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電子マガジン《中国最新情報》  No.614 2014年10月21日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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★今週の読者数合計:5,412名(2014年10月20日現在)

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:生活向上への追求と人々の向かう先】
●中国の学級規模は世界一、少人数授業はかなわぬ夢
●65年前からの中国人結婚恋愛観の変遷史
●全国10大「渋滞都市」上海はやはりトップ 南京はトップ10から外れる

┏【国内経済】
●北京地下鉄の「2元時代」の終えん
●第三次産業の北京財政収入への貢献度は8割で安定
●中国製造業付加価値 世界の5分の1を超える

┏【観光】
●国家観光局「2014年国慶節祝日観光統計報告」
●中国人観光客 国慶節長期休日での韓国での消費が急増 観光形式が多様化
●台湾 外国人観光客成長率世界一
●2014年上半期中国経済のバロメーター 空港旅客数ランキング

┏【経済データ】
●外国為替(10月20日)

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……【特集:生活向上への追求と人々の向かう先】…………………………………
●中国の学級規模は世界一、少人数授業はかなわぬ夢
 中国では新学期が始まり、各地で小中学校の学級規模が定員超えしたとのニュー
スが新聞をにぎわしている。多くの保護者が子どもを名門校に入れるためにその学
区の部屋を数百万元を費やして購入し、入学後学級規模の大きさに気づくという尋
常でない状況に直面している。
 教育部の規定では、小中学校の学級規模は定員45人以下、中学校は50人以下であ
る。しかし、実際は、大規模学級の問題が中国各地で見られ、都市部では特に顕著
だ。中国以外の国々と比較しても、たとえ教育部が定める標準人数でも、明らかに
多過ぎる。
 経済協力開発機構(OECD)は、世界主要各国の中で、中国の小中学校が最も学級
規模が大きいことを明らかにした。

 全てのOECD加盟国のデータとの比較過程でわかったのは、各国の中学校における
学級規模は全部が全部同じではないことだ。少ないところでは1学級20人あるいは20
人以下(例えばデンマーク、フィンランド、アイスランド、スイス、イギリス等)、
多いところでは1学級34人(例えば韓国の中学)である。
 しかし、G20の国々(アルゼンチン、ブラジル、中国、インドネシア、ロシア)
と中国を比較すると、違いは一層明らかになる。そのデータでは、中国の小中学校
の学級規模はそれぞれ38人と53人。それにもかかわらず、中国の小中学校の学級規
模は先進国のOECDの国々はしかり、その他の発展途上国と比べてもはるかに大きい。

 平均人数で見ると、中国の中学校における学級規模は教育部の標準をたった3人
超えているだけで、しかも、小学校は教育部の標準内である。しかし、実際は違い、
中国そのものの教育経費が不足し、資源配分は不均衡、都市部の学級規模はどこも
定員を大きく超えている。
 教育部のデータによると、2010年中国全土の小学校で1学級56人以上の学級は、
都市で25.8%、県で29.65%、農村で6.93%。2010年全国普通中学校で65人以上の学級
は、都市で10.96%、県で18.92%、農村で11.8%である。特に近年では、農村での閉
校と合併の推進により、この現象は県の小学校で殊に際立っている。

 学級規模は小中学校だけでなく大学でも経済発展に伴い最適化すべきであり、政
府は社会状況の変化に応じながら教育方面に力を投入すべきである。
 アメリカの小中学校の学級規模は中国の標準よりもかなり低い。しかし、それに
もかかわらず、連邦政府は1999年に「学級規模の縮小化計画」を実施し、小中学校
のそれぞれの学級人数を23人から18人以下に減らした。さらに、このとき10万名の
教師を雇い入れ、同時に124億米ドルを拠出した。
 欧米諸国と比較して、日本の小中学校の学級規模はかなり大きい。しかし、近年
は日本でも学級規模の縮小化計画が進んでいる。文部省は2011年から2016年までに
1200億円を投入し、教師を1.94万人ふやし、公立小中学校の学級規模を40人から35
人に下げ、2018年には公立小学校の学級規模をさらに縮小し30人にする計画である。
 台湾でも、早くも1980年代には1学級48人(中学校)と52人(小学校)以下と定
め、その後も絶えず小中学校の学級規模縮小に努力している。2009年から「国民中
学段階からの質の高い義務教育発展プラン」を実施し、計画では2013年までに学級
規模を34人から30人に下げる。

〈各国小中学校学級平均人数〉
国名      小学校 中学校
中国      37.99 52.90   ポーランド   18.29 22.52
韓国      26.35 33.97   ギリシャ    17.09 21.68
インドネシア  25.44 33.36   イタリア    18.94 21.63
日本      27.89 32.72   オーストリア  18.25 21.30
チリ      30.44 31.25   チェコ     19.87 21.28
イスラエル   27.27 28.68   ハンガリー   20.90 21.08
ブラジル    24.17 28.66   デンマーク   20.41 20.80
アルゼンチン  25.39 28.43   スロバキア   17.52 20.33
メキシコ    19.84 27.13   フィンランド  19.41 20.25
フランス    22.72 24.69   アイスランド  18.26 19.93
ドイツ     21.17 24.58   ルクセンブルク 15.68 19.73
スペイン    21.26 24.28   イギリス    24.78 19.54
オーストラリア 23.54 23.51   スロベニア   18.53 19.15
OECD平均   21.25 23.31   ロシア     17.48 18.21
アメリカ    20.00 23.20   エストニア   17.35 16.67
ポルトガル   20.79 22.76
〔網易2014年9月5日〕

●65年前からの中国人結婚恋愛観の変遷史
 結婚恋愛観は社会を映し出す鏡であり、また社会の価値傾向のバロメーターでも
ある。
 新中国建国から今までで、中国人の結婚恋愛観は抑圧から開放、単一から多元化
への変化、まさに65年来の中国社会が劇的な変化のあらわれを体現し、各段階には
独特の結婚恋愛観があり、それはその時代の社会現象を側面から映し出している。

 上海社会科学院のある調査報告によると、1950年代から1970年代の若者の結婚相
手を選ぶ条件は、本人の立場、政治的体面及び家系であった。
 1950、1960年代に最も人気があったのが単一価値をもって選出された「模範」と
「英雄」であったが、文革時代に入ると、下層農家であること、代々共産党出身で
あることがとても大切な条件であった。なぜかというと、それは少なとも安定した
政治背景を得ることができ、不安定な政治変化にあっても家庭に大きな影響をもた
らすことはないという保障を得られるからだ。

 1980年代に入ると、幾度の政治運動を経て一度は自我を失った中国人が、徐々に
感情意識がよみがえり、家庭生活に対して少しも劣等感を抱くことはなくなった。
政治体面、家系はもう相手を選ぶ重要点ではなくなり、それに取ってかわったのは
学歴と経済力である。
 1980年代初期、知識があり、生活力のある大学生、院生、留学生は若者の理想の
相手となった。1980年代後半、開放的な経済政策は一部の億万長者を生み出し、彼
らは圧倒的な経済条件により新しい追求の対象となった。
 1990年代に入ると、市場経済のうねりの到来とともに、お金が相手選びの重要な
条件となり、商売人、大金持ち、企業家に外資系企業の会社員は恋愛市場の引っ張
りだことなっていった。

 社会学家の李銀河氏は、論文「中国人の性愛と婚姻」(1991)の中で、1980年代
後半から1990年代初期に発売された結婚事情研究を取り上げている。
 そのデータによると、94.7%の結婚希望者が結婚プロフィールに自分の職業、81%
が自分の教育状況、56.7%が自分の給与レベルを記載しており、他に、趣味や結婚
歴や家庭背景などの記載はそれぞれ30.7%、20.6%、17.7%を占めた。
 この時期から、中国では「玉の輿」「長いものに巻かれろ」「不倫」などの現象
があらわれるようになった。

 21世紀に入って、人々の結婚相手選びの基準の多元表現は今までになく寛容化し
てきた。年齢差は全く関係がなくなり、婚歴も支障がなくなったが、経済面と誠実
さとの間での葛藤が存在する。
 調査では、現在若者が相手を選ぶ際、最も重要視するのが気が合うかどうか、次
に容姿と趣味で、経済条件と家庭背景は相手を選ぶ条件のわずか28%と21%となって
いる。恋愛結婚市場では、男性の公務員と女性の教師が最も人気があり、警察・軍
人、会社社長、企業管理職、医療関係者も人気が高い。

 結婚観が徐々に多元化していくと同時に、人々は恋愛や結婚や性に対する考え方
がますます自由になってきた。
 1980年代以前、中国人の婚前セックスの割合はわずか16%であったが、時代の流
れとともに、この数字は右肩上がりとなり、2013年の調査では、71%の若者が婚前
セックスの経験があり、22%の人が一夜の関係にも同意している。
 結婚関係を終わらせ、新たに始めることに関して、中国人の観念はどんどん開放
化している。1980年代以前、中国人夫婦の離婚率は約0.44%で、再婚が結婚総数に
占める割合は1.2%にも満たなかった。しかし、2013年の最新のデータによると、中
国人の離婚率は約2.3%で、65年間で5倍に達し、再婚が結婚総数に占める割合は10.6%
となり、8倍近い増加となった。
 相手を探す上で、中国人はますます自由、開放的、多元化していると言えるだろう。

〈中国人65年の恋愛観の変遷〉
▽配偶者の条件     ▽好まれる職業
 気が合う  68%   (男性)
 外見    41%     公務員   41%
 趣味    39%     警察、軍人 23.90%
 仕事の能力 37%     事業主   20.40%
 文化水準  32%   (女性)
 経済条件  28%     教師    38%
 家庭状況  21%     公務員   25%
              医者    22%

▽婚前交渉の割合    ▽平均結婚年齢 男性 女性
 1950―70年代 16%   1950―70年代 23.6 22.8
 1980年代   26%   1980年代   24.1 23.3
 1990年代   40%   1990年代   25.2 23.4
 2000―2005年 52%   2000―2005年 25.5 23.6
 2005―2010年 66%   2005―2010年 26.1 24.2
 2010―2014年 71%   2010―2014年 26.4 24.9

▽離婚率        ▽結婚総数に占める再婚の割合
 1950―70年代 4.4‰  1950―70年代 1.2%
 1980年代   6.8‰  1980年代   2.8%
 1990年代   8.2‰  1990年代   4.5%
 2000―2005年 10.5‰  2000―2005年 7.5%
 2005―2010年 18.5‰  2005―2010年 9.3%
 2010―2014年 26‰   2010―2014年 10.6%
〔網易2014年9月26日〕

●全国10大「渋滞都市」上海はやはりトップ 南京はトップ10から外れる
 最近、高徳(AutoNavi)が発表した「2014年第2四半期中国主要都市交通分析報
告―渋滞回避提案」によると、第2四半期の渋滞重点都市トップは上海で、その後
に杭州、北京、重慶、深セン、広州、福州、瀋陽、成都、済南が僅差で続く。

 この中国「10大渋滞都市」リストは、3億の高徳ナビユーザーのデータブルーブ
ックとなるものであり、大量のデータにより算出されたものである。
 算出方法は以下のとおり。通常10分間で通過できる道について、中国各大都市の
実際の所要時間に基づきある比較値を出す。比較値が高いほどその都市の渋滞がひ
どいことをあらわす。例えば、10分間で通過できる道がある都市で通過に30分かか
るとすると、その比較値は(渋滞時間指数)は3.0となる。

 リストでは、上海が中国の「10大渋滞都市」リストのトップとなっており、遅延
時間指数は2.16、平均遅延時間は15.73分、平均速度は時速21.69キロ。
 第2位の杭州の遅延時間指数は2.10、平均遅延時間14.47分、平均速度は時速19.81
キロ。
 第3位の北京は遅延時間指数2.09、平均遅延時間16.44分、平均速度は時速21.66
キロ。

 このリストによると、大部分の都市の渋滞による遅延時間指数は2.0前後であり、
つまり、10分で通過できる道に20分またはそれ以上かかるということである。

 また、第1四半期のリストと比較すると、第2四半期での変化は少なくない。
 第1四半期の「渋滞都市」トップ10は杭州、上海、瀋陽がトップ3を占め、その遅
延時間指数はそれぞれ2.82、2.71、2.45で、北京、深セン、南京、福州、武漢、東
莞、長沙が後続しており、二線都市の渋滞の深刻さは一線都市を超えていた。
 南京は遅延時間指数2.29、平均遅延時間21.74分、平均速度は時速24.18キロで、
第2四半期ではトップ10から外れている。

 各都市の一定期間内の交通状況のよしあしは、都市の道路建設、交通ガバナンス、
自動車保有量、経済発展、交通管理レベル、季節性等のさまざまな状況に関係する。
これらの要素の影響を受け、渋滞の程度に起伏が生じる。
 第1四半期トップの杭州を例にとると、長期的には交通網インフラ建設に関係し、
短期的には都市計画による大規模な路面施工により車道がさらに狭くなり、渋滞を
ひどくしている。これに対し、杭州市は2014年3月26日0時から自動車のナンバー制
限を開始し、5月5日から「ラッシュアワー回避通行制限」へと政策をレベルアップ
した。
 データによると、杭州の渋滞抑制政策の効果はかなり出ている。杭州は第2四半
期も依然としてトップ2ではあるものの、渋滞緩和度が最も大きくなっている、渋
滞遅延時間指数は3月の2.32から2.06へ11%下がり、遅延時間も17.28分から14.47分
に短縮されている。〔周末金証券2014年8月22日〕

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……【国内経済】…………………………………………………………………………
●北京地下鉄の「2元時代」の終えん
 北京市発展改革委員会の公告によれば、現在、公共交通の切符制度、価格改革の
構想と原則が基本的に確定し、単一切符制から全面的な距離課金制へ変更する。乗
った分だけ多く支払い、切符制度のさらなる公平、合理化を図る。このほか、地下
鉄通勤切符の優遇政策を加え、通勤者の負担を低減する。この公共交通価格調整に
関する公聴会が近く開催される。
 これは、「どこへ行くにも2元」の「白菜価格」時代の終えんを意味する。

 これまで、北京の地下鉄網での最短距離は400メートル、最長距離は88キロで、
その差は200倍ながらも支払う切符代は同じであった。
 一方、地上の市内バスの65%前後は初乗り1元を実施しており、その最短距離は2.5
キロ、最長は31キロで、その差は12倍となっている。

 政府が北京の公共交通に対して行う補助は毎年増加しており、2007―2013年で累
計958.6億元(年平均増加率19%)にも上り、財政収入の平均増加率を上回っている。
 低い切符代は一つの福利としての役割があるが、その副作用として地下鉄の混雑
を招いている。現在、北京の地下鉄で乗車距離5キロ以下の乗客が占める割合は10%
以上、4キロ以下の乗客数もここ3年増加傾向にある。

 新たな切符価格案は公益性・公平性、安全性・利便性の原則を堅持し、受け入れ
られやすく、持続性のあるものであると、北京市発展改革委員会は発表している。
 公益性は主に、公共交通分野への政府資金の投入を強化し、政府による公共交通
運営への適度な補助を続けることや、高齢者、学生、障害者、解放軍兵士等に対す
る優遇政策を継続することにあらわれる。
 公平性は主に、単一切符制から全面的な距離課金制へ変更し、乗った分だけ多く
支払い、切符の公平、合理性を図るものである。距離課金制後、中長距離通勤者の
負担増を考え、通勤切符優遇政策をふやし、通勤者の負担水準を減らす。
 公益性の堅持を前提とし、切符の値段のアレンジを行い、1人当たりの乗車距離
平均価格が国内の他の都市のレベルを上回らないようにする。
〔時代週報2014年9月25日〕

●第三次産業の北京財政収入への貢献度は8割で安定
 9月22日、北京市財政局が北京市の1−8月の財政収支状況を発表した。データに
よると、今年1−8月、北京全市の地方公共財政予算収入は2849.4億元に達し、その
うち第三次産業の貢献度は第1四半期の7割から8割以上にアップしている。

 今年1―8月、北京全市の地方公共財政予算収入は2849.4億元に達し、同期比10.6%
増、既に年度予算の71.4%を達成している。主な収入項目は増値税420.1億元・同期
比15.5%増、営業税741.4億元・同期比3.3%増、企業所得税704.8億元・同期比11.4%
増、個人所得税270.9億元・同期比16.3%増である。

 これについて、北京市財政部門担当者によると、今年に入って第三次産業の財政
収入への貢献度がさらにアップしており、公共財政予算収入の伸び幅は11%前後で
安定している。これは、現代サービス業を主とする第三次産業が首都経済において
優位な位置にあることを示している。〔商務部ポータルサイト2014年9月25日〕

●中国製造業付加価値 世界の5分の1を超える
 中国は既に名実ともに「製造大国」になった。
 中国国家統計局の馬建堂局長は先日、「人民日報」の紙面で、新中国が成立し65
年来の経済成果を「中国人民は、みずからの勤労、強靱、知恵を結集し、世界経済
発展市場誰もが称賛する「中国の奇跡」をつくり上げた」と紹介した。
 それによると、改革開放以降、中国の工業力と競争力がさらに増強され、「中国
製造」は世界にとどろき、工業構造は分野ごとに整い、ローエンドからミドル、ハ
イエンド製造に向かって邁進している。世界銀行のデータによると、現在、中国製
造業の付加価値額は世界の20.8%を占める。

 国家統計局の統計によると、2013年、中国の工業付加価値額は21.07兆元で、一
定規模以上の工業付加価値は前期比9.7%増となった。
 国際連合工業開発機関(UNIDO)の資料によると、現在、中国の工業競争力指数
は136カ国中7位で、製造業輸出は世界1位である。国際標準工業分類に基づく22の
大分類のうち、中国は7大分類で1位で、鋼鉄、セメント、自動車等220種類以上の
工業品製品生産量で世界1位である。

 近年、中国は「中国製造」から「中国創造」へと高度化転換を図りつつあり、イ
ノベーション駆動型発展戦略実施を提案している。文章では、2013年R&D経費支出
は11847億元で、1995年比33倍、年平均21.6%増、R&D経費支出の対GDP比は2.08%で、
1995年比で1.51%増と指摘する。
 馬建堂局長の指摘によると、新中国の経済建設がすばらしい成果を得たのは、4
つの始終堅持にある。第一に党の指導の始終堅持、第二に中国の特色ある社会主義
制度の始終堅持、第三に社会生産力の開放と発展の始終堅持、第四に改革開放の始
終堅持である。〔中国新聞網2014年10月5日〕

……【観光】………………………………………………………………………………
●国家観光局「2014年国慶節祝日観光統計報告」
 国家観光局、国家統計局が共同で制定した「黄金周観光情報統計調査制度」に基
づき、全国31省区市の各所管エリアにおける国慶節祝日の観光客、観光収入につい
て統計調査を行った。

1) 今年の国慶節祝日期間において、全国の観光エリアにおける観光客は合計で延
 べ4.75億人で、2013年比10.9%増。観光収入は2453億元で、2013年比で15.7%増。

2) 延べ4.75億人の観光客のうち、宿泊(ホテルまたは招待所)したのは延べ9943
 万人で、2013年比5.9%増、日帰りは延べ3.75億人で、2013年比12.3%増。
  北京、天津、承徳、秦皇島、瀋陽、大連、長春、吉林、ハルビン、上海、南京、
 無錫、蘇州、杭州、寧波、黄山、廈門、南昌、瑞金、青島、洛陽、武漢、長沙、
 張家界、韶山、広州、深セン、桂林、海口、三亜、重慶、成都、広安、貴陽、遵
 義、昆明、西安、延安、銀川等39重点観光都市の観光客は延べ1.48億人で、その
 うち、宿泊したのは延べ2719万人、日帰りは延べ1.21億人。

3) 全国休日観光統計予報システムに登録されている観光地124カ所の、国慶節祝日
 期間の観光客は延べ3169万人で、入場料収入は16.04億元。
〔国家統計局2014年10月8日〕

●中国人観光客 国慶節長期休日での韓国での消費が急増 観光形式が多様化
 10月1日―7日の韓国旅行での中国人観光客は16万人で、観光流通業界に巨大な利
益をもたらしている。

 国慶節休日期間において、韓国ロッテ、現代、新世界の3大百貨店の中国人観光
客に対する売上高は前年同期比で、最高では80%増となった。
 ロッテ百貨店明洞本店のデータによると、10月1日―5日の銀聯カード消費額は前
年同期比2倍となり、売上総額の20%を占めた。同一時期における、現代百貨店、新
世界百貨店の中国人観光客の消費額もそれぞれ86.2%増、67.7%増となった。

 今年、韓国を訪れた中国人観光客数は延べ598万人に達する見込み。韓国文化観
光研究院のデータによると、中国人観光客の今年の韓国における消費額は14.2兆ウ
ォンに上るとされる。この数字は、販売価格1.45万米ドルの中型車ヒュンダイ・エ
ラントラ(朗動)92万台の輸出額に相当する。

 このほか、中国人観光客の観光形態もますます多様化している。もともとは単純
な団体旅行から個人旅行に発展し、消費額もずっと高い水準を維持しており、名実
ともに韓国のVIPとなった。〔中国新聞網2014年10月8日〕

●台湾 外国人観光客成長率世界一
 2014年、上半期の台湾を訪れる観光客の成長率は世界一となった。
 国連世界観光機関(UNWTO)の最新報告によると、世界ランキング上位50カ国・
地域のうち、台湾は、今年1―6月、海外観光客成長率が26.7%に達し、ライバル日
本を上回って世界一となった。

 世界観光機関が発表した最新報告によると、今年1―6月の世界国際観光客は延べ
5.17億人で、4.6%のプラス成長となった。今年上半期の世界観光市場は国際政治情
勢の影響を受け、成長は緩やかになると見られ、今年年間の成長率は約4―4.5%と
予想されるが、依然として2010―2020年の長期成長率である3.8%を上回ると予想されている。

 アジア太平洋地域の国際観光客の上半期成長率は5.4%となった。東北アジアの国
際観光の成長は好調な成績を残し、台湾、日本、韓国、香港は2桁成長、中国はマ
イナス2%成長となった。
 東南アジア地域における最大の観光地はタイであるが、政治混乱によりマイナス
10%成長となった。シンガポールはマイナス3%で、ミャンマー、ベトナム、マレー
シア等はプラス成長となった。

 海外からの観光熱が年々じわりと上昇する台湾では、2013年、世界観光機関の国
際観光客数ランキング中、39位から37位に上昇した。また、台湾地域の今年1―6月
の国際観光客成長率は26.7%に達し、第2位の日本をぎりぎりで上回り、世界上位50
カ国・地域中のトップとなった。

 世界上位50カ国・地域のうち、今年上半期の成長率上位10カ国・地域は、台湾
(26.7%)、日本(26.4%)、メキシコ(19.8%)、韓国(18.5%)、ギリシア及びア
ルゼンチン(16.7%)、ベトナム(15.6%)、ポーランド(13%)、ポルトガル(12.2%)、
香港(10.5%)、マレーシアとスウェーデン(10.1%)。

 国際観光収入においては、台湾の今年上半期の成長率は前年同期比18.5%で、上
位50カ国・地域のうち日本(27.5%)、韓国(25.2%)に次いだ。2013年の台湾の観
光収入は123億米ドルに達した。〔中国新聞網2014年10月2日〕

●2014年上半期中国経済のバロメーター 空港旅客数ランキング
 「価値銭」記者が統計したところによると、7月末に発表された上半期における
民間空港の旅客運輸量のうち、延べ100万人を超える空港は計37空港であった。

 そのうち、北京首都国際空港の上半期旅客数が最多で、中国大陸の中で唯一延べ
4000万人の大台に乗った。広州白雲国際空港と上海浦東国際空港は延べ2000万人を
突破し、第2位、第3位となった。
 1000万人を超えた空港はこの3空港のほか、上海虹橋、成都双流、深セン宝安等8
空港である。500―1000万人は、長沙黄花、武漢天河、南京禄口等10空港である。
100―500万人は、福州長楽、何人呉〓(*1)、済南遙墻等16空港である。

〈2014年上半期中国空港旅客取扱量ランキング〉
順位 空港 旅客数(万人) 前期比%増
1 北京 首都 4157.80 1.9     20 ハルビン 太平 582.00 18.3
2 広州 白雲 2671.24 4.5     21 天津 浜海 555.00 36.6
3 上海 浦東 2446.97 7.8     22 福州 長楽 462.15 6.2
4 上海 虹橋 1874.56 10.0     23 南寧 呉〓(*1) 449.50 19.3
5 成都 双流 1788.08 12.2     24 済南 遥墻 414.58 8.3
6 深セン 宝安 1720.93 10.0    25 太原 武宿 380.12 1.9
7 昆明 長水 1502.40 5.6     26 温州 永強 344.69 6.2
8 重慶 江北 1399.04 16.5     27 南昌 昌北 334.21 1.8
9 西安 咸陽 1365.00 10.6     28 桂林 両江 321.85 24.1
10 杭州 蕭山 1221.03 15.5    29 寧波 檪社 308.69 13.2
11 廈門 高崎 1028.51 7.6     30 合肥 新橋 285.64 1.5
12 長沙 黄花 840.31 10.5     31 石家荘 正定 276.83 20.1
13 武漢 天河 839.29 11.8     32 麗江 三義 215.61 34.2
14 南京 禄口 778.69 9.6     33 無錫 碩放 198.45 18.7
15 ウルムチ 地窩堡 771.26 10.9  34 煙台 菜山 194.61 21.3
16 青島 流亭 761.32 16.2     35 珠海 三〓(*2) 190.07 41.4
17 鄭州 新鄭 754.57 26.1     36 掲陽 潮汕 140.67 11.5
18 海口 美蘭 719.60 16.5     37 泉州 晋江 135.48 7.1
19 貴陽 龍洞堡 590.10 21.6
データ出典:国家民航局及び各空港統計公告(香港・マカオ、台湾は除く)
〔価値銭2014年8月4日〕
注)〓(*1)は、つちへんに「于」。〓(*2)は、ひへんに「土」。

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                         (中国人民銀行9月20日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     5.7341  614.35    79.19  783.12
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
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《編集者コラム――再会》
 ほぼ10年ぶりに中国人の旧友と会う機会がありました。友人は総経理になってい
ました。
 以前は、日本で何か中国が絡む政治的なニュースがあると友人から電話やチャッ
トがやってきて、靖国は、南京は、教科書は、日本の首相はなどという話をさせら
れていましたが、今は政治よりも経済の話に関心があるようでした。
 友人は長らく日本にいましたが、中国に帰ったときには周りは自分より相当羽ぶ
りがよくなっていたとのことで、(北京人なのに)肝心なときに北京に住んでいな
かったからマンションも買えずに全然もうからなかった、自分の周りで北京でマン
ションを持っていないのは自分だけだ、周りの人はみんなマンション2つとか持っ
ていて毎年5、6回も海外旅行に行っているのにとか、口から出るのは愚痴ばかりで
した。
 それから、日本語ができる中国人は全然もうからないよ、転職したくても能力な
いからいい仕事もないから我慢するしかない、円安で日本と商売するしかないうち
の会社はもう大変、日本の町並みは相変わらずで貧乏な人ばかりで発展の見込みも
ない、多分うちの会社はこれ以上もうからないとか言っていました。
 最近は押しが強い中国人に余り会っていなかったし、日本語をしてこういう表現
をする人に余り遭遇したことがなかったなと思いましたが、ともあれ、相手の発想
力から今の中国を知るいい機会でした。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 荒木千春 澤田裕子 奥谷道弘 楊桃 村瀬明美
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