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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.583 2013年6月25日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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★今週の読者数合計:5,595名(2013年6月24日現在)

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:債務増加に潜むシャドーバンキング問題】
●審計署 地方政府の債務状況「サンプリング調査」 2年で12.94%増
●シティバンク 中国の地方政府債務は約12兆元 GDPの23%
●S&P 中国企業債市場 2015年米を超え世界最大に

┏【社会】
●90後の観光旅行消費報告 7割以上が毎年1―3回の個人手配旅行を好む
●胡潤旅行白書 2012年中国観光客の海外消費額は世界一
●中国高級消費者の出国頻度減
●HSBC 中国奢侈品市場成長は長期的にはGDPを上回る

┏【労働】
●2012年全国農民工監測調査報告 2

┏【経済データ】
●外国為替(6月24日)

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……【特集:債務増加に潜むシャドーバンキング問題】……………………………
●審計署 地方政府の債務状況「サンプリング調査」 2年で12.94%増
 中華人民共和国審計署は2011年に中国の地方政府性債務の「全数調査」状況を発
表したのに引き続き、2012年11月から2013年2月にかけて、36地方政府の2011年以
降の政府性債務状況に関する「抽出調査」を実施、6月10日監査結果を発表した。
 監査の結果、上述の地方政府の債務総額がこの2年間で12.94%増加していること
が明らかとなった。

 審計署財務審計司の責任者によれば、今回の監査は地方政府性債務増加の変化状
況について調査し、債務管理において新たに発生した状況や問題点、潜在的リスク
を明るみに出すことを目的としている。
 監査は、15省、3直轄市政府と、これに属する15省都政府、3市轄区を含む903政
府部門・機構、223融資プラットフォーム会社、1249経費補助事業団体、83公共事
業団体、その他団体273団体、プロジェクト2万2240件、合計7万5559件の債務を対
象に行われた。

 監査によれば、2012年末、36地方政府の政府性債務残高は、2010年比12.94%増の
3兆8475.81億元に達した。
 債務が形成された年度でいえば、2010年以前の借入額が2兆748.79億元で全体の
53.93%を占め、2011年が6307.40億元で16.39%、2012年が1兆1419.62億元で29.68%
を占めている。

 融資プラットフォーム会社と地方政府部門・機関が依然として主な貸付先であり、
銀行による融資と債券発行が主な資金源となっている。
 債務資金の用途として、交通運輸、保障性住宅(政府が低中所得世帯に提供する
賃料を限定した住宅)、土地使用権の取得や都市行政による債務支出が増加してき
ている。〔新華網2013年6月10日〕

●シティバンク 中国の地方政府債務は約12兆元 GDPの23%
 国家審計署が6月10日発表した36地方政府の2011年以降の債務監査結果の発表で、
地方政府債務総額に関する臆測が再び注目されている。

 シティバンクが発表した最新報告では、国家審計署が発表した一部地域の地方政
府債務データをもとに推計すると、2012年の地方政府債務総額は約12.1兆元で、2010
年に審計署が発表した10.7兆元より約1.4兆元増加した。
 「このような全体の債務比率は深刻なものには見えない」シティバンクは報告で
このように評価している。

〈GDPの約23%〉
 ロイターの報道によると、シティバンクが上記の12.1兆元という判断をした理由
は、以下のとおりである。
 政府が抽出調査した36地方政府債務残高は過去2年間で13%増となり、仮に、他の
地方政府債務の増加速度が同等であれば、昨年の年間の地方政府債務総額は約12.1
兆元となる。これは、シティバンクが推計する12.2―16.0兆元の間の低位に当たる。

 審計署が発表した審計報告では、2012年末現在、抽出検査した36の地方政府の当
該政府レベルの債務残高は3.8兆元を上回り、2010年よりも4409.81億元ふえ、12.94%
増となっている。
 国家統計局が先般発表したデータによると、2012年の中国国内総生産(GDP)は
51.93兆元である。つまり、シティバンクの推計に照らせば、目下の地方政府債務
はGDPの約23%を占める。
 シティバンクによれば、2012年政府債務残高全体はGDPの210%―220%であるが、
この水準は世界の10の主要経済国に比べてはるかに低い。

〈予測結果は低めに見積もった?〉
 シティバンクのこのような推計結果は、これ以前にあった情報に比べて、明らか
に信頼度があることに注目したい。
 今年3月、華秦証券が発表した報告によると、地方政府債務金額は2011年に13.2
兆元、2012年に15.3兆元に達し、2013年に16.3兆元に達すると予想していた。
 2012年末までの具体的な債務構成状況では、華秦証券を例に出すと、地方政府傘
下にある融資プラットホームによる貸し出しが9.3兆元、都市投資債券残高が1.77
兆元、信託企業と地方政府の協力が5016億元、保険資金のインフラ投資が3240億元、
中央発行による地方債が6500億元、上級レベル政府からの借り入れが6800億元、そ
の他の借り入れが1.59兆元であった。

 今年4月、国際三大格付機関の一つであるフィッチ・レーティングスは、中国の
長期自国通貨建て格付を「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げた。
 フィッチはその理由として二点を挙げている。一つは、中国のシャドーバンキン
グの規模が拡大していること、もう一つは、地方政府債務問題である。
 フィッチは、2012年末で、地方政府債務は12.85兆元に達し、GDPの25.1%に相当、
2011年末の23.4%を超えたと予想している。
 「2012年末の中国政府の債務全体はGDPの49.2%に相当し、Aランクの中位値の51.2%
よりそんなに乖離していない。したがって、中国の公共債務状況は言われるほど弱
くはないが、フィッチが格付を行うその他の国家ほど平穏とは言えない」

 先月、国際通貨基金(IMF)が中国経済を検査をした後の記者会見で、地方政府
の融資プラットホームを含め、中国政府債務は既にGDPの50%を占めるに至っている
が、2012年にはこのような割合は10%前後であったため、リスクは過小評価できな
いと呼びかけた。

 今年3月24日、財政部の楼継偉部長は中国ハイレベル発展フォーラムの席上で、
財政部は、地方債に関する調査研究を行う部署で、審計署の統計による11兆元の債
務をもとに、明示的、非明示的、確定、偶発債務を分類し、リスクを分析し、部門
別に政策を講じ、地方政府債務拡張の趨勢を食いとめると表明している。
〔東方早報2013年6月12日〕

●S&P 中国企業債市場 2015年米を超え世界最大に
 スタンダード&プアーズ(以下S&P)がこのほど発表した報告によると、今後2年
内に中国非金融機関の社債市場規模は米国を抜いて世界最大となり、その後、米国、
ユーロ圏を合わせた規模を超える見込み。
 2014年末の社債発行による資金調達額は、中国非金融企業13.8兆米ドル、米国企
業13.7兆米ドル。経済成長率をもとにすると、中国は2015年、上述の債務規模をも
って米国を超えることが予測されている。

 2017年末の中国企業の社債発行額は、今後5年間に世界の企業が新たに発行する
社債及び追加融資需要の3分の1を占める18兆ドルに達する。
 2012年末、世界全体の24%を占めていたEUの社債規模は今後5年内に20%にまで縮
小する。現在、中国の社債規模はEUと同等レベルだが、2017年末、少なくともEUを
50%上回ることが予想される。

 S&PのJayan Dhru取締役社長は「単純にその規模から見て、中国社債市場には伸
びしろがあるが、負債もまた今後30年間中国の経済成長において憂慮される点であ
る」としている。

 S&Pの報告によれば、サンプリングされた32主要経済国に対する調査の結果、投
資生産性の低さから、中国の経済調整リスクは最も高いとされている。ランキング
の上位100位を占める中国大企業の約8割は国有企業である。S&Pは、これら非金融
企業の金融リスクの結果から、平均的リスクマネジメント能力は低いと予測している。

 ゴールドマン・サックスは4月上旬、2013年中国の融資総額はGDPの240%にまで増
加し、さらに増加が加速するとの予測を示した。〔和訊網2013年5月15日〕
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……【観光】………………………………………………………………………………
●90後の観光旅行消費報告 7割以上が毎年1―3回の個人手配旅行を好む
 先日、タオバオ旅行が初めて「インターネット下における90後の若者の旅行消費
報告」を発表し、90後(1990年代生まれ)のネットショッピングにおける消費習慣
に対する分析を通じ、中国90後世代の観光旅行の志向と特徴を指摘。同時に、2013
年の旅行消費の傾向を予測した。
 90後世代は毎年1―3回旅行し、毎年の旅行ピークは1、2月と6、7月の夏季・冬季
休暇の時期となる。7割を超す人々が個人手配旅行を選択し、90後に人気のある目
的地は麗江、成都、杭州である。

〈旅行頻度高く年に1―3回〉
 インターネット上には、「80年代という卵はまだ完全にふ化しておらず、90年代
は既に「暴走」を始めている」という話が伝わっている。
 90後は「暴走」を偏愛しているように、タオバオの旅行データによると、旅行頻
度は比較的高い。74%が1年のうちで1―3回、20%が3―5回、残りの6%は5回以上旅行
をする。
 旅行の方法としては、7割を超す90後は個人手配旅行を選択、その他の2割以上は
ツアー旅行を選択する。

 また、連れ立っての旅行を選択する割合も少なくない。タオバオ旅行によれば、
30%以上の90後ユーザーは2枚以上の航空券もしくは旅館の支払いを一遍に行う。
 90後は集団で旅行するという特徴もあり、それは1人の旅行者が2人以上の消費者
を連れていくことができるという意味だ。
 旅行サイトは「2人旅行で安く」等といったキャンペーンを状況を見て打ち出す
といったビジネスチャンスがあるだろう。

〈麗江、成都、杭州が人気〉
 6、7月は灼熱の夏季に属すとともに、卒業生特有の季節でもある。例えば、大学
入試が終了した後の「ストレス解消旅行」、大学生の「卒業旅行」が夏季休暇旅行
のピークを盛り上げる。
 このほか、毎年の冬季休暇にはインターネットに詳しい90後がそれぞれタオバオ
旅行等の旅行サイトを通じ、帰郷のための航空券を購入したり各種ホテルの部屋を
予約する。

 90後に最も支持を受けている10大国内人気目的地は麗江、成都、杭州、北京、三
亜、長沙、桂林、西安、南京、厦門である。
 麗江に行けば意識せずとも非常にのんびりしてくる。最も情緒のある旅館があり、
歩くスピードは緩み、卒業生にとって最も美しい思い出の時間となる。成都の美女
と美食もまた多くの大学生を引き付けており、10大国内人気目的地の2位に位置す
る。西湖は無料のため観光客でごった返しており、特に、経済状況が普通の学生た
ちは同窓の親友とともに自転車で西湖の辺りや断橋をぐるっと回り、豊かな時間を
過ごせる。

〈半分以上の平均的旅行費用は1500元〉
 旅行消費において、51%を超える90後が平均1500元以下の旅行消費を行い、1500
元から3000元を占めるのが28%である。また、21%が3000元という高い位置につけて
いる。3000元以上の消費は4分の1に近い割合を占めており、90後が確実に旅行にお
金をつぎ込んでいることが見て取れる。

 このほか、卒業旅行をする各地の学生のうち、江蘇の学生が最も多く約30%を占
める。四川は第6位である。タオバオ旅行商品においては、1日の中では15―17時と
21―23時の時間帯が最も売買が行われる。

 星占いでは、星座によって性格、好みが異なるが、90後のうち、最も旅行を好む
のが双子座で34.8%を占めた。双子座に肉薄するのは13.4%の山羊座と12.3%のかに座。
 それに対し、最も旅行を好まない星座がおとめ座でわずか3.8%、後ろから1位で
ある。〔四川オンライン2013年6月8日〕

●胡潤旅行白書 2012年中国観光客の海外消費額は世界一
 胡潤百富とアジア国際豪華旅行博覧が3日に発表した旅行白書によると、2012年、
中国観光客の海外消費額は依然として世界一を保持し、しかも第2位との差をさら
に広げ、世界の観光客の海外消費額の24%を占め、2011年比4%増だった。

 中国の高級消費者の昨年の出国頻度は一昨年よりも減少したが、中国の観光客の
海外消費額は57%増と急成長している。それに対し、世界の観光客の消費額は30%前
後だった。
 また、中国の観光客の1回当たりの消費額も引き続き増加しており、2012年の平
均1回当たりの消費額は875ユーロで前年比8%増、世界の観光客の平均よりも71%高
かった。なお、海外消費額の第2位はロシア、第3位は日本だった。

 フランス、アメリカが中国の高級消費者に最も人気がある海外旅行目的地である。
中国の観光客は専門店、ブランド店でショッピングをする。百貨店もまた重要であ
る。ショッピングで最も選ばれるのはジュエリー、腕時計で、その次がファッショ
ン、アパレルである。〔国際在線2013年6月4日〕

●中国高級消費者の出国頻度減
 3日、胡潤百富とアジア国際豪華旅行博覧が共同で発表した「中国豪華旅行白
書」によると、昨年、中国観光客の消費額は3回連続で世界一と保持したが、昨年
の中国高級消費者の出国頻度は前年より0.4回減少した。

 中国の1000万元以上の資産を持つ高級消費者の昨年の出国頻度は前年より0.4回
減の平均2.8回で、そのうち、観光を目的とした旅行は商用よりも多かった。その
ほか、これらの高級消費者の5回以上の出国の割合は減少し、1―5回までの割合が
上昇した。〔京華時報2013年6月4日〕

●HSBC 中国奢侈品市場成長は長期的にはGDPを上回る
 HSBC消費・小売業務主管兼奢侈品・スポーツ用品アナリストの任俊文(Erwan Rambourg)
氏は11日に香港の講演において、中国の奢侈品市場の成長は長期的にはGDPを上回
ると述べた。HSBCは、今年の中国の奢侈品販売額成長率を20%と予想している。

 任俊文氏は11日、在香港フランス商工会議所の招きを受けて、「崛起中の中国が
アジア奢侈品市場に与える影響」について講演を行った。
 それによると、中国観光客はEUでの消費を減らしてアジア太平洋地域に消費を移
しており、今年の世界奢侈品消費の成長の半分はアジア(中国、日本を除く)から
のものと予想され、香港、マカオ地域市場は特に楽観できるという。

 HSBCが以前発表した業界報告では、目下、マカオの75%の奢侈品販売収入、香港
の約6割の奢侈品販売収入は中国大陸からの観光客によるものだと指摘している。
 任俊文氏は、今後5年、香港、マカオ、韓国、台湾、シンガポール等を旅行する
中国人観光客数が大幅に上昇し、そのことがそれぞれの地域の奢侈品販売を押し上
げると指摘する。

 任俊文氏は、香港は依然として有名ブランドが集積していたとしても、奢侈品店
の増加余地はあり、例えば西九竜地区の鉄道等交通が整備されれば、大量の中国人
観光客を引きつけるだろうと見ている。マカオに至っては、近年、娯楽施設からワ
ンストップ式の消費場所に転換する商業モデルがあらわれ、観光客の消費を後押し
しているという。

 今後数年、中国の経済成長率は7%前後を維持すると言われているが、任俊文氏は
中国奢侈品業界の成長は長期的にこの数字よりも上になると確信しており、奢侈品
の中国における普及率は極めて限定的なものであるため、人々の消費支出に占める
奢侈品の割合はますます高くなると見ている。

 HSBCは、今年中国の奢侈品販売額は20%成長と、昨年同様の水準になると見込ん
でおり、中国の観光客の消費の動きを受け、アジアのその他の地域(中国、日本を
除く)の販売は前年比15%増、またEU市場の成長は6%、日本は1%、アメリカは9%で、
今年の年間の世界奢侈品消費の成長は10%と予想している。
〔2013年6月11日中国新聞網〕

……【労働】………………………………………………………………………………
●2012年全国農民工監測調査報告 2
(前号より続く)
三、農民工の性別、年齢、教育訓練状況
(一)農民工は男性が主、若年農民工の割合が年々減少
 性別別に見ると、男性農民工は66.4%、女性農民工は33.6%であった。年齢別に見
ると、農民工は青年、壮年が主で、16―20歳が4.9%、21―30歳が31.9%、31―40歳
が22.5%、41―50歳が25.6%、50歳以上が15.1%であった。調査資料では、40歳以下
の農民工の割合が年々減少しており、2008年の70%から2012年の59.3%に減少し、農
民工の平均年齢は34歳から37.3歳に上昇している。

表4:農民工年齢構成(単位:%)
2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
16―20歳 10.7 8.5 6.5 6.3 4.9
21―30歳 35.3 35.8 35.9 32.7 31.9
31―40歳 24.0 23.6 23.5 22.7 22.5
41―50歳 18.6 19.9 21.2 24.0 25.6
50歳以上 11.4 12.2 12.9 14.3 15.1

(二)農民工は中卒が主、青年農民工、外出農民工の教養レベルは相対的に高い
 農民工のうち、文盲は1.5%、小学校卒が14.3%、中学校卒が60.5%、高校卒が13.3%、
中等専門学校及びそれ以上が10.4%を占めた。外出農民工と若年農民工のうち、高
卒及びそれ以上の教養レベルはそれぞれ26.5%、36.4%を占めた。外出農民工の教育
レベルは地元農民工よりも高く、農民工の教育レベルは非農民工よりも明らかに高
い。前年比で、30歳以下の若年農民工の高卒及びそれ以上の教養レベルの割合は2.4%
増であり、その他の年齢層の農民工より明らかに高い。

表5 2012年 農民工の教養レベル構成(単位:%)
非農民工 農民工全体 地元農民工 外出農民工 30歳以下青年農民工
非識字あるいは識字数が少ない 8.3 1.5 2.0 1.0 0.3
小学 33.8 14.3 18.4 10.5 5.5
中学 47.0 60.5 58.9 62.0 57.8
高校 8.0 13.3 13.8 12.8 14.7
中等専門学校 1.5 4.7 3.3 5.9 9.1
高等専門学校及びそれ以上 1.4 5.7 3.6 7.8 12.6

(三)いかなる技能研修を受けていない農民工が多数、青年農民工が農業技術訓練
 に参加している割合は低い
 農民工のうち、農業技術研修を受けている割合は10.7%で、農業以外の職業技能
研修を受けている割合は25.6%で、農業にも農業以外にも職業技能研修を受けたこ
とがない農民工は69.2%を占めた。青年農民工が農業以外の職業技能研修を受講す
る割合は年長の農民工より高く、年長の農民工が農業技能研修を受講する割合は青
年農民工より高く、年齢階層が低くになるにつれ、農業技能研修を受講する割合も
低くなっている。

表6 2012年 年齢階層別農民工研修参加状況(単位:%)
農業技術研修 農業以外の職業技術研修 両方ともない
16―20歳 4.0 22.3 76.0
21―30歳 6.2 31.6 66.0
31―40歳 11.0 26.7 68.0
41―50歳 14.9 23.1 69.5
50歳以上 14.5 16.9 74.5

四、農民工就業状況
(一)農民工は依然として製造業、建設業、サービス業に主に従事しており、建設
 業の割合が高くなっている
 農民工のうち、製造業に従事する割合が最も高く35.7%、次は建設業が18.4%、サ
ービス業が12.2%、卸売小売業が9.8%、交通運輸・倉庫及び郵便業が6.6%、ホテル
レストラン業が5.2%であった。ここ数年の調査データを見ると、変化が比較的はっ
きりあらわれているのが建設業で、農民工が建設業に従事する割合は年々増加して
おり、2008年の13.8%から18.4%に上昇し、製造業に従事する割合は減少してきている。

表7:農民工が従事する主要業界分布(単位:%)
2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
製造業 37.2 36.1 36.7 36.0 35.7
建設業 13.8 15.2 16.1 17.7 18.4
交通運輸・倉庫及び郵便業 6.4 6.8 6.9 6.6 6.6
卸売小売業 9.0 10.0 10.0 10.1 9.8
ホテルレストラン業 5.5 6.0 6.0 5.3 5.2
住民サービス及びその他サービス業 12.2 12.7 12.7 12.2 12.2

(二)東部地域で働く農民工は製造業が主、割合は減少傾向
 農民工の従業地域別に見ると、東部地域で働く農民工は製造業に主に従事してお
り、44.6%を占め、前年比0.2ポイント減であった一方、中部、西部地域の製造業の
割合はそれぞれ23.2%と15.4%で、中部地域の製造業の割合は前年比0.2ポイント増
であった。東部、中部、西部地域の建設業の割合はそれぞれ前年比で0.5ポイント
増、0.8ポイント増、1ポイント増であった。

表8:2012年農民工地域別主要従事業界分布(単位:%)
 全国 東部地域 中部地域 西部地域
製造業 35.7 44.6 23.2 15.4
建設業 18.4 13.9 25.5 28.4
交通運輸・倉庫及び郵便業 6.6 5.6 8.2 8.8
卸売小売業 9.8 8.5 12.6 11.9
ホテルレストラン業 5.2 4.4 5.8 7.6
住民サービス及びその他サービス業 12.2 12.4 11.3 12.1

(三)雇用者数の増加が自営者数の増加を上回り、自営の割合が引き続き減少
 外出農民工のうち、雇用されている労働者は95.3%、自営している労働者は4.7%
であった。地元農民工のうち、雇用されている労働者は72.8%、自営している労働
者は27.2%であった。自営者は主に卸売小売業に従事し、38.9%を占めた。次は、交
通運輸・倉庫及び郵便業が19.3%、製造業が11.9%、サービス業が11.2%であった。
外出農民工と地元農民工のうち自営者数の占める割合は引き続き減少傾向で、地元
自営及び外出自営はそれぞれ前年比0.9ポイント減、0.5ポイント減であった。

図2 2012年農民工の雇用・自営比率(略)
(次号に続く)
〔中国政府網2013年5月27日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                          (中国人民銀行6月24日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     6.2741  618.07    79.67   810.1
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――金融》
 中国のニュースというのはコントロールされているからなのか、ある一定のテー
マのニュースが集中する結果、その時々で取り上げるテーマというのが限定される
なと思えるようなことがあります。ちょっと前までは再生可能エネルギー、そして
農民工問題とかになって、直近では地方政府のシャドーバンキング問題でした。し
たがって、本号のテーマはこれでした。
 とはいっても、金融というのは翻訳することが自体が難しいテーマだなと思いま
す。今回、何とか記事を並べましたが、やはり完成されたものは翻訳する側の知識
の限界の範囲内のものになるなと痛感しています。
 さて、このテーマについては、このメールマガジンにするまでもなく、大手マス
コミもこの問題を続々報道されています。ただ、それにしても中国でそのニュース
が報じられてから、日本の大手マスコミがその記事を手がけるまでの時間差があっ
たなと思いました。やっぱり大手の人にとっても、このテーマは即座に取り上げて
紹介するのが難しいのでしょうか。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子 奥谷道弘 楊桃
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