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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.520 2010年11月23日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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◎「ビジネス企業研修@中国」http://www.bizchina.jp/
★今週の読者数合計:6,106名(2010年11月22日現在)

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:顕在化する中国の発展と富の集積】
●2011年ビジネス環境ランキング 中国はBRICsの中で最高
●2010フォーブス富豪ランキング 中国10億米ドル級富豪128名
●2010アジア最も尊敬される企業 アリババ、招商銀行、勝訊が中国のトップ3位

┏【国内経済】
●2010年上半期 中国企業29件の海外M&A実施
●中国中産階級は10年後に4億人に

┏【国内経済:上海】
●万博で上海ビジネス好調 1―10月小売売上高5000億元を突破
●上海市の外資R&Dセンターは316カ所に

┏【国内政策】
●中国1826県市区 末端農業技術普及システム改革を完了
●県を省が行政面まで管轄 地レベル市取り消しは時間の問題

┏【環境】
●55都市環境保護業績審査「成績表」発表
●ベトナム電力需要激増 雲南は送電で大忙し

┏【経済データ】
●外国為替(11月22日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集:顕在化する中国の発展と富の集積】……………………………………
●2011年ビジネス環境ランキング 中国はBRICsの中で最高
 世界銀行及び国際金融公社が4日に発表した「2011年ビジネス環境報告」(Doing
Business 2011)で、世界183の国・地域が経営及び商業環境の緩和程度に基づいて
ランキングされた。
 ビジネス指数ランキングの高さは、その国の政策法規環境が企業経営に有利と
いうことである。 

 シンガポールがこのランキングで第1位で、香港が2位、ニュージーランドが第
3位だった。
 以下、4位イギリス、5位アメリカ、6位デンマーク、7位カナダ、8位ノルウェー、
9位アイルランド、10位オーストラリア。
 中国は79位だったが、BRICsの中では最も高かった。BRICs4カ国は、ロシアが123位、
ブラジルが127位、インドが134位だった。

 報告では、世界117の経済体を持つ政府が、昨年、216件の政策改革をし、企業
創設及び営業手続の簡素化、透明度の向上、知的財産権の保護強化、商業紛争解
決及び破産フローの効率化の向上を図った。

 世界において、OECD加盟国の商業環境が最も簡素化しており、サハラ以南のア
フリカ、南アジアの経済体が最も複雑である。
 しかし、発展途上国の動きはますます活発になっている。昨年は66%が商業政
策に対する改革を実施したが、6年前はわずか34%だった。
 過去5年間において、世界の85%の経済体は、1511件の商業政策に対する改革を
実施し、現地企業の運営を容易にさせた。

 「2011ビジネス環境報告」は一つの新しい評価軸を打ち出し、2005年以降の174
の経済体の商業政策の変化を反映している。
 中国とインドは世界の最も大きく改善した40経済体の中に選ばれた。最も大き
く改善した30経済体のうち、13はサハラ以南のアフリカである。

 報告において、昨年、現地企業家との関係についての商業政策で最も大きく改
善した経済体は、カザフスタンだった。
 今年において最も大きく改善した10経済体では、サハラ以南のアフリカの経済
体であるルワンダ(持続的に商業政策改革を推進)、コートジボワール、ザンビ
アの3カ国、ペルー、ベトナム、タジキスタン、ハンガリー、グレナダ、ブルネイ
が選ばれた。〔中国経済網2010年11月9日〕

●2010フォーブス富豪ランキング 中国10億米ドル級富豪128名
 今年の中国の経済成長は10%近い。昨年1年で、中国には49人の10億米ドル級の
富豪があらわれた。中国の10億米ドル級富豪の総数は昨年の79人から今年128人
へとふえた。(2000年当時はわずか2人だった)

 「フォーブス」中国富豪ランキングに掲載される128人の10億米ドル級富豪の
うち、9人の年齢は40歳以下で、11人は女性である。
 深センに17人の富豪がいるのがトップで、それに続き、北京、上海にはそれぞ
れ17人、10人の富豪がいる。
 注目すべきことの一つだが、中国富豪400人の全体ランキング中、10%富豪の全
部あるいは一部の富は、中国の医療保健業界からのものである。

 今回のランキング掲載の飲料大手、娃哈哈グループ主席・宗慶後(65)の個人資
産額は80億米ドルである。昨年は48億米ドルだった。1瓶数元の飲み物から巨大
な富を築き上げた。
 3年前の「フォーブス」中国富豪ランキングで3位だった宗慶後は、今年3月の
「フォーブス」世界富豪ランキング発表時には既に中国富豪のトップだった。

 昨年中国トップだった王傳福の個人資産は15億米ドル縮小し、42.5億米ドルで
10位になった。
 かつて生産遅延問題を起こした自動車製造会社BYDの10%の株式は、ウォーレ
ン・バフェットのバークシャー・ハサウェイ社が取得している。
 BYDの株価が下落し、共同創業者の呂向陽は、昨年の4位から今年の22位に転落
した。

 李彦宏は、72億米ドルで今年のランキング2位となった。
 地球最大のインターネットユーザー層の急成長のおかげで、李彦宏の個人資産
は40億米ドルを上回った。百度の株価も、グーグルの中国市場撤退のおかげで昨
年より143%上昇した。

 ランキング第3位は、個人資産59億米ドルの梁〓(*1)根(53)である。昨年は28
億米ドルで、ランキング12位だった。
 梁〓(*1)根はかつてある国有企業で仕事をしていたが、その後、人と共同で大
型設備製造の三一グループを創業した。昨年末、梁〓(*1)根による二番目のグル
ープ企業が香港市場に上場し、目下の株価は既に157%上昇した。

 かつて記者、現在は不動産王の呉亜軍は、中国再富豪の女性である。呉亜軍は
47億米ドルの個人資産で、昨年29位から今年8位となった。
 呉亜軍の龍湖不動産の株価は、昨年香港上場以来、既に30%上昇している。

 すべての不動産王が呉亜軍のように順風満帆ではない。政府は不動産業界のヒ
ートダウンに努めているため、今年の不動産業界の富豪はランキングは昨年より
低いのが普通だ。
 泛海建設の盧志強は、昨年の26.5億米ドルで16位から、今年は5億米ドル近く
縮小し、31位にまで転落した。

 今年新たにランクインした富豪のうちの最富豪は李〓(*2)(46)で、54億米ドル
の個人資産で5位になった。李〓(*2)の医薬企業深セン海普瑞は、今年5月に上場
した。

 128名の億万長者を含む「フォーブス」中国富豪ランキングは「フォーブス・
アジア」11月号に掲載されるが、「フォーブス」中国語版では、ランキングと同
時に発表される内容がさらに豊富で詳細な「フォーブス」400中国富豪ランキン
グが掲載される。

 「同時に注目すべきことは、中国がまさに経済転換を図っているところで、20
10年の中国富豪ランキングにおいて不動産の富豪の人数が減少し、医薬企業の富
豪が大きく増加したことである。
 強靭な中国国内消費押し上げのもと、中国の食品飲料業界、チェーンレストラ
ン及び高級ホテル業界に多くの富豪があらわれるのは必至だ。目下これらの業界
の中国富豪の富豪ランキング上での出現率はまだアメリカよりも大きく下回って
いる」

〈中国十大富豪〉
1) 宋慶後 80億米ドル
2) 李彦宏 72億米ドル
3) 梁〓(*1)根 59億米ドル
4) 張近東 57億米ドル
5) 李〓(*2) 54億米ドル
6) 何享健 50億米ドル
7) 劉永行 49億米ドル
8) 呉亜軍ファミリー 47億米ドル
9) 馬化騰 44億米ドル
10) 王傳福 42.5億米ドル
注)〓(*1)は、のぎへんに「急」。〓(*2)は、かねへんに「里」。
(敬称略)
〔フォーブス・コム2010年10月28日〕

●2010アジア最も尊敬される企業 アリババ、招商銀行、勝訊が中国のトップ3位
 ウォールストリート・ジャーナルの中国語版によると、2010年度アジア最も尊
敬される企業200社が発表された。中国エリアでは、アリババ、招商銀行、勝訊
がトップ3だった。

 電子ビジネスのリーダーであるアリババネットワーク有限公司は、イノベーシ
ョンと先見性で高い得点を獲得した。
 中国ネットワーク電子ビジネス市場の大幅成長が、アリババの卓越さを体現し
ている。アリババ傘下のオークションサイトであるタオバオは、2010年末で総商
品価値が2倍の4000億元に達すると予想される。
 アリババは今年上半期6.93億元(前年同期比40%増)の利潤を実現した。

 その他の上位10位のネットワーク企業は、モバイルインターネット会社の勝訊、
中国最大のサーチエンジン会社の百度公司、携程旅行網である。

 中国招商銀行は、昨年のトップの位置から滑り落ちて第2位となったが、今年
で唯一のトップ10位に入った銀行である。
 昨年、トップ10位には4銀行がランクインしており、中には、中国四大銀行の2
銀行である中国銀行、中国工商銀行が含まれていた。しかし、今年、中国招商銀
行を除くその他の銀行は、イノベーション及び先見性のランキングが高くなかった。

〈中国トップ10位〉
1) アリババネットワーク有限公司
2) 中国招商銀行
3) 勝訊持株公司
4) 聯想
5) 中国万科
6) 李寧
7) 百度
8) BYD
9) 青島ビール
10) 携程旅行網
(ポイント平均によるランキング)〔中国新聞網2010年11月3日〕

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……【国内経済】…………………………………………………………………………
●2010年上半期 中国企業29件の海外M&A実施
 コンサルタント企業アクセンチュアのトラッキング統計によれば、中国企業が
2008年に実施した海外M&A件数は41件、2009年は49件だったが、2010年は上半期
だけで既に29件に上っている。

 統計結果から見ると、中国民間企業の海外M&A件数は著しく増加しているもの
の、取引額は依然として相対的に少なく、国有企業の海外M&A取引額がやはり中
国企業海外M&Aの大半を占めている。
 鉱物資源、従来型のエネルギー(石炭、石油、天然ガス、水力、火力等)、機
械製造業、IT等の業界が中国企業の海外M&Aの盛んな分野であり、このうち、鉱
物資源とエネルギー産業のM&A取引額が比較的大きく、2008年1月から2010年5月
のM&A取引額上位20件のうち、16件が鉱物資源と従来型のエネルギー産業に関連
するものである。

 アクセンチュア中国圏マネジメントディレクター王波氏は、次のように語る。
 「鉱業企業にとって、金融危機以降の海外投資は底値拾いだが、中国企業の底
値拾いが成功したとしても、これは運頼みだ」
 「中国企業は越境ビジネスマネジメントの経験及びイノベーション、コアテク
ノロジーが全体的に不足しているため、グローバル化マネジメント人材が不足し
ており、中国企業の一連の大規模なM&Aの多くが投資機会によるもので、決して
戦略的投資ではない」

 アクセンチュアハイパフォーマンス研究所中国分所の彭亜利ディレクターは、
次のように語る。
 「中国企業の海外M&A、特に鉱業分野のM&Aは海外から一種の国家的行為と理解
されがちである。中でもM&Aが国有株単独支配の国有企業によってなされた場合、
この種の懸念は強い。このことが中国企業の海外M&A実施を制限する最大の課題
となっている」〔中国証券報2010年11月12日〕

●中国中産階級は10年後に4億人に
 ボストンコンサルティング(BCG)の最新レポートによると、今後10年で、中
国の中産階級及びリッチ消費者の数が1.5人から4億人以上に増加し、そのうち3
分の2は小都市に居住するという。
 レポートでは、大都市の中産階級の消費者と小都市の中産階級の消費者の間の
違いが顕著で、小都市の中産階級及びリッチ消費者は消費支出をふやすことで、
消費のレベルアップを願っていることがわかった。

 「小都市で大収穫:中国高度成長の新チャンスを握る」と銘打ったレポートで
は、今後10年、中国の中産階級及びリッチ消費者層は新規に2.7億人増加し、こ
れは現在のアメリカの同種消費者の数に相当すると指摘する。
 これらの中産階級及びリッチ消費者の定義は、税及びインフレ要素を差し引い
た世帯年収が6万元以上の家庭である。
 レポートでは、目下中産階級世帯が占める割合は24%であるが、2020年までに、
この割合は51%に上昇すると予測している。

 ボストンコンサルティング香港事務所パートナーの廖天舒氏は、今後10年、都
市住民の収入分配はとても大きな変化が発生し、2020年までに、800近い都市
(城鎮)地域、都市及び郷鎮部分の実質的な一人当たり可処分所得は、上海の現
在のレベルを上回るだろうと指摘する。

 生活コストの上昇及び経済の衰退の影響という2つのマイナスにより、大都市
の中産階級及びリッチ消費者のここ2年の消費はさらに保守的になってきている
が、小都市の中産階級及びリッチ消費者は一層楽観的で、気持ちは明るく、心配
は少ない。

 この趨勢は、多国籍企業にとって言えば、巨大な成長のチャンスを意味する。
 廖天舒氏は、「小都市市場は多くの中国本土ブランドが保有し、国際ブランド
ははっきりした先導的地位を占めていない。大都市市場に比べ、小都市の市場は
統合されておらず、したがって、新規参入者に非常に魅力的のあるチャンスがある」

 小都市はさらに、ばらばらの市場構造の中で高利潤を獲得できるという潜在力、
新興中産階級消費者の行動形式を形づけるチャンスがある。
 ボストンコンサルティング香港事務所パートナーの許介〓氏は、「中国小都市
市場に参入しようとしない企業は、中産階級の急成長の重要な時期を逃し、ライ
バルにすきを与えるだろう」と話す。
 現在、80%の中産階級及びリッチ消費者をカバーしたいと考えるならば、企業
は340の都市地域に参入しなければならない。しかし、この10年以内に同様のカ
バー率を維持したいのであれば、550近い都市地域に参入する必要がある。

 しかし、企業は大都市業務モデルを簡単に小都市に移転することができると当
然視すべきではない。
 ボストンコンサルティングの研究では、新規に中所得層になった多くの消費者
は、ブランドに対してそれほど深く考えるわけではなく、企業ははっきりと彼ら
に製品のすぐれた点や特徴を紹介する必要があるということがわかっている。
 これらの消費者は、購入前に大都市の消費者のような商品研究をしていないだ
ろうし、中国本土ブランドやテレビ広告を強く信頼している。

 各小都市の市場はさまざまで、消費習慣、製品の好み、販売ルート、市場構造
等において巨大な差異が存在する。
 例えば、南京や成都の中産階級及びリッチ消費者が最も望むことは消費支出を
ふやして消費をレベルアップすることだが、武漢や瀋陽では消費のレベルアップ
には関心がない。
 中国の地域の違いはとても大きいため、企業はチャンスの源を真剣に確定し、
かつ資源配分の前に成長計画の優先度を考慮するべきである。ボストンコンサル
ティングの5段階の拡張法は、企業の参入の地域及び参入の優先順序確定を支援
できる。

 レポートでは、中国は今年、世界の消費シェアの9%を占める世界第3位となり、
そして2015年には14%に達すると見込まれ、日本を抜いて世界第二の消費国とな
ると予測している。2020年までに、中国の消費総量が占めるシェアは22%となる。
〔中華工商時報2010年11月12日〕
注)〓は、「火」を3つ書いた下に「木」

……【国内経済:上海】…………………………………………………………………
●万博で上海ビジネス好調 1―10月小売売上高5000億元を突破
 上海市中国政治協商会議の周太〓副主席は11日、上海で行われた第13回国際商
業フォーラム上で、今年1―10月の上海市の消費財小売売上高が5000億元を超え、
前年同期比17%以上の増加が見込まれると発表した。

 万博開催は上海ビジネス発展にとっての巨大な推進力となり、消費促進、内需
拡大、生活の質の向上、市場の繁栄に得がたいターニングポイントを提供した。
同時にまた、上海への外資企業誘致と外資導入の強力な推進力となった。

 9月に上海が海外企業と直接締結した投資契約項目は295件、契約金額は14億米
ドル近くになり、19.8%増となった。実質ベースの金額は9.44億ドルに達し、増
加幅で年内は9カ月連続プラス成長を実現している。
 周太〓副主席は、これらはすべて万博の商業貿易の効果が既にあらわれ始めた
ことによると見ている。

 「2010上海ショッピングフェスティバル」もまた、小売売上高180.7億元を実
現し、前年同期比23.7%増で、増加速度も前年同期比2.1%上昇した。

 淮海路経済発展促進会の周永平会長も、2010年上海万博は、上海の低炭素発展
モデルのターニングポイントであり、道標であるとした。それは、都市全体の生
産、生活の各領域に貫かれ、商業も例外ではない。

 上海市商業情報センターの10月予測によれば、2010年上海の年間商業売上高は
6100億元に達すると見込まれ、昨年の13%の成長率と比べ、今年は5%上昇すると
いう。
注)〓は、「丹」にさんづくり
〔中国新聞網2010年11月12日〕

●上海市の外資R&Dセンターは316カ所に
 11日開幕した「先端科学技術と未来の生活―2010上海外資R&Dセンターフォー
ラム」が伝えるところでは、上海は、科学技術革新の再先端に位置し続け、外資
からの吸収を奨励し、自主開発能力を高めそれと融合し、また3つの方面で施策
を進めていく。

 市商務委員会責任者が3つの施策について具体的に明らかにした。
1) さらなる開発体制の開放策構築
 対外資R&Dセンター奨励策を万全にし、輸出入管理、通関、検疫等におけるR&D
センターへの便益を図り、多国籍企業が上海に開発研究の拠点や基礎研究開発に
係る高度R&Dセンターを展開することを促進する。
 外資のR&Dセンターによる上海市の科学研究計画プロジェクトへの参画を奨励
する。条件に見合う外資企業が、中国企業、研究機構と合作し国家級科学技術開
発プロジェクトへの申請を行い、プロジェクトを推進する能力を高めることで、
国家級技術センターとして認定申請を行うことを支援する。

2) 多国籍企業が上海企業と組み、高度の戦略的合作を行うことの奨励
 中国国内市場における合作、製造チェーンの合作から、グローバルな合作へと
発展させ、研究開発・設計等高度な分業体制を実現するなど、上海企業が多国籍
企業のグローバルなネットワークに参画し、外資から先進技術を吸収することを
奨励する。

3) 従来産業の外資企業の産業の高度化転換を奨励
 外資企業が技術改造によって産業の高度化転換することを奨励する。外資が再
生可能なエネルギー発電、水処理、ごみ処理等の事業に投資することを奨励する。
外商投資がリサイクル事業に投資することを奨励する。外商企業が省エネ、損耗
低減技術を運用し、低炭素生産方式に改造することを奨励する。

 上海において多国籍企業によるR&Dセンター設立を奨励することは、上海が外
資業務の重要な内容を吸収することを意味する。
 今年10月までに、上海における外資のR&Dセンターは316か所となり、中国にお
いて上海が既に外資R&Dセンターが最も多い都市の一つとなっている。500強企業
の外資が設立したものは50を数える。
〔解放網―解放日報2010年11月12日〕

……【国内政策】…………………………………………………………………………
●中国1826県市区 末端農業技術普及システム改革を完了
 農業部の最新の統計によれば、目下、改革が必要な県(市区)の68.7%に当た
る中国全国1826県(市区)が農業技術普及システム改革の任務をほぼ完了した。
 末端農業技術普及グループの構成は日増しに合理化され、管理体制も次第に調
整され、サービス能力も明らかに向上している。

 農業部の張桃林副部長は11日、江西省九江市で行われた「全国末端農業技術普
及システム改革及び建設工作会議」において、末端農業技術普及機関中、既に90%
の県レベル普及機関、81%の郷鎮普及機関が全額国庫負担事業機関に列し、末端
農業技術普及人員の賃金及び財政保障レベルも数年前に比べ明らかに向上したと
語った。

 2008年中国共産党第17期中央委員会第3回全体会議は、3年以内に郷鎮あるいは
区域性農業技術普及等の公共サービス機関を全国的に整備し、徐々に村クラスの
サービス拠点を建設するとした。
 2007年以降4年続く中央一号文書は、末端農業技術普及システム建設作業をさ
らに徹底して実行するよう要求している。

 張桃林副部長は、「今年は中国の農業生産が異常気象の厳しい試練を受け、西
南地区では気象記録始まって以来の厳しい春干ばつに見舞われ、北方地区では歴
史的にもまれな継続的低温が起こり、南方地区ではこの10年で最も深刻な洪水災
害に見舞われた。しかし、この大災害の年、中国の食料生産は再び豊作となり、
7年連続増産を実現した。大勢の末端農業技術人員の勤労と堅実有効な科学技術
サービスがこれに対し非常に重要な役割を果たした」と語る。

 張桃林副部長の説明によれば、各地を探索し、農業技術普及のポスト責任、農
民の技術ニーズの獲得、農業技術人員の知識更新、農業技術普及作業査定、多様
な協力普及等のメカニズム及び「専門家チーム+農業技術人員+科学技術デモン
ストレーション人員+発信先導人員」という技術サービスモデルを確立しており、
目下、中国全国の末端農業技術普及機関の70%が既に人員雇用制度及び作業査定
制度を確立し、60%が普及責任制度、50%以上が人員養成訓練制度をそれぞれ設け
ており、ほぼ40%が多様な普及メカニズムを確立している。

 2009年、農業部は末端農業技術要員の知識更新養成訓練計画に着手し、800の
全国農業技術普及モデル県の県・郷クラスの農業技術人員8万人を農業大学・学
院に集め、専門知識と技能、関係政策及び普及手段を学ばせ、知識の更新を促進
する。
 目下、全国の71.3万の末端農業技術人員中、ほぼ半数が大専院校(大学レベル
の専門学校)以上の学歴を有し、このパーセンテージは、2007年末に比べ約6%向
上している。〔新華網2010年11月11日〕

●県を省が行政面まで管轄 地レベル市取り消しは時間の問題
 「県を省が管轄することは大勢の赴くところ。第十二次五カ年計画期間におい
て全面的に推進、展開され、かつ財政上の改革から行政上の改革へと徐々に及ん
でくる」
 4日、経済導報の記者の取材の際、山東行政学院党委員会副書記、山東農村改
革・発展研究会の会長で、導報契約評論家の高煥喜教授はこのように述べた。

 「第十二次五カ年計画のビジョン提案」が行政体制改革の加速として、県を省
が管轄する改革の推進に言及していることについて、高煥喜教授は、地方の自主
的試行から試行の呼びかけになり、正式にプランに組み込まれれば、県を省が管
轄するという発展のプロセスとして中央の行政体制改革への意図があらわれると
した。
 しかし、「条件を満たす地方で、県を省(市)が直接管轄する体制を模索す
る」とは、中央政府が国情を考慮しており、「混乱」を防ぐ思惑がある。

 目下全国に合わせて18の省、4直轄市では、まさに財政で県を省が管轄する改
革を実行し、良好な成果を得ている。
 県レベルの財政力を高め、公共サービス能力を強化する。県域の投資環境を改
善し、経済発展活力を強化する。行政効率をはっきりと向上させ、「市が県を混
乱させる」現象を抑制する。これらのことで、都市と農村のまとまりが向上する。

 「県を省が管轄することから、地レベル市の取り消しまでは、だた時間の問題
である。目下、浙江省、江蘇省等の省管轄の県の財政力は豊かで、地レベル市に
依存せず、改革は実際には財政から行政の移行まで既に完了している」
 高煥喜教授は、財政上の改革が県を省が管轄するすべての中身や本質であると
は限らないと言う。「行政管理体制においては、これらの県市は依然として地レ
ベル市の管理に属している。つまり、市は県にお金を求め、県が拒否できるの
か? このように、財政の直接管理は、県レベル財政を市レベル財政へと流れる
流れの速度を緩めるだけであって、根本的な問題を解決することはない。まさに
行政上の直接管理は適時適切に進めていく必要がある」
 行政上の直接管理は、一つの行政レベルを減少させることを意味するのであっ
て、その中には、部門の利益、政府間関係、幹部の配置等一連の「難題」に切り
込むことになると分析する。

 現在の県レベル、市レベル政府は多くの社会管理、公共管理の職能を担うよう
になったものの、それに見合う財政力には遠く及んでいない。県を省が管轄する
改革は、多くの権限を直接県に委譲し、管理の重点の下部組織移転を推進し、県
の財政、事務権限の整合を図ることである。
 「しかし、県と県の間の発展は余りにもアンバランスで、このため、県レベル
の範囲内で規範化した地方財政移転支払いの創設が非常に重要である。このこと
で、強い県の権限拡大を公平な状態のもとで推進させることができるのであって、
財政力が強い県がますます強く、弱い県がますます弱くなることではない」
〔経済導報2010年11月7日〕

……【環境】………………………………………………………………………………
●55都市環境保護業績審査「成績表」発表
 「2009年全国都市環境管理・総合調整年次報告」が8日、発表された。
 環境保護部広報官の陶德田氏は、2009年、中国全国の655市すべてがこの業績
審査の範囲に入っているとした。

 中国全国の都市環境の質は基本的に安定を維持している。中国全国の都市のう
ち、77.36%の都市は公衆に都市環境保護満足率を調査している。公衆の満足率の
平均は77.26%である。

 2009年、中国全国の年間の空気が優良だった日数比率は平均で66.7%だった。
都市の地表水環境機能区(市街地)水質到達率は平均で89.84%で、2008年比で4.44
ポイント上昇した。113の環境保護重点都市のうち76.1%の都市地域の騒音環境の
質がよい、ややよいのレベルであった。96.5%の都市道路交通騒音環境の質はよ
い、ややよいのレベルであった。都市交通幹線の騒音平均値は65.95デシベルで、
2008年に比べ0.07デシベル減少した。

 全国都市汚染予防水準は絶えず向上している。
 2009年、中国全国都市クリーンエネルギー使用率は平均66.77%で、2008年比で
2.42ポイント向上した。工業固形廃棄物処理利用率は平均で94.98%だった。工業
危険廃棄物処理利用率は平均で93.81%、医療廃棄物集中処理率は平均で80.71%だ
った。

 全国都市環境保護インフラの進捗も加速している。
 2009年、中国全国の都市生活汚水集中処理率は平均63.42%で、2008年比で8.03
ポイント上昇した。都市生活ごみ無害化処理率は平均72.06%だった。

 陶德田氏は、都市の公衆は、都市空気の質の改善状況、汚水排出状況、騒音の
影響等についての関心度が高いと指摘する。目下、都市の環境総合調整業務はさ
らに強化がまたれている。
 中国全国の地レベル以上の都市のうち、太原、自貢、玉溪、嘉興、亳州等5都
市の水環境機能区(市街地)水質到達率は低く、温州、宿州、隴南、ウルムチ等
4都市の交通騒音は軽度に問題で、通化、黒河、臨滄、酒泉、安順等5都市の環境
インフラの総合レベルは低かった。

 この業績調査は中国全国の都市環境総合調整定量調査で、すなわち、数値的な
都市環境の質、工業汚染予防、都市環境インフラ及び公衆の満足状況をもって、
地方政府の都市環境総合調整における成果を総合評価している。
〔人民日報2010年11月9日〕

●ベトナム電力需要激増 雲南は送電で大忙し
 ベトナム・ラオカイ省を対岸に臨む雲南省河口県は8日、今年のベトナムの電
力需要が激増し、河口通関所の1―9月期のベトナムの電力供給は20億キロワッ
ト時を突破したことを明らかにした。

 今年1―9月、河口通関所がベトナムに輸出した電力は20.9億キロワット時で、
貿易額は8.4億元、前年同期比31.3%増で、通関点全体の輸出総額23.7%を占め、
輸出商品第1位となり、当通関点のベトナム輸出電力供給の記録を更新した。

 近年来、ベトナムの国民経済が急速に発展し、電力需要の伸びも激しく、電力
不足に直面している。同時に、送電鉄塔が足りないことにより、送電ネットワー
クの整備が不十分で、ベトナムの多くの地域の電源供給に対する品質信頼度は低い。
 このため、雲南電力集団有限公司はベトナム電力総公社と、河口県から110キ
ロボルト、220キロボルトの2本の変電線を通じてベトナムに送電する協力を進め、
中国の外国向け大規模送電という歴史を切り開いた。

 関連統計によると、雲南のベトナムに対する電力輸出は既に100億キロワット
時を超えている。
 2004年9月―2010年9月で、河口通関所からベトナムに送電された電力は86億キ
ロワットで、貿易額30億元以上で、電力輸出は河口通関所の対外貿易において連
続何年も主要な成長品目となっている。〔中国新聞網2010年11月10日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                         (中国人民銀行11月22日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.9484  663.89    85.61  912.58
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――ハイキング》
 この週末は高尾山に行ってきました。高尾山はミシュランで三つ星になったし、
行楽シーズンなので込み合っているかもしれないと思っていましたが、私が歩い
た陣馬山側のルートは全然人がいなくてよかったです。天気も何となく持ち直し
て、都会を見おろす景色のはるかはるかかなたにスカイツリーが見えました。
 ハイキングから帰ってきてからも元気にメールマガジンをつくっていたら、つ
くっているうちに、ついつい用意したものが多くなってしまいました。来週に回
そうかと思ったのですが、今回は一気にお送りします。
 実は、この《中国最新情報》の講読をやめる読者様の理由で多いものの一つに、
文字量が多過ぎるということのようなので、こうやってたっぷり送ってしまうと
うんざりする読者様もいるかもしれません。もとより、読者様にとって何か気に
なるものが一つでもあればいいと思ってつくっているので、気に入った幾つかを
読むスタイルで楽しんでいただければと思います。(ま)
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●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:リン 神谷輝雄 竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子
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