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電子マガジン・中国最新情報
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.728 2020年1月5週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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     謹賀新年 本年もよろしくお願いします。
                    中国最新情報編集部

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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:90後消費トレンド報告】
●90後消費トレンド報告 下 新消費4つのトレンド

┏【李年古の日中異文化交流術】
●部下へのメンタルヘルス力を高めるために

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……【特集:90後消費トレンド報告】…………………………
●90後消費トレンド報告 下 新消費4つのトレンド
(前号より続く)
三、90後の新消費トレンド
前述の7つのほか、今の90後には4つの新消費トレンドがある。

(1)ニッチ消費
 ニッチ消費は、共通の趣味、価値観、生活感覚を持つ異なる次元の人たちが集まっ
たコミュニティーを核にした消費グループによってつくられる。SNSの出現がニッチ
なコミュニティーの形成に利便を提供し、インターネットが人々のコミュニケーショ
ン方法を変え、微簿、豆瓣、貼〓等のコミュニケーションツールの出現がネットを通
じた共通の趣味を持つ人を結びつけさせた。90後はSNSを多用している。
 90後のSNS利用は「志を同じくする仲間を探す」傾向があり、興味を中心に話せる
ことが重要である。90後が「一緒に遊ぶことができるパートナー」を選ぶ際に最も注
目するのは、相手が同じものを好むかどうかである。

(2)レージーエコノミー
 比較的物質に豊かに囲まれている、ハイパーなネット環境がある、単純で手早いも
のを追求する等の要素は、90後の「引きこもり」の属性をつくり出している。調査研
究によると、90後の自己評価中1位は「引きこもり」で、家で音楽を聴いたり、動画
を見たり、寝たりするのが90後の休暇の過ごし方である。
 「引きこもり」はレージーエコノミーと関連している。社区O2O(生活サービス)、
食事O2O(食事の宅配)、旅行O2O(旅程の提案)は90後に人気で、家を出ずにサービスを
受けたり、出前を注文したりと、とても快適な日々を送っている。

(3)プロダクトストーリー
 生活の質を重視し、それまでとは違うことを追求する90後にとり、実用性はもはや
その消費の意思決定に影響を与える主要な要素ではなく、「プロダクトストーリーが
あるもの」が若い消費者により人気がある。
 実用性ということのほか、気持ちを満たすものについて、商品を見て、使って、体
験するプロセスで、自分の内なる欲求に気づき、自分の価値観に合うものを見つけて
いる。
 言いかえれば、90後の心の欲求は機能的なものより大きく、商品がもたらす癒やし
を見ている。ストーリー、コンテンツ、心がある商品は90後の注目を集め、財布のひ
もを開かせている。

(4)収入を上回る消費
 収入を上回る消費をすることは90後にはよくある。2018年、中国の90後の短期消費
ローンは3兆を超え、年間短期ローンの総規模の約3分の1を占めた。90後が消費金融
商品を選ぶ原因として最も多いのは、お金がなく、収入を上回る消費を満たすためで
ある。
 このほか、90後には資産運用の意識があり、消費金融を利用して資産投資を行い、
消費金融によって利子を免れている。これも、彼らが消費金融商品を選択する重要な
原因である。各種の消費者金融商品は、このような90後に利便を提供しているが、貸
借プロセスで、プラットフォームを理性的かつ慎重に選択することが90後には非常に
重要である。

四、ど派手な消費の背後に潜む危機
 90後は思い切りを持ってお金を使うのが好きだが、財産は少ない。フィデリティ・
インターナショナルとアントフォーチュンが共同発表した2018年「中国養老前景調査
報告」によると、中国の新世代の若者(35歳以下)のうち、56%は貯蓄をしていない。
貯蓄を始めた44%の平均月間貯蓄額は1339元にすぎなかった。
 収入を上回る消費への没頭により、90後は消費ローンの主力層となっている。融360
の調査によると、年齢別では、ローン利用者のうち、90後(95後を含む)の占める割合
が49.31%と最も高く、アジアの同世代の中でトップとなった。消費ローン利用者のう
ち、半分近くが90後である。
 90後は借金を持つ人が多いだけでなく、その額にも驚かされる。HSBC銀行が最近行
った調査によると、中国の90後の収入に占める負債の割合は1850%に達し、未返済の
各種ローンやクレジットカードの1人当たりの負債額は1万7433米ドルを超える。つま
り、90後は1人当たりの12万元の負債を負っていることになる。
注)〓は、くちへんに「巴」
〔蘇寧財富資訊2019年10月23日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●部下へのメンタルヘルス力を高めるために
 今後、指導の側に立つ人はメンタルヘルスのスキルを求められるだろうというのが、
管理者の間では常識の一つになってきました。そして、海外赴任者にそれを身につけ
てもらうのは特に重要だと考えられます。異なる文化の背景を持つ部下を相手にしま
すし、その相手は自分の価値観と共有できていないことが多いからです。
 「面談による意思疎通を通訳者を介してやっていくと、なおさら苦労が倍増してし
まう」と海外赴任者は言います。いざ部下と問題解決を図ろうにも、その入り口のと
ころで、つまり、問題意識を共有してもらうために時間がかなり費やされてしまいま
す。これは、日本人同士との意思疎通と一番大きな違う点です。
 そのような文化的な壁を乗り越えていくことは確かに難しいことです。しかし、こ
こで心理学の技法を駆使すれば、人間としての共通の認識レベルで話ができ、同じ議
論の土台に乗りやすいかもしれません。文化の差を乗り越えられる可能性がぐっと高
まることが期待できます。

◆「可能性療法」
 これは、私のお勧めしたい面談技法の一つです。催眠療法家として知られる心理学
者ミルトン・エリクソンの治療に基づいた可能性療法は、特に、悩みを持つ部下との
面談でよい効果が期待できます。
 なぜなら、面談において、双方が、まずお互いの協力関係を尊重し、問題の解決を
目指すからです。
 過去よりも未来に目を向け、失敗の経験よりも成功の経験から学べば、既に自身が
悩みを解決する能力を持っていることに気づくでしょう。そして、相手に希望を与え、
その希望が未来の可能性を導き、部下の気持ちを軽くする効果があります。

 例を見てみましょう。こんな会話を「可能性の対話」として展開します。

◎「何となく、最近は何をやってもうまくいかない。いつも具合が悪いんです」とい
う言葉に対しては、「これまでやったことは、具合が悪いことが多かったですね」と
言ってみます。
 相手の「現在形」を「過去形」にしてみる。相手の過剰な普遍化を部分化又は「限
定化」することによって、明日からは新たな出発が可能だと暗に働きかけられます。

◎「チームが僕に協力的ではないんです」という悩みに対しては、「チームの中で協
力的でない人がいると思っていますね」と言ってみます。
 相手が「事実」として語ったものを、単なる相手の「認識」だと捉えさせる。そう
いう認識にすぎず、事実として捉えるべきではないという可能性を暗に促してみる会
話術です。

◎「私は最大の努力をしてきたのに、全く何もできないんです」という悩みに対して
は、「君はいろいろできるようになりたいんですね」と言ってみます。
 相手の「問題」を「問題」として捉えるのではなく、その問題を解決しようとした
相手の積極性を捉え、「期待」に切りかえる言い方です。

 以上の面談技法のコツをもう一度まとめると、「現在形」を「過去形」に、普遍化
を限定化に、「事実」を「認識」に、「問題」を「期待」に変えることです。
 いずれにせよ、悩みを持つ部下の気持ちを尊重し、それを受け入れた上で、ネガテ
ィブな心理をポジティブに変えさせるように働きかけることは、メンタルヘルスの一
つのよい方法です。
 ぜひ、赴任者の皆さんはそれを武器に試していただきたいです。

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)
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《編集者コラム――新年快楽》
 読者の皆様、旧暦でも新年になりました。本年もよろしくお願いします。
 思い返せば、SARSのころもこのメールマガジンをつくっていました。また歴史が繰
り返されています。以前武漢でお世話になった中国人に、たしか配偶者が武漢でお医
者さんをしていたと話していたのでお見舞いのメールをしてみたのですが、もう既に
そのメールは使えず、携帯電話も違う人が出て、微信で検索しても出ず、残念でした。
東日本大震災の当時、その武漢の病院では福島の病院と原発の影響について研究をし
ていて、福島に関心を持っているんだよという話を聞いていたので、なおさら、こう
いうときにお見舞いを言いたかったのでした。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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