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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.495 2009年11月24日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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◎「ビジネス企業研修@中国」http://www.bizchina.jp/
★今週の読者数合計:5,905名(2009年11月23日現在)

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:需要の集中と供給の矛盾】
●年間航空券最低価格シーズン到来 8割、9割のチケット出現
●自動車市場は「空城の計」一色 多くの人気車は年初から年末までなかった
●深セン 偽造人民元「被災区」

┏【社会】
●なぜ中国の取引相手との意思疎通は難しいのか

┏【国内政策】
●最高人民検査院 贈賄の調査範囲を全領域に拡大し、商業賄賂を威嚇

┏【労働】
●インテル成都の従業員ストライキ 待遇と管理に不満

┏【経済データ】
●外国為替(11月9日)

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……【特集:需要の集中と供給の矛盾】………………………………………………
●年間航空券最低価格シーズン到来 8割、9割のチケット出現
 11月に入り、旅行好きの人たちはとても興奮しているはずだ。「特価航空券の価
格比較サイトを見ればわかるが、前数カ月は多くが6割、7割引だったが、現在はト
ップページの多くが8割、9割引になっている」
 「11月12日は年間航空券価格が最も低い谷となった。今年のオフシーズン価格は
例年よりさらに低い。国際線の搭乗率がよくなく、多くの国際線が中国国内へシフ
トし、国内線の価格低下をもたらしている」12日、航空業界関係者が述べた。

 記者が「去〓兒」というこの人気の高い特価航空券価格比較及び予約ネットワー
クを開いたところ、案の定、多くの8割、9割引チケットが見られた。
 例えば、杭州発の特価航空券では、12月11日杭州―瀋陽が199元で87%引き、12月
6日の杭州―武漢が140元で8割引、2010年1月9日の杭州―太原が220元で81%引きだ
った。そのトップページにおいて、杭州発の7割引以下の特価航空券は22フライト
に達し、到着都市も、三亜、西安、天津、海口、北京、深セン、武漢等国内諸都市
である。

 これら特価航空券の出現は、各航空会社が最近特価チケットを多く出したためで
ある。
 例えば、春秋航空は10月25日、杭州で2本の低コストビジネス航路を開通し、杭
州―瀋陽の最低価格は87%引きに相当するわずか片道199元(空港建設費50元を含ま
ない)となった。このほか、杭州―三亜は、最低航空券価格がわずか199元でほぼ9
割引である。
 中国南方航空のウエブサイトにおいては、現在まさに「全く新しい航空券価格大
バーゲンセール 国際線航空券早期予約」のキャンペーンを打ち出している。この
ウエブサイトでは、中国国内各地から広州経由オーストラリア路線の往復航空券価
格が1660元からで、広州、スワトー経由東南アジア路線の往復航空券価格が880元
から売られている。例えば、広州―シンガポール―広州が460元から、広州―ドバ
イ―広州が1330元から等である。

 このほか、先ごろより、芒果、携程等を含む多くの航空券予約ウエブサイトは航
空券1元スタートあるいは10元スタートのオークションを行っている。
 11月9日、携程は「航空券10元スタートオークション」のキャンペーンで、この
ような旅行好きな人たちにメッセージを出している。杭州―瀋陽の市場価格480元
の航空券は50元で落札された。多くの旅行好きな人たちはこのようなキャンペーン
に夢中になっている。オークションで獲得したこのような安い航空券には達成感が
ある。

 10月27日―12月28日の月曜日―金曜日の12時―20時、携程ではオンライン「航空
券10元スタート横取り」特価航空券オークションキャンペーンとして、毎日10枚の
人気航空路線の特価航空券のオークションを行う。参加ルールは、最高入札者上位
10位のユーザーの10位目の入札価格で特価航空券が獲得できるというもの。既に落
札された5度のオークションの価格はほぼ約9割引だった。〔銭江晩報2009年11月13日〕
注)〓は、くちへんに「那」

●自動車市場は「空城の計」一色 多くの人気車は年初から年末までなかった
 旺盛な自動車購入需要が刺激されているが、今年の自動車市場は「空城の計」一
色だったのだ。
 4月から、自動車メーカーは既に「機械をとめない」輪番制をとっていたが、年
末に近づき、一部の人気車は依然として品薄が続いており、1、2カ月待ちが常態化
し、3、5カ月待ちであっても不思議ではない状態にある。

〈新車は販売数が追いつかない〉
 毎年の販売のピーク「金九銀十」は既に自動車メーカーが新しいものを出す重要
な時期となっている。目下、記者は広州市場で見たところでは、i30だけは商品仕
入れが充足し数千元の自動車購入キャンペーンがあるが、それを除けば、多くの新
車は仕入れ不足になっていた。

 6代目ゴルフは、目下広州市場ではわずかに展示車と試乗車があるだけで、出荷
も元旦後となる。ゴルフ6は今年広州市場には60台しか商品がなく、1.4Tタイプを
主に、広州のディーラー7社平均で10台の車両不足となっている。ディーラーは
「こんな多過ぎる注文を受けたくない、納品ができなかったら、ユーザーからクレ
ームを受ける」とも言っている。

 また、2.0Lタイプのマツダのルイ・イーは価格が17.68万元まで下がり、多くの
消費者の注目を引きつけている。広州博程店によると、第1回目の新車商品は店舗
に来ているけれども、「車が少なく注文が多い」ため、自動車の商品状況は依然と
してとても厳しい。「現在予約して、できるだけ年が明ける前に納車する」この店
の販売相談員はこのように述べている。
 同様に、BYDG3、長安鈴木の新型アルト等も在庫は十分ではない。G3はA3ネット
ワークで販売され(広州では黄石路のディーラーだけ)、加えて新車発売で、納品
までどれだけかかるかわからないとメーカー側に言われたという。そして、新アル
トも2カ月以上待ちで、もし現在の商品在庫の中から欲しい場合にはさらに5000元
が必要である。

〈輸入車はまとめて在庫切れ〉
 一部の国産車の品薄現象に対し、輸入ディーラーではまとめて在庫切れとなって
いる。
 レクサスLX570、IS300Cには納車できる車がなく、ビュイックのエンクレイブは5
万元増額か来年納車、インフィニティFX全シリーズは来年1月待ち、ベンツ全シリ
ーズは欠品、フォルクスワーゲンのディグアン、スバルのフォレスター等も3カ月
待ち以上である。
 中国輸入自動車貿易有限公司が11月5日に発表した「中国輸入自動車市場秋季報
告」によると、今年1―9月期、全国輸入自動車登録台数は24.6万台で、前年同期比
16.9%増となっている。同時期、税関の自動車輸入台数はわずか25.2万台で、前年
比は19%下落した。

 このような状況下において、前年同期と比べ、広州市場の輸入車は在庫不足が普
通となってしまっただけでなく、優遇の幅も大きく縮小した。「フィートン以外で
は、私に車をくれれば幾らでも私は売ることができる」広東乗用の任小峰副総経理
は記者にそのように述べ、今年、ディーラーを悩ませる最大の問題は商品仕入れで
あると教えてくれた。ほぼすべての輸入車は3カ月待ち以上である。今現在までで、
まだ百五十以上の注文でまだ納入が実現されていないという。
 任小峰副総経理は、年初を悲観的に予測したことが、直接的に輸入割り当て縮小
を招いたこと、そして輸入車の「自動車不足」は国内車に比べてはるかに深刻であ
るとしている。
〔南方日報2009年11月13日〕

●深セン 偽造人民元「被災区」
 深センの警察関係者は、深センは今年、額面にして1200万元の偽造紙幣を押収し
たが、そのうち偽造100元札はすべてが外地での生産だったと指摘した。
 深セン市公安局経済犯罪偵察局の何昭朗副局長は、深センは偽造通貨製造地では
ないが、使用及び販売の主要地域であると指摘している。

 深センは地理的に特殊な位置にあり、市場経済、物流業がとても発達しているこ
とにより、中国国内の偽造紙幣犯罪が集中し、「広東省東部―深セン―中国内陸省
市」といった偽造紙幣供給と流通のバリューチェーンが形成されている。
 目下100元等額面の大きい偽造紙幣は主に電白県等広東省東部地域で生産されて
おり、外部省生産等の拠点も少しは存在する。多年にわたって広東警察は撲滅に力
を入れており、目下外部に拡散する趨勢にある。
 深センは主に中継点であり、国境通過点である。偽造紙幣が外地で生産された後
に深センへと運ばれ、その後、深センから中国の内地、例えば安徽等のバイヤーへ
と流れる。

 偽造紙幣製造地域においては、幾つかの村民は偽造紙幣を加工することが犯罪で
あることは知らず、来料加工企業が靴をつくるかのような一種の生計を立てる手段
となっている。ある人は、多くの偽造紙幣を加工するために、子供に仕事をやめさ
せ手伝わせてさえいる。〔南方都市報2009年11月8日〕

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……【社会】………………………………………………………………………………
●なぜ中国の取引相手との意思疎通は難しいのか
 ヨーロッパのある会社の社員たちが中国のサプライヤーとの商談で中国に飛んた。
ヨーロッパ人は初対面のときからいきなり本題へ話をし始め――簡単明瞭に自分た
ちの考えを相手に伝え、そしてやおらにメインテーマに話題を移した。
 中国人たちはそれに対しては、ただ「はい」と答えるばかりで、ほとんど反対意
見が出ない。たとえ聞いても、返事は一見余り取引に関係のないことばかりだ。打
ち合わせが終わったところで、お互いに「何か変だ、一体どこがだめなんだ!?」
と納得がいかない。

 中国人との交流のための会社で研修を行うミュンヘン在住の中国人、袁学利さん
は「どれもすべておかしい」と指摘する。
 まず最初に、中国には4つの「はい」があり、その中で一つだけが本当に「はい、
そのとおりです」を意味するものである。もしある中国人がある説明に対して「は
い」と答えても、それは「いいえ」あるいは「理解ができていない」を意味するこ
とはよくあることだという。

 同じように、ヨーロッパ人の「ノー」も、中国人社会では通じないことがよくあ
る。中国人はよく相手が拒否したことを繰り返し提起することがある。別の面から
いえば、なぜ中国人はもう既にはっきりしている内容を何度も繰り返し言うことを
奇妙にさえ思わないのか。
 これは何も、中国人が健忘症だとか、いいかげんに聞いていたとかではなくて、
ただ単にその部分を強調しているだけである。繰り返し話をすることは、中国人に
とっては一番いい再確認の手段なのである。

 ヨーロッパ人と中国人が商談する上において一番の障害になるものは、中国人と
ヨーロッパ人の情報の出し方に対する認識の違いである。ヨーロッパ人はいきなり
一番重要なことから話題に入るが、中国人はまず雰囲気づくりから始めて、だんだ
ん核心の話題に入っていく。
 中国人から見れば、ヨーロッパ人は人と人との関係を軽視し、余りにも唐突であ
ると感じる。中国人とつき合うときは最後まで気が抜けない。なぜなら、中国人社
会では一番大事なことは常に一番最後にあるからだ。

 中国人との商談の場において、欧米人はまず話し合いの場の雰囲気づくりに気を
配ることが大事である。このことは正式な商談が始まる前にやることが必要である。
なぜなら、中国人は商談の前にまず相手が信用できる人かどうかを判断したいからだ。
 一番いいのは、ミーティングの始まりに互いに尊重し合い、いい雰囲気をつくる
ことである。特に、商談に関係しない世間話が大事である。もし、ヨーロッパ人が
最初の商談のときに必要以上に自分の会社をアピールし過ぎたら、その商談は難し
くなるだろう。
 「商談の場で「相手が自分の会社のことを必要以上に誇張して紹介したら、中国
人はそれに対してハードルを上げて対応するでしょう。とにかく、中国人は商売の
取引の場を「戦場」とみなしているからね」と前出の袁学利さんが説いている。
〔環球時報2009年11月7日〕

……【国内政策】…………………………………………………………………………
●最高人民検査院 贈賄の調査範囲を全領域に拡大し、商業賄賂を威嚇
 9月1日より「最高人民検査院 贈賄犯罪書類調査に関する業務規定」の実施が始
まった。
 新規定は、記録及び調査範囲に関するこれまでの制限を取り除き、建設や金融、
医薬衛生、教育、政府による調達等の5領域から全領域にまで拡大された。

〈贈賄犯罪コストの拡大〉
 中国共産党中央委員会が2008年に公布した「腐敗厳罰及び予防システム樹立2008
―2012年業務計画」では、商業贈賄犯罪書類調査システムを樹立し完成度を高め、
不当取引とりわけ贈賄行為の存在の有無を市場参入と撤退を決定する重要な根拠と
すると明確に指摘している。
 最高人民検査院は、中央部署の要求に基づき、3年間に及ぶ贈賄犯罪書類調査の
業務状況を熱心に総括した結果、業種に設けていた制限を外すのに十分な時機であ
ると判断した。

 このことにより、最高人民検査院は、贈賄犯罪書類の調査システムの記録及び調
査範囲を拡大し、これまで建設、金融、医薬衛生、教育そして政府調達領域のみに
限定していた制限を外すことを決定した。また、「最高人民検査院 贈賄犯罪書類
調査に関する業務暫定規定」を修正し、贈賄犯罪のコストを増加させることでより
強い警告及び犯罪抑止作用を発揮する。

〈データ削除・変更不可 入札は必ず順を追った手続を経てから〉
 贈賄犯罪書類調査システムの樹立と利用、これは司法に属する犯罪防止手段であ
る。記録された贈賄犯罪の全データは客観的真実の記録であり、削除や変更をする
ことはできない。
 検査機関は、贈賄犯罪書類システムを通じて、社会各方面の悪性ニュースに対す
る監視を重視し、違法行為の監視、即時是正を強化し、経済社会科学の健全な発展
をともに促進する。

 贈賄犯罪書類調査システムの利用は幅広い。行政許認可、入札、資金支払い、組
織人事、行政の法律執行、司法処罰等の必須の手順となり、また関係部門に十分で
確かな信頼のおける実証を提供し、上述のような贈賄犯罪を防止、抑制する。
 検査機関も、贈賄犯罪書類調査システムを十分に利用し、定期的に贈賄犯罪の状
況を分析し、犯罪の早期警告を強化する。

 最近、中央委員会は「事業建設分野に突出した問題の特定項目管理業務展開に関
する意見」(以下、「意見」と記載)を出し、2年前後の時間を用いて、事業建設
分野に突出した問題の特定項目管理業務展開に集中することを決定した。
 「意見」は、健全な「信用失墜行為の懲戒処分」制度と「信用獲得行為の激励処
遇」制度の樹立を明確に提案している。収賄行為を断固として処罰することに加え、
贈賄行為も厳格に処罰する。
 検査機関は、今回の特定項目管理業務のメンバー団体と職能部門として、職務犯
罪及び商業賄賂行為の調査・処罰をより強化すると同時に、贈賄犯罪書類調査シス
テム機能を重視、発揮させ、職権利用の「プロジェクト食い」、私利私欲による犯
罪行為の消滅に努める。

〈商業賄賂への威嚇を重視し、誠実で信頼のおけるシステム樹立を推進〉
 贈賄犯罪書類調査業務は、2006年1月の開始以来、顕著な発展を遂げ、職務犯罪
と商業賄賂の抑制に対し積極的な警告と威嚇の効果を上げた。

 今回の新規定における調査範囲の修正は、検査機関が賄賂犯罪抑制の長期効果的
なメカニズムの有益な探索を樹立し、非刑罰手段を用い、反腐敗闘争という現代の
法治理念を推進するものである。また、健全で完全性の高い社会の信用システムに
も役立ち、贈賄犯罪書類調査システムにより社会の信用システムの内容を充実させ、
信用システムと司法の自然な融合を実現させる。
 同時に、このシステムはコストが低く、贈賄犯罪行為に代償を支払わせ、客観的
に見ても、法律を守る経営者を優遇・保護し、市場競争の秩序ある規範の促進をも
って司法公正と社会正義をはっきりと示している。

 そのほかに、新規定は、国家公職員に対してより強い警告作用を持ち、賄賂行為
から遠ざけて、政治分野から清廉潔白を目指す。また、検査機関の法律監視と法律
執行、業界監督の相互補完と強化の融合を促進できる。賄賂のやりとり、権力の私
利私欲等の賄賂犯罪の形成を抑制及び防止し、誠実で信頼に足る社会システムの建
設をさらに推進する。
〔人民網2009年9月13日〕

……【労働】………………………………………………………………………………
●インテル成都の従業員ストライキ 待遇と管理に不満
 8月18日、インテル製品(成都)有限公司の一部の従業員が賃金と中低層管理者
に対する不満等の問題でストライキに入った。工場と労働者との調停後、生産は徐
々に正常に回復している。
 しかし、8月27日午前、インテル広報部の孟さんが記者のショートメッセージに
返信したところでは、インテル成都工場の運営及び生産活動はすべて正常であると
している。「このような大きな総合メーカーの日常の運営に関する問題については、
我々は取り立てて述べることはない」

 2003年、総投資3.75億米ドルをかけたインテルチップパッケージングテストプロ
ジェクトが正式に成都に拠点を構えた。これは当時の成都市の外資プロジェクトと
しては投資額が最大のものだった。
 このプロジェクトの一期工事の投資総額は2億米ドルで、2004年に着工し、2005
年に正式に生産開始した。その後、インテルの成都における総投資は5.25億米ドル
に達している。
 現地メディアの報道によると、インテル成都工場は現在、従業員が2400人で、製
品の90%を輸出している。今年、成都市に属する企業の1―7月における累計輸出額
は41.13億米ドルで22.7%増であったが、そのうちインテル製品(成都)有限公司の
累計輸出額は16.11億米ドルで139.4%増だった。

 内情を知る関係者によると、成都工場の従業員は1000人強で、それぞれA、B、C、
Dの4班に分かれている。8月18日当時は、出勤したCPUを生産する従業員は仕事をし
ないことを決め、その後、チップセットの従業員も参加し、皆が向上の食堂に座り、
生産ラインに戻って仕事を続けることをしたがらなかった。
 ストライキに至った原因は、ある匿名を希望する従業員によると、上海から成都
の工場へ移った従業員の報酬、特別手当が現地の従業員より高どまりし、このこと
について成都現地の従業員が不満を漏らしていることにあるという。

 今年2月、インテルは中国業務の調整を発表したが、そこには、上海浦東にある
パッケージングテスト工場を閉鎖し、今後12カ月の時間をかけて成都にある工場に
統合することや、大連、成都工場の投資と生産を増強することや、上海にあるイン
テル(中国)有限公司に1.1億米ドルの登記資本金を追加し、中国の投資運営を増
強することが含まれていた。
 さきの内情を知る関係者の言葉はこのことを実証している。上海と成都の物価水
準が等しくないということを考慮すると、同様の仕事につく新規従業員では、成都
の賃金は上海の70%で、特別手当も少ないことが多い。これらはみんなが認めると
ころである。
 2地域の従業員の賃金に差異があることについては、当時、上海工場の従業員が
分割されるとき、従業員に一定の補助を与えるため、インテルでは賃金水準を変え
ないことを承諾していたという。実は、これも人情的にも合理的なことで、やはり
上海工場の閉鎖は彼ら従業員への影響が最も大きいからだ。
 「しかし、成都に行くことを選択した従業員は決して多くなく、多くは大連に行
くことを選んだ」インテルの賃金は業界内では中の上に位置する。

 上海工場の5―6年の業務経験を持った従業員の待遇は毎月3000―4000元前後だと
いう。今年上半期、上海工場の生産能力は徐々に減ったが、注文がやや多かったこ
ともあり、従業員は残業する必要があった。第2四半期、各従業員は1000米ドルの
インセンティブを得た。
 しかし、成都工場においては、上海の実際生産量が徐々に減る中、業務量がふえ
てきたのに、最終的に20元の買い物券が配付されただけだった。
 「我々の知るところでは、成都の従業員の収入は間違いなく低い。例年業務量に
基づいて100―200米ドルにもならないインセンティブをもらっているが、しかし今
年のインセンティブは間違いなく少なかった」
 このほか、先述の従業員によれば、低層の管理者の資質がそろっておらず、多く
の場面で従業員との小まめなコミュニケーションがとれず、従業員の要求にしっか
りした答えが出せていないという。

 ある関係者によると、調停の席上、従業員の要求したものは主に以下のようなも
のである。
 従業員の賃金を1人当たり毎月150―200米ドルふやし、かつ契約に書き込むこと
を求める。特別手当の水準を上海工場のレベルにまで上げる。募集制度を改善し、
末端従業員のさらに広範なキャリアアップの可能性を与える。「会社側は9月初め
に回答を出した」とこの関係者は言う。

 さきの内情を知る関係者は、インテル側は従業員の提起する要求に完全回答を出
すことはできるわけがないと思われ、しかし、存在する幾つかの矛盾はやはり解決
する必要があり、別の形では賃金アップの可能性が高いと考えている。
 例えば、事件発生後、会社がこれまで従業員に認めていたのは、今年9月から来
年3月まで、予定する業務量を完成すれば、各従業員に毎月1000元のインセンティ
ブを与えるというものである。「業務量が大きくなければ基本的には通常と同じだ
が、これも別の形での賃金アップではある」とこの関係者は言う。

 この関係者が見るところ、ストライキ事件の根源は主に2つのことをあらわして
いる。
 まず、西部地域の外資企業の人材市場のメカニズムが不完全で、東部沿海地域の
ようにはいかないということである。同業界の外資企業が多く、仮にある従業員が
これまでの雇い主の賃金水準に不満があれば転職を選ぶということもできれば、ス
トライキといったような極端な手法を選ばない。
 次に、一部の中低層の管理者は、管理能力がレベルに達しておらず、管理上に幾
つかの問題が存在し、問題をますます深刻にさせていることである。

 8月27日午前、記者が上記従業員が提起した問題についてインテル広報室に裏づ
けを求めたが、依然として回答は得られていない。〔聯合早報2009年8月27日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                      (中国人民銀行11月23日17:34)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.6757  682.79     88.1  1017.32
関連ページ:http://www.boc.cn/
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《編集者コラム――迷路》
 今回はメールマガジンの記事が「最新」ということになっていないものもありま
す。長い目で見れば「最新情報」かなとは思うのですが、少し不自然かもしれませ
ん。これまでもこういうことはありましたが、たまに最近の記事ではないものもま
ざることがありますので、出典の日付も参照いただければと思います。
 この前、たまたま脳の中の構造を研究している専門家の人たちと雑談する機会が
あって知ったことですが、通訳や翻訳をしている人の中には、その学習をしている
ことによって道に迷うようになることがあるようです。
 言葉を訳すことと道をたどることのどこに類似性があるのかはわかりませんが、
確かに、このメールマガジンの作業をするようになってから、今ではすっかり道に
迷うようになった気がします。余りにも道の迷い方がひどいので心配していました
が、少しは気休めになりました。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手(記事検索も行えます)
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:リン 神谷輝雄 アマノジャク 竹内はる菜
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