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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.641 2015年12月15日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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★今週の読者数合計:5,144名(2015年12月14日現在)

━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「中国最新情報」は年末年始に伴い、休刊します。
 次回配信は2016年1月19日の予定です。

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:「二人っ子」政策実施で人口増の期待】
●「二人っ子」政策は一人っ子に先立たれた高齢夫婦に希望の光
●「二人っ子」政策全面実施後も中国の低出産は持続する
●隔絶された中国の無戸籍の人たち

┏【金融】
●人民元国際化 米ドルへの挑戦は時期尚早

┏【観光】
●韓国ソウルの土地購入 中国人がアメリカ人に次ぐ大口顧客
●2014年中国の入国旅行客は延べ1.28億人
●中国 51カ国へのビザ免除政策

┏【経済データ】
●外国為替(12月14日)

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……【特集:「二人っ子」政策実施で人口増の期待】………………………………
●「二人っ子」政策は一人っ子に先立たれた高齢夫婦に希望の光
 10月29日に閉幕した中国共産党第18回5中全会で「二人っ子」政策の全面自由化
が提案された。これは一人っ子に先立たれた家庭の2人目の計画に新たな希望をも
たらした。しかし、彼らの中でも多くは高齢で、気持ちはあるが力がないという。
 これに対し、専門家は、現在の出産技術は徐々に成熟しており、夢をかなえる助
けができるので、高齢出産を望むのであれば早く調査すべきだと述べている。

 今年2月26日、河南省濮陽市の孟瑞鵬23歳は、蓮花池に落ちた2人の児童を助ける
ために犠牲になった。孟瑞鵬の両親、孟現杰と関翠景は息子を思って心を痛め、も
う一人子供が欲しいという望みを抱くようになり、最近、北京に来て生殖技術の助
けを求めた。
 「息子はいなくなった。私たちは孤独を感じて、子供が欲しいと思うようになっ
た」という46歳の関翠景の言葉は、多くの一人っ子に先立たれた家庭の本音を代表
している。
 統計によると、現在、中国の一人っ子に先立たれた家庭は100万戸を超え、毎年
7.6万戸の家庭が新たにふえている。一人っ子を失った後、多くの両親は「もう一
人子供を産みたい」という望みを抱くようになる。

 現在の「二人っ子」新政策は彼らに新しい機会をもたらすが、一人っ子に先立た
れた高齢者は、逆に出産適齢期を逃したという気まずさに直面している。専門家に
よると、現在の生殖医療技術は既に成熟しており、彼らの夢をかなえることも可能
だ。今年8月、孟現杰、関翠景夫婦は北京家円医院で試験管ベビーを試みた。
 家円医院の副院長兼生殖センターの胡淑敏主任は記者にこう述べる。専門家は既
に関翠景の腹部から卵子を採取して、5つの胚胎を形成し、現在、冷凍することに
成功した。関翠景の身体の状況が許すのを待って、彼女の子宮内に移植し、妊娠で
きるようにする。

 現在、中国の試験管ベビー全体の成功率は50%くらいで、高齢の妊産婦の成功率
はやや低くなっている。胡淑敏主任は2人目を望む高齢の夫婦はできるだけ早く病
院で出産調査を行うようにと提案している。40歳以上の患者が試験管ベビーに成功
する確率は確かにかなり低いが、患者の卵巣の状況に基づいて相応の計画を立てる
ことで、成功率を高められるという。

 高齢の妊産婦を顧みての心配事について遼寧九州不孕不育研究院のシニア胚培養
士、徐小明博士によると、長年の追跡調査を通しては、試験管ベビーが自然分娩児
より奇形率、流産率が高いとは示されていないという。
 一般的には、25―35歳が女性の出産適齢期である。これに対して、徐小明博士は、
高齢の妊産婦にリスクは存在するが、多くの強みもあると指摘している。
 例えば、仕事の圧力は小さく、経済的基礎は充足している。35歳以上の女性はさ
らに生活、社会経験と仕事の自信があり、子供を育て、教育するのにも比較的よい
状態にある。数千人の高齢の母親を対象とした研究では、比較的遅く出産した母親
はより容易に健康で聡明な赤ん坊を産むことがわかっている。

 そのほか、妊娠は高齢の妊産婦の健康に一定の長所がある。女性は年齢が上がる
につれてホルモン水準が低下するが、妊娠によってホルモン水準を回復することが
できる。35歳以上の女性は骨の流失が比較的多いが、妊娠することで骨粗鬆症を減
らすことができる。〔中国新聞網2015年11月1日〕

●「二人っ子」政策全面実施後も中国の低出産は持続する
 10月29日夜、中国共産党第18回5中全会が閉幕し、中国で夫婦が2人の子供を育て
られる政策が全面実施される。これは2013年の夫婦の片方が一人っ子家庭の二人っ
子政策(2人目容認政策)に次ぐ人口政策調整である。

 中国の出産政策調整は緩慢であるが、その主な原因は、各界で二人っ子がどれだ
けの人口増をもたらすかについての論争が起きていたからである。
 2014年、国家衛生計画委員会は、夫婦の片方が一人っ子家庭の二人っ子政策の実
施で、年間出生数が100―200万人上昇するとしていた。それによると、二人っ子政
策全面実施後4年以内に、年間出生者数が2425万人となる(政策が不変の場合の2015
年の出生者数は約1583万人)。
 人口学者の王広州氏の試算では、2015年全国統一での二人っ子政策全面実施後の
年間の新規人口増加数は最高で五百数万人にすぎない。さらに、出生人口政策を変
えなければ、年間出生規模は2017年でピークの約2170万人に達するが、このような
出産水準予測は1、2年しか続かず、すぐに減少へと進むとしている。国家統計局の
データによると、2014年、中国の出生人口は前年より47万人増加したにすぎなかった。
 このことは、国家衛生計画委員会の予想と実情には大きな食い違いがあることを
示しており、二人っ子実施後も人口爆発は不発だということである。

 また、人々の出産意識と実際の出産行為は同じではない。
 江蘇省が2010年に行った調査によると、客観的な制約条件を考慮しない「理想的
な子供の数」から、「産むつもりの子供の数」、「現在の子供の数」までどんどん
数が減っていく。
 日本の調査でも同様に、三十数年来の各種の出産指標は下がっているが、実際の
出産及び出産意欲の差は似通った水準で推移している。

 出産意欲については、中国人も高くない。
 ある学者が各種家庭の2人目出産意欲を調査したところ、1人目が女の子で2人目
を持つ家庭、片方が一人っ子の家庭、夫婦両方が一人っ子の家庭とも、2人目は不
要との割合が半数を超えていた。そのうち、夫婦の両方が一人っ子の家庭の2人目
を望む割合は最も低く、わずか13.3%であった。
 このほか、中国は都市と農村の格差が大きいが、各家庭による2人目は不要とす
る主な原因は似通っており、それは2人目がもたらす経済的負担である。観念の変
化は同様に重要で、都市家庭20.9%と農村家庭18.4%は「一人っ子がよい」と考えて
おり、2人目が不要な原因を健康問題とするのはごくわずかにとどまった。

 夫婦の片方が一人っ子家庭の二人っ子政策効果の低調、また出産意欲の低迷は、
出産観念の変化であり、育児体系全体がコストから気力までぜいたく品化している
ためでもある。先進国(例えば日本)の現状も同様に理想と現実のギャップを証明
している。したがって、二人っ子政策実施後に低出産の現状が逆転することは難し
いだろう。

 データ出典:「夫婦の片方が一人っ子家庭の二人っ子政策に合致する家庭の出産
意欲と出産行為」石智雷、楊雲彦、「出産政策調整研究に存在する問題と再考」王広州

▽2015年出産政策調整による出生人口増加規模推計(単位:万人)
  政策が不変の場合の出生人口 二人っ子政策全面実施後の出生人口増加数
 2016年 1584.1 565.8
 2017年 1587.14 583.2
 2018年 1558.39 393.45
 2019年 1556.63 421.3
 2020年 1533.99 426.52
 2021年 1503.06 391.7
 2022年 1456.44 280.29
 2023年 1428.56 351.66
 2024年 1366.26 306.4
 2025年 1310.49 337.74
 2026年 1269.54 283.77
 2027年 1235.99 322.07
 2028年 1207.24 332.51
 2029年 1164.55 262.88
 2030年 1150.17 254.17

▽理想から実際までの子供の数の変化
  現在の子供数 出産するつもりの子供数 理想の子供数 国家出産政策で許容される子供数
日本
 1977年 1.85 2.17 2.61
 1982年 1.88 2.2 2.62
 1987年 1.93 2.23 2.67
 1992年 1.86 2.18 2.64
 1997年 1.84 2.16 2.53
 2002年 1.78 2.13 2.56
 2005年 1.77 2.11 2.48
 2010年 1.71 2.07 2.42

江蘇
 2010年 1.1 1.5 1.7 2

▽各種家庭別2人目出産意欲
 2人目が欲しい 2人目は不要 わからない
 1人目が女の子の場合の二人っ子家庭 30.55 51.09 18.36
 夫婦の両方が一人っ子家庭 13.3 61.11 25.59
 夫婦の片方が一人っ子家庭 21.51 59.17 19.32
 全体 23.26 57.29 19.45

▽都市、農村家庭別2人目不要の原因
  都市家庭 農村家庭
 経済負担 51.3% 48.7%
 一人っ子がいい 20.9% 18.4%
 仕事が忙しい 11.2% 12%
 育児をする人がいない 7.5% 8.5%
 その他 6% 7.9%
 高齢出産リスク 1.7% 2.1%
 配偶者が望まない 1% 1.4%
 女性が出産できない 0.4% 1.1%
〔網易2015年10月30日〕

●隔絶された中国の無戸籍の人たち
 先日、中国で数が膨大な無戸籍層(黒戸)の身分問題解決が見込まれるとの報道
が注目されている。
 人口調査によると、中国人の約1300万人には戸籍資料がなく、通常身分証明書を
持っていない。至るところで証明書に頼って正当性を証明する社会において差別を
受けるだけでなく、あるべき権利保障もなく、日常生活を維持し外出するときの行
動さえ難しい。

 2014年、発展改革委員会マクロ経済研究院の万海遠研究院らは専門で無戸籍者の
生存状態問題について雲南、広西、河南等でフィールド調査を行った。
 調査結果によると、無戸籍者となる原因の過半数は計画出産違反であり、罰金の
支払いを避けるため派出所に戸籍の届け出をしないというものである。また、10%
前後の人は未婚での出産で、両親が結婚証、准生証等の証明がないために戸籍登録
ができない。さらに、残りの15%は、大学卒業生等の戸籍移転中に身上書類をなく
し戸籍資料を失っていることが原因。

 大学生を除く大部分の無戸籍者層が正規の教育を受けるのは難しく、安定した正
規の仕事の機会を得ることは難しい。そのうち、44.2%は教育を受けたことがない
非識字、30%は小学校教育を受けたのみで、長期安定的な仕事があるのはわずか1.3%
であった。
 入学や就職だけでなく、列車に乗るのにも身分を証明する必要があるシステムの
中、彼らは外出さえ困難で、4割近い人には列車、飛行機に乗ったり、ホテルに泊
まったりする経験はなかった。

 しかし、このような人目を忍んで生存している状態をやめたくとも、巨額な罰金
を支払う力がないことが大きな障害であるだけでなく、地方によっては計画出産違
反者や未婚出産者の罰金支払いを解決する資格はなく、戸籍登録は一律で拒絶され
ている。

▽半数の無戸籍の原因は計画出産違反
  無戸籍となる原因 割合 人数(総数は推計で1300万)
 計画出産違反 50.8% 660.4万
 未婚の出産 10.1% 131.3万
 戸籍未登録 15.2% 197.6万
 戸籍移動中の紛失 14.8% 192.4万
 戸籍登録制度を知らなかった 2.7% 35.1万
 戸籍はあるが身分証はない 4.3% 55.9万

▽無戸籍者層は正規の教育を受けられず、安定した仕事につくのが難しい
教育経験
 非識字 44.2%
 小学 30.7%
 中学 9.8%
 短大・大学 15.3%

就業状況
 長期安定的な正規の仕事 1.3%
 短期労働契約 4.8%
 労働契約なし 37.4%
 派遣 12.7%
 仕事がない 43.8%

▽隔絶された無戸籍謝たちは外出さえ困難
列車、飛行機、ホテル経験
 経験なし 39.3%
 こっそりと経験したことがある 28.2%
 人に身分証を借りて経験したことがある 30.1%
 その他 2.4%

▽罰金や政策が戸籍回復の最大の障壁
戸籍回復が難しい原因
 計画出産の罰金が払えない 35.9%
 政策条件に合わない 29.1%
 関連証明書類がない 22.6%
 必要性を感じていない 9.7%
 その他 2.7%
〔網易2015年11月27日〕

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……【金融】………………………………………………………………………………
●人民元国際化 米ドルへの挑戦は時期尚早
 国際通貨基金(IMF)が「人民元を特別引出権(SDR)の構成通貨に加える」と宣
言した事実は、人民元の国際化プロセスの道標として広く印象づけられ、「将来的
に人民元が米ドルと主要通貨の座を争う」とする意見も出ている。
 しかしながら、これまでいかに不信の目が向けられようと、世界的通貨として米
ドルの絶対的優位性が揺らいだことはない。

 通貨が国際的通貨であるか否かは、当該通貨の両替が自由でありかつ国外での使
用が可能であること、またそれ以上に、国際貿易支出と外国為替市場取引における
使用程度が重要視される。
 IMFは「自由利用可能通貨」の具体的基準を「各国の外貨準備に占める割合」
「国際銀行の債務に占める割合」「国際債券に占める割合」「スポット取引量」の
4項に定めている。

 「外貨準備」に関しては、人民元は米ドルに遠く及ばない。たとえ米国が世界金
融危機の中心となったとしても、各国の中央銀行は米ドルを主要準備通貨とする。
こうしたリスクヘッジとしての貯蓄機能こそ米ドルが世界通貨たり得る最大の要因
である。
 2015年第2四半期現在公開されている各国が外貨準備として保有する通貨の割合
は、米ドル63.8%(4.2兆)、ユーロ20.5%(1.3兆)、人民元はその他枠の3.1%に含
まれている。今回人民元が加わった「特別引出権(SDR)」は国際準備資産として
わずか2000億SDR(2800億)保有されているのみである。

 この他の外国為替市場、国際貿易融資等の指標においても、米ドルは80%以上の
圧倒的シェアを有している。人民元もここ数年クロスボーダー貿易決済においてラ
ンキングを急激に上げているが、そのシェアはわずか2.45%、しかもこの数字は香
港・マカオ、台湾との取引もクロスボーダー取引としてカウントし、重複して算出
されたものである。
 国際債券市場においても、人民元は8大通貨となったもののそのシェアは未償還
債券全体の0.6%と存在感は希薄であり、一方の米ドルはシェア43.1%、ユーロはシ
ェア38.5%を誇っている。

 目下の中国の人民元国際化に向けての努力は、30年前の日本のものとよく似てい
る。しかし、日本はバブル崩壊後もこれを成し得ていない。
 国際通貨となるために重要なのは努力ではなく信用であり、人民元建ての国際貿
易を拡大するにしても、金融準備資産として外部に人民元を保有させるにしても、
中国はまず人民元のレートが安定していることを外部に信じさせなければならない。
人々が米ドルを選択するのは価値の上昇に期待するためではない。価値の維持にこ
そ意味があるのである。
 しかし、8月の株価暴落後人民元は一時2%ほど値下がりし、懸念が高まった。政
府当局は人民元為替レートを維持することを再度強調し、信頼を回復する必要があ
る。このような状況下で人民元が米ドルに挑むというのは自信過剰というものである。

▽外貨準備は米ドル優先 世界の外貨準備比率(2015年第2四半期末現在)
 米ドル 63.75%
 ユーロ 20.51%
 英ポンド 4.69%
 日本円 3.83%
 カナダ・ドル 1.92%
 オーストラリア・ドル 1.90%
 その他 3.11%

▽外国為替市場における断トツの米ドルシェア(2013年末現在)
 メキシコ・ペソ 2.5%
 カナダ・ドル 4.6%
 スイス・フラン 6.2%
 オーストラリア・ドル 8.6%
 日本円 23.0%
 米ドル 87.0%
 ユーロ 33.4
 英ポンド 11.8%
 人民元 2.2%
 ニュージーランド・ドル 2.0%

▽国際貿易融資に占める米ドル使用率は他を大きくしのぐ 市場シェア(2013年末現在)
 米ドル 81.08%
 人民元 8.66%
 ユーロ 6.64%
 日本円 1.36%
 サウジアラビア・リヤル 0.33%
〔網易2015年12月2日〕

……【観光】………………………………………………………………………………
●韓国ソウルの土地購入 中国人がアメリカ人に次ぐ大口顧客
 韓国ソウル市は、今年9月まででソウル市区における外国人の保有する土地面積
が274.5万平方メートルに達し、前年同期より5.1%の伸びとなったとのデータを13
日に発表した。そのうち、中国人は16万平方メートルを保有し、前年同期より16.5%
の伸びとなった。
 聯合ニュースの報道によれば、国籍別ではアメリカ人が半数を占め、その次が中
国人、日本人と続く。商用地が73.3万平方メートル、マンションが41.5万平方メー
トル、戸建て住宅が28.3万平方メートルであった。
 これらの土地の総価格は約10.16兆ウォン(約91.4億ドル)で、主に瑞草区、龍
山区、江南区に集中している。〔中国新聞網2015年11月15日〕

●2014年中国の入国旅行客は延べ1.28億人
 中国旅行研究院は17日「中国入国旅行発展年度報告2015」を発布した。
 2014年の中国入国旅行市場が安定的に発展を続け、全体的に利益上昇を続けてい
る。2014年に中国に入国した旅行客数は延べ1億2849.83万人となり、前年同期より
0.45%減少となった。
 2014年の宿泊を伴う入国旅行客数は延べ5562.20万人であり、前年同期より0.11%
減少した。市場規模としては世界第4位に位置し、フランス、アメリカ、スペイン
に続いた。外国人の入国旅行客数は延べ2636.08万人である。

 2014年の海外旅行は全世界で回復を続けており、全世界における入国を伴う旅行
客総数は初めて延べ11億人を超過し11.38億人となり、前年同期より4.7%の増加と
なった。そのうち、EU、アジア太平洋、アメリカ大陸は継続して世界三大旅行地の
地位を築いている。
 中国の潜在顧客市場は調整期に入りアップダウンするものの、全体的には下げど
まりしている。
 中国旅行研究院の戴斌院長は、世界の旅行市場が回復し中国国内や出国旅行は急
速的な成長を遂げているのに対し、入国旅行は相対的に低迷しているとした。

 現在、中国入国旅行の消費レベルは相対的に低く、旅行客の総合的な満足指数は
73.97、「基本的に満足」とのレベルとなっている。15―34歳の旅行客が入国旅行
市場の主力であり、旅行客総数の75%に近い。このほか、入国旅行の利益全体は安
定的に上昇し、入国旅行客のカード消費のニーズにはいまだ発展の余地がある。
 専門家によれば、多くの要因により、入国旅行の全体規模は相対的に安定してい
る。政策環境では、ビザ免除・税金還付政策と72時間以内入国のビザ免除が入国旅
行の発展の可能性を広げ、一帯一路も入国旅行の発展の新たなターニングポイント
となっている。〔新華網2015年11月17日〕

●中国 51カ国へのビザ免除政策
 現在、外国人の通過、入国需要が増大している。中国公安部出入境管理局の担当
者は取材に対し、外国人の出入国ビザ関連政策について答えた。
 現在、国務院の承認を経て、51カ国の外国人が第三国へ向かう予約済みの乗り継
ぎ航空券を持っている場合、北京、上海、広州等18都市でビザ免除による通過が可
能で、これらの都市または省に72時間滞在できる。

 北京を例にとると、外国籍の華僑が有するパスポートの国籍が北京72時間通過ビ
ザ免除リストの範囲内であれば、北京で乗り継ぎ時の短期滞在については、滞在時
間が72時間を超えない場合は通過ビザの申請は不要で、北京首都国際空港の出入国
審査機関に北京72時間通過ビザ免許手続をとれば済むことになる。
 この政策は北京からの入国に適用され、短期滞在後は北京を離れる外国人のみで
ある。
 今現在、中国国内で通過ビザ免除とされている都市は、北京、上海、広州、成都、
重慶、広州(原文まま)、瀋陽、大連、西安、桂林、昆明、杭州、武漢、天津、ハ
ルピン、南京、青島、長沙(近日実施)。

 通過ビザ免除成策が適用される51カ国は以下のとおり。
1) シェンゲンビザ24カ国――オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エ
 ストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシア、ハンガリー、アイスラ
 ンド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、
 ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、
 スイス。
2) 1)以外の欧州諸国13カ国――ロシア、イギリス、アイルランド、キプロス、ブ
 ルガリア、ルーマニア、ウクライナ、セルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツ
 ェゴビナ、モンテネグロ、マケドニア、アルバニア。
3) アメリカ大陸6カ国――アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、
 チリ。
4) オセアニア諸国2カ国――オーストラリア、ニュージーランド。
5) アジア諸国6カ国――韓国、日本、シンガポール、ブルネイ、アラブ首長国連邦、
カタール。
〔中国新聞網2015年11月20日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                          (中国人民銀行12月14日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     5.3343  644.95    83.21  708.07
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――映画》
 週末に「海難1890」という映画を見てきました。日本映画なのに半分以上はトル
コ語か英語で展開されていて、何か不思議な感じでした。台湾映画でも日本語メー
ンの映画がありましたが、言語が一つの表現手段として使われていくのはいいこと
だと思います。それから、名探偵コナンじゃないですが、エンドロールの後にまだ
内容があって、その内容にもびっくりしました。文科省がタイアップそうで、ロー
カルコンテンツとして終われないという機運ができてくるのかなと思いました。
 さて、今年もまた1年間メールマガジンの発行ができました。読んでくださる読
者様とボランティアで協力くださった翻訳者の皆さんに感謝したいと思います。ま
た来年ものんきにやっていきたいと思います。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子 楊桃
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