中国ＩＴ最前線
ＩＴ(情報)産業の市場規模、今後10年で４倍に
中国の呉基伝情報産業相は９日午前開幕したＡＰＥＣ電子商取引・ペーパーレス
貿易セミナーの開会式で、今後10年間、情報産業の４倍増によって国民経済２倍増
の目標を達成したいと語った。
呉基伝氏は、中国の情報産業の主要な発展戦略と政策措置について、次のよう
に説明した。
新しい世代の情報通信網の整備を速め、国家情報インフラを構築する。高密度波長
分割多重（ＤＷＤＭ）、第３世代移動体通信、ＩＰなどの先進技術を採用し、ネッ
トワークの円滑な移行と高度化・世代交代を実現して、言語・データ・画像が一体
となった、弾力的効率的かつ経済的実用的な、安全性と信頼性のある超大容量のブ
ロードバンド高速情報網へと徐々に進歩させる。電話加入者を５億に増やし、全国
の電話普及率を40％にする。
2、中核技術で成功し、自主的創造的で、合理的構造と経済的規模を備えた研究・
生産体系を確立する。重点は製造業の構造調整の度合いを強め、若干の国家級開発・
生産基地をつくること。
3、既存産業の改造を重点に、情報のネットワーク化を全面的に推し進める。政府
ネット接続、企業ネット接続、家庭ネット接続など一連のプロジェクトを通じて、
情報技術、ネットワーク技術の経済・社会の各分野における応用を全面的に推し進
める。
4、政府の誘導と監督を強め、法に基づく行政、効率的運営、総合的全面的な業界
管理システムをつくり上げる。政府のマクロ指導と監督管理を通じて、情報産業の
発展に有利で、国際ルールに沿った政策・法規と市場競争環境を整備する。「電信条
例」を全面的に実施し、「電信法」と外国投資、電子商取引、情報セキュリティー関
係の法律・法規の公布を急ぐ。通信市場の監視を強化し、市場アクセスと相互接続
のルールをより完全にし、科学的合理的な通信料金システム、通信サービス補償シ
ステム、通信資源有償使用システムをつくる。同時に、中国政府の世界貿易機関（Ｗ
ＴＯ）加盟のための約束と関係政策・規定に従って、国内外の多くの投資家による
中国の通信市場への進出を奨励し、誘導する。
5、対外開放を拡大し、国際協力を強化し、経済先進地域との格差縮小に努める。
中国は引き続きアジア太平洋地域および世界各国との情報技術、情報産業分野の交
流と協力を強め、国外の技術、資金、人材と経営管理を一層よく利用して、全世界
の電子商取引と情報ネットワーク化において積極的な役割を果たしていく。
中国語ドメイン名の国家規格制定へ
中国国家品質技術監督局は14日、同日から国家規格「中国語ドメイン名規範」試
験システムの運用を開始すると発表した。
情報技術（ＩＴ）とその応用が急速に進み、ネットワーク使用環境の現地化、民
族化の傾向が顕著になっている。現在、中国国内でいくつかの機関が、それぞれの
中国語ドメイン名システムを次々に発表し、中国で登録サービスを行っている。こ
のため中国語ドメイン名が無秩序に発展、ドメイン名をめぐる紛争がたえず、イン
ターネットにおける中国語の使用とその拡大に大きな影響が出ている。そこで中国
語ドメイン名の国家規格を制定し、中国で統一的な中国語ドメイン名システムをつ
くるとともに、全世界の中国語ドメイン名システムづくりを主導し、インターネッ
トにおける中国語情報処理技術の使用を規範化することが焦眉の急になっている。
国家品質技術監督局の李忠海副局長は次のように語った。ネットワーク情報資源
の１つである中国語ドメイン名は、インターネット世界における政府、企業、各種
組織機構と個人の名称または標識となり、政府機関、企業、各種組織機構と個人の
切実な利益にかかわっている。多くの企業が、自社のドメイン名を他人に登録され
るのを防止するため、毎年一定の費用を払わざるを得ないと言っている。従って、
国家規格を正しく制定、実施することにより、中国語ドメイン名の使用とサービス
を規範化し、ユーザーの適法な権益を確実に保護する必要がある。
また、中国語ドメイン名の管理が複数の省庁にかかわるため、関係主管省庁と「中
国語ドメイン名管理委員会」を設立、中国語ドメイン名の登録サービス事務を共
同で実施することを明らかにした。
中国、国産サーバーの開発で成果
中国がハイテクの研究と開発を目標とする「863」計画の国産サーバー開発事業で
大きな成果を収めている。14日北京で開かれた「863」計画国産サーバー開発事業
と産業化に関する報告会で関係部門の責任者が明らかにしたところによると、中国
はスーパーコンピューター分野でも応用範囲が最も広く、今後の主流を代表するサ
ーバー分野でも世界をリードしており、世界的水準を備えた一群のハイテク研究開
発拠点が誕生している。
最も高い技術水準と応用水準を代表するサーバーが、ＩＴ分野の中で最も注目を
集め競争が最も激しい分野であることは間違いない。サーバー技術の研究・開発・
普及と産業化は「863」計画が実施された当初から計画の重点課題に指定されていた。
浪潮に代表される国産サーバーの技術は世界の先進水準に達しており、世界の主流
となっているサーバーの生産企業と競争する能力を備えている。データによると、
国産サーバーのシェアは15％近くに達しており、浪潮が今年投入したＩＡ－64は世
界のサーバー技術の最先端に達している。
専門家は「中国の国産サーバー産業は長期にわたる技術の蓄積を経て、飛躍の時
代を迎えている。中国は資金投入を増やして、国産サーバー産業を知的所有権を持
つ新興産業として育てる計画だ」と表明した。
中国、通信業務収入3490億元に、24.8％増
昨年、中国の通信業は業務収入が前年比24.8％増の3490億元に達した。
情報産業省の統計速報によると、昨年、郵政、電信の両業務が大幅に伸びた。通
信業務収入のうち、郵政業務収入は前年比14.7％増の424億元で、電信業務収入は
26.4％増の3074億元だった。
各大型電信会社の業務収入は中国電信（チャイナ・テレコム）が1709億元、中国
移動（チャイナ・モバイル）が1116億元、中国聯通（チャイナ・ユニコム）が245
億元だった。
昨年、全国の通信部門は投資を一層拡大し、基盤整備に力を入れた。年間の通信
固定資産投資は前年比25.5％増の2144億元に達した。
現在、中国は電話網規模では世界２位、加入者数は世界の上位にある。統計によ
ると、昨年末現在、電話普及率は全国で20.1％、都市部で39％に達し、携帯電話普
及率は6.7％に達した。
昨年、電話加入者は１日当たり17万増え、総数が２億2900万に達した。うち固
定電話は前年に比べ32％、3560万増えて１億4400万に達し、携帯電話は97％、419
7万増えて8526万に達した。
チャイナ・ユニコム携帯電話加入者2000万突破
チャイナ・ユニコム（中国聯通公司）の携帯電話加入者が2000万の大台を突破し、
2026万に達した。
同社は95年７月から北京、天津、上海、広州の４都市で携帯電話業務を始め、こ
れを重点的に拡大し、資金の投入を増やした。加入者は98年10月に100万、昨年
６月に1000万を超えた。国内携帯電話市場でのシェアは99年の11.5％から現在の
22％に拡大した。
チャイナ・ユニコムの移動体通信網はこの６年間で、全国30省、直轄市、自治区
をカバーするＧＳＭ網が基本的に完成しており、昨年末現在、300近くの都市を結
び、すべての省都と経済発達地区、主要交通幹線、重点観光地を基本的にカバーし
ている。現在、ネットワークの加入者容量は3000万に達している。また30数カ国・
地域の40余りの業者との間で国際ローミング業務を行っている。
同社の計画によると、今年、ＧＳＭの加入者を新たに1630万増やし、ネットワー
クの容量を2000万以上拡大する。同時に長年準備してきたＣＤＭＡ移動体通信ネッ
トワークの建設を今年、全面的に推進する。
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