中国ビジネス企業研修

北京市　近代的国際都市構築へ　

　中国の第10次５カ年計画（2001－2005年）期間中、北京の都市建設では交通の
ネックと生態環境問題を重点的に解決し、都市の配置を一層完全にし、都市のサー
ビス機能を強め、近代化した国際的大都市の基本的枠組みを初歩的に築き上げる。
　　新５カ年計画中、北京市は市街の道路密度を急速に高め、都市の高速軌道交通、
地下鉄５号線、地下鉄八通線（八王墳－通州）などの事業を早急に進めて、100キ
ロ以上の軌道交通の新設を目指す。１環（環状１号線）、２環などの高速道路を完成
させる。公共交通を優先的に発展させ、市中心部の快速道路システム、準快速公共
交通システムと先進的なインテリジェント交通管理システムを完成させる。同時に、
駐車場の建設を速め、市内の駐車難を基本的に解消する。
　首都の都市配置をより完全なものにし、都市のサービス機能を強めるため、第10
次５カ年計画中、北京市は適当な傾斜政策を実施し、危険・老朽家屋の改造と都市
インフラ整備を突破口に、相対的に遅れている南部地区の建設テンポを速める。都
市緑化隔離帯を完成させ、衛星都市と郊外の町の建設を速めて、都市全体の調和の
とれた発展を徐々に実現する。都市機能区の開発を強化し、ビジネスセンター区の
計画を高い基準で達成、中核区の建設を基本的に完了する。金融街を基本的に完成
させ、金融管理とサービスの集中した金融機能区を作り上げる。王府井と西単を重
点にした近代的商業中心区、前門、大柵欄地区を重点にした伝統文化の特色をもつ
商業区を完成させる。歴史文化都市の姿を最大限に守り、宮城、都市中軸線、25の
第１次歴史文化保護区、重点保護文化財、都市水系を最大限に保護し、古い都市の
基本的構造と従来の姿を維持する。
　生態系整備と環境対策は首都の経済・社会の健全な発展を保証するうえで必要な
もの。第10次５カ年計画中、北京市は環境対策に450億元以上を投資する。同計画
期末に、大気汚染、水質汚濁、都市部騒音を国の基準に到達させる。これと同時に、
北京の山地、平原、緑化隔離地区の３本のグリーン生態シェルターの構築を速め、
第10次５カ年計画期末に、全市の林木面積率を48％に、都市緑化面積率を40％以
上にする。

北京市、年平均９％の経済成長計画　

　北京市は域内総生産（ＧＤＰ）を今後５年間、年平均９％、2005年に3700億元
にすることを計画している。
　2005年には社会研究・開発に対する資金投入はＧＤＰの５％前後に達し、ハイテ
ク産業の生産額（付加価値ベース）がＧＤＰに占める割合は12％前後に達し、工業
新製品の割合は30％以上になる。
　2005年、北京に戸籍のある人口が1160万以内に抑えられ、年平均の人口自然増
加率が1.3％前後になる。５年間に都市住民向けに100万以上の雇用が創出され、
社会全体をカバーする社会保障体系が基本的に確立される。都市の登録失業率が
２％前後に抑えられる。大学進学率は50％に達する。
　今後５年間、都市住民と農民の可処分所得は年平均実質６％以上伸び、都市の低
所得者数が減少する。2005年に都市住民の１人当たり住宅使用面積は18平方メー
トルになる。市民の平均寿命は76歳に達する。
　2005年には郊外区の都市化率が45％以上に、全市では75％前後に達する。
　環境問題については2005年に市街地の大気環境の質的指標は年間平均値が国の
２級水準に達し、汚水処理率が90％、生活ごみの無害化処理率が98％に達する。全
市の林木面積率を48％、都市緑化面積を40％、都市の１人当たり公共緑地面積を
15平方メートルにする。
　今後５年、ハイテク産業など科学技術型経済を発展させ、首都機能を指標とする
サービス型経済、豊富な資源に依拠した文化型経済、国際競争参加を目標とする開
放型経済を整備し、首都機能の要請に対応し、資源の比較優位を体現する経済構造
を確立し、首都経済の持続的、急速、健全な発展を実現する。北京市は昨年、ＧＤ
Ｐが前年同期比11％増の2460億5000万元だったが、今年は９％成長目指す。

北京市、２つの大型文化産業パーク建設計画

　中国人民政治協商会議北京市委委員で市社会科学院院長の高起祥氏は４日、政協
第９期北京市委第４回会議の記者会見で、北京市は今後５年間に２つの大型文化産
業園区（パーク）を建設すると発表した。
　それによると、市街地中心部に「瑠璃厰文化産業園区」、市郊外の通州区に「東方
文化芸術産業園区」を建設する。
　栄宝斉、中国書店など有名な古書・骨董店が並ぶ瑠璃厰は世界的有名ブランドで
あり、「瑠璃厰文化産業園区」はこれを生かし、産業化を図り、中国の伝統文化を広
める。古書・骨董店街を改造し、中国の伝統的民間工芸品とその製作技術の産業化
を進める。また世界の一流競売業者に匹敵する中国最大の競売市場を開設すること
を計画している。
　「東方文化芸術産業園区」は主に東洋の文化芸術の紹介を中心的内容とする。
　北京市の劉淇・市長は「文化産業は今後、首都経済の新たな成長点になるだろう。
文化産業政策を一層整備し、民族色豊かな中国の現代文化産業の窓口、基地となる
ため努力する」と表明した。
　統計によると、この５年間に北京市の文化産業機関は3800余り、従業員が22
万人余り、売り上げが290億元余りに上っている。

北京市民の94.9％が五輪大会招致支持

　北京市2008年五輪大会招致委員会常務副主席の劉敬民副市長は８日午後、開会中
の市第11期人民代表大会第４回会議の内外記者会見で、北京市民の94.9％が五輪
招致を支持していると述べた。これは、米ギャラップ（中国）公司の調査による。
　北京市の五輪招致活動は、五輪公園やスポーツ施設を建設する計画立案、建設地
の決定、初歩的設計が出来上がり、各競技の国際組織関係者も承認している。国際
オリンピック委員会（ＩＯＣ）の要請に基づき、大会会場の計画も決めた。計画に
よると、競技会場は現在あるものを15カ所使用し、新たに14カ所を建設し、特に
五輪大会のために建設するのは８カ所。同時に競技場の改修、改造を急いでいる。
首都体育館、北京工人体育場、五輪スポーツセンターの改造工事も近く完成する。
　ＩＯＣ視察団が今月21日から25日まで北京を訪れる。市は五輪招致の雰囲気を
盛り上げ、ＩＯＣ視察団が北京に五輪大会を開催する条件と能力のあることを全面
的に理解し、また北京の長い歴史のある文化と広範な市民の五輪招致の熱情を知る
ようにしたい。
　招致に成功すれば、大会開催のための市の支出は15億ドルとなる見込みで、また
競技場の建設に130億－160億元の資金が使われる。この５年間、北京市の経済成
長率は年平均10％を維持し、財政収入も年平均伸び率が24％に達している。98年
から昨年までの３年間、全市の固定資産投資総額は3600億元余りに達している。北
京市には高いレベルの五輪大会を開催する条件も能力もある。
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