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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.674 2017年6月6日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:大学生進路先のトレンドとミスマッチ】
●新卒就業調査 平均月収4014元 3割が一線都市へ
●中国留学白書 帰国就職の満足度が低い

┏【金融】
●フォーブス 中国中高富裕者層2016年末に1261.08万人

┏【社会】
●方言地図 全国どこの言葉が一番わかりづらい?

┏【国内政策】
●2016年全国農民工監測調査報告(下)

┏【経済データ】
●外国為替(6月5日)

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……【特集:大学生進路先のトレンドとミスマッチ】………………………………
●新卒就業調査 平均月収4014元 3割が一線都市へ
 また卒業の時期を控え、大学生の卒業生の就職動向が再び関心を集めている。
 先日、智聯招聘が発表した2017年の大学卒業生の求職状況に関する調査報告によ
ると、新卒の平均契約月収は4014元で、地域別に見ると、一線都市で契約した割合
が最も高く33.5%だった。

▽大学生の就職の新しいトレンドは?――1割近い今年の卒業生は「遅い就職」を
選択している

 今回のアンケート調査の主な対象は中国の高等教育機関の新卒学生で、短大、4
年制大学、修士、博士等も含み、最終的に有効サンプル9万3420件を回収した。

 新卒の進路意向は依然として就業が主で、73.5%を占めた。昨年と比較して、国
内で学業を継続する学生の割合は2016年の16.5%から今年の6.3%に大幅に減少した。
海外で学業を継続する学生の割合も4.8%から3.4%に小幅に減少した。

 そのほか、ここ数年、就職時期をおくらせる卒業生が多くなっている現象をもと
に、この調査では、ここ数年来あらわれた大学生の「遅い就職」現象に注目している。
 いわゆる「遅い就職」とは、就職を急がず、旅行したり、家で両親と過ごしたり、
起業のチャンスを待ったりする方法であり、人生の進路をゆっくり考える現象を指す。
 今年約9.8%の今年の卒業生が「遅い就職」を選んだ。
 なぜ「遅い就職」を選ぶのかについて、調査では、95後の大学卒業後の就職の選
択肢はさらに多元化しており、好きな仕事と趣味とを結びつけているからであると
分析している。

▽学校所在地、期待就職地、就職所在地の対比
 学校所在地 期待就職地 就職所在地
一線都市 10.8% 29.9% 33.5%
新一線都市 28.7% 37.5% 33.1%
二線都市 27.9% 21.3% 19%
三線以下の都市 32.6% 11.3% 14.4%

▽卒業生はどこで仕事をするか?――3割以上が一線都市を選択

 興味深いことは、今回の調査で、一線及び新一線都市が依然として今年卒業生が
選択した主要な就職都市であったことだ。
 一線都市で契約した割合が最も高く33.5%、新一線都市は一線都市と基本的に同
様で33.1%、一方、二線都市は19.0%、三線都市以下は14.4%だった。
 上記データによると、相対的に低い生活コストや就職機会の急増で、新一線都市
に大学生就職口が多かったという一面があり、既に一線都市を超え最も吸引力を持
つ就職地域となった。

▽2014―2017年新卒期待月収と実際契約月収の比較(元)
 実際契約月収 期待月収
2014年 4357 3945
2015年 5265 4793
2016年 4985 4765
2017年 4875 4014

▽収入は?――平均契約月収は4014元 法学、医学の卒業生の収入が高い

 同様に、毎年の卒業の季節において、大学卒業生の収入問題も関心を集めている。
この調査によると、2017年の新卒の実質契約平均月収は4014元だった。

 では、どの専攻の月収が最も高いのか?
 専攻別に見ると、法学、工学、医学の実質契約月収が比較的高く、平均がそれぞ
れ5545元、4512元、4500元で、前年と比較して平均実質契約月収は減少したところ
もあった。
 教育学、農学の実質契約月収は低く、それぞれ3258元、3184元だった。

 どの業界の平均月収が高いのか?
 平均月収が最も高いのはIT・通信・電子・インターネット業界で、実質契約月収
は4867元と前年同期比826元減だった。次が金融業と交通・運送・物流・倉庫業界
で、平均契約月収はそれぞれ4692元、4457元だった。
 農林牧畜水産業、サービス業は、賃金水準が比較的低い業界で、月収はそれぞれ
3347元、3115元だった。

▽就職と専攻が合致しているか?――4割近い卒業生の就職先は専攻と合致してい
ない

 既に契約した新卒のうち、38.5%の卒業生は専攻と合わない仕事を選択し、前期
比5.7%増だった。

 では、どの専攻の就職が合致する率が高いのだろうか?
 調査によると、医学、文学、工学専攻では就職と合致する率がやや高く、それぞ
れ84.2%、65.9%、65.2%だった。教育学、理学、農学専攻は就職と合致する率が低
く、それぞれ55.2%、48.5%、47.1%だった。
 性別別に見ると、男性は女性よりも就職が合致する率が高く、それぞれ65.5%、
57.3%だった。

▽何が理想的な仕事なのか?――待遇より、個人の成長を重視

 では、新卒にとり、どのような仕事が理想的な仕事なのだろうか?
 55.9%が「新しいものを学び続けられて、成長できる」を選択し、トップだった。
その次が、「待遇がよい」「業界、会社の成長潜在力がある」で、それぞれ52.2%、
34.9%だった。
 このほか、25.2%、22.8%の新卒学生は企業の雰囲気や仕事が個人の興味に合致し
ているかどうかを選択した。

 上記のデータについて、調査では、みずからの成長がポストの待遇を上回り、大
学生の求職時に最も重視する要素となっており、新世代従業員の目に映るよい雇用
主とは、単純に高収入で福利厚生をよくする人と同じではなく、人材が内心の価値
観や要求をリードできる人がみんなが望むよい雇い主だと指摘している。
〔中国新聞網2017年5月24日〕

●中国留学白書 帰国就職の満足度が低い
 「2017中国留学白書」が先日発表された。この白書が新東方前途出国から出され
て3年目になった。

 留学先では、アメリカが3年連続トップで、50%の学生が選択した。イギリス、オ
ーストラリア、カナダが続き、ドイツ、香港、ニュージーランドの占める割合が昨
年より小幅に上昇している。
 過去1年で、アメリカの大統領選、イギリスのブレグジット等一連の重要な事件
が続いて起こったが、留学生はこのことに余り影響を受けておらず、51%は国際情
勢は留学先の選択に基本的に影響しないと見ている。

 教育部のデータによると、2016年の中国人留学生は54万人に達した。
 中国の総合的な国力の増大に伴い、国内経済の急速な発展が多くの就職機会をも
たらし、73%の留学生が学業を終えた後、帰国しての就職を計画している。
 多くの留学生はある程度の期間現地で仕事をしてから帰国して就職したいと願っ
ているが、それは海外での仕事経験は今後の就職に役立つと期待してのことである。

 しかし、一方で、8割以上の海外留学帰国者は専攻と関係ないところに就職して
おり、仕事の満足度は全体的に低い。85後の海外留学帰国者の給料はやや低く、5000
―10000元に集中している。〔北京娯楽信報2017年5月18日〕

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……【金融】………………………………………………………………………………
●フォーブス 中国中高富裕者層2016年末に1261.08万人
 24日、フォーブス中国からの情報によると、最新発表の「2017フォーブス中国中
高富裕者層財産白書」では、中国の中高富裕者層の規模は2016年末に1261.08万人
と安定成長を保った。

 過去十数年間、中国経済の高度成長の奇跡に合わせ、中国中高富裕者層の規模は
急速に拡大し、投資可能資産も同時進行で急速に増加した。
 このような背景のもと、フォーブス中国は中国太平洋保険の金玉蘭財産管理と共
同で該当者層の追跡調査を行った。この白書データは、主に中国の個人投資可能資
産分布モデル及びフォーブス中国の1年に及ぶ中国の中高富裕者層の財産調査をもとにしている。

 太平洋保険生命保険総公司の崔順心総経理助理によると、2017年末までで、中国
の個人投資可能資産は162.3兆元に達する可能性があり、ここ数年来の市場環境の
変化はとても大きい。中高富裕者層の投資心理や投資方向に相応の変化が生じ、資
産運用配分も新しい段階を迎えている。

 フォーブス中国の康健編集主幹は、中国の中高富裕者層の財産の増加の伸びは中
国の国民平均財産の増加の伸びをはるかに上回り、強者がますます強くなる現象が
あらわれていると指摘する。

 白書のデータによると、中国の中高富裕者層は、2012年の748万人から2015年の
1116万人になり、毎年100万人以上の数で少しずつ増加している。
 康健主幹の予想によると、2017年、中国の中高富裕者層は1400万人に達する。
 「過去5年で15%の速度で成長したが、為替市場が引き締められ、不動産市場の政
策的な締めつけにより過去にあったような好転はなく、金融部門の株式引き締めの
影響が続くといった、一連の要素が中高富裕者層の資産運用配分をますます多元化
させ、リスクヘッジ意識を強めている」(康健主幹)

 白書では、中国の富裕者はリスクに対する認識は十分持っており、「資産安全
性」がやや高い資産運用手段が市場で関心を持たれている。中国の中高富裕者層の
保有する財産管理手段は、現金、預金の割合が最も高く60%以上で、その次が銀行
の金融商品である。〔中国新聞網2017年5月24日〕

……【社会】………………………………………………………………………………
●方言地図 全国どこの言葉が一番わかりづらい?
 我先にと主張する北方人としてのあなたは、オリジナルそのままの香港版「春嬌
救志明」を理解できるだろうか。「風継続吹」や「海闊天空」に熱中するだろうか。

 雑誌Linguisticsで発表された文章で、湯朝菊氏とVincent J. Van Heuven氏が中
国15都市を選出し、中国各地の方言の相互運用性を考察した。
 北京、太原、済南、西安、武漢、成都の方言は北方方言に属し、蘇州、温州、長
沙、南昌、梅県(広東梅州市轄区)、厦門、広州、潮洲は南方方言に属する。

 研究では、中国各地区の方言で最もわかりづらいのは温州語と福州語で、両者は
それぞれ呉方言と〓東語の代表と分けられる。それら言語の平均理解度はわずか10%
であった。
 その次に続くのが〓南方言を話す潮洲で、平均理解度は15%である。
 広東省を代表する広東語と梅県の客家語の理解度はそれぞれ21%と19%である。
 南方方言の中で最もわかりやすい方言は南昌語であり、理解度も何とか30%に達
している。

 逆に、分布地域が最も広大で使用人口が最多な北方方言は比較的わかりやすい。
 理解度が最も高いのは北京語で87%に達し、北方方言の代表とされる。そのため、
「きさま見たかねえよ」と言って「けんか」できる北京の「無頼漢」が話す言葉を
ほとんどの人は理解できる。
 反対に、最もわかりづらい漢口語の平均理解度も57%である。
 「ウサギはこんなにおいしいのに、どうしてウサギを食べてはいけないのか」と
いう成都人は、地域は西南であっても、話す言葉は北方語で、60%の理解度である。

 北方方言の内部一致性は比較的強いが、南方方言は反対だ。
 例えば、温州の回答者の潮洲語に対する理解度は0であった。蘇州、温州、広州、
潮洲、梅県、南昌、長沙の地区の福州語に対する理解度は平均して10%以下であった。
 〓東方言の福州語は北京人が聞くとより理解しづらく、太原語や北京語また成都
語を話す回答者の福州語に対する理解度はともに0であった。
 北京を代表とする多くの地域の広州語に対する理解度もまた10%以下である。そ
のため、広東語等は結局のところ方言であるか言語であるかというのも論議性のあ
る話題なのである。

 おもしろいのは、南方方言を用いるその土地の人々は、言葉で完全に相互理解が
できるわけではないということだ。
 例えば、南昌語の回答者の相互理解度はわずか50%で、蘇州語はわずか77%であっ
た。その土地の気候風土がその土地の人をつくる、中国人の「言葉のなまりの強
さ」に関するあらゆることは、多くの故郷を離れた人々にとって厄介な問題である。
注)〓は、もんがまえに「虫」

▽15の代表地域の方言の相互理解度(%)
聞き手の方言→ 蘇州 温州 広州 廈門 福州 潮州 梅県 南昌 長沙 太原
 北京 済南 漢口 成都 西安 平均
↓話し手の方言
蘇州 77 7 5 18 13 5 7 13 13 20 5 18 15 15 7 16
温州 5 93 5 12 3 2 7 10 2 7 2 10 8 7 2 10
広州 5 7 92 10 20 25 55 22 13 7 3 22 8 17 7 21
廈門 13 5 8 97 23 28 13 18 13 3 5 15 7 17 8 18
福州 3 3 2 17 92 7 3 8 5 0 0 7 2 0 3 10
潮州 7 0 3 52 13 98 3 12 3 7 2 13 10 3 5 15
梅県 13 2 12 28 17 20 70 25 18 10 3 25 15 25 8 19
南昌 28 13 20 25 27 17 33 50 32 35 18 53 43 37 23 30
長沙 12 3 8 23 17 3 17 25 93 13 13 38 53 28 2 23
太原 63 35 45 63 57 25 55 68 68 73 77 92 92 85 73 65
北京 87 62 90 90 93 60 80 78 92 90 98 98 97 98 93 87
済南 52 27 32 48 48 15 40 60 70 75 77 97 83 82 67 58
漢口 48 32 32 52 53 27 45 53 62 58 67 95 100 73 65 57
成都 47 22 40 48 72 27 48 58 62 65 62 98 95 95 68 60
西安 53 33 50 58 57 30 57 58 63 68 58 82 78 70 67 59
平均 34 22 30 43 40 26 36 37 41 35 33 51 47 43 33
〔網易2017年5月4日〕

……【国内政策】…………………………………………………………………………
●2016年全国農民工監測調査報告(下)
(前号より続く)
五、都市農民工居住状況
(一)都市農民工の住宅購入割合が上昇
 都市農民工のうち、賃貸住宅に住む農民工は62.4%で前年比2.4ポイント減、その
うち自前で借りている農民工は61%で前年比1.9ポイント減だった。住宅購入した農
民工は17.8%で前年比0.5ポイント増、そのうち分譲住宅を購入した農民工は16.5%
で前年比0.8ポイント増だった。職場あるいは雇用主より住居を提供された農民工
は13.4%で前年比0.7ポイント減だった。その他の方法で住居問題を解決した農民工
は6.4%で前年比2.6ポイント増だった。保障性住宅(政府が低中所得世帯に提供す
る賃料を限定した住宅)の購入や公舎賃貸住宅に入った農民工は3%未満だった。

(二)居住困難な都市農民工の割合が減少
 都市農民工の1人当たり住宅面積は19.4平方メートルで、前年並みの水準だった。
そのうち、1人当たり住居面積が5平方メートル以下の居住困難な農民工の住宅は6%
で前年比2.3ポイント減だった。6―15平方メートルは37.4%、16―25平方メートル
は25.5%で、それぞれ前年比2.1ポイント増だった。26―35平方メートルは12.6%、
36平方メートル以上は18.5%で、前年比1.1ポイント減、0.9ポイント減だった。

(三)都市農民工の居住条件は全体的に改善
 農民工の住宅の冷蔵庫、洗濯機の保有割合は57.2%、55.4%で、前年比2.9ポイン
ト増、3.8ポイント増だった。水道保有は86.5%で前年比0.3ポイント増だった。入
浴設備は77.9%で前年比2.8ポイント増だった。単独のトイレは69.6%で前年比0.2ポ
イント増だった。ネット接続が(パソコンまたはスマホで)可能が85.5%で前年比
7.1ポイント増だった。自動車(自家用、事業用)保有は18.6%で前年比2.7ポイン
ト増だった。

六、都市農民工の社会融合状況
(一)都市農民工の人間関係は多様化が待たれる
 都市生活における、都市農民工の余暇時間での家族以外の人間関係は、故郷出身
者が35.2%で前年比1.6ポイント増だった。現地の友人が24.3%で前年比0.8ポイント
増だった。同僚が22.2%で前年比0.7ポイント増だった。他の出稼ぎ労働者が3.1%で
前年比1.1ポイント減だった。基本的に人づき合いがないのは12.7%で前年比1.6ポ
イント減だった。

図3 都市農民工余暇時間における人間関係
 2015年 2016年
故郷 33.6 35.2
現地の友人 23.5 24.3
同僚 21.5 22.2
人づき合いはない 14.3 12.7
他の出稼ぎ労働者 4.2 3.1
その他 2.9 2.6

 都市農民工の余暇時間の過ごし方は主にテレビ、ネット、休養で、それぞれ45.8%、
33.7%、29.1%だった。そのうち、ネットと休養を選択した割合はそれぞれ前年比2.7
ポイント増、0.9ポイント増だった。文化娯楽スポーツ、読書や新聞を読むことを
選択した割合は6.3%、3.7%で、それぞれ0.8ポイント減、0.9ポイント減だった。学
習やセミナーへの参加は1.3%で前年並みの水準だった。

(二)権利侵害を法的に解決した都市農民工の割合が著しく増加
 仕事や生活において困難が生じたとき、62.4%の都市農民工は家族や親戚に手伝
ってもらったり故郷の人を頼る割合が28.9%、現地の友人は24.7%、職場の上司や同
僚が11.7%、組合や婦女聯合会、政府部門が6.8%、コミュニティー組織が2.3%だっ
た。家族、親戚に手伝ってもらったり、故郷や現地の友人に手伝ってもらったりす
る農民工の割合はそれぞれ前年比0.7ポイント増、1.1ポイント増、1.4ポイント増
だった。権利侵害を受けた際、都市農民工が解決のために選択する方途は、36.8%
が双方による話し合いの解決で前年比0.9ポイント増、30.1%が政府関連部門への反
映で前年比4.5ポイント減、27.2%が法律に基づく解決で前年比5.1ポイント増だった。

図4 都市農民工の権利侵害時の解決方法
 2015年 2016年
我慢する 7.3 6.2
友人や同郷者に手伝ってもらう 19.6 21.6
ネットで助けを求める 1.3 1.2
メディアに暴露する 1.1 1.8
法的手段 22.1 27.2
双方による話し合い 35.9 36.8
政府部門への反映 34.6 30.1
組合 3.3 3.5
その他 9.9 8.6

(三)就業中の都市農民工の組合加入割合が上昇
 組合組織の認知状況では、既に就業している都市農民工のうち20.8%は企業また
は職場に組合組織があることを知っており、前年比1.3ポイント増だった。59.6%が
所属職場や企業には組合組織がないことを知っており、19.6%が自分の所属する企
業や職場に組合組織があるかどうかを知らなかった。自分が所属している企業や職
場に組合組織があることを知っている農民工のうち、53.8%の農民工は組合に加入
しており、前年比2.9ポイント増だった。組合に加入している都市農民工が既に就
業している都市農民工に占める割合は11.2%で前年比1.3ポイント増だった。組合に
加入している農民工のうち、組合活動によく参加する割合は21.3%で前年比1ポイン
ト減だった。たまに参加するは62.1%で前年比0.4ポイント増、参加したことがない
は16.6%で前年比0.6ポイント増だった。

注釈:
1.調査概要
農民工監測調査
 中国の全国農民工規模、流動、分布等状況を正確に反映するため、国家統計局は
2008年、農民監測調査制度を創設し、農民工供給源でモニタリング調査を展開して
いる。調査範囲は、全国31省区市の農村地域、1527調査県区の8906村、23.7万人の
農村労働力を抽出し、調査サンプルとしている。インタビュー調査で、四半期ごと
に調査を行った。

農民工市民化調査
 新型都市化建設における農民工の都市就業生活、居住状況、社会融和等の基本状
況を正確に反映するため、国家統計局は2015年、農民工市民化監測調査制度を創設
した。調査範囲は、全国31省区市の都市地域、4.08万戸の都市にいる農民工を抽出
し、調査員がPDA端末を使い、直接訪問面談方式で、毎年10月に年間調査を展開し
ている。

2.主要指標解説
農民工:戸籍が農村にあり、地元で非農業に従事しているか、外出就業が6カ月以
上の労働者。
地元農民工:戸籍がある郷鎮地域内で就業している農民工。
外出農民工:戸籍がある郷鎮地域外で就業している農民工。
都市農民工:都市地域に居住する農民工。都市地域は国家統計局「統計上劃分城的
規定」で画定された区域をもとにしたもので、人口都市化率計算の地域範囲とも一
致する。
東部地域:北京、天津、河北、遼寧、上海、江蘇、浙江、福建、山東、広東、海南
の10省市。
中部地域:山西、吉林、黒龍江、安徽、江西、河南、湖北、湖南の6省。
西部地域:内モンゴル、広西、重慶、四川、貴州、雲南、チベット、陝西、甘粛、
青海、寧夏、新疆の12省区市。
東北地域:遼寧、吉林、黒龍江の3省。
〔中国経済網2017年4月28日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                         (中国人民銀行6月5日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     6.1522  679.35    87.21  766.29
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――マンネリ》
 今年の農民工報告は東北地域が加わっていたり、都市に住む農民工という話も出
てきていて、毎年追っていくから気づくこともあるんですが、ちょっと飽きてきま
した。ただ、これは多分読者様が飽きるより、こちら側の問題かもしれません。今
自分がやっているいろいろなことでも、周りは同じことの繰り返しで許容している
けれども、当の本人が飽きているということがあるなと思います。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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