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電子マガジン・中国最新情報
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.713 2019年4月9日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:2019年中国消費市場トレンド】
●2019年中国消費市場トレンド 理性的な消費へ
●当てにならない男より家 女性の住宅購入割合が上昇

┏【李年古の日中異文化コミュニケーション術】
●恩送り 日本語学校当時の回想から

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……【特集:2019年中国消費市場トレンド】………………………………………
●2019年中国消費市場トレンド 理性的な消費へ
 ニールセンの最新の研究報告によると、日用消費品市場は2018年、全体成長率14%
と、前年の9%よりはるかにスピードアップし、目を見張るものがあった。
 商品のイノベーション、消費のレベルアップ、実体店の増加とネット通販の発展
が、日用消費品の持続的成長の4大エンジンである。

〈国民消費時代到来〉
 国民消費時代が到来し、もはやどの層に限ったものではなくなった。少女、若い
女性、お金持ちの高齢者、男性といったそれぞれの層が好む消費分野はあるが、フ
ァッションや外食は、各層で重視される消費分野だった。
 中でも、ファッション消費は、少女(51%)と若い女性(38%)が最も重要な消費
として選んだ。お金持ちの高齢者の24%は、外食を2番目に重要な消費として選んだ。
お金と時間のある高齢者の33%は、旅行レジャーを真っ先に選んだ。

〈理性消費が本命〉
 盲目的に高価な商品を購入するより、消費者はより理性的に消費するようになっ
ている。
 消費者はサービスや体験を好んでいる。国家統計局のデータによると、2017年と
比べ、食品・たばこ・酒、ファッション、居住等での消費を減らしており、より多
くのお金を医療支出、教育、文化娯楽、交通、旅行に使っていた。
 生活必需品である日用消費品では、消費者は必要な品質を重視し、慎重に消費す
るようになっている。商品の選択に慎重で、多くのルートで価格の比較を行っている。
 新小売時代の商品価格は透明性を持ち、価格比較も便利である。より安価な価格
を享受するため、消費者の24%は多くのルートで価格の比較を行い、31%は会員資格
を購入し、65%は共同購入を利用している。2018年、共同購入の利用者は57%増だった。
 商品の選択では、ニールセンによると、消費者の39%は依然として消費のレベル
アップを続けたいとし、品質がよりよく価格がより高い商品を買いたいとしている。
9%は身分や地位を体現できる商品に多くのお金を消費したいとしている。15%は基
本的な需要や価格を満たす相対的に安価な商品を購入したいとしている。1%は品質
を犠牲にしても安価な商品を購入したいとしている。

〈アイデア商品の購入、体験〉
 一定の基準を満たした商品では、もはや消費者の個性的な需要を満たせなくなっ
ている。種類の多様化、商品のアップグレードが市場のトレンドとなっており、大
ブランド市場シェアは、小型のアイデアブランドや温かみがあるブランドに侵食さ
れている。
 また、商品の見た目は、消費者の意思決定に影響する。ニールセンの調査による
と、64%の消費者はパッケージが新商品を試すかどうかを決めたとしており、新パ
ッケージが消費を刺激し、広告投入の50倍の効果をもたらす例もあった。
 健康生活の重視は消費者のコンセンサスになっている。健康な食品をより多く消
費したいとする消費者は82%で、全世界平均の68%を上回った。2018年、食品飲料全
体の売上成長率は9.8%で、そのうち健康食品の売上げは36%増で、健康によくない
一部のおやつの売上げは3%減だった。
〔界面2018年12月20日〕

●当てにならない男より家 女性の住宅購入割合が上昇
 女性が家を買うのがいい。それは「2019年女性安居報告」の結論である。
 この調査によると、2018年、女性の住居購入者の割合は46.7%とここ7年来で最も
高く、男性の住居購入者の割合に既に近づいている。30歳以上の女性の住居購入者
は年々増加し、その割合は平均値を上回っている。2DKの地下鉄駅に近い、内装施
工済みの小型住居が好まれる。

 都市にいる婚期がおくれた女性は男性を余らせているのだが、結婚を急がないし、
男性を求めない。今は家もある。
 独立して家を持つことは幸せな生活を保障し、職場や恋愛関係で不安を抱く女性
に大きないやしである。ある独身女性編集長から、家は男より当てになると聞いた。
彼女は広州に3部屋保有していた。
 この報告書は事実を誇張しているという声もあるが、実情に合っていると思う。
女性はもともと住居購入の主力で、家の中での発言力も強い。単身であればなおさ
らである。

 この現象については、3方面から分析できる。

 第一に、結婚は信用できず、男は頼りにならないことである。
 以前は、家庭の財産は共通の財産だったが、新「婚姻法」の規定により、男性側
の家庭が単独で購入した住居は一方の財産となる。このことは女性の安全度を下げ、
女性が家を買うようになった。
 結婚して家を買うにしても、誰が頭金を出したか、それぞれの家が幾ら出したか
は計算しなければならず、離婚のときには各家に帰属することになる。何もなくな
ってしまうより、自分でマイホームを持った方が安心である。

 第二に、現在の婚期を過ぎた独身女性は80代後半、90代後半になっていて、一人
っ子ではない人は少ない。そうなると、子供が家を買うことに協力しない家族はい
ない。
 上記の報告では、住居購入をした婚期を過ぎた女性のうち、約45%が親の援助で
あり、自前での購入は約29%だった。だから、財力では、男女とも住居を買う能力
がある。

 第三に、住居購入に価値があるのは、男性より当てになる手段だからある。
 若くても年老いていく、男の公約は期待できない、家だけが頼れる。結婚市場や
理財市場よりも、家は最も下落に強い。
〔新聞晨報2019年4月6日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●恩送り 日本語学校在学当時の回想から
 最近、日本人の友人から「恩送り」という言葉を教わりました。
 作家・井上ひさしさんの言葉で、自分が人から受けた「恩」を、恩師や恩人に返
すのではなく、「恩」を必要とする人(多くの場合、助けを必要としている人)に
送るという考え方のことです。

 この言葉を見て、日本に来たばかりだったころのある体験を思い出しました。
 その当時、日本語学校での同級生は台湾人ばかりで、彼らは大陸から来た私とは
距離をとっていたことから、私は孤独感を覚えていました。
 そんな私の唯一人と触れ合う機会といえば、それは、目白駅の前にある小さいお
店でたい焼きづくりのバイトをしていたとき、いつも私の働いているのを興味津々
に見に来た小学生ぐらいの女の子でした。とはいっても、女の子はいつも黙って私
の一連の動きを目で追いかけ、飽きずにそばに立っているだけでした。そして、去
って行くときには一言、「おじちゃん、そのたい焼きの空気を、食べたいわ」と言
うのでした。

 ある日、女の子は突然、「お母さんが家に遊びに来てほしいって言っている」と
言いました。不思議に思ったものの、バイトを終えてから、私は女の子に付いて行
きました。高級マンションの玄関で迎えてくれたとても素敵な女性、それは女の子
のお母さんですが、いきなり「ニーハオ!」と挨拶されました。夕食をご馳走され
ながら、そこで初めてわかったのは、女の子のお母さんは北京大学に1年間留学し
たことがあったということでした。
 帰り際には、生活用品を山ほどもらいましたが、それは私にとって貴重なものば
かりでした。だから、感謝の言葉を言おうとすると、彼女は私の言葉を制止しまし
た。「留学でお世話になったことの恩返しです。気にしないで」。
 私は、その話に戸惑いを感じました。世話をしてくれた人に恩返しをするのは分
かりますが、なぜこの私にこの言葉を使うでしょうか。

 そして今になってやっと、その言葉を見てわかりました――「恩送り」という意
味でしたね。

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を御紹介していきます。)
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【求人:保育士募集 中国で日本の保育を広めませんか?】
1 条件
 幼児保育経験5年以上。年齢30代前後希望だが、その限りではない。
 日本の育児カリキュラムをそのまま生かせる方。カリキュラム中「生活」「健
康」「躾」の部分は、完全に日本式の管理と方法で実践できる方。

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 月約30万日本円。深センの住居は会社から無料提供。中国の就労ビザは会社が斡旋。

3 仕事内容
 経験により、保育の仕事、実行園長、あるいは現地人材育成の講師等。みずから
の経験を現地の保育士に伝えられ、日本の経験を講演できる方はなお歓迎。

4 その他
 中国では、0.5歳〜1.5歳、1.5歳〜2.5歳、3歳以上のクラスに分かれている。派
遣先保育園は園児30名規模で、場所は深セン市内。2〜3人の赴任者を同時派遣希望。

☆★★☆★――問合:日中ナレッジセンター info@jckc.com ――★☆★★☆

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《編集者コラム――リニューアル》
 前号の序文で御紹介したとおりですが、今号からメールマガジンをリニューアル
しました。
 中国の教育、文化やトレンドを中心に紹介します。今号から、オリジナルの全文
を生かして紹介する方式にはしなくなりましたので、ある意味で掲載文字数は少な
くなります。
 ツイッターものんびりやっていきますので、フォローしていただければと思いま
す。読者様がそれなりにいらっしゃるはずなのにつながりがないのは寂しかったので。
 引き続きよろしくお願いします。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃
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