CI Image
 
電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
登録  解除    メールアドレス  

特集内容一覧へ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
電子マガジン《中国最新情報》  No.667 2017年2月28日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
登録/解除:http://www.bizchina.jp/modules/nweek/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎「ビジネス企業研修@中国」http://www.bizchina.jp/

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:消費重視の中国経済 サービス消費の広がり】
●バレンタイン カップル旅行で6028元
●2016年消費市場最大のハイライトは自動車 消費グレードアップへ

┏【国内経済】
●中国にコーヒー消費の大成長訪れるか
●中国初 自主設計製造の原子力発電設備をEU向けに輸出

┏【国内政策】
●全面的な二人っ子政策初年 出生人口中45%超に

┏【経済データ】
●外国為替(2月13日)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【特集:消費重視の中国経済 サービス消費の広がり】………………………
●バレンタイン カップル旅行で6028元
 バレンタインデーに花を贈ったり食事をすることはもう真新しいことではなくな
り、場所を変えて2人の世界を過ごす、旅行してバレンタインを過ごすことがはや
ってきている。
 バレンタインデー前に無作為抽出調査をしたところ、バレンタインデーの過ごし
方として24%の若いカップルが旅行を選んでいた。バレンタインデーは平日なので、
多くは週末に有給休暇を加えた旅程にしていた。国内旅行と短期の海外旅行が最も
多かった。「ハネムーン旅行」も旅行業界の主力商品となっている。

 なお、今年のバレンタインデーの消費の中心はアクセサリーで、大型スーパーで
はさまざまなアクセサリーキャンペーンが行われ、価格も最大4割引きとなった。
ネット通販でもダイヤモンドのキャンペーンが盛んで、さらに値引きされていた。
現在、一体どこでダイヤモンドを買えば、安心できてしかも安いのだろうか。

 バレンタインにロマンチックな場所を旅行して過ごすことは、中国人カップルや
新婚夫婦のはやりの過ごし方となっている。
 ネット旅行会社の携程旅遊が14日に発表した「2017バレンタインデー旅行消費報
告」では、年齢差18歳以下の異性のカップルのネット旅行予約について分析を行った。
 今年のバレンタインデー旅行のカップル平均費用は6000元以上で、55%は海外旅
行を選び、平均費用は1万2000元以上だった。カップルの中にはモルディブの島を
貸し切って2人きりで過ごす者さえいた。

〈若いカップルの24%は旅行を選択〉
 国内の結婚披露宴と比べて、若い新婚夫婦はリゾートウエディングに興味を示し
ている。
 リゾートウエディング、ウエディングフォト等に関する旅行商品の利用者数は前
期比300%増以上となり、リゾートウエディングの1回当たりの費用は3万2000元に達
した。
 報告では、バレンタインの世界ウエディング旅行ランキングとして、バレンタイ
ンでの告白、プロポーズを成功させたいシングルのために、最もロマンチックな10
大目的地が発表された。

 パック旅行、自由旅行の予約データによると、カップルのバレンタイン旅行の平
均費用は6028元だった。海外旅行の割合は国内旅行を上回り55%を占めた。海外旅
行での2人当たりの平均費用は1万2154元で、60%以上の予約は男性が支払った。
 バレンタインデーでは、90%以上のカップルが5つ星ホテルの個人旅行、パック旅
行を選び、三亜、バリ島等が人気目的地で、スターが結婚式をしたホテルを取り扱
った商品も人気となった。

 バレンタインデーの消費にお金を惜しまない人もいる。
 オーロラのもとで妊娠すると健康な男の子が産まれるといううわさがあり、アラ
スカのオーロラハネムーン6泊8日を予約する人もいた。
 また、島を2人で貸し切れるモルディブ・バア環礁のフォーシーズンズ・ボアバ
のプライベートアイランド4泊6日を予約する人もいた。

 どんな人たちがバレンタイン旅行が好きなのだろうか。
 携程がネット予約されたバレンタイン旅行のデータを分析したところ、異性カッ
プルが56%、同性の親しい友人が31%だった。一人旅をするシングルも寂しくなく13%
を占めた。

〈90、00後カップルの割合が最高〉
 年齢別では、今年のバレンタイン旅行者層は、年齢が両極端に割れた。
 90、00後カップルの割合が最も高く31%で、80、70後が旅行消費の主力で4割を占
めた。
 興味深いことに、年配カップルもこのロマンチックなイベントに参加している。
今年、バレンタインデーを旅行で過ごすカップルのうち、46歳以上のカップルは29%
を占めた。
 お金があり時間がある中高年者が再びロマンを求め、カップルのハネムーン旅行
の重要な消費者層となっている。彼らの子供がネットで予約し、両親の「2回目の
ハネムーン」をプレゼントしている。

 どの都市のカップルがバレンタイン旅行を好むのだろうか。
 カップルの予約数では、上海、成都、北京、広州、杭州、重慶、武漢、南京、深
セン、瀋陽が最もバレンタイン旅行を好む10大都市だった。

 リゾートウエディング数が3倍になったのは、「バリ島の海外挙式で、家族や親
友だけを招きたい」からで、国内の披露宴に比べ、若者はリゾートウエディングを
好んでいる。
 また、多くは、撮影スタジオの中ではなく、現地の美しい景色のもとでウエディ
ングフォトを撮ることを望んでいる。
 この種のリゾートウエディングは、中国国内の結婚披露宴、ウエディングフォト
よりも恐らく高くなく、かえって安い。

 「ウエディングフォト」「リゾートウエディング」の旅行商品のデータを見ると、
今年、バレンタインデーと2月、結婚ハネムーン旅行の予約者数は前期比300%以上
増加し、60%が海外旅行を選んだ。バレンタインデーの海外挙式の平均費用は3万2000元
に達した。
 人気商品の「バリ島アヤナでの海外挙式+4泊6日のハネムーン」では、呉奇隆と
劉詩詩が結婚式をしたホテルで、カップルは水上チャペルで挙式を行えて、専門カ
メラマンによるウエディングフォト、乗り物が英国馬車で、価格は2万元以上。

 今年のネット注文に基づき、報告が発表した2017リゾートウエディング人気ラン
キングは、雲南省大理市蒼山の〓海、フィジー・デナラウ島、ギリシャ・アテネの
ミコノス島、三亜、フランス・パリが5大人気ウエディングフォト旅行先、ギリシ
ャ・ザキントス島、ラスベガス、バリ島、ハワイ、モルディブが5大人気リゾート
ウエディング旅行先だった。

〈バレンタインデー旅行先 島が40%〉
 バレンタインデー旅行で最も選ばれた場所はどこだろうか。携程の報告では2017
年バレンタインデー旅行目的地ランキングも発表された。
 国内では、三亜、廈門、昆明、麗江、周荘、九寨溝、成都、ハルビン、北京、シ
ーサンパンナの人気が最も高く、旅行者の好みはロマンチックな場所、暖かい島や
自然環境がよい場所に偏在している。
 海外旅行では、タイ、日本、韓国、インドネシア、モルディブ、シンガポール、
マレーシア、ベトナム、アメリカ、フィリピンが上位10カ国だった。島はバレンタ
インデーで最も人気の目的地で、バレンタインデー前後の海外旅行では島が40%近
くを占めた。
注)〓は、さんずいに「耳」
〔大洋網―広州日報2017年2月15日〕

●2016年消費市場最大のハイライトは自動車 消費グレードアップへ
 2016年、販売が最も好調だったのか――商務部が出した答えは自動車だった。

 先日、商務部市場運行司の責任者はメディアに対し、2016年の中国消費市場運営
状況について語った。
 2016年の自動車消費は高成長を実現し、年間の自動車販売は2800万台を超え、消
費市場最大のハイライトになった。
 自動車消費は2016年に新勢力としてあらわれた。その主な原因は、小排気量自動
車の購入税を半減する政策と上位機種の買いかえ需要増加がともに推進されたこと
による。

 他方、飲食、旅行を代表とする大衆サービス消費もまた2016年の消費ハイライト
となった。
 2016年、中国の飲食収入は3.58兆元、前年同期比で10.8%増加し、伸び率は商品
小売より0.4%高かった。国内旅行者数も前年同期比で約11%増加し、旅行収入も約14%
伸びた。

 消費のグレードが上がり、消費者は生活の質とセンスを上げることにより金銭を
使うようになっており、消費内容も商品の購入からサービスの購入がさらに多くな
る方向へと変わってきている。飲食娯楽、文化レジャー、健康介護消費は引き続き
盛況である。

〈商品消費からサービス消費へシフト〉
 中国人の消費パターンはまさに重大な転換期にあり、これまでの商品消費の習慣
から、サービス重視と品質の選別へとシフトしている。

 国家統計局データによると、品質消費、エコ消費、ファッション消費などの消費
グレードが高い商品の販売がハイライトとなっている。
 2016年、スポーツ用品は昨年と比較して13.9%増加し、社会消費小売総額を3.5%
上回った。通信器材は12%の比較的速い成長を維持した。

 住民収入水準が引き続き向上し、消費観念の転換、消費構造が改善していくにつ
れて、人々のサービス消費需要は広がりを見せ、教育研修、医療衛生、ヘルスケア、
文化娯楽、レジャー旅行等のサービス消費は新たな消費テーマになっている。

 旅行、映画などの娯楽レジャー体験消費は旺盛な局面を見せている。
 国家観光局の見通しでは、2016年、中国の旅行収入総額は4.69兆元で、昨年より
13.6%伸びた。そのうち、国内旅行収入額は3.9兆元に達し、国内旅行者数は延べ
44.4億人を超えた。
 万達電影院線によると、2016年、同企業の映画鑑賞者数は延べ1.85億に達し、昨
年より22%増加した。興行収入は76億元を達成し、21%増加した。

 「品質は2016年の消費のもう一つの大きな特徴になっており、人々はもはや「超
人気商品」に便乗、追随せず、「ニッチ」で「合理的」が次第に人々の買い物習慣
となっている」
 中国貿易促進会研究院国際貿易研究部の趙萍主任は、「理性的で分散化する消費
理念は、消費の成長をさらに安定させ、同時に高品質、高技術商品の価格が上がり、
消費総額の上振れに寄与している」と見ている。

 各種消費財のうち、自動車消費は2016年の最大のハイライトになった。
 2016年の年間自動車販売は2800万台を超え、前年同期比で13.65%増加し、伸び率
は昨年より9%増加した。自動車売上高は10.1%増加し、伸び率は4.8%増加した。
 そのうち、新エネルギー自動車の販売は50万台を超え、2年連続で売上高は世界
一となった。SUVの販売量は50%近く増加した。
 自動車販売の増加を受け、石油及び製品販売の伸び率もマイナスからプラスへと
転換し、年間売上高は1.2%増加し、伸び率は昨年より7.8%増加した。

〈今年の消費成長は10%超見通し〉
 現在、中国の消費規模は引き続き拡大し、消費構造は加速的にレベルアップし、
消費の貢献度は引き続き向上するという新たな発展段階に入った。
 2016年後期は、中国の新型工業化と供給側改革の加速的推進に従い、中間層のボ
リュームは引き続き大きくなり、都市化率は着実に向上し、消費は依然として比較
的大きな成長スペースがある。

 国家統計局のデータによると、2016年、社会消費品小売総額は33兆元を突破する
33兆2316.3億元に達し、昨年より10.4%成長し(名目ベース)、消費の経済成長に
対する貢献率は引き続き向上している。
 2016年、最終消費支出の経済成長に対する貢献率は64.6%となり、2015年より4.9%、
2014年より15.8%高かった。

 業界関係者の多くは、2017年の消費好調は継続し、成長率は10%以上を維持する
と見ている。
 「2017年全体は安定成長傾向で、経済は依然として下降的圧力に直面しているが、
消費の安定性は比較的よい」趙萍主任は、収入以外に、習慣、文化、心理的影響が
長期的には消費に影響する決定的要素だとしている。
 2017年の消費市場は依然として比較的穏やかで速い発展態勢を維持すると見込ん
でおり、年間消費は引き続き2016年の10%くらいの伸び率を続けると予想している。

 交通銀行チーフエコノミストの連平氏は、現在、中国の経済成長は外需依存が弱
まり、内需依存が増加していると見ている。
 大量に消費増加を促進する政策は次第に効力を発揮し、供給側改革が消費増と消
費のグレードの上昇を促進している。ITの発展が消費意欲と消費マインド上昇を促
進している。物価水準の上昇は消費の名目成長に対して上昇作用を引き起こす。2017
年の消費増加は10.2%になると予想している。

 中国の消費成長の長期的傾向に対して、国際機関も同様に楽観的予測をしている。
 「エコノミスト」研究院のデータによると、2030年までに、中国の低収入グルー
プは2015年の37%から11%に下降すると見込まれ、年収20万元以上の収入グループの
比重は2015年の4.5%から14.5%に高まると予想している。
 ボストンコンサルティングのデータも、2020年までに中国の消費市場は6.5兆米
ドル規模に達すると予想している。
〔毎日経済新聞2017年1月23日〕

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……【国内経済】…………………………………………………………………………
●中国にコーヒー消費の大成長訪れるか
 雲南省コーヒー業界協会で、昨年末に開催された第26回国際コーヒー科学会議に
おける関係者の予測を聞いた。
 世界最大のコーヒー新興消費国の一つとして、2018年以後、中国のコーヒー消費
は爆発的に増加する時代を迎え、10年以内に中国コーヒー消費市場は1兆元に達す
る可能性があるという。

 国際コーヒー科学会議は世界コーヒー業界最高規格の盛大な集会で、業界最高の
発言権を代表し、世界コーヒー業界の「オリンピック」とも称される。
 「中国人は年間1人当たりわずか4―5杯しかコーヒーを飲まないが、これはヨー
ロッパでは1日のコーヒー消費量に相当する」国際コーヒー科学会議のNehlig主席
は述べる。
 「中国人がコーヒーを好まない最も重要な要因は、コーヒーと健康との関係につ
いて誤解があるから」Nehlig主席は国際コーヒー科学会議が中国人に正確なコーヒ
ーの知識と理念を伝え、皆が安心してコーヒーを飲めるようにしたいとしている。

 一部の人はコーヒーを飲むことで何か問題があるのではと心配している。専門家
によれば、コーヒーは決してカルシウム流出を招かず、逆にカルシウムを補う作用
があり、骨質を柔らかくすることにはつながらない。
 雲南農業大学教授グループの研究によれば、カフェインは血糖抑制、インシュリ
ン抵抗緩和、体重増加抑制、非アルコール性脂肪性肝炎の緩和などの作用があり、
カフェインのこれらの作用は運動効果と非常に類似しているという。動物テストを
通じ、毎日3杯のコーヒーに含まれるカフェインには運動効果を30%増加させる効果
があることがわかった。

 中国コーヒープロジェクト研究センターの陳振佳博士の紹介によれば、100年以
上前、コーヒー種子が中国に持ち込まれ、前後して台湾と雲南に根を下ろし100年
以上の発展を経て、中国のコーヒーは既に世界で重要な位置を占めることとなった。
 統計によれば、2016年初めまでに、中国のコーヒー作付面積は180万ムーを超え、
総生産量は14万トンで、全世界の総生産量の1.5%を占める。世界70か国以上でコー
ヒー生産が行われ、生産量が10万トン以上の国・地域は約21あり、中国はその一つ
である。

 産業発展の背景にはとまらない消費市場の拡大がある。中国のコーヒー豆消費量
は2006年の2.6万トンから2015年の13.3万トンに増加し、年間消費増加率は20%に達
しており、世界平均レベル2%の10倍となった。
 成長を続けるコーヒー消費量は国内コーヒー市場の巨大な潜在力を示している。
中国コーヒー消費は今後爆発的にふえることとなる。中国コーヒーの「代名詞」で
ある雲南は、地の利と資源の利を生かし、大きなチャンスと発展を手に入れること
になるだろう。〔中国経済時報2017年2月16日〕

●中国初 自主設計製造の原子力発電設備をEU向けに輸出
 東方電気(広州)大型機器有限公司の自主設計、製造の低圧ヒーターが14日、広
州より出荷、輸出された。この設備はフランス電力のCP1系列の原子力発電所の設
備交換に用いられる。中国の原子力産業が「海外進出」の快挙を得た。

 低圧ヒーターは原子力発電所のタービンサイクル系統の組み立て部品の一つで、
ユニット設備のオペレーション効率向上に用いられる。今回提供される低圧ヒータ
ーは900兆ワットのユニットに用いられ、全長13.85メートルとなる。
 この日とり行われた出荷セレモニーでは、フランス電力副総裁で中国総代表のフ
ァブリス・フォルカード氏が、フランス電力が初めてフランスの原子力発電所に用
いる設備を中国企業にオーダーしたと述べた。同時に、ファブリス・フォルカード
氏は中国企業に対し合格供給者証書を授与し、これをもってフランス電力が中国で
原子力発電商品の合格供給者を初めて持つこととなった。

 フランス電力は世界最大規模の原子力運営会社の一つである。東方大型機器の明
向軍総経理は、これは東方電気が初めてEUの圧力容器指令及び標準に基づき、原子
力商品の設計、製造を行ったものだと紹介した。
 この間、中仏企業は密にコミュニケーションをとり、速やかに設計文書の審査や
重要原料調達規制、中核製造工程中の各種問題を有効的にクリアしていった。
 現在、東方電気は既にEUの圧力容器指令及び標準を把握し、第三者監視モデル、
商品設計製造能力及び項目の組織管理能力向上にも詳しく、今後続く協力項目に対
し堅実な基礎を築いている。〔中国証券報2017年2月15日〕

……【国内政策】…………………………………………………………………………
●全面的な二人っ子政策初年 出生人口中45%超に
 二人っ子政策が全面的に実施されてから1年がたったが、その実施効果はどうだ
ろうか?2人目が出生人口に占める割合は増加したのか?人々の出産意欲は?など
の問題は、外界からの注目を集め続けてきた。
 22日、国家衛生計画出産委員会(衛計委)は記者会見を行い、上記問題へ回答を
行った。

〈政策の実施効果は?――21世紀以降で出生人口最多〉
 衛計委の紹介によると、2016年、国家統計局の発布した1%抜き取り調査推測デー
タに基づく年間出生人口は1786万に達しているが、衛計委の出生統計データでは、
病院で正常分娩をした人数は年間1846万人であり、これは2015年より11.5%増とな
った。
 衛計委指導司の楊文荘司長によると、2014年以降、出産政策の調整の完備に伴い、
出生人口は明らかに増加した。特に1786万を超えた2016年は、2000年以降出生人口
が最高の年となった。
 「全面的な二人っ子政策の実施は目下のところ完全に予想どおりである」楊文荘
司長の評価によると、出産政策の調整、完備は完全に正しく、非常にタイムリーで、
民意に応え、十分有効なものであることを実践が証明している。

〈二人っ子家庭の増加率は?――45%超〉
 出生人口における2人目の割合は?
 楊文荘司長は記者会見の席上、出産政策の調整、完備により、2人目の出産が明
らかに増加したと紹介した。「2013年以前、2人目の出生比率は年間出生人口の30%
前後を維持していた。2014、2015年で増加幅は比較的大きくなり、2016年になって
2人目以上は45%を超え、十数ポイントアップした」
 また「2人目の比率が増加している主な原因は政策の調整であり、この点、国家
統計局と国家衛計委のデータは一致している」と楊文荘司長は分析した。

〈政策実施上の問題は?――養育負担の重さが出産意欲を制約〉
 「産んでも育てられない」は、多くの出産政策に合致する家庭が直面する気まず
さである。衛計委の2015年の出産意欲調査結果によると、2人目を望まない原因は、
経済負担(74.5%)、労力がかかる(61.1%)、世話する人がいない(60.5%)とな
っている。

 「子供の世話、養育コスト、女性の職業発展及び生活の質の追求などの要素は、
出産意欲と出産行為への制約を強めている」と楊文荘司長は分析する。
 そのほか、託児サービス不足が非常に深刻となっており、0―3歳の乳幼児の中国
の各種託児機関への託児率はわずか4%で、先進諸国の50%をはるかに下回る。
 そのほか、就業に関する偏見問題もあらわれている。ある地方では、女性の産休、
授乳休暇等の権利が適切に実施されていない等の問題があり、これも家庭の2人目
の決定に影響を与えている。

〈どの地域の出産が多い?――東部及び都市地域〉
 全面的な二人っ子政策実施後、地域によってその効果にばらつきがある。
 例えば、人口の多い省である山東省の場合、2016年全省の出産人数は164.22万人、
増加率は53.84%であり、このデータは全国レベルをはるかに上回った。

 これについて、楊文荘司長は、出生人口増加の地域分布には確かに差があるとし
ている。大まかに見ると、東部地域、都市地域での政策効果は相対的によりはっき
りあらわれた。これは主に、東部地域、都市地域で二人っ子政策に合致する人が多
く、加えて、流動人口が地域をまたいで出産する等の状況があり、ある程度地域的
な特徴があらわれたことによる。

〈今後数年は2人目ブーム――年間出生人口は1700―2000万人〉
 全面的な二人っ子政策実施1年目による出生人口の上昇は既に注目されているが、
では、将来の数年における全国的な出生人口傾向はどのようになるのか? この状
態を維持できるのだろうか?

 これについて、楊文荘司長は、2017年、「第13次五カ年計画」を含む期間におい
て、出生人口は良好な発展状態を継続的に維持するとしている。2017年に二人っ子
政策効果はさらにはっきりあらわれ、出産レベルは安定しながら向上し、出生人口
はある程度の増加状態を維持するとしている。
 以前の予測に基づけば、「第13次五カ年計画」期間は出産政策を調整、完備し、
特に全面的な二人っ子政策を集中的に開放する過渡期であることから、年間出生人
口は1700―2000万人の間となる。

〈2人目への心配をどう取り除くか?――助産サービス、包括的な政策〉
 「2017年、新たに増加する出産サービスニーズを満たし、母子の安全を保障する
状況は依然として厳しく、その課題は大きい」国家衛計委婦幼司の秦耕司長は会の
席上、今後、助産サービスをふやし、危篤状態の母子のケア能力等の向上を重視す
るべきとした。
 第13次五カ年計画期間中における産科の新規増床数は8.9万床である。国家衛計
委の要求に従って、2017年末前に、省レベルで危篤状態の妊産婦と新生児のケアセ
ンター、市、県レベルでは少なくとも危篤状態の妊産婦のケアセンターと重篤新生
児のケアセンターを設立する。

 楊文荘司長は、中央政府は家庭の発展を支援する体系を構築し、政策に基づいて
出産を奨励することを明確にしていると紹介した。中央政府の要求に基づき、国務
院の40以上の部門が分担して、任務の実行を推進する。
 それによると、包括的な政策体系を積極的に構築し、医療、託児、教育、社会保
障、税収等の関連経済政策を整備し、母子のサービス体系構築を強化し、基本出産
免除サービス制度を整備し、子供の医療サービス供給を強化する。
 さらに、託児サービスを積極的に展開し、学齢期前、小中学校の義務教育の均等
化を強力に推進し、関連福利制度の政策研究を展開し、男女平等政策措置の推進を
図り、女性の就業、休暇等の合法的な権利を保障し、仕事と家庭とのバランスをとる。
〔中国新聞網2017年1月23日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                         (中国人民銀行2月27日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     6.1307  6.1307    88.67  725.89
関連ページ:http://www.boc.cn/sourcedb/whpj/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《編集者コラム――お土産》
 日本から中国に戻った中国人に久しぶりに会いました。彼らは手土産を持ってき
てくれました。早速家に帰って食べてみるのですが、そのお茶受けのようなお菓子
を食べ続けて半ばになったころ、ふと裏を見たら2000キロカロリーと書いてあるの
を見て、余りのハイカロリー表示にびっくりしたのでした。こういう場合、むやみ
に食べ続けないよう、せめて個別包装になっていてもらいたかったです。(ま)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

改頁:(1) 2 »