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電子マガジン・中国最新情報
中国国内各紙の報道をもとに編集部が独自のセンスで選んだ、中国経済全般、政策動 向、産業一般、社会などホットな中国情報満載。日本の報道では物足りない、今の中 国を日本語で読みたい方は必見!
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電子マガジン《中国最新情報》  No.488 2009年8月4日
発行:《中国最新情報》編集部 http://www.bizchina.jp/
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★今週の読者数合計:5,765名(2009年8月3日現在)

━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 「中国最新情報」は3週間休刊します。
 次回配信は8月25日の予定です。

━【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏【特集:四川大地震その後】
●85%の観光客 四川への旅行に信頼回復
●四川大地震の義援金 6割の寄付者が使途知らず

┏【国内政策】
●重慶の重点国家企業の一部で給料と福利厚生を過剰支給

┏【国内経済】
●医薬上場会社上位20社 7社で3年平均50%超の成長

┏【経済データ】
●外国為替(8月3日)

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……【特集:四川大地震その後】………………………………………………………
●85%の観光客 四川への旅行に信頼回復
 地震災害、金融危機などのマイナス影響に直面して、2009年の上半期の四川省
観光業はどうだったのだろうか? 今年下半期にはどのようなチャンスと挑戦に直
面するのだろうか?

 世界的に有名な戦略コンサルティング会社のマッキンゼーはこのほど、四川省観
光局に市場調査研究報告を提出した。
 調査によると、約85%の回答者は、四川への旅行に一部信頼を回復、あるいはと
ても信頼していると表明している。
 今回の調査は、マッキンゼーのプロジェクトグループが四川省観光局の職員とと
もに災害を受けた観光地に深く入り込んで数回にわたる調査を行い、また国内外の
主要市場に対してアンケート調査を行ったものである。

〈85%の回答者は、四川への旅行に信頼回復〉
 四川省観光局の最新統計データによると、2009年の上半期には四川省全体で累計
739.26億元の旅行収入を実現した。前年同時期と比べて57.6%増加し、年間目標課
題の61.1%を達成した。
 また、四川省全体の旅行経済状況は「入国旅行者数の月ごとの逓増」、「国内旅
行の力強い増加」、「旅行企業接待数の明らかな増加」等、3つの特徴を示している。

 マッキンゼーの調査研究データにある、約85%の回答者が四川への旅行に対して
一部信頼を回復、あるいはとても信頼があると表明していることは、このことを側
面から証明している。
 また、地震のために四川への旅行を取り消した観光客も当初の30%から約20%まで
減少した。

〈金融危機で市民が旅行に出る回数減少〉
 金融危機の影響を受け、観光客の25%は2009年に計画した旅行回数を2008年より
減少させ、2008年初めに中国国内観光客が計画した旅行平均回数は2.18回であった。
2009年に初めて1.99回に減少、約9%下降した。
 そのうち、成都の回答者は2008年の平均2.57回から2009年の平均2.11回に減少し、
下降幅は比較的大きかった。このほか、広州の回答者の下降幅も比較的大きかった。

 また、多くの観光客は長距離旅行を短距離旅行に変えており、今回の調査研究の
回答者500人のうち、40%が観光地を調整したと表明している。
 北京の観光客の多くは東南アジアや雲南、内モンゴルを天津、河北に変え、上海
の観光客はオーストラリアや日本を四川へ行く旅行に変えた。成都現地の観光客は
もともと計画していた海南、雲南などの観光地を四川省内の旅行に変えた。

 注目すべきは、すべての回答者がその観光地を調整した後、四川へ旅行に来る観
光客がもとの2%から17%に増加したことだ。四川省内の観光客の多くが省内旅行に
変えた一方、多くの他省の観光客も国外旅行を四川省内の旅行に変えている。

 その他の観光地をなぜ四川に変えるかという問題については、54%の回答者は、
旅行費用の節約のためとし、41%は、四川が最近幾つかの優遇措置を実施したため
だとしている。優遇措置を発表することは、四川へ来る観光客を有効的に誘い込む
明確な推進力となったと見られる。

〈提案 旅行優遇措置を発表〉
 四川観光業の発展にとり、マーケティングの重要意義はますますはっきりしてき
ている。そのため、マッキンゼーは四川旅行の回復に対しても幾つかの提案をして
いる。これには主に宣伝特集番組と旅行優遇措置の2つが含まれる。

 今回の500名の回答者のうち、依然として20%は地震のために四川に行く旅行を取
り消し、35%は四川旅行をおくらせている。回答者の主な心配事としては、建築物
や公共施設が安全かどうか(29%)、交通が麻痺しないか(28%)、衛生防疫の状況
(28%)、観光スポットの破壊や閉鎖(28%)、地震の再発(28%)、地震の隠れた
危険(20%)である。
 これに対して、マッキンゼーはさらに多くの旅行客が現状を理解し、観光客の地
震後の影響に対して生じるさまざまな心配を解消するよう、地震後の観光業の回
復・再建及び現状を重点的に紹介する特別報道番組を制作することを四川に提案し
ている。

 また、世界的金融危機の背景のもと、幾つかの低価格コースを選択し発表するこ
とでまた新しい「値下がりした価格以上の価値がある優遇」効果を形成することを
提案している。
 四川旅行がどのようにすれば最も有効的に観光客を引きつけられるかを問う際、
新しい旅行コースと観光地を発表することのほか、第2、第3の措置としては、それ
ぞれ観光地の入場券価格を値下げすることや旅行のセットチケットを発表すること
があった。マッキンゼーは、幾つかの値下げ販売促進計画を適宜打ち出すことは、
市場が不利な状況のもとで効果的に四川旅行の発展を牽引するものと考えている。
〔四川オンライン―華西都市報2009年7月20日〕

●四川大地震の義援金 6割の寄付者が使途知らず
 にせ義援金グループなど一連の事件の波紋が広がるにつれ、5.12四川大地震は中
国の義援金史上の奇跡であるとともに、義援金構造において種々の問題に焦点を当
てることとなった。

 清華大学公共管理学〓国勝副教授は、災害救助に当たり出現した「義援金堰止
湖」現象は、義援金システムの不十分さを大いに露呈したと語った。
 〓国勝副教授は来月北京で開催される「社会組織5.12行動シンポジウム及び公益
プロジェクト北京交流展」のため、「中国災害救急体制分析」を執筆した。

〈義援金の「堰止湖」〉
 四川大地震は国民の思いやりの心と義援の波を呼び起こした。今年4月30日まで
に全国で受け取った義援金、物資は合計767.12億元で、中国義援金史上の奇跡をも
たらした。
 しかし、少数の独占的な地位にある機関には多額の資金や多数の物資への管理能
力が欠けていたり、どのように使うかなど運用面でも問題があり、結果、災害救助
の過程で少なからず管理上の手抜かりが発生し、その金額、物資の量がふえればふ
えるほど大衆の心配も増し、募金機関の資金使用リスクに関する社会の疑念もより
増して、社会的な圧力も高まった。

 「ある幾つかの省の募金機関ははっきり物資の受領を拒み、あるいは被災者が緊
急に必要な物資を適時に届けることができなかった」と〓国勝副教授は語った。

 〓国勝副教授は四川省赤十字の例を挙げ、地震の初期、中国全国各地から義援
金・物資が殺到したものの、赤十字職員の数が限られていたため、タイムリーで有
効的な処理ができなかったとした。

 また、民間組織が直面した例では、寄付者がある民間組織に送金したところ、そ
の銀行から寄付者にだまされないようにという指摘があったり、あるいは民間組織
が送金を受けたものの、被災者救済のための送金であるとしたところ、銀行から引
き出しが許されなかったりということが起きた。

〈寄附の流用〉
 2008年5月31日、国務院弁公室は「ブン川地震義援物資管理使用強化に関する通
知」を公布し、災害義援物資の管理使用に関する基本原則、すなわち義援物資の使
用は寄付者の意向を十分尊重、体現し、他の用途に用いてはならないことを明確に
した。

 しかし、多くの省では、赤十字、慈善会、公募基金が合法的に集めた義援金を政
府の財政口座に移したり、甚だしくは、赤十字、慈善会、公募基金が集めた資金を
強制的に政府の財政専門口座に移したりすることもあったことが明らかになっている。

 また、赤十字、慈善会、公募基金が受け取った義援金を接収こそしないものの、
政府が緊急に購入する物資の費用、救助活動の展開費用、仮設住宅設営費用、被災
児童の保護費用、被災建物の再建費用など、相当部分が赤十字や慈善会、公募基金
の支出となった省もあった。

 「ある地方官吏は法によらず、部門の権力や利益のために一切の行動をした」と
〓国勝副教授は紹介した。ある地方政府では、民間募金機関が集めた義援金を取り
上げていったという。一方、民間組織では寄付者や公衆が寄付した資金の使用状況
やその効果について伝えることができず、それは民間組織の社会的信用に直接影響
を及ぼしている。

〈6割の寄付者は義援金がどのように使われたのか知らない〉
 情報公開は全体の寄付システムをよりよく運営するための手段の一つであり、民
間組織の社会的信用力樹立の重要な手段である。

 しかし、清華大学公共管理学院及び新生代監督機構のアンケート調査によれば、
1684件の有効回答中、その使途について、4.7%の寄付者は明確に認識し、28.5%は
やや明確に認識していたが、50.8%は余りよくわからない、16%は全くわからないと
しており、すなわち6割の寄付者がどのように使われたのかわからないという。

 「もちろん、政府部門であれ、民間組織であれ、情報公開はいずれも不完全であ
り、特に資金の支出手続、ルートに関してはごくわずかしか公開されていない」
 〓国勝副教授は、一部の機関で公表された資金の使用情報は少ないばかりか、抽
象的、大ざっぱで、一言「すべて被災地に用いられた」とされ、苦笑せざるを得な
いものだったと語る。
 全体から見れば、適度な情報公開のメリットは社会資源の有効活用、寄付者の選
択肢の増加、寄付者の主体性促進、義援物資の過度な集中の防止がある。

 また、〓国勝副教授は、今後の災害救助においては、原則民間組織が募集する義
援資金の使途は完全に自己管理すべきであると考えている。さらに、公衆、寄付者
は募金機構のコストについて理性的に知るべきで、法律の許す範囲内で、合理的な
管理費が含まれることは許容されるとした。
〔第一財経日報2009年7月22日〕
注)〓は、「登」におおざと

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……【国内政策】…………………………………………………………………………
●重慶の重点国家企業の一部で給料と福利厚生を過剰支給
 重慶市の市レベルの国家重点企業の一部では昨年度、給料と福利厚生に数億元も
過剰支給されていた。
 21日、重慶市政府は「2008年度市レベル予算、政府と企業の今後一定時間におけ
る収入及び支出についての項目別予測、執行及びその他財政収支会計検査に関する
政府報告」を重慶市第三回人民大会常務委員会第十一回会議に上程した。

 会計検査報告によると、2008年度市レベルの執行及びその他財政収支は全体的に
よい状況であるが、個別の部門、企業において予算の支出が厳格に行われず、財務
上の計算が合規性に欠けるとの問題があった。

 報告では、一部の市レベルの国有重点企業を会計検査した際に、給料と福利厚生
関連の支出が規範性に欠け、給料の支給が基準を上回り、職員の福利厚生基金を多
額に計上する等の問題が判明し、その金額は億元単位にも及び、さらに脱税も存在
していたことが明らかにされた。

 このほか、一部の市レベルの部門では予算支出が厳格に行われず、特別プロジェ
クトに使うはずだった資金3000万元余りが行政経費に流用され、この中の2000万元
の商品購入は集中調達の形で行われず、インフラへの投入では数億元の予算オーバ
ーをしていた。
 財務上の計算が合規性に欠け、私的にプールして消費したり、非合法的に口座を
開き数千万元をやみで貯金するといった、政策決定が不当なことにより3000万元余
りの損失あるいは潜在損失が生じ、また規則や規定に違反する費用の徴収は200万
元にも及んだ。

 今回の会計検査は、特に市のマクロコントロール政策の実施、「五つの重慶」建
設、ダム地域の三農問題、国民生活と社会保障、生態系保護などを重視している。
 13の市レベルの部門の予算執行状況、江津区、永川区など8区県の財政決算状況、
主要地域9区の耐用年数を過ぎた建物の改造など14特別プロジェクトの状況、重慶
長沙道路の水江―界石間、嘉華大橋など29重点建設プロジェクトの状況、及び市の
エネルギー投資グループ、市の交通旅行グループなど6国家企業のバランスシート
などを重点的に会計検査した。

 重慶市の内環高速道路料金所を外環高速道路の内側に移転する改革に合わせ、重
慶市の会計検査局は79キロメートルの内環高速道路の投資と経営状況を会計検査し
た。会計検査結果から、バランスシートに不実があり、資産管理はずさんで、一部
の資産が流用され、権限の所在不明、帳簿が合っていないといった問題が発覚した。

 現在、既に明らかになった問題については、法律や法規に基づき処理されている。
大まかな統計によると、既に財政資金7.5億元が納められ、政府からの配分は2.7億
元減少し、流用された6.3億元を取り返し、会計調整された金額は13.3億元にも及
んだ。〔中国広播網2009年7月22日〕

……【国内経済】…………………………………………………………………………
●医薬上場会社上位20社 7社で3年平均50%超の成長
 7月20日、第1回目の中国で最も競争力を持つ医薬上場会社上位20位が北京で発表
された。雲南白薬、国薬股ブン等20社がランクインした。
 このランキングは、中国医薬企業管理協会の「医薬経理人」雑誌社が主催し、北
京大学中国医薬経済研究センター、北京和君諮詢有限公司が共同主催したものである。

 医薬系上場会社は、経済衰退、株式下落という中、依然として高利益を上げてい
る。ランクインした20社の企業のうち、7社では主要営業業務が3年連続で平均50%
を超える成長をし、8割以上の企業で20%を上回った。

 上位20位企業のうち、医薬流通企業を除いて、2008年の販売規模が20億元を上回
る企業は11社、30億元を上回る企業は9社、40億元を上回る企業は4社あった。販売
規模が40億元を上回る企業の主要業務収入総額は上位20社企業全体の31.55%を占めた。

 収益力においては、上位20位企業のうち純資産収益率が20%以上を上回った企業
は10社、50%を上回った企業は2社だった。
 そのうち、新和成の2008年の純資産収益率は75.05%に達し、上位20位企業のうち
で最高で、純利益の3年平均の成長率は715.54%に達した。
 ランクインした企業のうち、比率の最も高い業界は漢方業で、その次が化学製剤
業、化学原料薬業、生物製薬業、医薬流通業だった。〔中国経済網2009年7月22日〕

……【経済データ】………………………………………………………………………
●中国の外国為替レート(仲値)
                          (中国人民銀行8月3日)
外貨名  100日本円  100米ドル  100香港ドル  100ユーロ
     7.2087  683.1     88.14   974.1
関連ページ:http://www.boc.cn/
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《編集者コラム――北京》
 毎度ながらこのようなメールマガジンをつくっておきながら、最近は中国に旅
行するという縁が全くなかったのですが、このたび、8月15日から、私の働く業界
の人たちが集う会議がオリンピック会場になっていた場所であるので、北京に行
くことにしました。
 会議日程がすかすかなので、時間の合間に北京を観光したいと思っています。
まさかいないと思いますが、この日程でこの会議に参加する予定の方がいらっし
ゃいましたら教えてください。
 さて、ヘッダでもお知らせしましたように、メールマガジンは2週間ほどお休み
をいただきます。次回の配信は8月25日の予定です。(ま)
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●「ビジネス企業研修@中国」 http://www.bizchina.jp/
●バッグナンバーの入手(記事検索も行えます)
(83号以降 2000/9/25―) http://www.bizchina.jp/ja/nweek/
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編集長:李年古/副編集長:前野貴子 特別協力:劉莉生
翻 訳:リン 呂君 澤田裕子 周英 饒京 三代あゆみ 神谷輝雄
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