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エネルギー

中国電力産業の急成長続く 

 中国の電力産業は急速な発展を続け、また電力網は安全、安定性を保っている。
 昨年、国家電力公司の全額出資と過半出資発電所の発電量は6770億キロワット時
で、前年より8.5%増えた。「西電東送」、構造調整と資源配分の最適化が重要な進
展を見せた。三峡送配電施設が稼動し、東北、華北電力網の接続工事がほぼ完成、
広域送電が進んで電力網間の純送電が160億キロワット時に上った。また中国のW
TO加盟は、海外進出戦略実施のためのより大きな余地を生むと同時に、世界の進
んだ電力技術や製品が中国市場に進出するチャンスをつくった。
 現在、全国の180余りの大中都市の電力網改造と農村の電力網改造工事が全面的
に実施されており、進んだ電力技術と製品を習得、入手して、できるだけ早く国内
電力市場の需要を満たすことが急務になっている。出席者は、国内外の進んだシス
テム、技術、設備と管理を吸収、学習して、実行可能な先進的技術と製品を中国で
実施中の都市、農村電力網の整備・改造工事の参考に供し、送配電分野の技術進歩
を促進すべきだとのコンセンサスを得た。
 世界のエネルギーと交通輸送のインフラ分野をリードするフランス・アルストム
社の送配電部長は「中国の都市・農村電力網の改造工事は、膨大な需要の送配電市
場を生み出しており、積極的に中国市場に参入し、電力の輸送、配送業に全面的ソ
リューションを提供したい」と語っている。

上海、天然ガスのパイプライン整備

 上海市は今年から5年間に57億元余りの資金を投じ、天然ガス・パイプライン網
と施設の建設、改善を急ぎ、ガス利用の近代化を実現し、エネルギー構造を一層改
革し、都市環境をクリーンにすることを計画している。
 最近発表された「上海ガス化第10次5カ年計画(2001-2005年)」によると、2005
年末には天然ガスの年間販売量が30億立方メートルに達し、1次エネルギーに占め
る割合が1%から5%に上昇する。
 上海市はクリーン・エネルギーの天然ガス使用量拡大をすすめている。市民の天
然ガス使用を拡大し、2005年までに新たに使用世帯を60万から100万戸増やす。
また発電、自動車、化学工業原料、熱併給発電の天然ガス使用を一層推進し、2005
年には1日平均の販売量を505万立方メートルにする。さらに天然ガスを使用した
公共交通機関を3400台にする。
 専門家によると、石炭に代えて10億立方メートルの天然ガスを供給することで、
標準炭換算で300万トンの石炭を節約し、二酸化硫黄3万6000トン、煤塵3万トン
の排出を減らし、上海の都市環境と大気を大きく改善できる。
 エネルギー構造の多様化によって、上海市民は自由に選ぶことができるようにな
る。上海のガス業界は価格競争などを通じ、価格を下げ、市民のガス使用の各段階
で市場体系を整え、市民がガス利用の利点を感じられるようにし、さらにガスを使
った冷蔵庫、エアコン、炊飯器、レンジなどを家庭に普及させるとしている。

三峡ダム、発電機本体の組み立て始まる 

 長江・三峡ダムの発電機本体の組み立てが11月22日、始まった。2003年に発電
開始の予定。
 三峡ダムの発電所は総設備容量1820万キロワット、年平均の発電量846億800
0万キロワット時で、世界最大の水力発電所となる。出力70万キロワットの発電機
26基を据え付ける。現在、建設しているのは左岸の14台。これら発電機は国際入
札で購入したもので、8カ国の17メーカーが製造、加工する。
 発電機のロータリーポンプは直径が9.9メートルと10.0メートル、重量が420ト
ンと450トンのものがある。水力タービンは総重量が3200トンと3300トン、発電
機は総重量が3380トンと3143トンのものがある。発電所の水位差が52メートルに
達するため、発電機の安定運転とキャビテーション抵抗特性に対する要求が高く、
設計、製造が非常に難しく、品質に対する要求が厳しい。
 建設計画によると、最初の2基の発電機が2003年10月に稼働する。今回本体の
据え付けが始まったのは多国籍企業が製造した2号発電機。
 発電機12基を据え付ける右岸発電所は来年、導水路締め切り後に建屋の建設と発
電機の据え付けに入る。

BP社、中国とエネルギー共同研究

 ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)社と中国科学院はこのほど、期間10年の
事業協力取り決めに調印した。これに基づき、クリーンエネルギーの戦略研究を進
め、中心技術を解決するとともに、大連に研究センターを設立する。
 同事業のテーマは「未来に向かうクリーン・エネルギー」で、天然ガスの開発・
利用から水素を燃料とする長期的研究までをカバーしている。事業の資金総額は
1000万ドルで、中国科学院と西側企業との同種取り決めの中では最大のもの。
 研究計画の大部分の作業は大連化学物理研究所が担当し、清華大学が補助技術研
究として、エネルギー戦略の研究を担当する。中国科学院の他の研究所も同研究に
参加する。

西電東送の第2次プロジェクトがスタート

 25日、貴州の安順発電所で着工式を行われ、350億元が投入された西電東送(西
部の電力を東部に送る事業)の第2次プロジェクト9件の建設が正式に始まった。
 これで第10次5カ年計画期(2001-2005年)に広東への送電容量を1000万キロ
ワット増やすための電源プロジェクトと送電線路プロジェクトの工事が、すべて着
工したことになる。
 西電東送の第1次プロジェクト7件は2000年11月8日に着工し、広西の紅水川
に建設する西電東送の重点プロジェクトである竜灘水力発電所の工事も今年7月に
始まった。
 西電東送の第2次プロジェクト9件は、6件の電源プロジェクトと3件の送電プ
ロジェクトからなる。電源プロジェクトは貴州の黔北発電所、納雍発電所、安順発
電所2期工事、湖南の鯉魚江発電所など6件で、総出力は440万キロワット、投資
額は167億3000万元。送電プロジェクトは三峡と広東を結ぶ直流送電プロジェクト、
貴州と広東を結ぶ直流送電プロジェクト、貴州と広東を結ぶ交流送変電プロジェク
トの3件。建設する交流線路は1793キロ、変電容量は150万キロボルトアンペア、
直流線路は1955キロ、送電容量は600万キロワットで、投資額は186億4000万元。

最先端のハイドレード探査技術を開発

 中国は先ごろ、感度の高い携帯式石油ガス探査装置を開発した。たい積物に含ま
れる微量のメタン、エタン、プロパン、水素などを検出するためのもので、感度は
10億分の1に達する。国家863計画(ハイテク開発計画)に参加している専門家
による確認検査で、この装置が世界をリードしている水準に達し、後続エネルギー
「メタンハイドレード」の探査と開発にとって重要な意味をもっていることが確認
された。
 メタンハイドレードは固体天然ガスで、世界の資源量は石油、天然ガス、石炭の
資源総量の2倍に当たり、それらの代替エネルギーとして世界で注目されている。
 メタンハイドレードは海底あるいは寒冷地域の永久凍土帯に存在しており、探査
が難しい。これまで各国は地震波の反射を利用する方法で探査を進めてきたが、こ
の方法は確率が低い。中国が開発した装置は、現場で海底の土壌や岩石に含まれる
微量のメタン、エタン、プロパン、水素の量を正確に検出でき、それによってメタ
ンハイドレード資源の存在と資源量を確認することができる。
 このメタンハイドレード探査装置は甘粛非鉄金属地質研究所が3年の歳月を費や
して開発しものもで、容積が小さい、コストが安い、感度が高い、エネルギー消費
が低い、操作が簡単、いろいろな化学物質やその他のパラメーターを同時に測定で
きる、などの特徴を備えており、コンピュータに接続すれば、データ処理の結果を
遠隔伝送することもできる。
 すでに中国は海底でメタンハイドレードの調査を始め、メタンハイドレード帯を
発見している。

米ミラント社、中国の電力市場を注視 

 世界的なエネルギー企業、米ミラント社のリック・クウェスター上級副社長はこ
のほど、上海で対中投資を2005年までに現在の4億ドルから、その3倍から5倍に
拡大する計画であると明らかにした。
 同副社長は「発電所と電力網の分離や『西電東送』(西部の電力を東部に送る事業)
など中国の電力体制面の改革には多くのビジネスチャンスがある。有力かつ市場の
ある中国の電力企業を買収あるいは出資し、共同で電源開発を進める用意がある。
2005年までに対中投資を拡大し、中国での発電設備容量を現在の3倍から5倍にす
ることを計画している」と述べた。現在、広東省の発電所に32%、山東省の電力会
社に9.9%出資している。
 ミラント社は1994年に中国市場に進出した。今年4月、北京に代表事務所を開設
し、中国国家電力公司と3年間の協力協定を結んでいる。