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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.574 2013年2月19日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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★今週の読者数合計:5,681名(2013年2月18日現在)

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:中国の資源利用とエネルギー需給構造】
●2012年の中国の原油対外依存度は56.4%
●2013年の中国原油対外依存度は60%に迫る
●2012年の中国のエネルギー自給率は91.4%
●北京市 再生水が水供給全体の5分の1

┏【金融】
●中国各銀行が地方政府の人民元債務3兆元超を延長

┏【国内経済】
●長江デルタ 年間経済総量11兆元超え
●北京で住宅を初購入する人の平均年齢は全世界で最も若い27歳
●中国国内の大富豪の平均年齢は38歳 経済への自信は下降気味

┏【社会】
●中国国民の政府に対する信頼度81% 世界第1位に
●2012年の旅行オンライン取引規模1700億元
●2012年も上海の小中学生の自己死因は溺死がトップ

┏【経済データ】
●外国為替(2月18日)
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……【特集:中国の資源利用とエネルギー需給構造】………………………………
●2012年の中国の原油対外依存度は56.4%
 国家発展改革委員会ウエブサイトで5日発表されたデータによると、2012年、
中国で生産された原油は2億748万トンで前年比1.9%増、輸入された原油は2億7109
万トンで前年比7.3%増、輸出した原油は244万トンで前年比3.5%減となった。原
油の消費量は差し引き4億7613万トンで前年比4.9%増、対外依存度は56.4%となった。

 2012年、中国で加工された原油は4億6791万トンで前年比3.7%増、石油製品
(ガソリン、灯油、ディーゼルを含む)は2億8171万トンで前年比5.5%増で、そ
のうち、ガソリンは8976万トンで前年比10.3%増、灯油は2131万トンで前年比13.7%
増、ディーゼルは1億7064万トンで2.3%増となった。
 年間1カ月当たりの石油精製量は基本的に2200万トン以上を維持し、国内市場
の需要を基本的に満たした。原油加工量と石油精製量の増加は、最初は控え目に、
後は好調で、9―12月は7―9%の増加幅を基本的に維持した。

 国内需給充足により、2012年の中国の石油製品の輸入は716万トンで前年比16.9%
減となった。〔新民晩報2013年2月5日〕

●2013年の中国原油対外依存度は60%に迫る
 中国石油天然ガス集団経済技術研究院が30日に発表した報告によると、2013年
の中国の石油需要は4.8%増の5.14億トンで、原油対外依存度も60%の水準に近づ
いていると予想した。
 この報告と同時に、2012年の石油の消費量は前年比4.7%増の4.9億トンと予想
した。

 「需要予測モデルによる計算の結果、エネルギー発展の状況を総合的に考慮し、
2020年中国の石油需要は5.88億トン、2030年は7億トンに達することが予想され
る。国内外の石油及びエネルギー消費の特徴を対比、分析することを通じて、我
々は、中国の石油需要のピークは8―9億トンの間だと初歩的に判断している」中
国石油天然ガス集団経済技術研究院市場研究所の単衛所長はこのように述べた。

 さらに、今後、一定の時間において、中国が推進を加速するであろう資源由来
製品の価格改革で、天然ガス価格改革は、石油精製業や天然ガス輸入の政策的不
備の問題除去に積極的な影響をもたらし、天然ガスはクリーンな発展の橋渡しと
して、今後多くの政策的支援を得ることになるだろうと言及した。

 2013年の中国の石油と原油輸入量は引き続き増加し、対外依存度はさらに上昇
する。また、国内石油製品の需要が再び増加するところもあり、前期は低調で後
期は高い趨勢となる。
 2012年の中国の原油純輸入量は2.69億トンに達し、原油の対外依存度は56.6%
で、前年より1.5ポイント上昇する。
 2013年の中国の石油及び原油純輸入量は、石油が3.05億トンで前年比7.5%増、
原油が2.89億トンで前年比7.3%増、原油の対外依存度は58%に達すると予想して
いる。
 2013年の中国の年間原油加工量は約4.89億トンで前年比5.4%増、中国の今年の
新規に増加する製油能力は年間3950万トンで前年比6.9%増、総能力は6.14億トン
に達すると予想している。

 天然ガスにおいては、中国の2013年の天然ガス消費量は1650億立方メートルで
前年比11.9%増、今年の天然ガス輸入総量は530億立方メートルで前年比23.8%増、
液化天然ガスの輸入量は1650万トンで前年比14.6%増と予想している。

 ロイターの試算によると、中国の2012年石油消費量は前年比4.5%増で、この増
加速度は2011年の6.3%を下回った。〔上海証券報2013年1月31日〕

●2012年の中国のエネルギー自給率は91.4%
 1月31日、第一財経日報がある地方高官から得た情報によると、一次エネルギ
ー全面輸入の情勢下で、昨年、中国のエネルギー自給率は依然として91.4%を維
持した。既に、エネルギー自給率は3年連続してこの水準を維持している。

 中国エネルギー自給率は一貫して高水準を維持している。記者が統計資料を見
たところでは、改革開放以降、エネルギー自給率は下がり続け、2006年に初めて
年90%台を切り、2007年に最低の88.2%となった。この後、再び回復し、2010年以
降一貫して91.4%という自給率を維持している。

 国内エネルギー消費量は上がり続け、各一次エネルギーの輸入が増大する中、
この水準を維持することは容易ではない。
 中国海洋石油エネルギー経済研究院の陳衛東首席研究員は、「主に中国のエネ
ルギー構造が石炭を主体にしていて、その上でエネルギー消費構造に大きな変化
がないため」と解説する。

 2012年、中国の一次エネルギー消費総量は36.2億トン標準炭で、そのうち、石
炭約66.4%、石油18.9%、天然ガス5.5%と予想されている。
 事実上、この3種類の重要エネルギーは全て輸入する必要があり、また天然ガ
スと石炭の輸入が大変増大している。

 石炭工業協会のデータによると、2012年、全国の石炭生産量は36.6億トンだが、
純輸入は2.8億トンで前年比29.8%増となった。
 国家能源局の予想によると、2012年石油の対外依存度は58.3%に達し、2011年
より1.7ポイント高く、2006年より10.7ポイント高い。原油生産量は2.04億トン
で、輸入は2.72億トン、対外依存度は56.9%と前年より1.3ポイント上昇した。
 国家発展改革委員会のデータによると、2012年の国内天然ガス生産量は1077億
立方メートルで、天然ガスの輸入量は425億立方メートル、天然ガスの対外依存
度は28.9%で前年より4.6ポイント上昇した。

 陳衛東首席研究員は、数年来、中国のエネルギー構造は全体的に大きな変動は
なく、石炭が依然として主体で、長期的に70%前後の比率を占め、石油が18%で前
後し、天然ガスが5%強であるという。
 石油、天然ガスはエネルギー消費構造の中での比率が低いため、輸入量の変動
がエネルギー自給率に与える影響は限られている。

 中国国内におけるエネルギー消費総量の抑制、特に石炭抑制の背景のもと、石
油及び天然ガスは今後、一次エネルギー消費において比率を高めることになる。
中国石油天然ガス集団経済技術研究院の予測では、2013年、石油対外依存度は60%
を突破する。
 その一方、「エネルギー発展「第12次五カ年計画」プラン」の目標に基づき計
算すると、2015年中国エネルギー自給率は85%の水準を維持しなければならない。

 国内の天然ガス生産量は基本的に安定しており、大幅な上昇は見込めない状況
において、輸入は必然的にふえ続けていくことになる。
 その一方、大型石油企業の海外天然ガスプロジェクトに対してはさらにリスク
対応能力、輸送及び対外協力におけるリスクコントロールにもさらに高い要求が
出されている。〔第一財経日報2013年2月1日〕

●北京市 再生水が水供給全体の5分の1
 北京市の水道水の1日当たり生産能力は490万立方メートルで、そのうち再生水
が5分の1を占める第二の水源となっている。

 2月4日に開催された北京市水務系統大会の席上、この5年間で、北京市の都
市・農村供給能力は上昇し、南水北調の中央線北京部分のメーン工事が完成し、
送水、貯水、浄水場等の南水北調の北京市内の重要工事が次々に始まっているこ
とが明らかになった。

 都市・農村の水道水の1日当たりの生産能力は、2008年の404万立方メートルか
ら、現在の490万立方メートルへと向上している。
 都市・農村の汚染処理能力と再生水利用水準もさらに向上している。
 北京市全体の郷鎮レベル以上の1日当たり汚水処理能力は2008年の329万立方メ
ートルから395万立方メートルに向上し、汚水処理率は79%から83%に向上した。
 再生水の利用は6億立方メートルから7.5億立方メートルに向上し、北京市の全
体水使用量の5分の1を占め、第二の水源となっている。

 北京市は、全国の1‰の水資源量で、中国全国の1.7%の人口の水供給の安全を
保障し、全国の3.5%の域内総生産を支えている。
 また、今年、北京市の水使用量を38億立方メートル以内におさめる。北京外の
水融通は3億立方メートル以上を目指す。汚水処理率を84%まで引き上げる。再生
水利用は8.0億立方メートルを目指し、前年比で0.5億立方メートルふやす。
〔新京報2013年2月6日〕

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……【金融】………………………………………………………………………………
●中国各銀行が地方政府の人民元債務3兆元超を延長
 公式データをもとに計算したところによると、中国地方政府がもともと2012年
末に償還するべきであった債務のうち、4分の3は既に各銀行が債務延長したという。
 地方政府が昨年末に償還すべきであった4兆元の債権及び利息のうち、各銀行
の債務延長規模はおおよそ3兆元(4820億米ドル)を超え、もっと多いとも言わ
れる。

 地方メディアが発表したデータをもとに計算すると、2012年末、地方政府の未
償還債権総規模は9.2兆元である。このデータは、2010年末では9.1兆元であった。
国家審計署によれば、この2年間で、地方政府の債務のうち41%の償還期限が到来
していた。

 過去2年来の未償還債権規模は安定を保持しており、大部分のもともと償還期
限の到来した地方政府債権はただ単純に債務延長がされた。仮に、毎年6%の利息
支払いを計上すると、地方政府は今までで最も多くてもわずか1兆元しか償還し
ていないことになる。

 中国の地方政府債権の経済全体に対する影響は数値化することが難しい。この
種の数字がもし先進国であらわれたら、投資者に迷惑をかけるはずだ。しかし、
中国の中央政府の全体の債務は低水準で、負債は依然として米国や西欧諸国の一
般水準に比べてはるかに低い。〔和訊網2013年1月30日〕

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●長江デルタ 年間経済総量11兆元超え
 面積21万平方キロメートル、人口1.4億人の長江デルタ地域の、昨年の経済総
量は11兆元を超え、中国で最も実力のある都市群となった。
 これは先日、上海で開催された「地域一体化の新しい利益 長江デルタ都市市
長・企業家対話会」の席上で明らかになった情報である。

 上海社会科学院が発表した最新の「2012長江デルタ都市総合競争力&持続可能
な発展競争力ランキング」によると、2012年、長江デルタ地域の経済総量は11兆
元を超えた。
 長江デルタ25都市中、20都市の経済総量は2000億元を上回った。上海は2兆元
でトップ、蘇州は1兆元を突破、杭州、無錫、南京、寧波の4都市の経済総量は6000
億元を超えた。

 上海社会科学院都市・人口発展研究所の郁鴻勝所長よると、ここ数年来、長江
デルタ地域では調和のとれた発展が加速したところがあり、江蘇省北部、浙江省
南西部等に後発のメリットがあらわれ、地域内部の格差が徐々に縮小している。
 同時に、海洋経済が長江デルタ発展の新しい成長点となっており、中国海洋経
済の3分の1が長江デルタの貢献によるものとなっている。

 沿海11都市の上海、南通、連雲港、塩城、杭州、寧波、温州、嘉興、紹興、舟
山、台州等のうち9都市が、総合競争力ランキングの上位15位にランクインして
いる。
 このほか、今年さらに初めて発表した「2012長江デルタ都市持続可能な発展競
争力ランキング」の上位5都市は、上海、杭州、南京、蘇州、寧波である。
〔新民晩報2013年2月5日〕

●北京で住宅を初購入する人の平均年齢は全世界で最も若い27歳
 光大銀行と某不動産会社市場研究センターの発表した調査によると、2010年、
北京で初めて住宅を買う人の平均年齢は27歳で、その他の国と地域の初購入平均
年齢が30歳以上であることと比べると、全世界で最も若くなっている。

 一方、中国青年報社会調査センターが民意中国網及び題客網のネットユーザー
1万9869人(うち37.3%は北京、上海、広州等の一線都市居住者)に対して行った
調査によると、アンケートに答えた84.1%は身の周りに「卒買族」(卒業と同時
に住宅購入する人)がいることを認めている。

 中国の若者が急いで住宅購入する主な原因は、「結婚のため」(69.5%)、「住
宅保障体系が整っておらず安心感に欠ける」(50.2%)、「賃貸額が高く、居住
条件が不安定」(49.1%)となっている。

 疑いもなく、若者の住宅購入には「父母銀行」の動員が必要である。2009年の
上海の住宅積立金ネットの調査では、62.27%の若者が住宅購入時に父母の資金援
助を得ており、頭金を払ってもらう者も少なくない。別の調査結果もこの普遍的
事実を裏づけるものとなっている。

 あり金すべてをはたいて住宅購入をするとさらに幸福になれるというわけでも
なく、光大銀行のレポートでは住宅購入をした若者の67.3%に「負担が大きく、
生活レベルが下がった」との感想があり、これは若者に最も普遍的な感覚といえ
る。また、58%が「部屋への焦りが重くなる」状況にあり、56.4%が「ストレスが
大きく、事業への動力が不足する」としている。〔新華網2013年1月23日〕

●中国国内の大富豪の平均年齢は38歳 経済への自信は下降気味
 「大富豪はその3分の1の時間を移動の時間に費やしており、平均すると月に9.2
日間は出張に出ている。富豪の平均睡眠時間は6.6時間で、週末は7.2時間となっ
ている。大富豪の3割は平日の睡眠時間が6時間に満たない」
 胡潤研究院は先日、上海で「2013至尚優品 中国千万富豪ブランド傾向報告」
を発表した。これは胡潤研究院の9回目の報告書である。

〈千万富豪の平均年齢はわずか38歳〉
 胡潤研究院は、資産1000万元超の中国の大富豪551名に対してアンケートを行
った。そのうち、69名が億を超える資産を保有している。今回アンケートに回答
した富豪は全体的に若く、千万富豪の平均年齢は38歳で、億万長者の平均年齢は
40歳であった。彼らの出身は31の都市に及ぶ。

 今回アンケートに回答した大富豪の平均財産は5900万元だが、平均年間消費額
はわずか177万元と、平均財産の3%にも満たない。
 投資面では、不動産を選択する割合が昨年の60.2%から63.9%に増加、投資の主
流となっている株は第2位にとどまった。

〈女性富豪の最も幸福な時間は恋愛〉
 報告には、今年より富豪の幸福指数にかかわる内容が増設された。
 家庭生活が富豪の最大の幸福となり、約5割の富豪が家族の賛同を得ることで
幸福を得られるとしている。45歳以上の富豪は、子供の成功が最大の幸福と感じ
る根源となっている。
 男性富豪の幸福な時間は会社の立ち上げで、女性富豪の最大の幸福を感じると
きは恋愛しているときであった。
 63%の子供がいる千万富豪は、自分の子供には自由に活躍してもらいたいと願
っており、半分以上の億万長者は子供が自分で起業するか、家業を継いでもらう
ことに希望を寄せている。

〈項目別回答〉
▽自信――4人中わずか1人が経済に自信あり、3年前の56%から25%まで低下。
▽情報――情報を入手する手段がインターネット中心が65.4%を占め、次に社交
 活動と雑誌となっている。
▽留学――3分の1の富豪は、子供を高校のときに外国へ留学に出すことを希望し
 ている。留学先トップ3はアメリカ、イギリス、カナダとなっている。
▽携帯電話――億万長者の最も多く使う携帯電話の附属機能は、メールの送受信、
 ネット閲覧、ショートメール。
▽微博(ミニブログ)――微博を使う富豪の人数が前回調査の40%から今回調査
 70%にまで上がった。毎日微博を使用する富豪は40%に達し、そのうち6割が女
 性富豪である。
▽コレクション――腕時計が首位で、絵画が第2位をキープ。千万富豪は1人平均
 4つの腕時計を持ち、億万長者は1人平均4.9個の腕時計を持っている。
▽スポーツ――40%の富豪が週3回何らかのスポーツをしている。水泳がゴルフを
 超え、富豪の最も人気のあるスポーツとなった。
▽学歴――43%の千万富豪と58%の億万富豪は、修士以上あるいはEMBAを取得して
 いる。
▽学習――最も人気があるのが中欧商業学院でEMBA、長江商業学院でCEO課程を
 学ぶことである。
▽自動車――千万富豪は1人平均2.8台の自家用車、億万長者は1人平均3.6台の自
 家用車を所有している。ロールスロイス、マセラティ、ポルシェ、アウディA8L
 が人気である。
〔四川新聞網―成都晩報2013年1月24日〕

……【社会】………………………………………………………………………………
●中国国民の政府に対する信頼度81% 世界第1位に
 1月29日、エデルマン(中国)有限公司の発表した2013年トラストバロメータ
ー中国調査報告によれば、中国国民の政府に対する信頼度が2012年比6ポイント
増の81%に達した。なお、世界では、国民の政府に対する信頼度はわずか48%であ
った。

 国民の企業に対する期待と企業の実際のありようとの間には大きな信頼へのギ
ャップがある。
 中国企業の世界的信頼度はいまだ35%と低く、インド(34%)、メキシコ(31%)
をわずかに上回る。中国に本社を構える企業の、先進国における信頼度はわずか
19%、発展途上国では58%、中国国内では最高の79%であった。

 過去と異なり、信頼性を構成する要素は変化している。2013年調査報告では、
信頼性に関する16の属性を関与、誠意、製品・サービス、意図、企業運営の5分
野に分け、分析を行った。その結果、運営に関する要素が信頼構造に占める比重
は、2008年の76%から2013年39%にまで低下した。
 調査回答者は、企業価値、特に、従業員待遇、消費者対応、企業倫理、透明性
等を企業運営よりも重要視していた。

 「信頼と市場における主導的地位を得たければ、企業自体のあり方により関心
を持たねばならない」エデルマンアジア太平洋地区責任者兼CEOのデビッド・ブ
レイン氏はこう述べ、「イノベーション型製品と利益獲得能力は今や必須要素と
なっている」「企業はより強い能力を有し、関与と誠意に基づく運営が可能であ
ることを示さなければならない」と語った。

 「このような信頼構造の変化は、企業の現状評価と市場ニーズの把握に役立つ
とともに、中国企業が海外進出し、国際市場競争に参加する上で重要なブランド
構築の理論的よりどころを提供している。
 現在、企業は、単純な業務経営主導から市場主導者となり、株主やより広い範
囲の利益集団のニーズを満たす存在へと転換するときが来ている。企業は利益を
獲得するのみならず、社会事業の積極的推進力とならねばならない」エデルマン
(中国)の王哲共同責任者はこう補足した。

 関与においては、65%の調査回答者は、事業体は顧客利益を企業利益より優先
してほしいとしたが、事業体が顧客の期待に応えていると回答したのはわずか38%
であり、現実と期待には27%のギャップが生じた。
 誠意及び意図においては、69%の調査回答者が「事業体は責任ある行動をもっ
て、問題を解決し危機を回避してほしい」としているが、事業体が期待に応えて
いると回答したのはわずか44%だった。
 63%の調査回答者は「各事業体は環境の改善、保護に努めるべきである」とし
たが、事業体がこれに沿って運営されていると回答したのはわずか39%であった。

 メディアは、選択の多様性と報道の包括性から、国民の信頼度を着実に伸ばし
ている。
 中国を含めた新興市場の各種メディアに対する信頼度は、いずれも先進国に比
べ少なくとも20%上回っている。
 中国における国民のメディアに対する信頼度は2012年から2ポイント上昇して
おり、年齢層18―44歳の信頼度が高い。
 テレビが依然として主な情報源であるが、調査回答者の34%がインターネット
を通じて情報の確認あるいは検証を行っている。
 65歳以上の高齢者がテレビや新聞、雑誌等から情報を得る一方、若者はインタ
ーネットを利用する傾向にある。

 世界的に、企業のリーダー・政府のリーダーは信頼の危機に瀕している。複雑
な問題に直面した際、企業や政府のリーダーが真実を語っていると思っている国
民は全体の5分の1に満たない。
 伝統的な意味で権威があるとされている人々に対する不信頼傾向は2012年も引
き続き蔓延しており、これは世界各国で発生する企業リーダー・政府リーダーの
スキャンダルに端を発している。

 調査対象となった26の市場において、国民のリーダーに対する信頼は、事業体
そのものに対する信頼に比べはるかに低い。
 国民の企業に対する信頼度は50%に達したが、企業のリーダーが事実に即して
報告をすると考えているのはわずか18%であり、32%のギャップがある。
 また、政府と政府高官との間の信頼のギャップは28%であった。アメリカと中
国という2カ国における企業と企業のリーダーとの間の信頼のギャップは35%と最
大であり、中国政府と公務員との間の信頼のギャップは最大の47%に達した。

 2013年信頼度調査は、13回連続で行われている世界的調査であり、26カ国、3
万1000人を調査対象としている。
 中国に関する報告においては、1000人の一般回答者と500人の知識層から成る
計1500人が調査対象となった。
 ここでいう知識層とは、年齢25―64歳の高等教育を受け、世帯年収が当該国、
当該年齢の上位25%以内に入っており、商業メディアあるいはニュースを視聴す
る習慣があり、ニュースにおける公共政策情報に継続的に関心を持っている人々
を指す。〔和訊網2013年1月29日〕

●2012年の旅行オンライン取引規模1700億元
 アイリサーチが先日発表した研究報告によると、2012年、中国の旅行市場にお
けるオンライン取引規模は1729.7億元で、2011年比31.6%増となった。
 そのうち、2012年中国オンライン旅行会社(OTA)の営業収入規模は94億元で、
2011年比19.7%増となった。
 多くのOTAのうち、携程は46.9%のシェアでトップ、芸竜8.1%、同程網5.8%、号
碼百事通3.4%がそれに続く市場シェアとなった。〔新京報2013年2月6日〕

●2012年も上海の小中学生の自己死因は溺死がトップ
 「新聞晨報」によると、昨年、上海市の小中学生において集団食中毒、スクー
ルバス、火災等の公共安全による事故及び自然災害による事故は起こっていない
が、1年間に発生した2468件の小中学生の事故における死因のトップは溺死であ
り、死亡事故全体の42.9%を占め、交通事故、突然死がこれに続く。
 21日、上海市青保弁は「2012年上海市小中学生安全状況報告」を発布し、学生
及び父兄が冬休み中の生活上の安全を重視し、科学的で合理的な体育トレーニン
グの展開を希望した。

 2012年、全上海市で発生した小中学生の事故は2468件、前年より608件増加し、
2472人がけがを負ったり死亡したりしており、前年より607人の増加となってい
る。非正常死した学生は56人、前年より16人減少している。
 学生の死亡事故においては溺死がトップで42.9%を占め、すべて郊外で起こっ
ている。交通事故による死亡は18%、旅行中の事故及び鉄道事故による死亡は注
目されるべきである。
 このほか、学生の健康体質も楽観視はできず、8件14%を占める突然死が起きて
いる。家庭内の矛盾、感情による学生の自殺は5.3%を占める。
 学生間のけんかや悪ふざけによるけがは582人で、昨年より227人ふえており、
体育活動中のけがは1021人、昨年より191人ふえているが、全て軽傷となってい
る。〔東方網2013年1月22日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                          (中国人民銀行2月18日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     6.6791  628.16       81  837.97
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――群盲評象》
 中国の大気汚染が深刻だというニュースが連日流れているのですが、広東の駐
在が長い駐在員さんに聞くと、今は昔よりも随分よくなったんじゃないかと言い
ます。昔は確かにひどくて、送電線の鉄塔が2本先までしか見えなかったけれど
も、10年前から徐々によくなってきて、今でははるか遠くまで送電線が見えるそ
うです。
 群盲象をなでるではないですが、中国は一体的に捉えるには大き過ぎて、地域
的にかなりの差があるのを念頭に置いておかないといけないですね。なお、この
地域は外国企業が多く環境基準を比較的遵守せざるを得ないから空気がきれいに
なったのではないかということでした。
 久しぶりに2月は週刊でやっていましたが、次回からは隔週に戻ります。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子 奥谷道弘 楊桃
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