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自動車産業

■ マイカー時代、早く到来
今年第1四半期、中国の自動車販売は急速に伸びた。エコノミー車が伸びの中心で、
個人の購入比率が50%を超えた。そのため、国家情報センター経済コンサルティングセ
ンターの専門家は、中国は予定より早くマイカー時代に入ったとしている。
第2四半期の自動車市場について、国家情報センターの専門家は、50%以上の個人購
入比率が続くほか、売り上げは長期間伸び、年10数%も完全に可能だとみている。
10日付「経済日報」の報道によると、今年第1四半期には4つの大きな特徴がみられ
た。第1に、伸び率が大きかった。第1四半期の乗用車販売の伸び率は20%を超え、う
ち北京では36%に達した。第2に、中心が中高級車からコンパクトカー、エコノミー車
に移った。シャレードの値下げが全国のエコノミー車の売れ行きに重要な役割を果たし
た。第3に、新興勢力が健闘し、従来からの主流企業の独占が脅かされた。上海GMの
ビュイック、賽欧の3月の販売台数は9348台に達し、上海自動車奇瑞公司の第1四半期
の販売台数は前年同期の6倍になった。第4に、輸入車の影響がさほど大きくなかった。
今年は輸入車の関税が26%~30%引き下げられ、理論的には輸入車の価格が大幅に下が
るはずだが、割当規制によって、輸入台数は適度な伸びにとどまっており、こうした需
給関係の下では、理想的な値下がりは難しい。その結果、輸入車の価格は適度の低下、
数量は適度の増加にとどまり、国産車への影響はあまり大きくならない。
専門家は今後の動向を分析して、市場の細分化傾向は引き続き強まり、サービス、営
業面の国際化が加速化し、日本車の影響が徐々に増大するとみている。
■輸入車が中国市場に 
中国国内の一部自動車輸入業者が今年新たに発給された第1次輸入許可証を取得して
おり、今後、相当の数の輸入車が国内市場で販売されるとみられる。関税引き下げなど
さまざまな要因で、国内市場の輸入車については一定の値下げの余地がある。対外貿易
経済協力省の関係機関責任者は次のように指摘した。
今年初め、対外貿易経済協力省は2002年の機械・電気製品輸入割り当てを発表し、自
動車および重要部品の輸入割り当ては79億3500万ドルとした。今年2月28日、国内企
業の自動車および重要部品の輸入割当申請が終わった。第1次自動車輸入割り当ては3
月下旬に各省・市・自治区の関係部門に具体的に配分された。前年より1カ月近く早か
った。現在、一部の自動車輸入業者は新たな自動車輸入許可証を取得しており、相当な
数の輸入車が国内市場に進出する。保税区に保管されていた輸入車も業者が輸入許可証
を受領してから1、2日で、国内市場に出荷される。
今年1月1日、中国は自動車輸入関税をかなり大幅に引き下げ、また日本円の値下が
りもあり、輸入日本車が前年よりかなり安くなっている。これらの要因によって今年新
たに輸入される日本車のコストは相対的に低くなる。新規輸入車の国内販売価格は昨年
より確実に低くなり、さらに一定の値下がりの余地がある。
税関統計によると、今年第1四半期、各種自動車の輸入は1万7268台で、前年同期を
16. 3%上回った。輸入関税の低下などによって、今年に入り、輸入乗用車の価格はかな
17. り大幅に下がり、購入が刺激され、一部は売り切れとなっている。
今年の自動車輸入台数は昨年の水準を確実に上回る。しかし、大幅な増加とはならず、
国内の自動車市場に一定の衝撃があっても、その衝撃は限られたものとなるとしている。
■上海VW、「ポロ」を市場に投入
上海フォルクスワーゲン(VW)は8日、コンパクトカー「ポロ」を中国市場に投入
した。
上海VWが生産する第4世代の乗用車「ポロ」は、中国が初めて世界市場と同時販売
するコンパクトカー。「ポロ」は世界の自動車製造分野のハイテクを導入しており、外
見が美しく、曲線をふんだんに取り入れ、フロントは活動的で、ボディーは躍動感にあ
ふれており、時代の潮流にマッチした魅力をもっている。
今回市場に投入されたポロの価格は12万7500元から14万8000元の間で、販売され
るのは1400ccのマニュアル車とオートマチック車の2種類。ボディーのカラーは3種類
で、3月25日に予約を開始してから、中国各地から今年の生産量の5分の1に相当する
6000台以上の予約があり、市場で大きな反響を呼んでいる。
■大宇、大型トラックを共同生産
桂林と韓国の大宇が西部大開発の要請にかなった中高級大型トラックを共同生産する
ことになり、それに関する契約が先ごろ桂林で調印された。
この大型トラックを共同開発、生産するプロジェクトは、年間生産台数が1万台、年
間生産額が約50億元で、年間納税額は2億5000万元に達するとみられている。
大宇と桂林は、すでに協力事業で好ましい成果をあげており、双方が共同生産してい
る中高級バスは、中国市場で強い競争力をもっている。双方が設立した企業は7年余り
の合弁経営を経て、すでに中国バス業界の重要企業に成長している。
調印式で、桂林大宇バス有限公司の蕭雲渓会長は「今回導入する車は、6×4シリー
ズの車(ダンプカー、ミキサー車、トラックと専用のシャーシーなどを含む)が中心で
ある。エンジンは340馬力で、エンジンの排出基準は欧州のI基準をクリアしている。
第2段階では、8×4、4×2シリーズの車と、より高い規格のエンジンを導入する」
と説明した。
1997年から2001年までの間、中国の大型トラックの生産・販売量は年平均46.9%の
高い伸びを記録した。また中国は「自動車産業の第10次5カ年計画(2001~2005年)」
のなかで、高速道路の走行に対応できる大型トラックを重点的に発展させる方針を打ち
出した。
■広州保税区に1600台の輸入自動車
多くの自動車取次販売業者が待ち望んでいた輸入自動車許可証が4月下旬に発給され
ることから国内市場に照準を合わせ、1600台の輸入小型乗用車が先ごろ広州保税区に搬
入された。
関係者は、昨年は自動車輸入割当が少なかったことで輸入車の価格が上昇したが、今
回の許可証の発給により国産車と外国車の新しい価格戦争が始まるとみている。
事実、今年度の輸入許可証が発給される前に、広州保税区の自動車輸入業者は自動車
を大量に購入し、倉庫に保管し始めている。黄埔税関の統計によると、今年1~3月、
前年同期比53.3%増の3125台にのぼる輸入車が広州保税区から中国国内の市場に投入
された。
この数年、保税区の倉庫は中国の自動車輸入の重要ルートになっている。黄埔税関の
統計によると、2000年、2001年、2002年1~3月、保税区を中継する形で輸入された
自動車は全体の62.6%、76.9%、83.2%、通常貿易で直接輸入された自動車は全体の35.7%
、21.8%、15.2%を占めた。今年1~3月、広州保税区に搬入された輸入車は前年同期比
13%増の719台に達した。
現在、広州保税区に保管されている自動車は1600台前後で、半数は日本、チェコ、韓
国の自動車。4月中旬以降、日本から輸入される乗用車の通関申請が増え、6月に自動
車輸入のピークを迎えるとみられている。