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電子マガジン・中国最新情報
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電子マガジン《中国最新情報》  No.553 2012年4月17日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:清明節3連休の墓参と行楽】
●延べ5.2億人が清明節墓参
●清明節休暇 30社で3.7億元の売り上げ
●地下鉄八宝駅 毎日延べ53万人が出入り
●全国ばらばらに埋葬されている烈士の墓は60万

┏【国内政策】
●第12次5カ年計画で新規着工70空港

┏【国内経済】
●中国は23都市群を形成
●中国新興都市上位50強で世界の経済成長の12%

┏【社会】
●90後新入社員をどう扱うか? 下

┏【経済データ】
●外国為替(4月16日)

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……【特集:清明節3連休の墓参と行楽】……………………………………………
●延べ5.2億人が清明節墓参
 清明節(4月2日―4日)の3連休に、各地は墓参がピークを迎えている。
 民政部が全国に設立した150の墓参観測拠点から送付されたデータの統計では、
3連休中、各観測点でカウントされた累計墓参者は延べ1791万人(前年比21.4%
増)で、通過車両は延べ221万台(前年比18.8%増)で、それぞれ清明節史上最高
を記録した。
 清明節当日はピークに達し、1日延べ701万人と、初めて1日で700万人の大台を
突破した。清明節3連休で合わせて延べ9.5万人がサービス保障業務を行った。

 今年の全国清明節期間に墓参したのは、概算で延べ5.2億人(前年比15%増)で
あった。
 全国において、墓参が原因の重大安全責任事故や広範囲、長時間の交通渋滞は
発生せず、社会の秩序は良好だった。
 今年の清明節墓参では、墓参への意識が強まり、ルールを守った墓参が主な特
徴となりつつある。短時間、高密度、大流量は依然として清明節墓参の主要な特
徴であった。〔中国網2012年4月4日〕

●清明節休暇 30社で3.7億元の売り上げ
 清明節3連休で、北京ではショッピング、飲食等の消費地の利用客が目に見え
てふえたが、消費市場全体は安定的に推移した。北京市商務委員会が4日発表し
たモニタリングデータによると、3連休で、主要商業サービス企業30社で前年比
12.5%増の累計3.7億元を売り上げた。

〈墓参用生花が好調〉
 清明節の期間において、伝統的なお菓子、茶、行楽関連商品の販売が全面的に
上昇した。
 北京稲香村では「花韻四品」、「青団」や「踏青果」等3種類の清明節向け商
品を販売し、17.2%増の売り上げとなった。

 清明節前後は新茶が集中的に出荷される時期で、茶葉企業は積極的に仕入れル
ートを組織し、市民の選択肢がふえるようさまざまな種類の新茶を販売する。
 張一元は、「西湖の龍井は清明節前がフレッシュ、春到来で洞庭の碧螺が香り
高い」という伝統に根差した清明節のキャッチコピーを打ち、新春緑茶ギフト販
売、お茶をいり、デモンストレーション等を行って、人気を得ていた。
 張一元、呉裕泰の2社の茶葉企業は、この3連休で37.4%増の売り上げとなった。

 生花は死者を弔い、悲しい気持ちを託すものというのが、北京市民の主な墓参
のマナーの一つとなっている。
 莱太花卉市場では、清明節3連休期間で36.5%増の売り上げとなった。
 白菊と黄菊を中心とした清明の花のほか、カラー、黄百合、小菊、花かご等が
売れ筋となっている。そのほか、安くても質がいい松、オリヅルラン、常磐桜、
シネラリア等、墓参用の鉢植えも好まれて買われている。

〈御当地料理もブーム〉
 清明節3連休で最も絶大の支持を受けた伝統的な食品は、護国寺の小吃(店や
屋台の簡便食)の糖耳朶、サンザといった北京の伝統的な清明節の食べ物である。
 「初日は、実は8000個の糖耳朶を用意していた」護国寺小吃チェーン店の王店
長は、足りないとは思っていなかったため、急遽従業員を残業させ生産し、2日
目は1万個近くを生産した。これはふだんの3倍だったが、夕方ごろには売り切れ
たという。

 護国寺の糖耳朶のほか、御当地料理が清明節3連休で特に人気があった。
 3連休には、〓肉季の板藍根のいため物、荷塘月色等の御当地料理は、毎日100
食分の販売が夕食時には足りなくなり、それはお店の名物の羊肉にも及んだ。
 小さなパーティー需要に対して、全聚徳、曲園酒楼等の老舗ではさまざまな食
事セットを出し、〓肉季の保有する屋形船での心地よい食事は、什刹海の流行と
なった。
 清明節3連休期間中、レストラン企業は「半額料理」を出すなど、謝恩特別キ
ャンペーンを開催している。
〔京華時報2012年4月5日〕
注)〓は、ひへんに「考」

●地下鉄八宝駅 毎日延べ53万人が出入り
 清明節の3日間の休暇では、5727万人の乗客が環境に配慮したエコ交通を選択
した。
 地下鉄15路線の累計旅客流動数は延べ1866万人となり、公共交通の累計輸送乗
客数は延べ3861万人となった。

 北京地下鉄の暫定統計によれば、当該会社の管轄する13路線は清明節の休暇に
延べ1524.39万人を輸送した。1日平均延べ508.13万人であり、前年同時期より
11.94%の増加だった。
 八宝山人民共同墓地のある八宝駅は3日間で合計161両の増発を行った。八宝駅
の入退場における旅客流動は1日平均5.3万人で、基本的に前年同時期と均衡して
いる。

 そのほかに、地下鉄4号線の総旅客輸送量は283万人に達し、1日平均は延べ94
万人、大興線の総旅客輸送量は59万人に達し、1日平均は延べ20万人であった。
 これら2つの路線の旅客流動量上位3駅は北京南駅、北宮門駅、西単駅であり、
乗りかえ量は西直門駅、宣武門駅、西単駅であった。

 地上交通では、各大墓園、公園景勝地や近郊地区、また各観光景観区周辺、商
業娯楽センターのバス路線がそれぞれ車両をふやした。
 休暇における合計車両数は延べ42.91万台で、前年同時期から8100台の増加、
1.92%の伸びとなった。輸送乗客は合計延べ3861.17万人となり、前年同時期から
延べ7.50万人の増加、0.19%の伸びとなった。

 そのほか、墓参り専用の17路線では合わせて394台のバスが出て、前年同時期
より24台ふえ、6.49%の伸びとなった。前年同時期より86便多い900便が発車し、
10.57%の伸びとなった。墓参客の輸送人数は延べ4万5452人で、前年同時期より
延べ6440人の増加、16.51%の伸びとなった。〔北京日報2012年4月5日〕

●全国ばらばらに埋葬されている烈士の墓は60万
 民政部が昨年から開始した、全国でばらばらに点在している革命で亡くなった
烈士(革命犠牲者)の紀念(記念または祈念)施設の初めての全面作業が終わった。
 それによると、全国において現在点在する烈士の墓は61万以上である。今年、
点在している烈士の墓30万及び烈士紀念施設2000を移動させ、修繕作業を行う。

 民政部の統計によると、中国国内に存在する烈士紀念施設保護部署は4151単位、
紀念施設は2.4万以上、烈士の墓は75万以上である。そのうち、ばらばらに点在
している烈士紀念施設は1.2万、烈士の墓は61万以上である。
 全国の各レベルの烈士紀念施設は毎年延べ1.5億人の参列者を受け入れ、愛国
主義教育実施の重要な拠点である。

 中国は既に昨年より、ばらばらに点在している烈士の墓と烈士紀念施設を移転、
統合、修繕を開始し、長期にわたって管理保護することにしている。
 ばらばらに点在している烈士の墓の応急的な修繕と保護には、中央財政は1つ
の墓につき5000元を補助し、ばらばらになった烈士紀念施設の応急修繕と保護に
は、原則として1施設につき20万元を補助する。
 計画では、今年に30万のばらばらに点在している烈士の墓及び2000の烈士紀念
施設の移転、修繕業務を終え、全ての応急業務は2014年に終了する。

 烈士紀念施設とは、烈士紀念墓、烈士墓の園林、紀念堂(館)、紀念碑(亭)、
紀念塔(祠)、紀念像、烈士納骨堂等である。
 民政部の統計によると、約2000万名の烈士が中国革命及び国家建設事業に命を
ささげたが、これらの烈士の大多数には身元情報が残されていなかった。目下、
烈士の身元が判別できて、各レベル政府で編さんされた烈士英霊名簿に書き込ま
れたのは、わずか180万人前後である。(後略)〔新華網2012年4月5日〕

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……【国内政策】…………………………………………………………………………
●第12次5カ年計画で新規着工70空港
 中国民用航空局の李家祥局長は5日、2012国際航空燃料大会・展覧会において、
現在、中国民航は量から質への飛躍的な発展条件を有している、第12次5カ年計
画機関において70空港を建設し、2015年までに中国民航の貨物空港数を230以上、
貨物航空機は一般航空会社の航空機を含め4000機以上になると予想していると述
べた。

 2011年、中国民航の貨物総取扱量は573億トンキロメートルで、旅客輸送量は
延べ3億人である。
 現在の中国の航空状況は、旅客・貨物航空会社47社、貨物空港180、一般航空
会社123社、中国民航の航空機は2888機、そのうち貨物航空機が1764機、一般航
空会社の航空機が1124機である。

 そして、中国の民間航空の急速な発展に伴い、2011年、航空燃料販売量は1700
万トンに達した。中国が世界第2の民間航空市場となるに伴い、中国は世界第2の
航空燃料消費国になっている。
 中国の航空燃料資源の生産地と需要はアンバランスで、北の燃料を南へ運び、
東の燃料を西へ運ぶという構図が形成され、かつまた燃料配送は主に鉄道輸送に
依存していることで、輸送コストが高どまりしている。

 そのため、空港の燃料供給施設の新規建設、改築、拡張、移築は、空港建設と
同時進行で行う必要がある。
 また、航空燃料企業は、国内、国際の双方の航空燃料資源、航空燃料市場の供
給ルートを一本化し、安定した航空燃料供給体系をつくり、また、航空燃料供給
管ネットワークと備蓄輸送基地建設を加速し、航空燃料の戦略備蓄能力向上を加
速する必要がある。

 以前、中国民航では、持続的な安全戦略、大衆化戦略、グローバル化戦略を実
施した。
 李家祥局長は、引き続きこの三大戦略を推進するとともに、安全で安定的な、
リーズナブルで効率の高い航空燃料の供給保障システムを構築し、民間航空業の
急速な発展に適応でき、航空ユーザーのニーズに合致した航空燃料供給の市場主
体の育成が急がれているとしている。〔上海証券報2012年4月6日〕

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●中国は23都市群を形成
 中国科学院地理科学・資源研究所が発表した「2010中国都市群発展報告」では、
現在、中国には23の都市群が形成され、そのうち、長江デルタ都市群が国際的に
公認された6番目に大きい都市群となったと指摘している。

 第11次5カ年計画2年目の2007年、国家発展改革委員会に関係する研究員は、
「中国は十大都市群を形成する」とし、数年後には「中国5都市群は世界十強に
入るかもしれない」との予想をメディアに投稿していた。
 当時の予想されていた「十大都市群」とは、「京津冀(北京、天津、河北)、
長江デルタ、珠江デルタ、山東半島、遼中南(遼寧省中部・南部。中心都市は瀋
陽、大連)、中原(中心都市は鄭州、洛陽)、長江中流、(台湾)海峡西岸、川
渝(四川、重慶)、関中(陝西省関中地区。中心都市は西安等)」。

 一方、第12次五カ年計画2年目の2012年、「2010中国都市群発展報告」で提起
された23都市群のうち、基準に達した15都市群は、長江デルタ、珠江デルタ、京
津冀、山東半島、遼東半島、海峡西岸、長株潭(湖南省長沙、株洲、湘潭)、武
漢、成渝(四川省成都、重慶市)、環〓(*1)陽湖(江西省南昌、九江、景徳鎮)、
中原、哈大長(黒龍江省ハルビン、大慶、吉林省長春)、江淮(安徽省長江、淮
河流域。中心都市は合肥)、関中、天山北坡(新疆ウイグル自治区、天山山脈北側)。
 基準に達しなかった都市群は、南北欽防(広西チワン族自治区)、晋中(山西
省)、銀川平原(寧夏回族自治区)、呼包鄂(内モンゴル自治区フフホト、包頭、
オルドス)、酒嘉玉(甘粛省酒泉、嘉峪関、玉門)、蘭白西(甘粛省蘭州、白銀、
西寧)、黔中(貴州省)、〓(*2)中(雲南省)。

 知名度と影響力では、各都市群のうち京津冀、長江デルタ、珠江デルタが最も
知られている。呼包鄂、南北欽防、銀川平原等の西部地域、辺境地域の都市群も
人々に知られるようになりつつある。

 「2010中国都市群発展報告」では、10―20年の建設を経て、長江デルタは最も
国家総合競争力を持つ都市、珠江デルタはアジア太平洋地域で最も競争活力を持
つ都市、京津冀は国家イノベーション能力が最も強い世界レベルの都市群にする
としている。〔大洋網―広州日報2012年4月5日〕
注)〓(*1)は(「番」におおざと)。〓(*2)は、さんずいに「真」。

●中国新興都市上位50強で世界の経済成長の12%
 仲量聨行(ジョーンズ・ラング・ラサール)は「中国新興都市上位50強」報告
で、中国経済成長のバランスは既に沿海から内陸及び東北にシフトしていると発
表した。
 重慶、瀋陽、天津の成長の勢いが最も強く、武漢、西安は総合的に不動産のさ
まざまな分野で良好な発展潜在力を有している。長沙、鄭州、合肥等中部地域の
都市は二線都市に上昇している。

 「今後10年で、この50の新興都市の経済成長の総和は世界全体の経済成長の12%
を占めると予想される」仲量聨行中国研究部の柯志謙ディレクターはこのように
述べている。
 それによると、新興50都市には、重慶、大連、広州、南京、瀋陽、蘇州、天津、
武漢といった内部に大量の商業不動産の発展機会が見込まれる二、三線都市があ
る。そのうち、重慶、蘇州等の都市は、北京、上海、広州、深センに次ぐ準一線
都市であり、報告では「1.5都市」と呼ばれている。
 中国新興都市上位50都市のオフィスビル市場はここに集中し、50都市の中の最
も投資機会がある不動産は小売、物流である。
〔毎日経済新聞2012年3月22日〕

〈中国の都市体系〉
▽一線都市(核心型)――北京、上海、広州、深セン
▽一・五線都市(過渡型)――成都、重慶、瀋陽、杭州、天津、大連、武漢、蘇
州、南京
▽二線都市(成長型)――青島、廈門、西安、寧波、長沙、合肥、鄭州、無錫、
東莞、済南
▽三線都市(新興型)――福州、昆明、長春、ハルビン、仏山、石家荘、南寧、
常州、南昌、フフホト、温州、煙台、南通
▽三線都市(勃興型)――珠海、貴陽、太原、ウルムチ、紹興、中山、嘉興、〓
坊、唐山、徐州、金華、泉州、洛陽、蘭州、海口、吉林、襄陽、スワトー
注)〓は、さんずいに「維」

〈概要 要注目50の不動産市場〉
 仲量聨行は、大型商業不動産の発展のチャンスがある二線、三線都市を発表し
た。これら新興50都市の建設規模や発展動向はこれまでにない速度で起きている。
今後10年間で注目すべき都市である。

 新興50都市は地球規模の市場である。ドイツ経済に相当する2.9億米ドルの規
模を持つ。この50都市を単独に見れば、世界第5番目の経済体と言える。これら
の都市の発展はほかの中国の都市の発展をはるかにしのぐ速度である。今後10年
で、新興50都市は世界経済成長の12%を占めると見込まれる。

 商業不動産市場の発展は目を見張るものがある。都市の発展と現代化につれ、
今後10年で新興50都市には8000万平方メートルの小売不動産と3000万平方メート
ルのAランクのオフィスビルが新規建設され、市場において高品質な不動産需要
があらわれる。

 新しい都市体系が形成されつつある。2009年に出版した「中国新興都市上位40
強」以降、9都市が競争から抜け出した。現在それらを1.5都市と呼んでいる。成
都、重慶、大連、杭州、南京、瀋陽、蘇州、天津、武漢である。これらの都市は
大規模なインフラ建設と経済発展を強化し、都市の成熟化に向かっている。

 成都は新興50都市でトップの不動産市場として台頭している。重慶、瀋陽、天
津の成長力が高い。武漢、西安は多方面の不動産セクターで潜在力が高い。

 経済成長の比重が沿海地区から内陸と東北地方にシフトしている。成都、重慶、
瀋陽が誇らしい成績を得ており、同時にまた、長沙、鄭州、合肥等中部地域の都
市が二線都市にのし上がっている。

 経済構造の再構築を経て、幾つかの沿海都市、特に珠海デルタの都市は一時的
に競争力を失う。しかし、バリューチェーンを高度化することで成長は回復する
はずである。

 中産階層人口が増大し、小売不動産が新興50都市中最も投資チャンスがある不
動産である。人口構造分布の優位性を生かし、国際小売企業は新興50都市進出に
注目を集めてきている。ハルビン、昆明、貴陽等三線都市も急速に拡張しつつある。

 国際標準に合致した倉庫設備の深刻な不足は、物流・倉庫市場に大量不動産創
出のチャンスである。中国の目下のAランク倉庫の総量は、米ボストン1都市のレ
ベルに相当するにすぎない。交通インフラの改善、小売業の成長、製造業の内陸
シフトに伴い、物流市場の長期発展の展望は相当広大なものである。

 新興50都市のオフィスビル市場の活動は、主に1.5都市に集中している。これ
ら都市のオフィス不動産の品質は向上しつつある。国内企業需要により市場の成
長が進んでいる。成都顔フィルビル市場をリードし、重慶、天津、武漢、西安は
期待が持てる。

 第12次五カ年計画において優先的に発展させるハイテク産業、例えば次世代情
報技術、バイオ技術、クリーンエネルギー等は業界需要の押し上げを受け、産業
パークエリアは高い成長が予想される。重慶、武漢、西安、瀋陽の需要成長の展
望が最もよく見られる。

 国際ホテル経営については、三線都市に新たなチャンスがあらわれているが、
これら未知数の市場で競争をするためには、進出側に柔軟性と適応能力が求めら
れる。

 新興50都市は不動産取引資産額が成長するにつれ、機関投資家は商業不動産の
投資への関心を強めているが、この投資への関心がリスク許容と流動性の変化で
市場を上下させるかもしれない。彼らの関心事は小売と物流市場であるが、この
2市場は急成長する消費市場のバロメーターだからである。

 新興50都市は、注目を集める長い成長ストーリーが続くだろうが、多くのリス
クへの心配が人々の短期中期的な不動産市場に慎重な動きを生じさせるかもしれ
ない。このような都市が世界経済の波及による影響から抜け出せないとしても、
重要なことは、中国経済の構造的な成長という支えのもとで、内陸都市はほかの
都市に比べてより強い適応力を持つかもしれないということだ。
〔「中国新興都市上位50強」より抜粋〕

……【労働】………………………………………………………………………………
●90後新入社員をどう扱うか? 下
(前号より続く)
〈安定性は90後が最も望む品質〉
 90後には課題や足りない部分があったとしても、90後がまさに職場の末端の従
業員の主力となり始めているから避けられないのだ。
 珠海デルタ企業の一部において依然として人手確保が困難な状況のもと、企業
が90後従業員を募集するとき、どのような戦略を重視した方がいいだろうか。

 ある企業の人事部の採用担当者は記者に対し、採用業務で特に注意しているの
は従業員の安定性だと話してくれた。
 「簡単に言えば、一つの会社部門にどれだけの時間いるかだ。もし、会社部門
にいる時間が少なくてもこの仕事のことがわかるというのであれば、全くこの職
務は大事にされないと私は思うし、そういうことは、別の仕事であっても類似の
問題として出てくると思う」
 長年企業採用を担当する李さんも、企業が募集時に注意して注目することは、
90後の従業員がこの仕事を好きになってくれるかどうかで、そして彼らの態度に
よって採用するかどうかを決めるとしている。

 しかし、北京のある企業の人事管理者の張さんは、色眼鏡で90後を見てはいけ
ないと考えている。人事は、募集するときに職務についての基本スキルや遂行で
きるキャリアや資格を把握する必要があり、それから、面接に参加する90後の個
性や興味によって、彼らがその職務ニーズに合致するかどうかを見る。最も鍵と
なるのは、やはり従業員の個性と職務とのマッチングである。
 張さんはある90後の若者に出会ったことがあるが、この若者はとても真面目で、
自分のこともよくわかっていて、仕事ぶりもよかったという。このような従業員
はみんな喜ぶだろう。

 人材募集専門家の楊さんは、労働力の主体がモデルチェンジし、企業に産業構
造転換が求められる新しい時代において、企業の従業員に対して求める能力の核
心も相応に高度化していくべきだと見ている。
 以前は、従業員の忠誠度や安定性、苦労に耐えられるか、服従するかをより重
視したが、では、現在、そのような労働力の価値をより体現できる方面でより審
査すべきは、例えば活発さ、革新能力、学習能力等の資質である。

〈人に優しい管理を90後は最も愛する〉
 90後の従業員を採用することは決して難しいことではないが、極端な場合はわ
がままで安定しない90後従業員をいかにしてよく管理するかは、企業が真っ先に
直面するであろう課題である。

 ある専門家は、80後、70後と比べて、90後の従業員は、物資的な要求が高いほ
か、精神面でのサポートも重視する、特に他人の理解や尊重を求めるという。そ
こで、企業はこの点をよく踏まえて、家長式管理にかえ、人間本意の管理としな
ければならない。

 企業の管理者は、まず90後と友達となり、受け身な管理を変え、参加型の管理
としなければならない。
 90後の従業員を管理に参画させ、食後の雑談やミーティング等の形式をとって
もいいが、彼らが仕事中に遭遇するさまざまな問題を集めて、彼らの問題解決を
助け、彼らの企業への帰属感を持たせるのだ。

 また、企業の管理者は激励し導くという方法をとるべきだという人もいる。
「心智と情智と才智、これが従業員に一生懸命仕事をさせるものだ」
 この時代で形づくられたのは、新しい世代の若くて活発な、熱意にあふれ、想
像力が旺盛で、考えや言動が大胆さであり、これらは全て90後の長所である。
 したがって、企業の管理者と人事部門は、特に直接の担当の上司は、十分90後
の長所を見るべきである。新しい世代の従業員を管理するについては、規則や制
度を遂行するということを大前提に、寛容に、導いて、研修を行うべきである。

 多くの職場の新人は、仕事環境と仕事内容を十分にわかっておらず、卑屈な気
持ちになりやすい。だから、企業の管理者は彼らを励まし、彼らに努力しさえす
ればもっといい仕事ができると教えるべきである。その一方で、適切にプレッシ
ャーもかけなければならない。
 「人間本位の管理方式を採用するほか、従業員に学習と研修の機会を多く与え
るべきだ。そうすることで、真に優秀な人材を引きとめておくことができる」と
専門家は補足する。

 企業に言わせれば、マッチしていれば人材である。新世代は個性を高く尊重し、
強い熱情を持つ。彼らをきちんと育てるために、彼らがみずから仕事の重要性を
知り、彼らの仕事の状況が企業に与える影響を知ってもらうことである。同時に、
適時適切な時期に彼らを激励し、昇進させ、叱咤するというノウハウが必要である。
 したがって、ダイナミックさに富んだ激励メカニズムは企業の有力な管理メカ
ニズムと理念である。仕事をさせるためのスイッチを探し出すだけで、彼らはそ
れなりに自己の情熱と才能を発揮させ、あなたの企業に絶えず新しい生命力を煥
発させること請け合いである。

 ビル・ゲイツは五十代、ジェリー・ヤン(楊致遠)は四十代、陳天橋は三十代、
そして、かつての新世代80後の変わり者たちは、ビジネスの舞台で活躍している。
 康盛世紀の戴志康(25歳)、PCPOPの李想(25歳)、MySeeの迪(25歳)、高
燃(25歳)、張鶴翔(24歳)、163888音楽カバーポータルの鄭立(24歳)、MaJoy
の茅侃侃(23歳)、非常在線の趙寧(23歳)、暢網科技の陳曦(24歳)などなど、
我々が驚いて愕然としている状態が戻らない間に、90後は歴史の舞台に足を踏み
入れている。
 若いというのは何と恐ろしいのだろう。90後の時代において、我々は90後が一
つの時代であるだけでなく、青春であることを踏まえておかなければならない。
新しい世代の従業員にはまださまざまなところが足りなくとも、彼らが成長する
につれ、企業の中堅層となるのだ。
 まさに後生おそるべし、90後の台頭の中にどれだけのカリスマがいるのかは、
まだだれもわからない。
〔中華工商時報2012年3月23日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                          (中国人民銀行4月16日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.7767  629.6     81.15  819.39
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――次回は3週間後》
 中国の都市発展というのは興味深かったので、23都市群にいろいろ注釈を入れ
てみたんですが、ぐちゃぐちゃになって済みません。これらのエリアの区分だけ
でなく、一部は都市の組み合わせ方が一定していない気がするので、今後別の名
称になるものもあるかもしれません。
 さて、忙しくて慌ただしく時間が過ぎていった新年度ですが、この時期は、イ
ースターとか、清明節とか、水かけ祭りとか、お休みになる国も多いのだという
ことに初めて気づきました。日本でもゴールデンウイークももう間近ですね。
 次回のリリースは1週間おくらせて3週間後の5月8日を予定しています。読者様
も楽しい連休をお過ごしください。(ま)
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子 奥谷道弘 リン
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