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電子マガジン・中国最新情報
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電子マガジン《中国最新情報》  No.310 2005年6月14日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:市民の富の偏在と意識】
●上海、北京、天津は全国農村の小康実現度トップスリー
●中央財政 南部地域へ緊急洪水予防資金8000万元
●中国国内99%の企業が慈善寄付記録なし 慈善金額はわずかGNP0.5%
●都市はホームレスにもっと寛容に

┏【金融】
●個人信用情報ネットワーク年内開通
●都市銀行リスク解消へ 2004年地方政府233億元資金投入

┏【社会】
●昨年全国で発見されたにせ札総額は11.6億元 半数以上が広東製

┏【経済データ】
●外国為替(6月13日)

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……【特集:市民の富の偏在と意識】…………………………………………………
●上海、北京、天津は全国農村の小康実現度トップスリー
 最新統計試算によると、上海、北京、天津3省の農村の全面的な小康実現度が60%
を超えていた。だが、全国の3分の2の省(市、区)の農村の全面的な小康実現度
は30%より小さい。

 記者が7日に国家統計局から得た情報によると、各地方は、国家統計局が制定
した新しい農村における全面的な小康の基準及び評価に基づき、2000年を起点と
して2020年を全面的な小康目標達成年として、農村の2004年の小康実現度を総合
的な試算を行った。

 試算結果によると、農村の全面的な小康実現度のトップ10の省(市、区)は、
上海(87.8%)、北京(81.7%)、天津(67.8%)、浙江(57.9%)、広東(46.4%)、
江蘇(46.3%)、山東(42.8%)、福建(39.5%)、河北(30.1%)、遼寧(29.5%)
だった。
 経済の発達している地域に比べ、伝統的な農業省の小康実現度がより低い。湖
南19.4%、河南15.7%、安徽13.9%だった。

 新しい農村における全面的な小康の基準及び評価には、経済発展、社会発展、
民度、生活水準、民主法治、資源環境の6分野、18項目が含まれている。
〔新華網6月7日〕

●中央財政 南部地域へ緊急洪水予防資金8000万元
 近日、南部地域に雨が降り続き、湖南、福建、江西、貴州、四川、重慶などの
一部地域で洪水が発生、農作物に大きな被害が発生し、家屋倒壊、施設被害など
の重大な損失が出た。
 一方、雲南省でが干ばつが発生している。

 中共中央、国務院は各地の罹災状況を高度に重視している。被災地を支援する
ため、中央財政は速やかに緊急救済システムを発動し、8000万元の特大防災基金
を支出し、各被災地の応急処理及び水利工事施設の応急修理を支援する。
 同時に、以前給付が予定されていた雲南省への特大干ばつ予防基金600万元に、
さらに特大干ばつ予防基金2100万人民元、農林産業救済基金600万元を上乗せ追
加支出し、雲南省の干ばつ救済、農業生産の回復を支援する。〔新華網6月8日〕

●中国国内99%の企業が慈善寄付記録なし 慈善金額はわずかGNP0.5%
 最近のフォーブス慈善ランキングの発表により慈善事業に注目が集まっている。
 社会ではもっと多くの企業や個人が慈善事業に参画する必要がある。しかし、
中国青少年発展基金会の統計項目によると、目下中国工商行政部門に登録された
1000万社では、慈善事業に寄付をしたことがあるのはわずか10万社にとどまり、
他の99%の企業は慈善寄付記録が全然なかった。

 中華慈善総会会長の範宝俊氏は、慈善事業は給与、社会福祉と保障の後の「第
三次社会大分配」であり、財貨を多く保有する企業や個人が、援助の必要な人に
寄付することを通して、貧富の差を縮小され、発展のバランスが保たれると表明
した。
 貧富の差が深刻なアメリカでは、富裕層が毎年各種の財産を通して公共のため
に慈善寄付される金額は6700億米ドル以上までに達し、第三次分配の財貨はGNP
の9%を占めている。
 しかし、目下中国100以上の公共慈善組織すべてが保有する資金はわずか50億
人民元くらいであり、GNPの0.5%を占めるにすぎない。慈善金額が足りないため、
援助の必要な人はわずかな援助しか受けられない。

 多くの企業は慈善事業に気前よく金を出して人助けをしたことがなく、できな
いのだ。その理由は2つある。
 その一つの主な理由は、中国慈善事業はわずか11年間の歴史しかなく、全国の
慈善機構はわずか100社であり、アメリカの1万分の1、スイスの100分の1にすぎ
ないからである。
 もう一つの理由は、中国では慈善事業に援助をするというインセンティブが足
りないからである。
 慈善寄付の金額は年間納税額の3%以内であれば免税優遇を受けることができ
るのだが、それの意味するところは、1人の1億元富家が300万元の寄付をすれ
ば、その超過部分について33%の個人所得税を支払わなければならないというこ
とである。

 清華大学の非政府組織研究所の〓国勝教授は、2つの側面から慈善事業のイン
センティブを高めることができると考えている。
 一つは、欧米各国を参考に相続税を課し、慈善寄付については税金減免を実施
すること。
 もう一つは、民間慈善組織を発展させ、政府が主管する慈善組織と同じ権限を
付与して運営コストを減らすということである。〔北京日報6月6日〕
(〓は、「登」におおざと)

●都市はホームレスにもっと寛容に
 旧「都市流浪ホームレスの収容移送弁法」が廃止され、新たに「都市住所不定
流浪ホームレス救済管理弁法」が施行された。
 この新旧交代に際し、ホームレスがメディアの注目の的になっている。報道に
は、都市のホームレスに対し「憂い」を示すものや、「憂い」以外に、行間にホ
ームレスへの嫌悪感や「収容移送弁法」への懐古が満ちているものがある。

 確かに、ホームレスといっても複雑な集合体だ。他では生計が立てられないホ
ームレスがいれば、物乞いをすることを一種の職業にしているホームレスや、驚
くほど収入があるホームレスもいる。しかし、そんなホームレスがどのくらいい
て、どれほどの割合を占めるのか。ごく小さいものだろう。
 少数のホームレスが、ホームレスという集合体を代弁するとは言いがたい。唯
物弁証法が、問題を見るにはその主要部分を見ろと教えているように、一部の高
収入のホームレスを、ホームレス全体に対する評価の根拠にすることはできない。
物乞いをすれば、結局は人格の尊厳の一部を犠牲にし、代償にする。

 ホームレスは都市の「継ぎ当て」だ。着ているものはぼろぼろで、頭も顔も薄
汚れており、いつも繁華街の地べたや交通機関の通路などにいる。間違いなく都
市の外観に影響するだろうし、「高尚な人々」の景観も損ないかねない。
 しかし、忘れてはならないのは、富豪であろうとホームレスであろうと人であ
って、生存する権利があり、それぞれの生活スタイルがあってよい、ということ
だ。
 都市で物乞いをすることは、ホームレスの権利だ。となると、「都市の外観」
と「ホームレス」との間で矛盾が生じると、「品位を重んじる人」はこう考える。
都市の「イメージ」が重要か、それともホームレスの「生存権」が重要か、と。

 同じ空の下で、豊かな人と貧しい人が共存しなければならない。これが現実だ。
以前、「収容移送弁法」が施行されたことで、ホームレスを含め多くの人が都市
から強制的に追放された。もし、これで都市の外観が改善されたというのなら、
このような「改善」は嘘だというほかない。
 「人は高みを目指すもの」で、ホームレスも自然と比較的裕福な都市部に集中
しやすい。経済的に発達している都市では、その中にある「ホームレス経済」も
比較的発達しており、経済の法則に従っている。
 インドの首都ニューデリーは、総人口1600万人のうちホームレスが100万人を
占める。世界で最も進んだ都市ニューヨークにも2万人余りのホームレスがいる
ことは御存じだろうか。東京、パリなど世界のあらゆる都市に大量のホームレス
が存在する。
 もし、ホームレスが100万の富豪になれば、人材に事欠かないだろう。「ニュ
ーヨークであれ、オタワであれ、絶えることのない人の群れと、綿々と立ち並ぶ
高層ビルのすき間を縫うように、いつも彼ら、ホームレスが、汚れた手を差し出
している」。
 「中国ホームレス調査」の于秀・編集主幹は、本書の後書きにこう記す。「私
が最も伝えたいのは、西側諸国のホームレスは中国のホームレスに比べ、よりリ
ラックスして生活し ているということだ。なぜなら、自分を除いて、その社会
で彼らを非難するものは誰もいないからだ」。

 都市はよい外観をつくり、イメージの改善に努力すべきだ。しかし、それを一
部の人の権利を無視し犠牲にすることと引きかえにはできない。
 通りに放浪するホームレスが多いか少ないかは、都市の表面的なイメージにす
ぎない。ホームレスなど社会の底辺に位置する人に対して寛容であるか否かが、
その都市に内在する品格を体現する。
 都市部の人全員が貴族であっても、それが貧困者を強制退去させることで成り
立っているのなら、そんな「高尚」は都市の恥であって、栄光などではない。
〔南方日報6月8日〕

……【金融】………………………………………………………………………………
●個人信用情報ネットワーク年内開通
 全国で統一的な個人信用情報データベースが2004年12月中旬から既に北京など
7つの都市で試運用されている。
 現在、規模を徐々に全国に広めており、2005年末に全国的なネットワークを開
通する見込み。

 現段階でのデータベースは、主に商業銀行が収集した債務者とクレジットカー
ド所有者の基本データとローンデータが中心で、学生の学資ローン情報もその中
に含まれ、その返済状況は学生の信用報告の中に反映される。

 信用システムの主な機能は、企業と個人の累積信用記録の増進、信用リスクヘ
ッジ、金融安定の維持、金融発展の推進、金融競争力の向上で、これによって経
済の健全な発展と社会文明、調和、進歩を促進する。
 ここ数年、人民銀行が商業銀行を組織して建設した全国統一の企業及び個人信
用情報基礎データベースは既にある程度の効果を得ている。〔人民日報6月7日〕

●都市銀行リスク解消へ 2004年地方政府233億元資金投入
 2004年に地方政府は都市商業銀行のリスクを解消するために、233億元の資金
を投入した。

 深刻な巨額不良債権問題は長年にわたって都市商業銀行の正常な発展を悩ませ
ている。
 銀監会創立以来、積年の不良債権の解消問題を重点にして、「分類管理、一銀
行一対策」の原則のもと、関連地方政府を指導監督し、都市商業銀行の不良債権
処理を支援し、資産価値を高め、都市商業銀行に良好な成長軌道に乗せることを
促している。
 銀行監督管理部門と地方政府の努力によって、2004年に都市商業銀行の不良債
権を有効に処置し、資産価値は明らかによくなった。

 統計によると、2004年まで、地方政府と株主は、都市商業銀行の不良資産問題
を解決するため、累計51.42億元の都市商業銀行財務損失を補てんし、71.73億元
の不良資産を分離して、累計235.12億元の不良資産を置きかえた。投入資産総額
は358.27億元に達した。
 そのうち、2004年に補てんした財務損失は19.86億元、分離した不良債権は50.07
億元、置きかえた不良債権は163.71億元で、投入資産総額は233.64億元だった。
 2004年に不良債権を処理するために投入した額はこの10年間の処理総量の65.21%
を占めた。

 2004年、天津、重慶、遼寧、黒龍江、四川、山東、江蘇、江西などの省市は積
極的に多くの手段を用いて、都市商業銀行の不良資産に対して置換、分離及び再
編改造を行った。特にハルビン、瀋陽、大連、成都、重慶、青島、鞍山などの市
政府の措置は有効で、影響も割合大きかった。
 そのうち、ハルビン、鞍山、瀋陽、大連、重慶、成都、青島などの都市商業銀
行は地方政府からそれぞれ26.9、21、20、17.6、12.5、10、2.4億元を投入後、
2004年に不良債権率はそれぞれ3.28、49.83、19.87、15.79、8.8、10.92、5.77
ポイント低下した。
 地方政府の努力を通して、30行近いの高リスク状態にある都市商業銀行が一応
困難の局面から抜け出した。〔銀監会6月6日〕

……【社会】………………………………………………………………………………
●昨年全国で発見されたにせ札総額は11.6億元 半数以上が広東製
 5月18日、国務院のにせ札防止連合会議の事務室主任で、中国人民銀行の貨幣
金銀局の葉英男局長は、現在流通している各種額面すべての紙幣、硬貨が偽造さ
れていると発表した。さらに、公安機関によって額面100元、50元のにせ札が発
見されている。
 犯罪者は小額貨幣、特に硬貨に対してのにせもの意識が強くないという大衆心
理を利用して、大量に小額のにせ金がつくられているという。
 「昨年、公安機関は浙江蒼南県のにせ札製造のアジトを検挙したところ、第5
次発行の5元、10元のにせ札が発見され、合計金額は何と700数万元にも上った。
湖南婁底では、小規模のにせ札製造のアジトが発見されており、26万元もの1元
のにせ硬貨がつくられていた」

 国内のにせ札事件は主に広東省、河南省などで起こっている。
 「全国のにせ札の50%以上が広東でつくられており、広東のにせ札の50%が潮汕
地区でつくられている。河南省ではにせ札の販売、運搬などが行われており、に
せ札の集散地となっていると言える」と葉英男局長はさらに指摘している。
 北京ではにせ札グループは発見されていないが、2004年統計によると、北京、
上海、広州、杭州、成都、武漢、深センなどの大都市で使われたにせ札は平均1000
万元以上で、大都市は明らかに不法分子がにせ札を使用する主な目的地になって
いるという。

 「2004年に全国で発見された人民元のにせ札は11.6億元に上っている。そのう
ち、公安機関が刑事事件として解決したにせ札の合計額は5.5億元で同時期比で
139%増加している。金融機関で発見されたにせ札は、6.1億元で同時期比で45%
増加している。昨年、公安機関が検挙した100万元以上のにせ札事件は28件にす
ぎない。にせ札撲滅は依然として重要な任務であるが、道は遠い」
 葉英男局長は18日、中国のにせ札状況を説明した。表情は厳粛で、その行間に
も政府のにせ札撲滅に対するかたい決意をうかがうことができた。

〈追跡取材1 にせ札には偽造防止技術も使われている〉
 「現在、犯罪者の製造技術は絶えず進歩し、一部技術は貨幣印刷に近づいてい
る」葉局長は18日、にせ札製造の4大手口を語った。

 1つ目は印刷によるにせ札で、小額紙幣に高額金額を印刷する方法である。
 公安機関が以前検挙した手口では、5元を50元に変造したり、流通停止した年
版のものを流通可能の年に変えていた。
 2つ目は切り張りによるにせ札で、本当の貨幣を細く切り、それをかき集めて
紙幣をつくったり、本当の紙幣とにせ札を混ぜて紙幣を変造する。1枚を何枚か
にふやすことを目的としている。
 3つ目は、紙幣をはがす方法で、本物の紙幣を2枚にはがして、1枚の紙幣を2枚
にするという方法である。

 「現在、最も使われているのは第4の方法、つまり貨幣を偽造している」と葉
局長は言う。
 特に注目すべき点は、技術を使って人民元の図案を偽造し、ぼかし、凹凸など
の本当の貨幣のにせもの防止の技術までが使われていることだという。
 「現在つくられているにせ札の多くは本物そっくりだが、やはり結局にせ札は
にせ札にすぎない。コストに制約があるため、にせ札が本当の貨幣が全く同じだ
ということはあり得ない」という。

〈追跡取材2 にせ札流通の割合は0.01%か0.02%〉
 昨年見つかった11.6億元のにせ札を中国全国の人口13億人で換算すると、1人
当たり約1元のにせ札保有率という驚くべき数字になる。
 にせ札の事件と金額がどんどん多くなっているのはなぜだろうか?

 質問に対し、葉局長は2002年、2003年のにせ札事件は幾らか抑制されていたが、
2004年からまたあらわれ始めたのは、多岐にわたる原因によるものだと説明して
いる。
 客観的には、公安機関の強力な取り締まりと、2003年のSARSによって、ある程
度にせ札事件の増加は抑制されていた。しかし、多くの犯罪者は、にせ札による
暴利(通常、100元のにせ札の製造コストは数角にすぎない)をやめることができ
ない。
 また、昨今の犯罪者はグループ化され分業している。そのことも単独のにせ札
事件の金額を上昇させている。

 統計によると、昨年最大のにせ札事件は、総額が6455万元もあった。
 葉局長は 「2005年は、にせ札事件、にせ札金額のいずれもが減少すると信じ
ている」と強調した。
 中国で現在流通しているにせ札の割合は0.001%か0.002%で、米国ドルのにせ札
とほとんど同じ割合で、世界的には中間レベルにあると言える。「にせ札は根深
い社会経済現象だと説明できる。そして、各国に打撃を与える国際的な犯罪であ
る」

〈追跡取材3 どうして広東でにせ札がつくられているのか?〉
 にせ札の製造・運搬・販売マップによれば、広東、河南が事件がよく起こって
いる「被害が深刻な地域」で、昨年だけで28件、100万元以上のにせ札事件では、
広東省での事件が19件にも上っている。
 河南省の濮陽市では、今年の1月―3月ににせ札事件が4件摘発され、総金額は640
数万元にも上っている。

 「広東、河南でにせ札事件が起こる原因は多方面にわたっている」葉局長は分
析している。「にせ札はほとんどが広東でつくられ、運搬し、販売されている。
その後、湖南、湖北、河南を通って、内陸に向って放射的な運搬、販売ルートが
存在する。
 広東は経済発展が比較的に早かったため、経済の正常でない要素の影響は比較
的大きく、特に潮汕地区では各種のにせ金づくりが次々と発覚している。
 河南は中間地域に位置し、治安、社会などの要因もあり、にせ札輸送の「ゲー
トウェー」となっている。

〈北京はにせ札一掃取り締まり強化〉
 国務院のにせ札撲滅運動連合会議では、既に2005年を「にせ札撲滅運動年」に
決め、多くの手段を用いてにせ札の強靭な防御線を突破するつもりだという。

 その中には、第5次発行の人民元の印刷技術などに多様な新規技術を取り入れ、
人民元の偽造防止の性能を高め、にせ札づくりグループがまねできないようにす
ること。にせ札撲滅宣伝活動を推し進め、民衆の防御能力を強化すること。重点
地区の取り締まりをさらに厳しくすることなどがある。

 葉局長によると、今年のそのにせ札撲滅の重点地域は既に確定しているという。
 昨年のにせ札検挙額が500万元以上の広東、河南、浙江、湖南、湖北、四川、
雲南、深センの8地域と、1000万元以上が発見されている北京、河北、遼寧、上
海、江蘇、山東、広西、重慶のなど流通地域である。
 にせ札犯罪に打撃を与える「堅塁攻略戦」は既に始まっている。この結果が、
すべての人の切実な利益に関係するということは間違いないと言えよう。

〈にせ札を見分ける4つの方法〉
1) 見た目
 にせ札の透かしには立体感がない。または、紙の間に白色のパルプを塗ってい
るため、透かしの部分の紙質は明らかに厚くなっている。
 にせ札の安全線は2種類あって、紙でにせの安全線を挟んであり、紙の張り合
わせたところに多少段差ができている。または、にせ札の表面に印刷用インクで
1本のにせの安全線が印刷されている。

2) 手ざわり
 本物の紙幣には特殊な凹凸がある。にせ札の紙は張りがなく、手ざわりはのっ
ぺりとしていて、凹凸がない。
 相応の部位をへこませたり、のりを塗って凸凹感を出しているものもあるが、
やはり雑な感じがする。

3) 音
 紙幣を手に持って振ったり、軽く弾いたりしたとき、本物の紙幣の紙は強靱で
折れ曲がることはなく、音は軽やかである。にせ札の紙の質はもったりしていて、
音は鈍い。

4) 機械を使う
 専門のにせ札チェック機で、人民元の超縮小文字、蛍光反射、磁気信号を調べ
る。
 にせ札の大部分が蛍光繊維が入っていないので、蛍光図案がなく、たとえ蛍光
図案があっても、色は本物と違っており、明度も暗い。
〔北京青年報5月19日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                        (中国人民銀行6月13日発表)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.7017  827.65  106.35   1011.79
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いしかないように思うのですが、「編集者コラム」では読者様とやりとりができ
るかもしれないと期待したいです。
 恐らくブログにコメントするというのは、多くの読者様にはそれほどぴんとく
る話ではないかもしれません。より現実的な使い方としては、トラックバックを
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