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電子マガジン・中国最新情報
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.771 2022年3月2週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:時代と世相を反映した新産業創出】
●北京 いち早く自動運転商用化試験を開始
●大量消費力と成長への意欲、氷雪産業に明るい未来

┏【李年古の日中異文化交流術】
●日本から中国へ 隔離中、ではなく隔離への道のり 3

┏【国際】
●氷雪芸術が東西文明間の相互学習の「万華鏡」になる理由

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……【特集:時代と世相を反映した新産業創出】……………………………………
●北京 いち早く自動運転商用化試験を開始
 中国で最初の自動運転移動サービスの商用化試験が2021年11月25日、北京で始ま
った。
 現段階では、北京の経済技術開発区60平方キロメートルの範囲に、100台以下の
自動運転車が商用化試験サービスを実施することになっている。目下、既に一部の
企業が承認されている。

 北京経済技術開発区担当者の説明によると、現在、自動運転企業は既に後半過程
に入っており、業界全体が技術検証や製品開発から商用化の段階に移行している。
 したがって、自動運転商用化試験の開始によって、自動運転企業の研究開発から
商用化までの完全な閉鎖環境は開かれ、自動運転移動サービスのビジネスモデルの
探求と革新が促進されるだろう。

 この管理政策によって、企業は市場ベースの価格設定メカニズムを採用して、乗
客への課金ルール、支払い方法、及びその他の情報を明確にすることを前提として、
課金サービスを体験できるとされている。

 自動運転は、AI技術によって探求された最も現実的なアプリケーションシナリオ
の一つとして、常に業界の将来を変革へと牽引するという大きな期待を託されてき
た。しかし、まさにこの技術が最先端であるために、現在の主要な交通シナリオの
ルールに対応する措置がないという結果になっている。
 この真新しい「無人区」において、試験的局面でいち早く先手を打った者が、将
来の主導権と業界での発言権を握ることになるだろう。北京が国内初の自動運転移
動サービスの商用化試験を開始したことは、間違いなくこのサーキットの主導権を
つかんだということである。
〔新京報2021年11月26日〕

●大量消費力と成長への意欲、氷雪産業に明るい未来
 「中国氷雪観光消費ビッグデータ報告(2020)」によると、2018―2019年の雪の
季節に、中国の氷雪観光客数は2億2400万人に達し、氷雪目的地への旅行1回につき
1人当たりの消費は約5000元だった。

 「2021年中国氷雪産業発展研究報告」によると、2015年から2020年にかけて、中
国の氷雪産業の総規模は2700億元から6000億元に増加した。「氷雪スポーツ開発計
画(2016―2025年)」によると、中国の氷雪産業の総規模は2025年に1兆元に達す
ると予想されている。

 今年2月、文化観光庁などが「氷雪観光開発行動計画(2021―2023年)」を発表し、
「2023年までに「3億人を氷雪スポーツに参加させる」という目的を達成するだろ
う」と述べた。
〔北青網2021年11月22日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●日本から中国へ 隔離中、ではなく隔離への道のり 3
(前号より続く)
 期待していたランチの時間が来た。フライトアテンダントが一人一人にきれいな
メニューを持ってきた。だがしかし、そのメニュー内容もさることながら、私は、
ランチ実物を見て、逆にあごが外れるぐらい驚いてしまった。
 ビジネスクラスで提供された機内食は、わずか2個のミニサイズのサンドイッチ
であったからだ。

 日本航空でのこれまでのランチを思い出してみた。ほかほかの洋食(ビーフステ
ーキあるいはアユ)、おいしいサラダ、日本そば、なじみのある味噌汁、ハーゲン
ダッツのアイス……それとはおよそ違う。
 しかも、皮肉なことに、ビジネスクラスだけあって、上等なスプーンやナイフ、
フォークがついてきたのだった。
 ちなみに、お酒は変わらず従来のお酒ではあった。でも、そのランチの中には、
酒のつまみになるものも見当たらない。どうやら、今撮ったばかりの富士山の写真
をつまみにするほかなさそうだ。

 ちょうどフライトアテンダントが通りかかった。自分が思い描いていたランチと
大分違っていることと、けちくささが相まって、私は彼女を呼びとめて聞いてみた
くなった。
 まず、決して誤解しないでほしいと伝えた。クレームを言うわけでもあら探しを
するわけでもなく、ただ興味があって伺うのだけれど、きょうはどうしてこういう
機内食の内容なのかと。
 相手は同情でいっぱいの表情で、手を伸ばし、私が隣の席に置いていたメニュー
を指差した。指した先には、小さな字で1行注意書きが表記されていた。「中国民
航局の要求によりランチボックススタイルで個別包装の機内食を提供いたします」。

 この注意書きを見て、私は理解した。ここまで立派なメニューを一人一人に提供
してまで伝えたいことはこれだったのかと。そして、その原因は中国民航局にある
と言いたいということなのかと。
 大事を成し遂げるためには少々の非礼もいたし方なく、防疫という大局のもとで
は、細かいことにこだわるべきではないということなのだった。

 幸いにも、寝て目覚めると、飛行機は既に広州白雲空港に着陸していたのだった。
(次号に続く:写真をツイッターに投稿していますので、ぜひごらんください)

「中国から日本へ 誰がわかるのだろう。明日私は帰れますか?」1―5
 No.754(2021年4月5週号)〜No.750(2021年2月4週号)掲載

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)

……【国際】………………………………………………………………………………
●氷雪芸術が東西文明間の相互学習の「万華鏡」になる理由
 北京2022冬季オリンピックを迎え、いつもとは趣向が異なる氷の彫刻と雪像が冬
季オリンピックのムードを高めている。中国の氷雪芸術は、起源、成熟、発展の過
程で徐々に国外へと飛び出し、世界に影響を与えている。氷雪彫刻コンテスト、氷
雪文化交流、氷雪観光や相互訪問などの活動において、それぞれにすぐれた氷雪芸
術が東西文明間の相互学習の「万華鏡」になっている。

 中新社「東西問」は先日、中華文化促進会氷雪文化芸術専門委員会高級創作員、
黒龍江省当代芸術研究院彫刻院研究員の管洪亮氏にインタビューを行い、氷雪彫刻
芸術の視点と海外コンテスト参加経験をもとに、中国氷雪芸術の世界展開の過程、
中ロ氷雪彫刻芸術の違い、「冷たい氷」が東西文明交流の「熱いブーム」をつくる
可能性を解説してもらった。

中新社記者:中国の氷雪芸術はどのように形成されたもので、また、どのように海
外に発信され、世界に影響を与えているのでしょうか。

管洪亮:自然の氷雪が人文の芸術を形成するのには、まず恵まれた寒冷な気候と氷
雪資源が必要です。中国の氷雪についての活動は北方を起源とし、古くから氷上釣
り、氷雪スポーツ、氷灯づくりなどが受け継がれています。これは人と自然との調
和のあらわれですし、北方人の楽観的な性格と生活の知恵のあらわれでもあります。

 黒龍江は中国の氷雪芸術、近代氷雪観光産業の発祥の地とされていて、この地に
は優れた才能を持つ氷雪彫刻芸術家がたくさんいます。「氷城」ハルビンでは、1963
年に兆麟公園で第1回氷灯遊園会が開催されています。それ以来、氷雪文化の蓄積、
商業化が進み、氷の彫刻と雪像は規模、スタイル、照明などが飛躍的に進歩しまし
た。1985年、ハルビン氷雪祭が全国向けに初めて開催されました。そして、1999年、
ハルビン氷雪大世界が初めて開催され、氷雪芸術が世界へと発信を始めました。

 1980年代以降、ハルビンの氷雪彫刻芸術家は、カナダ、アメリカ、韓国、日本な
ど、海外で次々と交流や展示をするようになりました。吉林、新疆、北京、上海な
どでも氷雪のテーマパークが建設されています。海外の観光客が氷雪を見るために
中国を訪れ、中国の氷雪彫刻芸術家もまた、氷雪の風景をつくるために海外に招待
されるようになりました。

中新社記者:中国とロシアの氷雪彫刻芸術は、どのように互いに交流を図ったので
しょうか、互いにどのような違いがありますか。

管洪亮:中国とロシアの一部の地域は同じ中高緯度にあり、冬は寒さが厳しく、長
くて、しかも雪が多いです。中ロ両国が友好的な隣国であることが良好な人的交流
環境をつくり出しており、中ロ氷雪彫刻芸術分野の交流を親しくて打ち解けたもの
にさせています。

 中ロの芸術家の彫刻技術は同じように優れていますが、比較するとちょっとした
違いはあります。中国は大型のものが好まれ、彫刻技術でも細部にこだわり、工芸
の美観を強調します。一方、ロシアのものは小型で、思想や抽象化に重点がありま
す。冬には、中ロの地方政府が互いの芸術家をコンテストに招くことで、互いの作
品を鑑賞し、お手本にし合い、高め合い、深い友好関係を築いています。

 中国には既に氷雪彫刻の産業チェーンが形成され、豊富で多様な彫刻道具、専門
的な体制があります。現在、ロシアにはまだ成熟した産業チェーンがないため、ロ
シア側の参加者の多くが自作の彫刻道具を使うか、中国でのコンテスト参加の際に
購入しています。私たちも激励の気持ちで何回もプレゼントしています。以前は、
中国とロシアのコンテスト参加者がお互いの作品集などをプレゼントし合っていた
こともありました。

中新社記者:なぜ、それぞれにすぐれた氷雪芸術が東西文明間の相互学習の「万華
鏡」になるのでしょうか。

管洪亮:氷雪は大自然からの贈物です。真っ白で透明なものですが、この贈物は受
け取る人によって様々に形を変えます。人文、歴史、風俗、ファッションなどの要
素によって美的空間をより拡張し、それぞれに優れた氷雪芸術をつくり出していま
す。したがって、それぞれの国の氷雪芸術は、人類文明の「万華鏡」のようなもの
になるわけです。

中新社記者:「冷たい氷」が東西文明交流の「熱いブーム」つくるには、どうすれ
ばいいのでしょうか。

管洪亮:中華文化促進会の目的は「中華文化を発揚し、国際交流を促進する」こと
です。氷雪文化芸術専門委員会はその支部として、中国氷雪業界のレベルを向上さ
せ、国際交流協力の拡大に取り組んでいます。ですから、「冷たい雪」を東西文明
交流の「熱いブーム」にすることは、私たちの義務と使命です。

 このことについて、提案が3つあります。第一に、氷雪の情緒的側面についてです。
例えば、氷雪彫刻芸術の国際組織を設立し、定期的に交流や相互訪問活動を行うな
ど、我々は氷雪を情緒的つながりとして結びつけて、組織活動の中で各国の友人の
気持ちを高めることが大事です。第二に、氷雪の精神的側面についてです。闘争心
を共鳴させ、「友情・連帯、フェアプレー、相互理解」というオリンピック精神の
ように、共通の自然条件、競技目標に協力して挑戦すべきです。第三に、氷雪の経
済的側面についてです。氷雪芸術、氷雪スポーツ、氷雪観光などの分野へと広がる
氷雪経済は、各国が協力し合い、ウィンウィンとなれるよい方法です。
〔中国新聞網2022年2月13日〕

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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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