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開発進む西部

進む西部の道路建設

 中国は昨年、道路建設に2600億元以上を投入した。うち西部地域の道路建設に投
入された資金は前年より23%増え、増加率が最も大きい年となった。
 黄鎮東交通相によると、中国が西部大開発戦略を実施してから、西部地域の道路
建設は加速した。1999年以降、西部では3300キロ以上の高速道路が完成し、190の
郷鎮、8687の行政村に道路が開通した。西部地域初の高規格幹線国道である西南道
路の海に出るルートも昨年完成した。
 黄交通相は「西部地域の道路建設任務は今年も2500キロ前後の高速道路を含め、
4万キロ前後の道路の完成を目指している」と語った。今年の道路建設の重点は幹
線国道、西部に建設する8本の省間道路と2万5000キロのアスファルト県道で、農
村道路のカバー率を高めることも重点に入っている。
 99年に工事が始まった西部地域の8本の省間道路は建設が加速している。この8
本の道路は▽蘭州(甘粛省)~磨カン(敢の下に心)(雲南省)▽アルン(内蒙古自
治区)~北海(広西チワン族自治区)▽アルタイ(新疆ウイグル自治区)~クンジ
ラブ▽銀川(寧夏回族自治区)~武漢(湖北省)▽西安(陝西省)~合肥(安徽省)
▽ 長沙(湖南省)~重慶▽西寧(青海省)~コルラ(新疆)▽成都(四川省)~ザ
ンム(チベット自治区)。8本の道路の総延長は1万5000キロ近くで、20年前後で
完成する。投資総額は約1200億元。
 また中国は年内に、チベットを除く西部地域のすべての地区(市)と県に、省都
と地区(市)、地区(市)と県政府所在地を結ぶアスファルト道路ないしコンクリー
ト道路を少なくとも1本完成させる。これら道路の総延長は2万5000キロ余り、投
資総額は300億元以上にのぼる。中央政府は150億元の資金を投入する計画で、内
訳は国債資金(国債を発行して調達した資金)から100億元、交通省の自動車購入
税から50億元となっている。

「西部化工城」建設推進 

 四川省の王懐臣副省長は14日、西部大開発の中で同省が組織、計画する「西部化
工城」の企業招致・資金導入商談会を19、20の両日、成都で開くと発表した。125
億元の資金を投じ、西部の化学工業拠点を築くとしている。
 王副省長は「化学工業は四川省が西部大開発の中で努力して発展させる6大支柱
産業の1つであり、優位性を生かすという角度から拠点の中心を瀘州市に置く。瀘
州は中国に15ある大型化学工業基地の1つ、14あるファインケミカル基地の1つ
であり、中国の重要な天然ガス化学工業生産基地、アジア最大の窒素肥料生産基地
であり、化学工業生産は四川の25%を占めている」と指摘した。
 「西部化工城」は中国化学工業企画設計院がマスタープランを作成し、省、市両
レベルの政府が1年間、実施に取り組み、これまでに国内外に門戸を開き、天然ガ
ス、ファインケミカル、医薬、石炭、バイオの化学工業および化学新素材の6つの
分野に投資できるようにした。
 19日から開かれる商談会では83件の建設事業を提示する。投資総額は125億元
で、うち天然ガス60億8000万元、石油化学19億3000万元、ファインケミカル3
億8000万元、化学新素材33億5000万元、バイオ4億5000万元、その他3億200
0万元となっている。
 瀘州市の蕭天任市長によると、「西部化工城」計画の納渓、合江、高ハ、竜馬潭の
4大化学工業パークは整った管理機関が設置され、基盤整備が進められており、優
遇政策を実施するとしている。2007年前後には「西部化工城」の化学工業生産規模
は50%増え、80億元に達し、2015年には150億元前後に達すると見込んでいる。
 瀘州市は長江と沱江が交わる場所にあり、中国西南道路の海に出るルートの最初
の都市であり、長江の最初の港、四川省の第2の空港があり、長江経済ベルト、成
都平原経済圏、攀西資源集中区の3つの重要経済地域が瀘州で交差している。

重慶で中国西部初の大型高級住宅開発 

 香港和記黄埔(ハチソン・ワンポア)不動産集団はこのほど、重慶市国土建物局
との間で、国有地使用権の譲渡を受ける契約に調印した。重慶北部新区の約19.5ヘ
クタールの土地に中国西部地区で初の大型高級住宅開発事業を行う。
 この事業は和記黄埔と重慶港湾公司が共同で進め、投資総額が4億から5億元。
高級別荘と低密度住宅地域を開発する。1期工事は年内着工の予定。
 和記黄埔は1993年に初めて重慶に進出し、22億元の資金を投じ、建築面積25
万平方メートルの「大都会プラザ」を建設した。和記実業(重慶)有限公司の屈榕
栄総経理(社長)は、北部新区のこの事業がうまくいけば、重慶で適当な場所を探
し、開発を続けると表明した。
 北部新区は「重慶の浦東」と呼ばれる。市街地の北部に位置し、面積が127.3平
方キロ、総人口9万6000人。計画では最終的に重慶都市開発経済圏の中心地、最も
活力ある対外開放拠点とする。
 関係者は次のようにみている。和記黄埔の今回の重慶投資は香港経済が非常に
不振で、投資の機会が少なくなっている背景の下で行われた。西部大開発が一層進
み、投資回収率が高まると、西部不動産業の市場潜在力は投資家から次第に重視さ
れるようになる。

今年10万人の住民移転 三峡ダム建設で重慶市

 重慶市の甘宇平副市長は14日、第9期全国人民代表大会(全人代)第5回会議の
同市代表団記者会見で、三峡ダム建設に伴う住民移転任務は今年10万人の予定で、
これを達成することは完全に可能であり、来年6月のダムの貯水開始に間に合うと
強調した。
 甘副市長によると、昨年、重慶は11万人の住民を移転させた。水位135メートル
のところまでの住民移転については、今年は10万人を移転させるだけとなっている。
諸準備は基本的に終わり、来年の貯水時に人が水に追われる状況は絶対にない。
 来年、ダムの水位は135メートルまで上昇し、発電を開始する。三峡ダムは2009
年に完成し、移転住民は100万人余りに達する。その85%が重慶市民である。
 住民移転作業を円滑に進めるため、重慶市は移転住民に対する説明、移転先の環
境と条件の改善、移転住民に対する政策に基づく資金提供などに取り組んでいる。
昨年末までに重慶市は33万人の移転を終えている。