CI Image
 
電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
登録  解除    メールアドレス  

特集内容一覧へ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.785 2022年11月5週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
登録/解除:http://www.bizchina.jp/modules/nweek/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎ツイッター https://twitter.com/bizchina_jckc

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:次世代テクノロジーと中国市民のかかわり】
●中国製が詰まったiPhone14
●個人向けカーボンアカウントが次第にブームに

┏【李年古の日中異文化交流術】
●短編小説「私たちは実家で年を越した」 4

┏【国際】
●カンボジア・アンコール遺跡における中国の専門家の保存修復活動について

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回

      編集長・李年古の新著 ■2022年3月10日発売■

―――  中国人コンサルタントが伝授する
―――         「カルチャー・ギャップ・マネジメント」  ―――

https://www.amazon.co.jp/dp/4834402878/ref=cm_sw_r_oth_api_glt_i_X0JNHG3H7E5KR83X4ZT8

回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集:次世代テクノロジーと中国市民のかかわり】…………………………
●中国製が詰まったiPhone14
 これまでiPhoneシリーズの発表はどれもデジタル界を喜ばせてきた。iPhone14シ
リーズの発表から1カ月足らずだが、既に多くの配信者によって分解されている。

 前世代のiPhone13シリーズと異なる点として、新世代iPhone14シリーズのフラッ
シュメモリは、初めて国内メーカーである長江存儲を採用していることがある。海
外のニュースによると、今回のiPhone14シリーズは少なくともウエスタンデジタル、
東芝、長江存儲の3社のフラッシュメモリを使っているとのことである。
 Appleが初めて中国のフラッシュメモリを使用したことは、長江存儲の技術的実
力が既にAppleに認められたことを意味している。公開資料によると、2016年設立
の長江存儲はNANDチップ業界の新参者ではあるが、自社の研究開発した第四世代3D
TLCフラッシュメモリのスタックは既に232層に達し、ウエスタンデジタル、東芝
等、業界内の第一線トップと並んでいる。

 Appleはこれまで意識的に中国のサプライヤーチェーンの技術を利用することを
避けていたが、iPhoneを開ければ、その大部分が中国製であることは否定できない。
 2012年にAppleが初公開したサプライヤーリストには156社が選ばれていたが、そ
のうち中国の会社はたった8社だった。中国製造業のハイエンド化に伴い、より多
くの会社がAppleのサプライヤーリストに入ってきている。
 2020年、トップ200の主要サプライヤーのうち、中国メーカーは96社入っており、
半分近くを占めていた。2021年には、Appleサプライヤーリストに更に12社の中国
大陸企業が追加された。

 集微網の統計データによると、多くの中国国産サプライヤーのうち、48社がA株
上場しており、そのうち市場シェアが最も高いものは、Appleへコネクタと音響等
の製品を提供している立訊精密と歌爾股フェン、カバーガラスを提供している藍思
科技、パネルを提供している京東方A等である。

 これらの市場価値の比較的高い企業以外にも、上海証券取引所の科創板に上場し
ている、主要業務がAppleへの製品供給であり、Apple依存度が非常に高い14社の中
小市場価値企業がある。
 例えば、機器視覚技術を提供している天準科技とOPT、テスト設備部品を提供し
ている華興源造創と傑普特、レーザー設備部品を提供している海目星、精密構造部
品を提供している福立旺、塗料を提供している松井股フェンである。

 米メディアによると、中国部品は既にiPhone14の全価値の25%を占めている。
 Appleは売上で中国を離れられず、生産と製造でも同様に中国を離れられないこ
とは否定できまい。〔聯商網2022年10月4日〕

●個人向けカーボンアカウントが次第にブームに
 「1人1年1トンカーボン」、これは北京市民の賈峰がみずから設定した二酸化炭
素削減(CO2)の小目標である。

 ここ2年、賈峰はずっと自転車通勤をしている。彼によると、これは一挙両得な
らぬ一挙多得(身体の健康増強、ガソリン・エネルギー節約、グリーン・低炭素)
である。
 過去1年において、彼の走行距離は累計4000キロメートルを超え、節約した燃料
は400リットル余り、ガソリンと駐車場料金4400元、同時にスイミングとフィット
ネスの会費8000元も節約できた。更に重要なこととして、彼は「CO2の1トン削減」
の小目標を達成した。

 統計によると、中国人の平均移動は6000キロメートル余りで、CO2排出は1.09ト
ンであり、日本は1.55トン、オランダは2.79トンに上る。
 賈峰は、「「パリ協定」の温室効果ガスの排出削減目標実現のため、2030年まで
に世界の移動における炭素排出を大幅に減らさなければならない。自転車による移
動を選択することは、電力構造の調整に頼る必要がなく、個人の移動のCO2ゼロの
夢の実現は間近に迫っている」と語る。

 最近、多くの地方政府と金融機関が次々と個人向けカーボンアカウント政策を打
ち出している。
 7月1日、上海は初のグリーン金融法を正式施行した。それによると、上海は地域
性のある個人向けカーボンアカウントの建設を模索し、かつ、市内の低炭素特恵制
度関連プラットフォームと連携し、金融機関がカーボンポイントの高い企業、個人
アカウントのために優遇金融商品とサービスを提供することを奨励するとしている。

 それより前に、北京「MaaS移動」、深セン「低炭素特恵」ミニプログラムは、既
に住民のCO2削減ポイント交換奨励政策を打ち出している。
 政府以外にも、中信銀行、浦発銀行、建設銀行等多くの商業銀行も、銀行サービ
スシーンに基づき個人向けカーボンアカウントを発表している。

 今年、個人向けカーボンアカウントのブームが到来し、地方政府の与える政策支
援のみならず、インターネットプラットフォーム、金融システム、第三者機構もそ
れぞれのやり方で注目し参画しようとしている。
 これらのことから、個人向けカーボンアカウントは住民個人の「グリーン通帳」
として、「ダブルカーボン」時代における住民の日常生活の新たなインフラとなり、
また、一般大衆がCO2削減に参加するための重要な担い手となる可能性があること
が予測される。
〔中国新聞週刊2022年7月25日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●短編小説「私たちは実家で年を越した」 4
(前号より続く)
 今回我が家に戻り、感じた一番の大きな変化は、この新たな主人が我が家に迎え
られていたことだった。両親はリビングの壁に掲げられ、生前彼らがよく座ってい
た本革ソファには、この新たな主人が座っていた。
 部屋のにおいも変わっていた。高齢の父から漂っていた淡い艾葉のにおいはパグ
のにおいにとってかわり、弟が絶え間なくかけ続ける鼻をつく香水のにおいと混ざ
っていた。もし父がまだここにいたのなら、このようなにおいは決して家の門をく
ぐれなかっただろう。
 父は幼いころより犬を恐れ、10キロ先の田舎の学校に通っていた折、2度犬に追
われかまれたことがあった。時とともに状況が変わり、父を追い殺そうとしたあの
犬族の末裔が今や堂に入り我が家にいる、そして我が家の筆頭になっているなんて、
思いもよらなかった。

 昨日、弟と住宅街の道を横に並んで散歩したが、私達の間にはこのパグがいた。
その歩いた道もまた、父が生前、友と将棋を指すためによく歩いた道だった。
 今回、私達は歩いたり立ちどまったりを繰り返していたが、それは、パグが一本
一本の木、一つ一つの消防栓、そして一つ一つのごみ箱の下に少しずつおしっこを
ひっかけて彼の存在をアピールするためのものであった。
 途中、父がよく知る隣近所の人々に多く会った。彼らは完全に私の存在を無視し、
常にその目線はパグと弟の方に向いていた。ある2人は、真っすぐにこちらに向か
ってきて、まずパグを見、そして次に弟を見て、感心しながら言った。
 「見て、この2人、似ている」
 「体形も歩く様子も、親子みたい」

 私は数歩下がった。一緒に並ぶのが恥ずかしいからではない。私と弟は幼いころ
より一緒にいても、見るからに兄弟だと言われたことは一度もなかった。
 私は父にそっくりだと言われ、弟は4人の兄弟姉妹誰とも似ていなかった。弟は
両親の愛をひとり占めし、母の二重と、ついでに短気な性格もそのまま受け継いだ。
 ある日、彼は言った。DNA検査をして、自分が親父の子供かどうか見てみると。
私達3人の兄弟姉妹は、懸命に馬鹿なことをするなと彼をなだめた。父をとことん
傷つけるかもしれなかったからだ。
 その後、弟は二度とそのことを持ち出すことはなかったし、私達も用心してその
話題を避けた。ただ、一緒に足湯に行き、よく彼の足の爪が父のそれにやけに似て
いることを証明してみたりした。
 今回父が逝き、姉や妹は弟が父の墓碑にすがりつき泣いて泣いてのたうち回って
いるのを見て、ようやくぼんやりと少し変な感覚を持ったのだった。

 昨日、犬の散歩から戻り、私は矢も楯もたまらず、スマホで八宝飯のレシピを検
索した。八宝飯は父のつくる料理の中で、一番弟が好んで食べていたものだった。
 特に、その中に入れる冬瓜の砂糖漬けは、毎年大みそか、食卓に上るや否や、父
は幾つも選び出し、弟のお椀に入れた。そして、傍らの母は箸で私と姉妹を指しな
がら「お前たちは後よ。まず弟に食べさせなさい」と言うのだった。

 いまだに母の意図がわからなかった。どうして、お前たちは後で食べなさいとい
う言葉を私達兄姉への教育に対して使われたのだろうか。
(次号に続く)

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)

……【国際】………………………………………………………………………………
●カンボジア・アンコール遺跡における中国の専門家の保存修復活動について
 1990年代、カンボジアのアンコール遺跡は、世界遺産委員会の「危機にさらされ
ている世界遺産(危機遺産)」リストに登録された。その後、カンボジアとユネス
コ(国連教育科学文化機関)がアンコール遺跡の保存に向けた国際的な取り組みを
開始した。
 以来、悠久の歴史を持つ神秘的な地で、中国の文化財保護の専門家たちが、中国
とカンボジアとの文明の交流に関するアンコールの物語をつむいでおり、中国文化
遺産研究院の許言副院長もその一人である。

 許言副院長は、20年以上にわたりカンボジアのアンコール遺跡、ネパールのバサ
ンタブル・バワン、ウズベキスタンの古代都市ヒバ等、海外の世界遺産の修復に数
多く携わってきた。その中でも、カンボジアのアンコール遺跡の修復は印象深かっ
たという。
 先ごろ、許言副院長は「東西問」の独占インタビューに応じ、海外における遺跡
の修復について語ってくれた。

 インタビューの概要は以下のとおり

中新社記者:中国の国としての文化財保存修復チームの海外派遣は、アンコール遺
跡から始まったと言われていますが、当時の状況をお聞かせください。

許言:中国の文化財保護活動の発展に伴い、中国はかつての文化遺産に係る国際協
力の受益者から、世界文化遺産の保存修復協力への積極的な貢献者へと徐々に変わ
っていきました。
 改革開放以降、中国はカンボジア、ウズベキスタン、ネパール、ミャンマー、キ
ルギス等の国で、歴史的遺跡保存修復ための11の共同プロジェクトを実施しました。
中国の対外援助プログラムは、単発のプロジェクトから、次第に人々の交流を促進
し、文明の相互理解に有益で小さいながらも特色ある基礎プロジェクトになってい
きました。

 1992年、アンコール遺跡はユネスコ世界遺産委員会により危機遺産として「世界
遺産リスト」に登録されました。
 翌年、カンボジア政府とユネスコはアンコール遺跡の保存に向けた国際的な取り
組みを開始しました。この取り組みは、20カ国以上の継続的な参加により、各国の
文化財保護に従事する人々の交流のプラットフォームになりました。
 このような背景のもと、中国は専門家チームを派遣し、アンコール遺跡の調査研
究及び選定を行い、アンコール遺跡の保存修復へと歩み出したのでした。

中新社記者:アンコール遺跡の保存修復は国際的なプロジェクトですが、中国の文
化財修復チームは、プロジェクト全体の中でどのような役割を果たしていますか。

許言:中国は、アンコール遺跡保存のための国際的な取り組みにいち早く参加した
国の一つです。中国国家文物(文化財)局の委託を受けて、1998年に中国文化遺産
研究院が「カンボジアアンコール遺跡保存作業チーム」を正式に立ち上げ、チャ
ウ・サイ・テヴォーダ寺院で10年間におよぶ保存修復作業がスタートしました。
 2010年から2018年まで、中国チームはアンコール遺跡の保存修復を継続し、8年
間にわたるタ・ケウ寺院の保存修復プロジェクトを完了させました。

 2019年、カンボジア政府は、世界遺産の中心資産である王宮跡のアンコール遺跡
保存修復を第3期修復プロジェクトとして中国に委託しました。王宮跡の保存修復
プロジェクトの工期は11年間です。
 プロジェクトには、遺跡建造物の修復、考古学研究、石彫の保存、研究室の建設、
展示センターの建設、環境整備と遺跡展示などが含まれています。当初は遺跡建造
物の修復のみでしたが、徐々に遺産の保存と展示利用を調和させた持続可能な発展
の道へとかじを切りました。

 更に重要なことは、中国とインドとともにユネスコ(カンボジア)のプレアビヒ
ア寺院の保存に関する国際調整委員会の議長国として、プレアビヒア寺院の保存の
ための組織に関わっていることです。中国は、カンボジアの遺跡保存において参加
国から指導国へと変化したのです。

中新社記者:国内と比較して、海外の文化財修復で問題に遭遇した場合、どのよう
な困難を克服しなければなりませんか。

許言:文化財修復の目的については、海外、国内ともに、文化的遺産の真実性、完
全性及び卓越した普遍的価値を維持し、より長持ちさせることです。

 文化財には独自性があり、それぞれの文化財保全プロジェクトは唯一無二の総合
的な研究プロジェクトです。
 海外の文化財の文化的土壌は異なるため、遺産建造物自体の歴史、宗教的象徴性、
装飾要素の文化的意味合いなどを深く研究し、敬意を持ってコミュニケーションす
るという態度で仕事に取り組む必要があります。これらは文化財の物質的な媒体に
付随するものであり、建造物の「魂」を回復する要となるものです。

 海外で文化財を修復する際の最大の難関は、文化財を効果的に修復することを確
実に保証するという前提で、「文化財の最大限の本物らしさ、完成度を維持する」
という理念を貫くということです。
 一方で、修復プロジェクトを通じて、現地の伝統的な工芸技術を継承していきた
いと考えています。それにはその工芸手法を学び研究し、職人を探し出す必要があ
ります。
 例えば、ネパールのバサンタブル・バワン保存修復プロジェクトでは、宮殿の彫
刻に携わっていた木彫職人の一族の職人を雇用し、伝統工芸の職人に、現地の伝統
工芸と融合できるような保存の考え方と方法を理解してもらうトレーニングを実施
しました。
 同時に、文化遺産の復元力を引き出し、各国の経済、環境及び社会の持続可能な
発展において文化的遺産保存プロジェクトの役割を高めるような形で、海外での文
化財保存のための援助活動を行いたいと考えております。
 トレーニングを通じて、関連する知識や経験を共有することで、現地の職人の就
業するための能力を高め、より多くの就業機会を創出したいと考えています。

中新社記者:海外での「文化財修復」の取り組みにおいて、修復の理念や文明の提
示などの点で、中国と海外チームとの間でどのような交流があったのでしょうか。

許言:「アンコール遺跡保存に向けた国際的な取り組み」の参加者として、毎年、
中国チームはアンコール遺跡救済国際調整委員会(ICCA)技術会議で、作業の最新
の進捗状況、適用した技術や理念を発表し、現地で特別専門家チームと技術交流も
行っています。
 時には理念における考え方の違いも生じます。例えば、中国チームは遺跡の歴史
的情報を最大限に保存するために「最小限の介入」「可逆性」の原則を常に守り、
この理念をカンボジアのタ・ケウ寺院のペディメント(破風)修復にも適用してい
ます。
 ペディメントは寺院の正面扉の上部にある石のパーツで、通常、いくつかの石を
つなぎ合わせて細かい文様を彫り込んだものです。アンコールの寺院建築のペディ
メント修復では、多くの場合、アンカーロッドでパーツをつなぎ合わせる方法で行
われてきました。
 シェリムアップ特有の豪雨と日照りが交互にやってくる熱帯モンスーン気候では
アンカーロッドの膨張と劣化が加速すると考え、中国チームは、石にダメージを与
えずにペディメントを補修するためにタイロットを採用することにしました。
 これは一種の可逆的防護措置であり、ペディメントの安全を確保しつつ、将来的
にはより高度な技術を適用する余地を残すというものです。

 一方では、保存修復プロジェクトが更に現地の持続可能な発展に寄与することを
期待しています。例えば、王宮遺跡の保存修復プロジェクトでは、遺跡建造物の保
存修復だけでなく、研究施設や展示センターを建設します。
 被援助国であるカンボジアが王宮遺跡の保存、観光的ニーズ、社会発展の間でバ
ランスを取ることを支援しています。プロジェクトを実施する目的は、人々に恩恵
をもたらすこと、文化的遺産が現地の人々の幸福感を高めること、人々の交流を促
進することです。

中新社記者:遺跡建造物の修復でよく言われる「スケール感の把握」をどう捉えて
いますか。

許言:修復を実施する上で、修復の規模を把握することが重要であり、スタッフの
遺跡保存に関する豊富な実務経験が必要とされます。プロジェクト全体を通して、
「スケール感の把握」が最も重要であり、最も達成するのが容易でないと言えます。
 私たちは、遺跡建造物から得られる歴史的情報をもとに、できるだけ多くの古い
部材を使い、新しい部材での補修は減らしますが、建造物の危険性や安全上に隠れ
た危険性を排除しないわけにはいけません。遺跡保存の専門家にとって、最適なス
ケール感を把握する必要があります。
 遺跡の保存修復は一つ一つ検討すべきことであり、保全措置が適切であるかが重
要です。例えば、タ・ケウ寺院は、10世紀末から11世紀初頭に建てられた未完成の
建物です。寺院の主要部分は完成していますが、正面外観の石彫装飾はまだ半分し
か終わっておらず、未完成の建造物の痕跡が残されており、非常に壊れやすく貴重
です。
 安全上のリスクを解決して遺跡の安全性を確保しながら修復することはもちろん、
これらの歴史的情報を最大限に保存、継承していかなければなりません。
〔中国新聞網2022年8月29日〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
●ツイッター https://twitter.com/bizchina_jckc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃 村井好子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

改頁:(1) 2 »