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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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教育・文化ウオッチ@中国最新情報 No.777 2022年6月3週号
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:アフターコロナの生活準備】
●教育部 9月から小中学校で調理実習
●パスポート発給停止はフェイクニュース

┏【李年古の日中異文化交流術】
●夜がなければ、生きられない

┏【国際】
●横店とハリウッド、ボリウッドはどのようにして相互理解をするのか

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回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回

      編集長・李年古の新著 ■2022年3月10日発売■

―――  中国人コンサルタントが伝授する
―――         『カルチャー・ギャップ・マネジメント』  ―――

 入院した社員を社長がお見舞いに行って、社員に逃げられた!
 会議で上司が「では、あなたたちはどう考えますか?」と尋ねたら、大混乱にな
った!
 文化のバックグラウンドが異なれば、人間関係ですれ違ったり、ぶつかったり。
それはお互いの「当たり前」が違うから。
 小さな齟齬のウラには、大きなカルチャー・ストリームの相違が潜んでいる。お
互いが相手の〈見えない流れ〉を知り、どう付き合っていくか。
 日中ビジネスの第一線で活躍する名コンサルタントが、カルチャー・ギャップを
マネジメント(やりくり)する心得を伝授する。

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回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回回
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……【特集:アフターコロナの生活準備】……………………………………………
●教育部 9月から小中学校で調理実習
 教育部は先日、義務教育課程方案を発表し、労働の科目を既存の総合実践活動の
科目から分離させ、あわせて義務教育労働課程標準(2022年版)を発行した。
 この文書によると、2022年秋学期から、労働の科目が小中学校の独立した科目と
なる。

 労働の科目には計10課題があり、各課題は数項目で構成される。
1) 日常生活労働として、清掃と衛生、整理と収納、調理と栄養、家庭用品の使
 用・メンテナンスの4課題。
2) 生産労働として、農業生産労働、伝統工芸制作、工業生産労働、新技術体験・
 応用の4課題。
3) サービス労働として、今日のサービス業労働、公益労働、ボランティアサービス。

 これらの中で、小中学校での調理実習についての話題が微博の検索で1位になった。
 教育部が発表した義務教育労働課程標準(2022年版)によると、5―6年生の料理
と栄養の課題では、簡単な炒める、焼く、煮る等の調理方法で、例えば卵のトマト
炒め、目玉焼き、骨つき肉の煮込みスープといった2―3品の家庭料理をつくり、野
菜の選び方、扱い方、盛りつけまでの全工程を行う。
 家族のニーズに応じて昼食や夕食の栄養バランスのよい献立をつくり、さまざま
な調理法と食品栄養との関係が理解できるようになる。
〔九派新聞2022年5月5日〕

●パスポート発給停止はフェイクニュース
 中国がパスポート発給を停止しているとか、グリーンカードを無効化していると
いうネット上のうわさに対し、中国国家移民管理局は、これらは中国の出入国管理
政策を歪曲を目的とするデマであると述べた。

 中国国家移民管理局の微信公式アカウントによると、移民管理局の報道官は、最
近、海外の一部のメディアには、中国のパスポートの発給を停止しているとか、グ
リーンカードのカードに切り込みを入れて出国を禁止しているというフェイクニュ
ースが出ているが、中国の出入国管理政策を歪曲し、新型コロナウイルス感染防止
対策における、法に基づく、正確で、有効な出入国管理措置を妨害しようとしてい
ると述べた。
 出入国をする際にはこのようなデマをうのみにせず、出入国で疑問があるときは、
現地の出入境管理部門のサービス窓口、国家移民管理局の政府サイト、ウィーチャ
ットや微博の政務新媒体プラットフォーム、あるいは24時間サービスホットライン
の12367に電話して、関連政策を相談すれば、正確で権威性のある情報を得られる。

 報道官によると、現在、全世界の新型コロナウイルスの大流行はいまだ終息せず、
今後の感染状況にも大きな不確実性があり、海外に出国することの感染リスクは依
然として高いとして、中国国内いる人は、不要不急の出国はせず、個人の健康と安
全を確保し、せっかく積み上げてきた感染防止対策の成果を共に維持していく必要
があると述べた。

 北京と上海におけるゼロコロナ政策の進展が緩慢な中、中国国家移民管理局は今
月10日に開催した会議で、厳格な出入国政策の実行、中国国民の不必要な出国を厳
格な制限、出入国書類の発行の厳格化を呼びかけていた。
〔聯合早報2022年5月13日〕

……【李年古の日中異文化交流術】……………………………………………………
●夜がなければ、生きられない
 どうしようもない。私は東京の夜が何より好きだ。夜のカフェなら、もうそれは
相談の余地もない。
 夜が好きなのは、昼間の東京の表情が好きではないからだ。
 昼間の東京とは何を意味するのか?それは、東京人が何をしているのかを見れば、
わかる。公の発音(gong)で形容すれば、もうすぐさまわかる。会社(中国語では、
公司)、公務、公用、公衆、公然……一人一人が働き蜂で、自身を管理するか他者
に管理されている。
 東京には6688軒のカフェがある。1万人に5軒の計算である。
 試しに、昼間に一軒入ってみるといい。無駄なしわ一つないワイシャツを着た男
性に、女性は最良の化粧品を用い、まるでヘルメットのようなお化粧をまとった肌
を太陽光の下にさらす。夜、化粧を落とした後は、旦那ですら電気を灯し睡眠中の
様子を見る勇気はない。ホラー映画を見るかのように恐ろしい。
 さらに、どのカフェも満席だ。資料を並べ向かいの顧客に売り込む者もいれば、
終了したばかりの会社の会議をそこで続ける者もいて、終わりのない話し合いは結
論がないという結論になる。さらには、一人でパソコンのキーボードを必死にたた
く者、インターネット上の仕事で用いる図表をぽかんと見ている者もいる。画面上
のデータの動きは波乱に満ちていて、見る者の心をびくびくさせる。もしかすると、
昨日の栄光ときょうの敗北のはざまで、最後に残ったのはパンツ一丁分だと示して
いるのかもしれない。
 そんなわけで、誰もとっくに覚めてしまったテーブルのコーヒーを味わおうとも
しないし、お店の方も戦場前線にいる病院と同じで、入ってくる者は皆、正常でな
い。言うまでもなく、昼間苦しみ死にきれなかった負傷者ばかりでなのである。
 しかし、夜のカフェは全く異なる。私はよく深夜に気ままに適当なカフェに入る。
座ると、ゆっくりとパソコンを開き、まずタバコに火をつけ、周囲の人を観察する。
 昼間のあの喧騒はなく、店内の音楽は周囲で水のように流れている。灯りも随分
と柔らかく、観察する顔は皆、上品で落ち着いている。喫煙室から立ち上る一本の
煙ですらさらに長く、ゆっくりと上がり、かすかに散っていく。
 肩肘の凝らない本を読む人もいれば、世間話をする人もいる。一番多いのがカッ
プルでのひそひそ話。ささやくように話し、発する言葉には曖昧さと親密さが隠れ
ている。思わず聞き耳を立て言葉に隠されている暗号を聞きたくなってしまう。こ
の男女がカフェを後にした後、どんなことが起きるのか物語を想像する。
 同じような情景に昼間出くわしたら、それは言うまでもなく、ビジネス上の親密
さであって、隠されているのは陰謀や殺意で、思わず耳を覆いたくなるに違いない。
 たとえ、隣席から甲高い声が聞こえたとしても落ち着いて受け入れられる。向か
いに座るのは顧客や同僚ではなく、容易に発情する異性で、夜間、男女は本来の男
女になる。笑ったり叫んだりと、それは言うまでもなく一種の発情のスタイルで、
相手に自分のホルモン分泌が加速していることを伝えるのである。
 甲高い笑い声は、もしかするとこの夜、彼もしくは彼女をそそのかし、大胆な物
語が起きるかもしれない。
 この甲高い声で邪魔された人々も煩わしいとは思わない。今は夜だから、昼間よ
りも皆寛容で優しい気持ちなのだ。
 私はよく深夜に一人でコーヒーを飲みに行く。夜の孤独が好きなわけではない。
私の周りの友人たちは、昼間の奮闘と翌日の早起きのために早々に寝てしまうのだ。
 東京の親しい男性の親友ですら夜10時にはいつもスマホを閉じ、変わらぬ一言を
WeChatでよこす。「そちは静かに眠る。明日は早起きし朝廷で政務を執らねばなら
ぬ」
 何が朝廷で政務だ。私は、夜の生活がない人は、決して生きていけないと思って
いる。

(このコーナーは、日中異文化コミュニケーションの経験を中心テーマとした文章
を紹介していきます。)

……【国際】………………………………………………………………………………
●横店とハリウッド、ボリウッドはどのようにして相互理解をするのか
 映画・テレビ文化産業は、「信頼され、愛され、尊敬される中国」という姿を示
すのに重要な役割を果たしており、中国浙江省金華東陽市の横店(横店影視城)は
その代表的例である。
 北京電影学院の副学長兼北京電影学院中国共産党委員会副書記の胡智鋒氏と中国
浙江省横店映画・テレビ文化産業文学芸術界連合会会長の徐天福氏は中新社の独占
インタビューに応じ、新時代の中国映画・テレビ文化産業の特徴を紹介し、横店と
ハリウッド、ボリウッド(インドムンバイの映画産業)との類似点と相違点を比較
しながら、中国の映画・テレビ文化産業はどのようにして世界と交流し相互理解す
るのかについて語ってもらった。

 インタビュー概要は以下のとおり

中新社記者:新時代の中国の映画・テレビ文化産業の特徴は何ですか。

胡智鋒:総合的な国力の増大とともに、中国の映画・テレビ文化産業は、驚異的な
スピードで発展し、スクリーン数は世界トップに躍り出て、フルデジタル化上映に
率先して取り組んできました。国内の映画市場の地位はさらに強固なものになり、
興行成績は一躍世界のトップになり、世界に巨大な映画・テレビ文化市場を提供し
ています。

 新時代の中国の映画・テレビ文化産業の特徴は、第一に、中国政府は文化の強化
を重視して、税収や人材など多方面において映画・テレビ文化産業を強力に支援し
ており、その政策的効果が顕著にあらわれていることです。第二に、映画市場が活
況を呈する春節や国慶節などのシーズンには、中国映画は常に数十億元の興行収入
をたたき出し、世界の興行ランキングで上位に入ることです。第三に、「覚醒年
代」「私と私の祖国」などの作品は、若者の人生観、価値観、世界観を形成する上
で重要な役割を果たしており、教育的効果を高めていることです。第四に、対外広
報機能が強化されていることです。第五に、映像技術が発展していることです。第
六に、業界の主導的役割を常に発揮していることです。

徐天福:1996年、横店に映画「阿片戦争」を撮影するための広州の街並みのオープ
ンセットが建設され、映画・テレビ産業発展の扉が開かれました。これまで、横店
で撮影された映画・テレビドラマは7万編以上に上っています。中国国家電影局が
発表したデータによると、2021年に横店の企業によって製作された「長津湖」と
「こんにちは、私のお母さん」は、中国映画史上において興行収入で1位と2位を獲
得しました。

 新時代の横店は、業界全体の発展を図り、映像人材の「シリコンバレー」を構築
し、中国と世界との文化交流を促進しています。現在、横店では29の国際標準のハ
イテクスタジオと近現代撮影用の多数のセットがあります。照明、カメラなど多く
の撮影機材は輸入されたもので、仮想化されたポストプロダクションの技術サポー
トは、北京、深セン、杭州等の中国のメーカーが行い、中国と海外の映画・テレビ
技術の交流のための革新的なプラットフォームを提供しています。ヨーロッパの観
光地を模した撮影基地(ドイツエリア)を現在建設中で、外国人が設計に参加し、
「本物」のヨーロッパの街並みを再現しています。世界中の映画・テレビ会社にこ
のオープンセットを提供する予定です。このほか、横店では、「横漂」と呼ばれる
市外から撮影に参加する10万人を超えるエキストラや1万8000人の撮影スタッフが
活躍しています。中国と外国資本の共同出資により建設中の横店芸術大学では、中
国と海外の映画・テレビ人材を共同で育成することにより、さらなる文化交流を促
進する予定です。

中新社記者:グローバルな視点から、横店と米国のハリウッド、インドのボリウッ
ドとは、どのように文化的相互学習を実現すればいいでしょうか。

胡智鋒:米国のロサンゼルスにあるハリウッドは、世界の映画・テレビ文化産業の
パイオニアであり手本であり、その生産性と影響力は絶大です。特にハリウッドの
映画・テレビ産業のシステムは非常に整備されており、コンテンツ制作、映画・テ
レビ制作、配給・放映・配信、経営管理など産業チェーンのあらゆる側面において、
円滑できめ細かな双方向的な運営の仕組みが構築されています。例えば、ハリウッ
ドでは、出演料の設定、リスク回避、契約書の作成などの詳細について、一連の確
立した業務手順があります。同時に、世界中で人材を集め、テーマを発掘し、世界
規模で映画配給を実現します。

 ボリウッドはインドのムンバイにあり、制作するミュージカルやコメディー映画
は国民性が際立っていて、映画やテレビ作品の内容や作風で個性が強く、インドの
独特な民族的特性があります。ボリウッドの映画・テレビ作品は、主に英語で制作
されているので、配給・宣伝面で欧米の影響により、国際コミュケーションや文化
交流のコストが抑えられます。

 横店は中国の映画・テレビ産業の重要な拠点であり、特に撮影現場の運営は、中
国の映画・テレビ産業チェーンの中で最も充実しています。ロケ撮影、ハイテクス
タジオ撮影、多数のエキストラやスタッフに加え、横店では、ケータリング、宿泊
施設や経営管理などの一連の映画・テレビ制作サービスを提供しています。文化観
光の要素を映画・テレビ産業に取り入れることで、横店はまた映画・テレビ産業を
牽引し業界を拡張し、「ともに豊かになる」ことにおいても重要な役割を果たして
います。

 映画・テレビ文化産業が早くから発展し、技術がより高度で、経験が成熟した世
界の国と比べると、中国は、コンテンツの独創力、人材の競争力、芸術的創作の牽
引力や世界でのカバー力、影響力などの面でレベルアップする必要があります。こ
れは簡単ではないプロジェクトです。

中新社:映画・テレビの作品によって、中国のイメージがどのように表現されてい
ますか。

徐天福:中国の映画やテレビの制作レベルの向上に伴い、中国で制作された映画や
テレビドラマが海外でヒットしています。「彼と私の両家の事情」は、アフリカで
大ヒットし、アフリカの青年は、中国の女性を見るとドラマの女性主人公の名前で
「豆豆(ドウドウ)」と呼びます。ベトナム最大級の動画サイトZingTVでは、「愛
と容疑者に堕ちて」の視聴回数が3位にランクされ、「花千骨〜舞い散る運命、永
遠の誓い〜」が視聴回数1000万回を超えました。「ミーユエ王朝を照らす月」の版
権は10を超える国と地域が購入しています。横店の企業が制作した「瓔珞〜紫禁城
に燃ゆる逆襲の王妃〜」「流転の地球」などのテレビドラマや映画は世界各地で放
映、上映されています。

胡智鋒:幾つかのタイプの作品は、中国の物語を語り、中国のイメージを表現する
点において抜きん出ています。一つ目は、西洋になじみのある映像やストーリーで
中国の独特な文化を描いている武侠アクション映画の「グリーン・ディスティニ
ー」です。二つ目は、誰もが共感する衣食住旅をテーマにした映像作品で異文化理
解を図る「舌で味わう中国〜A Bite of China〜」などのドキュメンタリーです。
三つ目は、感情移入ができる、川や湖や海、自然の風景をとりあげた映像か、ある
いは、「あの子を探して」などの家庭の倫理や個人的感情をテーマにした映像作品
です。四つ目は、チベットの人々の自然な生活を淡々と記録したドキュメンタリー
「チベットの一年」で、中国政府の牧畜民への支援を如実に反映しており、中国は
何のために、どのようにして人々のニーズを効果的に解決したかが記録されていて、
共通認識が得られます。

 どの民族、どの文化にも独特の思考があり、特に物語表現においては生まれ持っ
た習慣があります。中国と欧米の映像作品を比較すると、欧米は、より合理的、立
体的、構造的な表現を好み、中国は、感情的なロジックに従って叙情的かつ直線的
に表現することがよくあります。例えば、家庭内の愛と憎しみを描いた家庭倫理ド
ラマ「All Is Well」は、中国と欧米の文化の違いが描かれ、中国の人々に好まれ、
議論を巻き起こしています。また、世界的問題や人類の危機を解決するために独自
の中国的解決法を描いた「流転の地球」は、「ハリウッド式」の「地球脱出」や
「地球壊滅」と異なり、「地球ごと脱出する」という中国人の人類の生存と未来の
運命についての憂慮が描かれています。その独特な映像表現方式は、人類の運命共
同体の構築という理念に合致しています。

中新社:世界に広める上で、中国の映画・テレビ作品にはどのような課題があった
でしょうか。

胡智鋒:映画やテレビの作品、特に映画は、より直感的で躍動的で、ストーリーも
充実しているため、異文化間や国を超えた伝播において、自然と優位になることが
できます。映画は、一般的な文化芸術作品と比較して、上映時間が短く、低コスト
で、普及させやすいため、非常にすぐれた対外広報の手段です。どの国も映画を文
化普及に役立てようと思っていますが、これを実現するためにはまだ多くの課題が
あります

 現在、中国の映画やテレビ番組を世界に広めようとしたとき、主に「明確でない、
理解できない、届かない、受け入れられない」という4つの課題に直面します。ま
ず、異文化コミュニケーションにおいては、特別な歴史的、政治的、社会的な習わ
しなどが多数あり、中国の物語を世界に通じる形で明確に伝えることは困難です。
これが「理解できない」という問題につながります。そのため、複雑な問題を単純
化し、過剰な解説を回避する必要があります。また、中国のすぐれた映画・テレビ
作品を「外へ出す」ことにまだ抵抗があるようです。最後に、中国の映画やテレビ
作品に抵抗感を持ち、中国から入ってくる価値観を否定する人もいます。

 国際的普及の過程では、ひたすら「欧米に迎合する」ことを避ける一方、ただた
だ「傲慢になる」ことを避けることが重要です。国の発展と国民の生活の向上に伴
い、中国人の自信は高まり、特に若い世代は国や中華民族に対するアイデンティテ
ィーを心の底から持ち、中国のすぐれた伝統文化に自信を持つようになりました。
同時に、中国はまた文明の相互理解という態度で世界を受け入れており、中国の文
化に誇りを持ちながら、文化の違いを認識し、異文化を尊重してもいます。

 文明を交流により相互理解するには、無批判な傲慢さや無批判な劣等感を持たな
いことです。これが最良の文化的態度であり心構えです。
〔中国新聞網2022年4月12日〕
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
●《中国最新情報――編集者コラム》http://ameblo.jp/jckc-colum/
●ツイッター https://twitter.com/bizchina_jckc
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻訳:竹内はる菜 澤田裕子 楊桃 村井好子
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