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中国金融事情

上海証券取引所、新商品と新機構の研究に着手 

 上海証券取引所は12日に開いた第3期理事会第12回会議で、市場安定のメカニ
ズム、指数商品、空売り規制などを、今年の研究活動の重点に指定した。
 上海証券取引所の関係者は「上海証券取引所は今年、市場発展の要求に基づいて
金融商品の更新に取り組み、市場安定のメカニズム、指数商品、空売り規制、外資
系企業の上場など、新しい商品とメカニズムの研究に力を入れる。技術発展を全面
的に進め、新世代の取引システムの設計、災害用バックアップシステム、新しい衛
星放送システム、新しい情報システムの構築に力を入れる。上海証券取引所共同研
究計画の実施も強化する」と語った。
 さらに「上海証券取引所は、各国の証券取引所との交流と協力を強化するため、
中国証券監督管理委員会の認可を得て、国際証券取引所連合会に加入申請書を提出
した」と語った。
 昨年末時点で、上海証券取引所の上場企業は646社、上場株式は690銘柄、上場
株式の時価総総額は8382億元に達した。昨年の資金調達総額は957億4900万元、
各種証券の出来高は4兆4100億元、1日当たりの出来高は94億6200万元で、年末
時点の投資家の口座開設数は3430万件。

200億元の2002年記帳式国債を発行

 財政省は15日、全国銀行間債券市場で2002年記帳式(1期)国債の入札を実施
した。今期国債は10年物固定利付債で、利息は毎年1回支払われる。総額で200億
元発行された。入札で確定した額面利率は2.7%だった。
 2002年の国債販売を引き受ける全国銀行間債券市場の50のメンバーが入札に参
加した。今回の国債発行で引き受けの上位を占めたのは中国銀行、中国生命保険公
司、北京市農村信用組合連合。
 今期国債は、3月18日に利息計算を開始し、3月25日に発行を終了する。発行
対象は全国の銀行間債券市場の2002年国債販売引き受けメンバーで、再販対象は全
国銀行間債券市場に参加する各種機関に限られ、一般には販売されない。発行終了
後、全国の銀行間債券市場で現物・先物双方で取引される。

信託会社は80社存続、戴相竜総裁が言明

 中国人民銀行(中央銀行)の戴相竜総裁は16日、3年余にわたる信託業の整理作
業を経て、信託投資公司329社のうち、80社余りが存続することになり、残りの一
部は別の事業会社となり、一部は合併・解散したことを明らかにした。
 戴総裁は同日開かれた国際金融セミナー、「中国銀行フォーラム-経済グローバ
ル化と銀行業の将来」で、資本市場を発展させるには信託業の発展が必要になると
指摘した。
 戴総裁によると、すでに17、8社の信託投資公司が再登記を済ませている。再登
記された信託投資公司は金銭信託業務を行うことが認められる。金銭信託業務に関
する人民銀行の管理規則も制定中だという。
 中国人民銀行は1999年から信託業の5回目の整理作業を行ってきた。昨年10月、
中煤信託投資有限責任公司が最初に再登記を済ませた。今年3月、上海は全国に先
駆けて、地元信託投資公司の再登記を済ませた。
 英国に起源をもつ信託は、信頼のうえに立って財産所有者が一定の目的に従い、
または公共の利益のために、他人に財産の管理と処分を委託する法律制度である。
市場経済の先進国では信託業は現代金融業の重要な柱の1つになり、銀行、証券、
保険と並んで近代金融業の4本の柱と呼ばれている。
 中国の信託制度は100年近い歴史があり、何回かの浮沈を経て、1度中断された。
1979年10月、中国大陸最初の信託機関、中国国際信託投資公司が設立を宣言、そ
の後中央銀行から各専門銀行、さらには業界主管官庁、地方政府まで次々にさまざ
まな形の信託投資公司をつくり、1988年のピーク時には計1000社余りに上った。
 しかし法律規範と管理経験がないため、1999年に中国人民銀行が信託業の整理を
行う前には、329社しか残っていなかった。
 中国初の「信託法」は昨年10月1日から実施され、中国が立法によって信託制度
を確立したことを示すものとなった。

HSBC、上海データ処理センター開業

 世界的な金融グループである香港上海銀行グループ(HSBC)が上海に設立し
たデータ処理センターが先ごろオープンした。同センターはHSBCが世界に設立
した4つ目のデータ処理センター。
 HSBCデータ処理(上海)有限公司の社長によると、HSBCが1996年に広州
に設立したデータ処理センターは、香港地域の業務のデータ処理を主に担当してい
る。上海に設立されたデータ処理センターはHSBCが世界各地に開設した支店に
サービスを提供する。
 世界最大級の銀行であり、金融サービス機関であるHSBCは78カ国・地域に
6500の支店を開設している。昨年6月末までに、同グループの資産総額は7000億
ドル近くに達した。
 130年余り前、香港と上海で同時開業した香港上海銀行はHSBCの創設メンバ
ーで、同行は2000年に香港にあった中国業務本部を上海に移転した。

建設銀行、先物市場に本格参入

 中国建設銀行とアモイ国貿期貨経紀公司は15日アモイで、全面的な業務協力に関
する取り決めに調印した。
 取り決めに基づき、双方は先物取引の代理決済業務、勘定振替、顧客の資金管理、
電子商取引などの分野と今後展開する先物ファンドの発行と管理委託、財務顧問な
どの業務分野において、全面的な協力を進める。
 中国建設銀行金融機関業務部の黄先俊副部長は調印式で、「協力取り決めの調印
は、建設銀行が先物業務に全面的に参入することを示す重要な目印である。中国の
WTO加盟と先物市場の一層の発展は、先物仲介業者と銀行に好ましい発展のチャ
ンスをもたらすもので、どのように発展をとらえ、促進していくかが、銀行、先物
仲介業者双方が直面している課題である」と語った。
 また「建設銀行とアモイ国貿期貨の全面的な業務協力は、両社の優良ブランドに
よる強強連合を進め、資源の共有、優位性による相互補完を実現し、双方の経営分
野を開拓するためのもので、双方の顧客は全面的な金融サービスを受けられるよう
になる。この双方勝利の新たな枠組みは、双方の今後の業務開拓にとって、重要な
意味をもっている」と語った。
 アモイ国貿期貨経紀公司は比較的早い時期に創立された、規模の大きな先物仲介
業者で、中国証券監督管理委員会が重視している20の先物仲介業者の1つで、先物
仲介業界での知名度は高い。
 中国建設銀行は大型の国有商業銀行で、資金力があり、先進的なオンラインシス
テムを保有し、営業拠点が多く、豊富な顧客資源と強力な科学技術力をもつ。

マスターカード、中国のペイメント業を支援

 マスターカード・インタナショナルは上海でアジア太平洋地域の年次総会を開催
した。年次総会では、マスターカード・インタナショナルがプリペイド業界の最新
の発展動向に関する報告を発表した。また会議出席者は電子商取引と移動商取引の
チャンス、信用リスク管理、ビジネス・ペイメント・ソリューションなどのテーマ
について検討した。
 外国のペイメント会社が中国本土でアジア太平洋地域の年次総会を開くのは初め
て。アジア太平洋地域の主要な銀行と科学技術会社の1200人余りの代表が出席した
同会議はアジア太平洋地域で開かれる最大規模の年次総会。
 世界の2大クレジット・カード会社の1つであるマスターカード・インタナショ
ナルは、金融機関にサービスを提供する国際的会社。これまでに世界各地に30余り
の事務所を開設、220カ国・地域の商店がマスターカードを導入している。世界の
マスターカード利用者は10億人を超え、2000年のマスターカードによる取引額は
8570億ドルに達した。
 マスターカード・インタナショナルは1987年に中国銀行を通じて人民元カードを
発行し、88年に同行を通じて中国本土初の国際カードを発行し、97年に中国工商銀
行を通じて中国本土初のビジネス国際カードを発行した。また決済システムなどを
中国に導入し、中国本土の銀行会員がATMネットワーク、処理システム、データ
管理などのインフラ整備を強化するのを支援した。
 2000年にマスターカード・インタナショナルが中国本土で発行したカード総数は
前年より83%増え、クレジットカードによる取引額は4%増えた。2000年末までに
マスターカード・インタナショナルと契約を結んだ中国本土の商店は36万6000店、
マスターカードを利用できるATMは約5400台、マスターカードによる商品購入代
金の支払は1億4000万回に達した。