今、対中ビジネスはチャンスと隣り合わせに、いろいろな新しいリスクも高まっています。「毒餃子事件」「チベット問題に端を発する特定企業への不買運動」「四川大地震」「日系企業のセクハラ・パワハラ事件」、それに加えて今年から実施された<新労働契約法>による労使紛争等、内外経営環境の急激な変化によりリスクが増えてきています。
これらのリスクの中で痛手を被った日系企業は少なくありません。放置しておけば、ますます重要性を増した対中ビジネスは、一瞬にして破綻する窮地に陥ることも決して過言ではありません。私達は、日系企業を含む外資系企業の対中ビジネスに見られる様々なリスクの現状と特徴を分析しました。その結果に基づき、リスクの予防と対応などに関する実践的なスキルを習得するための『中国ビジネス・リスクマネジメント』プログラムを開発しました。中国プロジェクトに携わる全ての方々にお薦めいたします。
研修プログラムダウンロード(PDF 270KB)
ねらい
本コースは、日系企業を取り巻く急激な経営環境の変化に伴って派生するリスクの数々を取り上げます。特に現地日系企業が意外と知らない中国ビジネスの危険さや失敗例を紹介し、解析し、その予防策、発生後の対応手順と方法、リスクマネジメントのスキルを提案します。本社側の中国事業の責任者や現地の日本人管理者にとって有益な知識や実践スキルの能力の向上を目指します。
受講対象者
- 中国ビジネスを支援する本社側担当者
- 本社広報部、法務部門、経営企画部、マーケティング部門の担当者
- 現地企業の経営管理者
- その他中国ビジネスに関わる方々
特徴
- 講義と実践演習がバランスよく配置され、習得しやすい
- 一方的な講義ではなく、参加者の体験や情報・意見が共有されやすい
- 日中ビジネス現場で起きている最新のリスク事例やケーススタディを沢山織り込まれている
期待効果
- 日系企業を取り巻く様々なリスクの特徴及び現状を理解できる
- 日系企業特有のリスク要因、その予防策、発生後の対応手順と方法、リスクマネジメントのスキルを学べる
- 対中ビジネスでの突発的なリスクやトラブルなどを効果的に対処できる実践スキルを獲得できる
学習方法
- テキスト学習
- ビデオ学習:事例によるリスクマネジメントの問題点の確認、分析
- ディスカッション:成功・失敗例に基づいて全員参加の討論
- ロールプレイ:実践的演習。講師によるフィードバック
主な内容
- 現地の日系企業を取り巻く様々なリスクの発生要因と対応に失敗した実例
- 日系企業が狙われる外部の環境と企業側の原因についての解析
- 政府機関・マスメディア・消費者を相手とする場合の危機対策
- 知的所有権侵害・模倣品問題・企業機密漏れなどのリスク管理法
- WIN-WINの結果を導き出すテクニックとコツ
- 中国でのリスクマネジメントについての提案
研修条件
- 人数:10~15 名/グループ (基本)
- 使用言語:日本語
- 形態:2日間集中(基本
研修スケジュール
1日目 | |
9:00 |
- イントロダクション
- 対中ビジネスリスク管理経験の共有
- 日系企業はトラブルの標的になりやすいか。狙われる外部の環境と企業側の原因とその解析
- 企業内部と外部リスクの分類と分析
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13:00 |
- 政府機関・マスメディア・消費者を相手とする場合のリスク対策
- リスク管理でよくみられる失敗のパターン
- 知的所有権侵害・模倣品問題・企業機密漏れなどのリスク管理法
- 中国でのリスクマネジメントについての6 つの提言
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17:00 |
終了 |
2日目 | |
9:00 |
- リスク管理ロールプレーの準備と実践
- -<全員参加型ケース>
四面楚歌の局面に直面した企業のリスク対応と交渉
- <ロールプレーの振り返り>
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13:00 |
- ロールプレーの実践(続き)
- <実践ケースの一例>
- -資金回収に苦しんでいる企業の交渉
- -集団辞職による社内機密漏れ事件
- -偽造品による被害で政府部門の協力を求める交渉
- <ロールプレーの振り返り>
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16:50 |
全体のまとめ |
17:00 |
終了 |