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電子マガジン・中国最新情報
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.727 2019年12月3週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:90後消費トレンド報告】
●90後消費トレンド報告 上 生まれつき潔くお金を使う

┏【李年古の日中異文化交流術】
●(その6)日本会社に就職したい中国人社員への提案

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……【特集:90後消費トレンド報告】…………………………
●90後消費トレンド報告 上 生まれつき潔くお金を使う
 90後(1990後)はもはや子供ではない。
 90後は成熟し、事業の上昇発展期にあり、既に消費市場の主力となってきている。
 それ以前の数世代と異なり、90後は中国経済の高度成長期に生まれ、物やお金に
比較的恵まれ、計画出産政策の全面的推進のもと、多くが一人っ子として周囲の注
目を一身に浴びてきた。さらに、彼らはインターネット時代の「ネーティブ」で、
次々に新しいものが生まれてくる中で、ほかとは異なる消費観念を持つようになり、
そして、現在の消費成長の新トレンドも彼らによって先導されている。
 90後が消費の支柱となりつつあるため、彼らの消費志向を知ることが計画された。
この「90後層消費トレンド研究報告」(以下略「報告」)は、まさしくこの機運に
乗じて作成された。90後の消費像と消費トレンドを分析するとともに、各分野の潜
在的消費チャンスを予想することを目的としている。

一、90後にクローズアップ
 教育部学校規則建設発展センターのデータによれば、中国の90後は延べ2.3億人で、
平均6人に1人が90後である。90後の年齢は20―29歳、事業の上昇発展の黄金期を迎
えている。90後は潔くお金を使い、品質とサービスをあまねく重視し、新しいもの
に強い好奇心を持ち、個性化そして多様化を追求し、また体験型消費をするという
さまざまな特徴を持つこともあって、現在、上質化しつつある消費の核となっている。
 未来の消費動向を知るには、90後を理解しなければならない。

 それでは、90後のこの種の消費観念はどのようにして育ったのだろうか。
 周知のとおり、改革開放以来、中国経済は長期にわたり高成長を保ってきた。物
価要素を除いて計算すれば、中国の2018年のGDPは1978年の230倍以上に相当し、年
平均成長率は14%を超える。都市化率も1980年代から加速し始めた。90後はちょうど
この時期に生まれ、経済成長の恩恵を一身に受け、大多数は深刻な物不足を経験した
ことがなく、さらには上級の消費ニーズを持っている。

 これと同時に、一人っ子政策の全面的拡大は90後層への影響が大きく、90後の多く
は一人っ子で「4+2+1」の家族構成である。父母、またその両方の両親から注目され、
90後は幼いころから衣食に困らず、おいしい物は全て与えられ、知らず知らずの間に、
彼らの中に品質とサービスを重視する消費理念がつくり上げられた。

 さらに、90後は、産業が急速に上質化する変革の時代に追いつき、インターネット
の「ネーティブ」である。また、新興業態が古いものを押しのけて急速に次々とあら
われ、90後に絶えず新たな機会を与え、個性を重視させ、喜んで新しいものを試した
り品質意識が強い等の消費の特徴がある。

 そして最後に、高い不動産価格や家賃また激烈な就職競争等により、90後が社会で
感じるストレスはあまねく大きい。自尊心が強く、承認欲求に飢え、外部からの見ら
れ方や評価をとても気にするため、よりグレードの高い生活を求め、消費の先端を行
くことを強く求める。

 以上により、90後の消費観念が形成された。

二、90後層の消費者像
 特殊な成長経験と背景によって、90後は、衣食住、行動、旅行、買い物、娯楽など
の各方面で非常に個別化した消費志向をあらわしている。

(1)衣服 個別化+インターネット化
 90後は他の人々と異なることを渇望し、ブランドの個性を重視している。しかし、
経済能力に限界があることを考慮して、オンラインとオフラインの価格を比べて、複
数の消費チャンネルを通じて、最もお金をかけずに最も欲しい服を買うことを望んで
いる。オンライン価格がより有利であるため、彼らは一般的にオンラインショッピン
グに熱心である。

(2)食品 経験と品質を重視
 90後は広告や宣伝の影響を比較的受けず、味、環境、サービスなどには独自の好み
がある。喜んで口コミを広めたり、自身の体験を共有したりする。このほか、経済力
が限られるため、高級ホテルに出入りすることは余りないが、逆に、特色のあるセー
ルスポイントを備えた中小規模のレストランに引かれる。
 さらに、90後はデリバリーに熱心である。90後の睡眠時間に関する調査では、午後11
時以降に寝るとの回答が61.6%あった一方、ザリガニ、バーベキュー、フライドチキン
にビールなどの夜食も徐々に彼らの生活を占めるようになってきた。ドラマに倣ったり、
小説を読んだり、ネット掲示板を更新したりして、おいしいものを食べており、90後の
ナイトライフはまだ始まったばかりだ。

(3)住居 経験、快適さ、個別化を重視
 58同城房産研究センターの調査によると、北京、上海、広州などの第一線都市はも
ちろん、ほかの都市においても、若い90後の卒業生が最も関心を寄せる問題は快適な
居住環境である。税金、交通やルームメイトなどは全て快適な居住環境の後だ。しか
し、コストパフォーマンスは重要な考慮すべき事項である。

(4)行動 車は外観と品質の両方を考慮して購入 ブランド意識が高い
 90後が車を買う際には、外観のスタイルと品質の両方を重視する。網易汽車の「90
後の若者消費者グループの自動車購入動向に関する消費報告」の調査によると、中国
の90後の自動車購入層の49%は外観とスタイルを追求し、同時に48%は主に品質と信頼
性も追求する。ドイツの自動車ブランドは最も人気があり、日本とアメリカのブラン
ドがそれに続く。

(5)旅行 自由に憧れ、旅行が大好き
 携程の統計によると、90後は旅行が大好きで、彼らの1年間の平均旅行回数は4.2回
である。そのうち、国内旅行が占める割合は79.3%、海外旅行が占める割合は20.7%で
ある。これは彼らが新しいものを好んで、いろいろ試してみたいと考える個性と一致
している。

(6)買い物 オンラインショッピングに熱心
 90後は、最初からインターネットと密接で、オンラインショッピングの中核層とな
っている。さらに、自分が興味を引きつけられるものに対して消費することを惜しま
ない。しかし、合理的選択には影響せず、無意味なことに無駄金を費やすことはない。

(7)エンターテインメント 新しいものを受け入れ楽しむ
 90後は、物質的生活が比較的豊かな環境で育ったため、生活に対する娯楽的追求は
他の年代よりも激しい。彼らが注目する娯楽分野は、芸能界、スポーツ、ゲームなど
多方面にわたり、幅広い。新鮮で楽しくて創造的なものであれば、いつでも彼らの心
を容易につかむことができ、また容易に出費させることができる。
(次号に続く)
〔蘇寧財富資訊2019年10月23日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●日中人材の活用に新天地を切り拓く (その6)日本会社に就職したい中国人社員への提案
▽日本の企業文化や仕事観やビジネススタイルの特徴などを十分に理解してほしい。
それに合わせて、中国人として、又は自分としての強みと弱みを分析した上、自分
のビジネス人生を考えていこう。特に、自己実現の扉を開くのは、百メートル競走
ではなく、マラソンランナーになったつもりの覚悟が必要。その長期戦の心構えを
スタートラインに立った時点から始めたい。

▽入社してからは、まず心構えとして、下から(現場からも)経験やスキルを積み
重ねていってほしい。日本の会社の強みはその職人精神とマインドに集約されてい
るので、しっかりとその意識とノウハウを学んでいきたい。「厚積薄發」、よい準
備は成功への鍵だと考えよう。ここでは、焦りは最大の敵だと覚悟してほしい。

▽日本の会社で学べる日本式の独特な経営管理の理念と手法は、中国の企業で身に
つけられるものではない。いや、むしろ、中国の会社には最も欠けているものだと
考えてもよい。例えば、日本企業の経営スタイルには保守的な一面があるとよく指
摘されているが、それは、視点を変えれば、経営の堅実さだとも言える。日本では
百年以上たつ企業が世界で比類ないほど存在していることは、その立派な証明であ
るとも言えよう。

▽中国人は、日本の会社の「ガラスの天井」に対する不満が強い。確かに、昇進に
値する人材が、人種や性別などを理由に低い地位に甘んじることを強いられている。
その状態は、日本企業のグローバル化を阻害する要因になっている。日本の会社の
一部は外国籍だけではなく女性も働きづらい。問題は、そのガラスの天井を突き破
ることは、現状結構厳しいことだ。例えば、世界的な化粧品ブランドで知られる企
業でさえも、女性の管理職は3割未満という状況なのだ。だから、もっと出世したい
ならば、日本の会社を選ぶこと自体が無理である。その限界を認識した上で、自分
の将来をどうプランニングするか、よく考えてほしい。

▽日本の企業文化、いろいろな暗黙のルールやマナーをよく理解しておくことは、
職場でのよい人間関係を築くために欠かせないスキルである。特に、日本人の独特
な以心伝心のコミュニケーション力や、「空気」を読み取る力は必須となっている。
世界で通用できるビジネス知識やスキルも、社内の文脈に当てはめて翻訳してから
初めて価値が生まれてくる。その高度の文化的適応性を身につけておくことは、会
社を生き抜くための処世術と出世術であるとも知っておいてほしい。

▽日本の伝統的な職場では、仕事のプロセスを格別に重視している。その一つが
「ホウ・レン・ソウ」。仕事を受け取ってから終了するまでに、途方もない報告・
連絡・相談を繰り返さなければならない。これを代表例として存在している日本式
の仕事の進め方をよく心得て実践していくことは、出世する土台づくりとなってい
ることを理解してほしい。

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)
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《編集者コラム――21周年》
 12月といえば《中国最新情報》創刊月で、1998年からなのでもう21周年になりま
した。4月からメールマガジンをリニューアルしましたが、また今年もメールマガジ
ンが無事に出し終えてよかったです。来月にはメルマさんのサービスもなくなると
いうニュースを聞いている中ですが、来年もこのメールマガジンというメディアで
また読者様に情報を発信したいと思っています。引き続きおつき合いいただければ
幸いです。そして、来年こそは一緒にメールマガジンづくりができる人がふえると
いいなと思っていますので、こういう娯楽に月1回でもおつき合いできる方は教えて
ください。(ま)
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●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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