を確保
 北京オリンピック期間中の空気の状態を保障するため、北京、天津、河北では既
に重点汚染企業10社を閉鎖・停止した。
 山東省で汚染物質が排出されると北京の大気状態に影響を与える可能性があり、
山東省も北京オリンピックの大気状態保障共同チームに入っている。北京オリンピ
ックの大気状態の保障範囲は北京、天津、河北、山西、内モンゴル、山東の6省区
市に拡大している。

 北京市環境保護局の担当者は、北京の大気状態は周辺地域の影響を受けることか
ら、オリンピックの大気状態を保障すべく連携してコントロールする必要があると
示している。
 北京及び周辺地域は既に一連の汚染抑制措置を講じている。2007年末現在、既に
脱硫装置が1.7 万メガワット設置、稼働している。同時に、北京、天津、河北では、
北京の化学工業の2工場等を含む、高エネルギー消費、高汚染企業を前倒して淘汰
している。このほか、北京、天津、河北等の地域ではガソリンスタンド557カ所でL
PGの回収管理を行っており、揮発性のある有機物の排出を減らしている。
〔ChinaCSR2月27日〕

……【労働】………………………………………………………………………………
●北京 フレックスタイムで交通ラッシュ緩和
 朝晩のラッシュを緩和するため、北京の商業機関、大型商業施設ではオフピーク
通勤の試行、またIT業界、科学研究部門ではフレックスタイムを試行しようとして
いる。
 北京市人民代表大会代表の劉国祥氏による通勤時間の合理的な調整提案に対し、
北京市交通委員会は、北京市ではオフピーク出勤の試行やフレックスタイムを試行
して、朝晩のラッシュ緩和を図ろうとしていると示した。

 幾つかの地区で行った調査研究によると、北京では、IT業界、科学研究部門等の
幾つかの業界ではフレックスタイム制の実施や、従業員の在宅勤務を奨励しようと
しているという。
 オフピーク通勤では、出勤時間を8時、8時半、9時の3段階、帰宅時間を17時半、
18時、18時半の3段階に分ければ、それぞれの時間帯で3分の1ないし3分の2の人、
車の流れを減らせることが見込まれる。

 フレックスタイム制とは、従業員が一定の時間の範囲内で自分の出退勤時間を自
由に調整できることである。例えば、朝8時から夜17時でも、朝9時から18時までの
出勤でも構わない。
 2007年末現在、北京の自動車保有台数は既に310万台に達しており、かつこの数
字はいまだに急速に増加し続けている。〔ChinaCSR1月22日〕

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●研究報告 中国「低コスト時代」終えん
 コンサルティング会社の米ブーズ・アレン・ハミルトンと米商工会議所上海事務
所が最近発表した研究報告で、中国の「低コスト製造業時代」は既に終えんしたと
している。
 中国の低コスト時代は既に終わったが、8割以上の回答企業は依然として中国に
とどまりたいとしている。

 中国の低コストの優位性は日増しに減少している。半数以上(54%)の企業は、
低コスト国家に比べて中国は競争力を失いつつあると考えている。競争力下降の主
要因は、回答企業の70%は人民元高、52%は賃金上昇としている。ホワイトカラー及
びブルーカラーの賃金はそれぞれ9.1%、7.6%上昇している。
 また、価格上昇及びインフラ、環境と貿易、技術移転、知的財産権保護というよ
うな方面で中国が国際基準よりおくれていること、人件費も主要な原因の一つと考
えられており、33%の企業では、それが競争力が下がる原因だと考えている。
 そしてまた、主に物流インフラ、貿易環境、技術取得のルート、管理能力、知的
財産権保護等の方面を含むコストが上昇し、経営管理の肝心な部分の多くがどれも
中国は世界基準におくれている。

 外資企業はインド及びベトナムに目を向け始めている。17%(5分の1)の企業は、
少なくとも中国にある一部の業務を第三国へ移転することを既に計画している。
 88%の企業では、当初中国を低コスト労働市場であると選択したのだが、後にな
ってベトナムやインドの労働コスト及び税収が割安で競争力を持っていることに気
づいたとしている。そのうち、63%の企業では、ベトナムは中国に最も対抗できる
国だと考え、また37%の企業では、インドが中国以外の一番よい選択肢だと考えて
いる。

 この調査では回答者が中国の低コスト優位を点数化しているのだが、総合点を5
点として、中国はわずか3.7点であった。このことは、中国が代表していた低コス
ト優位な時代は既に終わり始めていることをはっきり示している。
 しかし、どんなことであっても、ほかの国の市場潜在力やインフラはやはり中国
とは隔たりがあるようだ。
 たとえ中国の運営コストが上昇したとしても、83%の企業が中国にとどまりたい
としており、そのうちの78%の企業は依然として中国の国内市場ニーズのさらなる
拡大に希望を託しており、39%の企業は新規に供給チェーンを再構築したくないと
している。
 「中国の驚くべき成長と市場改革は、激動に満ち、極めて挑戦的な商業環境であ
り、製造業企業への圧力は増し続けるだろう」中国米商工会議所上海事務所のブレ
ンダ・フォスター氏はこのように述べる。「彼らは絶えず企業の競争力強化に力を
尽くし、中国戦略と投資計画に多くの資源を投入するだろう」

 中国を世界供給チェーンの中にあるとした会社の方が、中国で目先の利益を追っ
て急成長した会社に比べてはるかに成功する。
 具体的には、戦略上、中国を新興市場でもあり、廉価な労働力や資源がある市場
でもあると見た会社の方が、両者のどちらか一つを求めた企業よりも、より多くの
利益を得る。例えば、資源探査と販売戦略を目標にした会社の報告では、上述会社
の平均利益率は一つだけを目標にした企業に比べて3分の2高かった。(資源探査2
9.6%、販売戦略17.8%)

 年度研究報告「2007―2008年中国製造業競争力」では、人民元高及び労働力コス
トの上昇が製造業の利益増への圧力となっており、これらの企業経営戦略を失敗さ
せ、中国を新興市場及び労働力・製品供給地とすることが、利潤をますます少ない
ものにさせているとしている。
 中国は外国企業の世界供給チェーンの中の一つにある。米ブーズ・アレン・ハミ
ルトン(Booz Allen Hamilton)のロナルド・ハドック副社長は、「ここ数十年来、
中国にある多国籍企業の制造業では理念について早急なる調整を要している。それ
は、中国の貨幣構造の変化とコスト上昇によって、多国籍企業がオペレーションを
再考せざるを得ないことや、中国の世界戦略の中での役割をどうするかを考えざる
を得ないということである。同時に、中国が製品及びビジネスモデル革新の主要な
要素になりつつあることである。我々はグローバル化による作用、中国のその中に
おける役割が既に変化していることを見届けている」

 半数以上の回答者は、中国で製造業製品に関係する外資の独資及び投資企業は、
中国はその他の低コスト国家と比較して製造業における競争力が徐々になくなって
いると考えている。回答者の5分の1の中国の外資製造業企業は、中国以外の製造市
場を再追求、あるいは中国の製造市場を第三国に拡張するとし、ベトナム、インド
が予備の選択肢として最良な国家だとしている。
 多国籍企業がここ十数年中国でとってきた経営戦略を変更するべきである――こ
れに対し、4分の3の中国の外国企業は目下基本的な最良の戦略を持っていない。

 目下、世界中で最大の会社は既に中国で数十億もの米ドル、円、ユーロを投じ、
ただ2つの基本的な目標を追求している。
1) 低コスト生産基地の創造、製品を生産しその他の市場に輸出する
2) 販売、流通のネットワークをつくる
 中国の13億人の人口という潜在力が無限の市場を追求し、直接中国で生産した製
品を販売し、中国に輸入した製品を販売もする。これらの外国企業本部が、企業戦
略として圧倒的に考えていることは、やはり中国とその他の新興市場を同一視して
いるということである。
 しかし、中国米商工会議所上海事務所及び米ブーズ・アレン・ハミルトンの研究
結果では、このような旧来型の調達及び販売モデルは、ますます大きな圧力のもと
にあることがわかった。

 「2007―2008年中国製造業競争力」調査は、2007年に始まり、毎年1回の研究を
続けるもので、中国米商工会議所上海事務所下の66の製造業会員がこの研究に参画
した。
 研究によると、中国13億人の人口の優位を考慮し、大部分の製造業は、低コスト
労働力市場、かつこれに基づく輸出型製造企業の設立を希望し、かつまた急速な成
長をする流通ルート建設を期待している。
 しかし、実際には、これらの調査に参画した企業は、全体的に、世界のその他の
地区と比較して、割安な労働力コストを享受していないとしている。研究データで
は、4分の3の外国企業が中国で最良の基本的な経営戦略を持っておらず、中国にお
ける経営は理想的な状態に達しておらず、特に、輸出及び中国国内市場開拓の有機
的な結合はできていないと考えている。〔華夏時報3月15日〕

……【金融】………………………………………………………………………………
●四川省の中小企業20万社が銀行の新ローンサービスで優遇
 中国銀行業監督管理委員会四川省銀行業監督管理局が開催した2008年の「四川省
銀行業金融機構金融創新動員大会」によると、四川省の銀行が2006―2007年に新規
開発した商品475件のうち、新たに取り扱いを始めた業務が447件、従来の商品で機
能がふえたものが25件、既存商品のリニューアルなどが3件だった。
 2007年末現在、四川省全体の銀行による中小企業への与信件数は20万3322件で、
年初から1万5545件増加し、中小企業への与信総額は2926億4700万元と年初から18.
66%増加した。貸付残高は2456億6500万元と年初に比べ14.86%増加した。

 四川銀監局は同大会で、銀行業全体の2008年に新規開発業務について、以下の5
項目にポイントを置いて説明した。
1) 金融の新規開発を強化し、国がマクロコントロール政策を実施する中で、四川
 省経済が良好かつ迅速に発展するよう支援する
2) 銀行の新規開発業務全体のリスク管理能力を向上させる
3) 新規開発を通じ、中小企業や農村向け金融サービス水準の向上に尽力する
4) 金融のバックオフィスサービスセンターの創設に注力する
5) 金融のPR強化により投資家の新規サービスへの認知度を高める

 四川銀監局の消息筋情報によると、四川省の銀行による信用貸付の実行では、総
合件数、重点対象、三農、中小企業、品質を保持しなければならないという。
 特に、四川省委員会と四川省人民政府が決定した「7+3」重点行業産業発展計画、
重点プロジェクト、重点企業への信用貸付をふやすとともに、中小企業、私企業、
ハイテク企業、学資ローンや出稼ぎ農民家庭向けのローンに対する信用貸付による
支援を強化する。

 銀行業界は、中小企業が短期融資を頻繁かつ至急に必要とする特徴を踏まえ、新
規業務や新商品の研究・開発を進める。物的担保の範囲拡大や、受注、ゴーダウン、
売掛金などの担保化についての検討と普及・推進を進め、さらには新規開発商品で
保証機関との提携により、新しい物的担保方法を模索する。
 農村経済の特徴、農業の産業化や大規模生産経営化に伴う需要に即した金融サー
ビスや新商品を検討し開発する。農家向け小額無担保ローンの与信限度額の引き上
げや支援範囲の開拓、農村の工商戸や専業農家などの区分に応じた与信方法の検討
や農民の生産生活や消費需要に適した農村商業信用貸付、リボルビングローンなど
さまざまな貸付商品の開発も進める。

 各銀行には以下のような点が求められている。
1) 明確な中長期新規開発戦略と目標の設定
2) 新規開発資源の有効活用
3) 新規開拓による金融の自律規制を奨励する健全なシステムの構築と新規開発を
 奨励する企業文化の醸成、自律性の強化
4) お客様の業務、リスク、顧客、取引相手の把握
5) 市場の需給バランスに適応した新たな金融サービスの開拓の継続
6) ネットワーク拠点の改善とネットワーク機能の切り替えの迅速化
7) 金融を新規開発する人材の採用・育成の強化

 各銀行は金融各種のバックオフィスサービスセンターの設立し、四川省を西部の
ファイナンシャルセンターとするべく尽力するよう求められている。
〔金融投資報3月26日〕

……【社会】………………………………………………………………………………
●清明節の祝日法制化で市場ににぎわい
 清明節までまだ日があるが、今年は清明節が法定の祝日化された初めての年とな
る。清明節に向けて食料品を購入する消費者がふえそうだ。

 花は清明節の主役の一つ。北京の稲香村東直門第三営業部内では3月24日、稲香
村が花と伝統食とをうまく組み合わせた「花音四品」が売り出された。寒燕クッキ
ー、仏手クッキー、元宝クッキー、菊花クッキーがある。キンモクセイ、紅花、バ
ラや菊などの4種の生花を材料に使っており、それぞれ「寒燕報春」「仏手賜福」
「元宝旺財」「菊寄相思」と名前がついている。

 長く北京に住んでいる人の話では、清明節に「サンヅ」を食べる風習がまだ残っ
ているという。護国寺の軽食では、清明節用にサンヅ、麻花、大麻花や生姜の排叉
など百種余りの特徴的な菓子がそろえられている。
 食品の「花」のほかに、花卉市場でも早くも準備を済ませている。菜太花卉鮮花
市場では24日、黄色の菊の花が一本0.5元前後で、白い菊の花が1本1元前後で販売
されていた。〔京華時報3月25日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                       (中国人民銀行3月31日17:51)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.0204  701.9     90.19  1108.9
関連ページ:http://www.boc.cn/
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《編集者コラム――花見》
 この週末は花見をしてきました。今回は目黒駅から目黒川沿いに池尻大橋までず
っと歩いて沿川の桜を見ました。すいていて、この選択は大正解でした。ほかに千
鳥ヶ淵や上野公園にも行ったものの、黒山の人だかりで前進も難しく、桜どころで
はなかったです。観光ガイドブックや団体ツアーコースになっているような場所は
もはや花見ではなく人見ですね。来年以降も工夫して花見をしたいです。
 さて、いつも毎年この時期になると書かせてもらっているのですが、またメール
マガジンの翻訳者を募集させてください。きょうで新年度、もう1年も4分の1が経
過し、振り返れば、なぜかやっぱりメールマガジンは出せているのですが、やはり
年に1度は募集をして、また新しく協力してくれる人をふやしていきたいと思って
います。私を含めてメールマガジンの作成は完全なボランティアの方の善意に支え
られています。翻訳をしてもいいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ御連絡く
ださい。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バックナンバーの入手(記事検索も行えます)
(200号以降 2003/2/18―) http://www.bizchina.jp/modules/nweek/
(199号まで) http://www.jckc.com/nweek/view.php?no=1
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:リン 神谷輝雄 呂君 澤田裕子
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