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不良債権の解消に取り組む銀行

■ 工商銀行 中国で初めて不良債権データ公表
 25日、中国工商銀行は不良債権のデータを正式に開示した。中国の国有商業銀行
が不良債権の状況を公表したのは初めて。
 公表データによると、昨年末現在、工商銀行は国際的に広く行われている正常、
注意、不良、危険、損失の5段階分類基準に従えば、全債権に占める後ろ3つの不
良債権の比率は29.8%で、前年より4.65ポイント低下した(金額では前年より390
億1000万元減少)。中国の中央銀行が定めた予期貸款、呆滞貸款、呆帳貸款基準に
従えば、不良債権総額は全債権の25.7%を占め、比率が前年より3.59ポイント低下
した。金額では前年より234億3300万元減少。
 工商銀行は、99年に正式に5段階分類基準に従った債権の分類管理を開始した。
 過去3年間の工商銀行の新規貸し出し債権の不良率は1.1%だったが、昨年は0.22
%の低水準に達した。不良債権の減少で、収益力が高まり、昨年の引当金積立前利
益は前年より240億元増加、前年の3.4倍の340億元となった。今年第1四半期の引当
金積立前利益は前年同期比70%増の97億元で、今年1年間では400億元が見込まれて
いる。
 同行スポークスマンは、着実で有効な経営によって、国際基準による不良債権比
率を毎年4ポイント前後引き下げ、5年内に不良債権比率を10%まで下げ、5年前
後をかけて工商銀行を上場基準にかなった株式制商業銀行を目指すと語った。

■中国交通銀行 不良債権15%以下目指す 
 中国交通銀行の責任者は25日、今年の目標として、不良債権の割合を15%以下に
下げることを約束した。
 同行は中国国内で初の政府出資の株式制商業銀行。昨年末、人民元の預金残高は
前年比16.77%増の4725億800万元、貸出残高は12.6%増の3291億1100万元だった。
同行のカード、太平洋カードの発行量は前年比58%増の2501万枚。カード預金残高
は前年の2.4倍の337億元に達した。昨年の利益は71億元で、比較可能な枠で計算す
ると、前年を34%上回った。
 
■中国輸銀が第2期金融債発行 
 25日、発行した今年の第2期金融債は期間3年で、発行額は75億元。落札利率は
1.99%。
 今年第1四半期、中国のマクロ経済は予想を上回る好調さを示し、世界経済にも
好転の兆しがみられ、さらに中国のWTO加盟によって、短期間に金利が上下する
可能性は小さいという。
 輸銀は今年も機械・電気製品とハイテク製品の輸出に対する支援を一層強化し、
国内の比較優位企業の海外進出や海外投資、対外工事請負などの形の多国籍経営を
積極的に支援する。貸出業務の拡大に伴い、今年の債券発行規模もかなり大きくな
る。

■中国の対外債務残高、昨年末まで1701億ドル
 中国国家外国為替管理局は22日、昨年12月末現在、中国の対外債務残高(香港特
区、マカオ特区と台湾地区の対外債務を含まず)は、1701億1000万ドルであると発
表した。
 外為管理局の報告によると、対外債務のうち、中長期債務残高は1195億3000万ド
ルで、昨年6月末より66億5000万ドル多く、対外債務残高の70.3%を占めた。短期
債務残高は505億8000万ドルで、69億5000万ドル少なく、対外債務残高の29.7%を占
めた。
 全対外債務のうち、登録対外債務残高は1485億ドル、貿易信用は216億1000万ドル
だった。登録対外債務の内訳は国務院省・委員会が借り入れた公的債務残高498億
2000万ドル(33.5%)、内資金融機関の債務残高344億4000万ドル(23.2%)、外資
系企業の債務残高352億ドル(23.7%)、内資企業の債務残高112億5000万ドル(7.6
%)、外資系金融機関の債務残高170億4000万ドル(11.5%)、その他の債務残高7
億5000万ドル(0.5%)。
 2001年の国内総生産(GDP)と財・サービスの外貨収入データ(速報値)で計算
すると、2001年の対外債務諸指標のうち、債務返済比率は7.5%、債務・輸出比率は
56.8%、負債率は14.7%、短期対外債務と外貨準備の比率は23.8%で、いずれも国際
基準の安全ライン内にあるという。