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第3回 ネットで増幅する反日感情

李 年古

最近、中国国内のサイトで「反日」論が噴出している。愛国意識に基づき、瞬く間に広範な反日感情をきゅう合する「ネット民族主義」の台頭は、対日関係を望む中国政府に「大きな圧力を加えており、日中関係を揺るがす新たな脅威になっており、日本叩きの場にもなっている。

共産党機関紙『人民日報』や国営新華社通信など主要メディアから私設サイトまで、利用者が自由に書き込める掲示板が数え切れないほどある。

香港メディアによると、活動家の所属団体がネット上で、諸島に向けた第二陣への参加者を募ったところ、約7万人の応募があったという。昨年も、北京~上海間の高速鉄道を巡り、日本の新幹線受注に反対する約10万分のネット署名が中国政府に提出された。黒竜江省で発生した旧日本軍遺棄化学兵器による死傷事故では、早期補償を求める百十万人分のネット署名が集まった。広東省での日本人買春事件や、西安での日本留学生猥褻寸劇事件など、ネット世論が噴出している。対日政策にかかわる外交当局も「もはやネット世論の圧力を無視できない」と認める。政府も強硬姿勢を取らざるを得ない。昨年年末のネット人口は7950万人で、米国に次いで世界第二位。2005年中に約億人に達するとの予測もある。ネット利用者の約8割は90年代から35歳以下の若者。(読売新聞040328)

過激な言論を発しやすい場になる。しばしば政府の「弱腰」や「不宣伝部」の世論操作に攻撃する。

中国人の対日観