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第1回 「中国人女性に手を出すな」の皮肉な始末!?

李 年古

北京で友人からこんなエピソードを聞いた。

土曜日、彼は二人の友人と一緒に朝陽街のある欧米風のバーに飲みに行った。バーには、三組のお客さんがそれぞれの一角に席を取って、雑談に花を咲かせていた。隣の一角には日本人男性が二人いて、口数少なく寂しそうに飲んでいた。他の一組も男性組だった。

その時、一人の女性が入ってきた。女性はチャイナドレスを着て、綺麗な曲線美を描いている。「この美人は一体誰の誘いで来たのだろう」と、一瞬、隣の男性組と我々は自分の所に来るのではと期待したが、日本人男性が立ち上がって、その女性に声をかけた。女性はそこにまっすぐに行って座った。なぜ日本人がこんな女性と知り合いなのかと憤慨した。

30分くらい経過して、日本人の一人が女性と踊り始めた。「これは見ていられない。許せるか」と友人の一人が大きな声を出した。三人ともダンスを踊ったことはないが、日本人から女性を奪うため使命感が沸いてきて順番に誘ってみた。女性は嬉しそうに応じてくれた。一瞬も日本人男性に隙間を与えようとしなかった。
女性の足は何度も踏まれてしまった。表情にわずかな変化が見られたが、一言も文句を言わずに踊り続けた。この優しい女性に惹かれ、いっそう日本人に渡すものかと決心した。

疲れきった女性。不安そうになった日本人男性。快感に浸る我々。とうとう、日本人の男性は我慢できなくなった。「彼女は今日北京に来たばかりで、明日も仕事あるんだ」。

「あなた、中国人じゃないの?」

「我是日本人」(私は日本人です)と女性は額の汗を手でぬぐいながら微笑んだ。

中国人の対日観