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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.768 2021年12月4週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「中国最新情報」は年末年始に伴い、休刊します。
 次回配信は2022年2月2週の予定です。

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:高齢社会到来によるシルバー経済の潜在力】
●中国のシルバー経済は発展の余地大きく 介護企業は23万社超
●ユニクロ 北京グローバル旗艦店の試み

┏【外交】
●「外交ボイコット」は3つのマイナス効果をもたらす

┏【李年古の日中異文化交流術】
●若者とのコミュニケーションは苦労が多い?! 1
◆家庭内で終身雇用される女性社員

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……【特集:高齢社会到来によるシルバー経済の潜在力】…………………………
●中国のシルバー経済は発展の余地大きく 介護企業は23万社超
 11月29日、天眼調査と百度財経は共同で、「大健康時代の新しいチャンス:未来
生活の前置思考」報告を発表した。
 ここ5年における高齢者介護産業の融資額は60億、関連企業数は持続的に増加し、
計23万社を超えた。スマート高齢者介護企業数は5300社以上となり、成人の7割超
が、未来の生活でスマート介護機器の使用を前向きに考えている。

 シルバー族の増加はシルバー経済を加熱させ、高齢者向けネット通販、高齢者向
け旅行、保険及び金融、スマート健康管理、在宅介護、栄養と健康食品には巨大な
成長空間が潜んでいる。中でも高齢介護サービスと医療健康業界の発展空間が最も
大きく、各方面からの資本が続々と流入している。

 また、中国国内では既に在宅介護、社区介護、施設介護の基本的な3大柱がつく
られているが、成人の7割超は在宅介護モデルを好み、自分で動いて、衣食を豊か
にするべく貯めたお金で老後を過ごすことを希望している。
 また、施設介護を希望する割合は低く、老人ホーム企業の「経営異常」リスクは
74%に達している。施設介護のルール整備を促すには、市場の力だけでは不十分で
ある。施設で介護されることを望む場合、そのリスクを重視し、施設をしっかり調
べる必要がある。
〔中国新聞網2021年11月29日〕

●ユニクロ 北京グローバル旗艦店の試み
 第4回中国国際輸入博覧会(CIIE)は11月5日、上海で予定どおり開幕し、そこで
登場したのは2度目の出展を行った世界的に有名な衣料品ブランドのユニクロである。
 ユニクロは今年も消費者向け製品展示エリアにおいて1ブランドとして最大のブ
ースを借り、昨年の「明日」というテーマを引き継いで、「Tomorrow Wonderland」
という1000平方メートルもの展示を特別に制作した。

 続く2日目(11月6日)には、ユニクロを中国初の、ユニクロの北京三里屯グロー
バル旗艦店がグランドオープンした。同店は、8年ぶりにユニクロが中国にオープ
ンした3番目のグローバル旗艦店であり、世界で15番目のグローバル旗艦店である。
三里屯太古里西区に位置し、面積は約2400平方メートルで、上下3階にまたがって
いる。
 1階にはサイエンス感あふれるHEATTECH「ThermalLaboratory」に加え、中国初の
「UNIQLO FLOWER」生花売り場が最大の注目を集めている。また、店頭に並んだ三
大市場初登場シリーズは、中国のアーティスト「新人文」UTシリーズ、先端技術ブ
ランドのフリース新色11種、及び秋と冬の高品質カシミアシリーズが含まれる。

 ユニクロの中国風「新人文」UTシリーズは、1階で目を引く展示だ。これはユニ
クロと「現代の豊子」である中国のアーティスト、老樹(本名:劉樹勇)のコラ
ボレーションである。
 作品は、真実、善、美をテーマに、それぞれ「真の情」、「慈善の愛」、「美し
きもの」を表現している。水墨画の田園に古代の詩を取り入れ、詩と絵画を組み合
わせて、ユニクロのブランドコンセプトである「LifeWear」を体現している。

 同店の形態の最大の特徴は、カテゴリーを超えたイノベーションとの統合を実現
していることだ。
 店内に中国初の「UNIQLO FLOWER」生花売場をオープンし、人々が店に入った際
に服と同時に生花を選ぶこともできる。みずからを美しく装うことで人生を照らし、
服と生花を合わせて人々が「生命の質」の生活美を追求する足がかりになるように
した。

 今現在、ユニクロの中国での出店数は既に850店舗以上に上り、都市部への進出
は180店舗以上、年間80―100のペースで急速に拡張している。
 同時に、中国国際輸入博覧会のような国家レベルの大規模なプラットフォームの
助けを借りて、ユニクロは独自のブランドプロファイルを示し、中国の消費者のイ
ノベーションと成長に合わせたものを出す力を見せている。
〔聯商網2021年11月12日〕

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……【外交】………………………………………………………………………………
●「外交ボイコット」は3つのマイナス効果をもたらす
 「外交ボイコット」は、北京冬季オリンピックに実質的なダメージを与えること
なく、かえって、少なくとも3つのマイナス効果をもたらすだろう。

 第一に、「外交ボイコット」はオリンピックを政治化させることであり、国際オ
リンピック精神を損ねる。
 国際オリンピック委員会が策定したオリンピック運動に関する最高文書である
「オリンピック憲章」は何度も改正されたが、オリンピックが政治化されるべきで
はないという重要な精神は維持され、平和かつよりよい世界をつくるという呼びか
けを繰り返して行ってきた。
 今年7月、国際オリンピック委員会は、100年間続いたオリンピックのモットーを
「より速く、より高く、より強く、共に」に更新することを承認した。パンデミッ
クが世界規模の大変化と重なる時代背景において、「共に」の重要性は前例のない
ものだった。
 アメリカはスポーツ大国であり、国際オリンピックファミリーの一員であり、も
ともと「共に」の擁護者であり、オリンピック憲章の実践者であるべきである。今
のところ、発言はオリンピックのモットーにそぐわず、その行動は憲章の規定に反
しており、オリンピック精神に与える損害ははかり知れない。

 第二に、「外交ボイコット」は、北京冬季オリンピックの国際的影響力を損なわ
ないが、米国の国際的イメージを弱めるだろう。
 国際オリンピック委員会(IOC)の元副会長であるディック・パウンド氏は、
「外交ボイコット」に反応し、「これが中国に影響を与えるかどうかは、臆測する
しかないが、私は、基本的にないと思う」と述べた。
 現在、北京冬季オリンピックの準備は秒読み段階に入り、IOCを含む国際社会は
準備作業を高く評価しており、多くの外国人選手が中国に来て参加することを熱望
しており、このスポーツイベントの実質的な価値は、特定の国の「ボイコット」に
よって実質的に影響を受けない。
 中国の著名なオリンピック研究専門家の易剣東氏が言うとおりで、オリンピック
スポーツを受け入れ、尊重する国であれば、世界はいかなる状況においても、オリ
ンピックをボイコットすべきではない。

 第三に、「外交的ボイコット」は、目的が達成されないだけでなく、副作用が生
じやすい。
 1980年のモスクワ・オリンピックでは、ソ連がアフガニスタンに侵攻したという
理由だが、1984年には、ソ連及び東欧諸国がロサンゼルス・オリンピックをボイコ
ットした。ボイコットと報復が目的を果たさなかっただけでなく、新たな憎悪をか
き立てたことは歴史が証明している。
 冬季オリンピックは、政治ショーや政治運動の舞台ではない。アメリカの政治家
が何の招待も受けていない状況において、繰り返し北京冬季オリンピックの「外交
ボイコット」を大々的に宣伝することは、中国人民への無礼であり、国際的なスポ
ーツと平和を愛する人々を失望させる。
 中国は、アメリカに対する強い不満と断固たる反対を表明し、既にアメリカには
厳正に抗議し、断固たる対抗措置をとると明言している。中国外務省の趙立堅報道
官が言うとおり、「米国の政治的陰謀は、大衆の支持を得られず、失敗に終わる運
命にある」のだ。
〔中新網2021年12月8日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●若者とのコミュニケーションは苦労が多い?! 1
◆家庭内で終身雇用される女性社員
 中国人の友人が職場のこんな一幕を話してくれた。

 机を並べている20代の女性社員が上司に呼び出されて、しばらくして戻ると携帯
で家に電話をかけた。
 「お父さん、今夜戻っても私は顔を見せられないよ。たった今、あるクソ上司に
怒られて、ボーナスもCランクをつけられたの。私が受けたこの精神的なストレス
をどう賠償してくれるか、お母さんと一緒にちゃんと考えてね!」

 そして、翌日出勤したときには昨日の顔に浮かんでいた陰りはどこかに吹き飛び、
オフィスの隅々まで満面の微笑みを振りまいていた。何かよいことでもあったのか
と周りの同僚が尋ねると、彼女はこう答えた。
 「今年のボーナスはもう確保できたわ。会社のAランクを基準に、その2倍も上乗
せすると父が約束してくれた。倍にしたのは、上司から受けたストレスに対する慰
謝料を加算させたからよ」

 この一幕は、80年後半、または90年代生まれの若者の考え方をうかがわせる日常
の一こまだと言ってよいだろう。
 今や、中国人の経営者でさえ、都市出身の若者をどのようにマネジメントすべき
かについて日々頭を悩ませている。
 若い世代は、過保護な家庭環境に育ち、わがままをし尽くす――こう思っている
年配の上司は多いだろう。しかも、上司が部下を管理するために手に入れた最大の
武器――給料や解雇などの権力カードを恐れない若者がふえる一方となっているか
らだ。
 なぜならば、裕福な両親が彼らの最大のスポンサーになっているからだ。極端に
言えば、会社をクビにされても、金持ちのお父さんがいれば、家庭内で「終身雇
用」されてもおかしくないのだ。

 80年代以降生まれの若者の性格形成に最も深い影響を与えているのは、やはり中
国の一人っ子政策である。その国策は70年代末から打ち出され、2016年までに続い
ていた。
 この時代に生まれた若者は、家族全員からパンダのように大切に育てられるため、
自己中心主義的な考えを身につけやすいように見受けられる。
 ある外交官の夫婦は、子育ての経験をこう語った。「私たちは子どもに、周りの
人に対する配慮の気持ちを最大限に教え続けてきた。だが、大きくなってきた息子
は、やはり地球が自分を中心に回っているかのような考えが目立ち始めた。
 なぜこんな結果になっていたか、よく考えるとわかった気がした。小さいころか
ら、親2人と祖母が彼の便を毎日観察し、その便の色まで研究し、集団診断みたい
に子供の健康管理をしてきたのだ。常に周りの全ての注目を集めてきた人間は、
「他人を大切にしなさい」と口酸っぱく教えたとしても、大した意味はないかもし
れない。

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
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(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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